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僕の彼女は勇者
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しおりを挟むその日、王城に集められた勇者御一行。
凛々しい顔をした勇者に、冒険が待ち遠しくて仕方が無いといった面持ちの戦士
どこかつまらなそうな顔をしている魔法使い、そして少しばかりサイズが合って
いない服に身を包んだ聖職者の顔は高揚していた。
真緒軍の侵攻が始まってからというものずっと抵抗を続け、どうにかやって来た
人間国にはもう限界が近づいていたのも確かだった。そんな中でも一番の働きを
みせていた勇者御一行がついに真緒を倒すべく動く時がやって来たのだ。
それは漸く真緒の居場所を発見したという事である。
今のこの窮地を逆転するには真緒を倒すしか方法はなかった。
それぐらい今、人間国は危うい状況に置かれていたのだ。
「人間国の命運は君達にかかっている。どうか真緒を倒し、人間国を救ってくれ」
そう王に言われて送り出された勇者御一行に緊張感は感じられず、
その空気はどこか緩やかだった。
「とは言われてもな、俺達だって出来ない事ぐらいあるんだけどな」
そんな不吉な事を平気で口にしてしまうのは魔法使いである。
彼はいつだって冷静に今の状況を推察し、自分達が任された事がどれだけ無謀な
事なのかを彼は理解していたのである。
「ああん? なにビビってんだよ。やるしかないならやるだけだろうが。
それがオレ達のやり方だろ、なあ勇者? 」
「ええ、そうですね。必ず真緒を倒しましょう。私達ならできます! 」
そう言って盛り上がる勇者と戦士の女二人に魔法使いは呆れながらも、
どこまでも前向きな二人に仕方なくどうすれば勝てるのかを考え始めたのは
少しだけでも勝率を上げる事が今の彼等に必要な事だという事が分かっている
からだ。
戦力はそこまで真緒に劣っているとは思ってはいない。
ただそれはこちらが万全の状態で真緒の所まで辿り着ければの話である。
だからこそ聖職者が重要である事は明らかだった。
「頼んだぞ! 」
そう言って聖職者の肩を叩く魔法使い。
そんな魔法使いの言葉の意味を分かっているのかいないのか、
聖職者は大きく頷くのだ。
「勇者は必ず僕が守るよ! 」
そんな聖職者の言葉は勇者のテンションを爆上げさせるには必要十分である
事は明らかで
「君は必ず私が守るから! 」
それはきっと間違ってはいない台詞。
でもどこかが間違っていた。
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