お姉様といっしょ

菫川ヒイロ

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3話

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 とは言え、ゾンビが徘徊しているとなるとどうすればいいのだろうか?
 今回はお姉様が投げ飛ばしてくれたからよかったものの、
 この先はどうなるかなんて分からないのだから。
 
 
 私はお姉様の後ろ姿を見ながら考える。
 それにしても、お姉様はさすがだ!
 ゾンビを簡単に投げ飛ばしてしまうなんて……
 
 
「あの、お姉様。お聞きしたい事があるのですが」


 私は恐る恐る聞いてみた。


「何、言ってみなさい。妹の質問に答えられないような私ではないわ」


 答えるお姉様は何故か自信満々だ。
 
 
「その、先程の投げはとても素晴らしかったのですが、
 お姉様は何かおやりになられていたのでしょうか? 」
 
 
 あまりの事にスルーしてしまったけど、ゾンビを投げ飛ばすなんて事
 そうそう出来る事ではない。
 
 
「こう見えても私は舞踊を習ていたのですよ」


 少し恥ずかしそうにお姉様は言うが、私の頭の中は? だらけだ。


「舞踊? 武道ではなくて? 」


 だからつい、頭に浮かんだことを言ってしまったのだが、


「舞踊。嗜み程度のものでしたが、こういう時に役に立つのですね。
 習っておいて良かったですわ」
 
 
 お姉様は頷きながら、しみじみと言った。
 
 
 


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