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僕の彼女は勇者
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しおりを挟む「見つけたぞ! 」
戦士が戻って来て魔法使いに報告。
魔法使いはすぐに場所を聞き、鷹の目を発動。
相手との位置関係を確認した。
「見つけた。確かに情報通り一人みたいだな。こちらにも気付いていないみたいだ」
相手が纏っている防具は確かに真緒軍の物で、特徴は情報通りだった。
「勇者にも教えて来る」
すぐに勇者の元へ行こうとする戦士を止める。
「止めておこう。このまま進めば遭遇するのは明らかだ。
二人には囮になってもらうとしよう」
「お前……」
別に戦士は魔法使いに苛立った訳ではなく、ただ少しだけ引いたのだ。
色ボケしているからと言って勇者は勇者である。簡単に死ぬような事がないと
いう共通認識の元の作戦ではあるが、少し勇者が不憫だった。
「戦士は一瞬だけでいいから相手の意識を飛ばしてくれ、そのタイミングで
バインドをかける。動きさえ止められれば後は勇者がどうにかするだろ?
やり方はそっちに任せるから好きにしてくれ」
魔法使いらしい作戦に戦士は頷き気配を消した。
そしてそれぞれの場所でタイミングを見計らい、作戦を決行し成功させた。
これが勇者御一行の戦い方であった。
*****
ほぼ理想どおりに物事は進んでいた。
だから少しばかり心に隙が出来ていたのだろう。
仕方が無い事だったのかもしれない、でもその油断が死に直結するのが戦場だ。
「危っぶね~ 死ぬところだった」
戦士は聖職者に回復してもらいながらそう口走ったのは実際にそう思ったから
だった。どこか自分も二人にあてられていた。ここが戦場で命のやり取りをして
いるのだという事実が薄れていたのだ。
「終わりました」
「おお、ありがとう。相変わらずお前の回復はすごいな」
戦士は元通りになった手を動かしながら確認する。
何処にも違和感はなく、まるっきり自分の手である。
そしてもう気を緩めるのは無しだと決めた。最初から全力で潰す。
出し惜しみなんてしている場合ではないのだ、特に次は。
「あれ? 東海林く~ん? 死んでるの? 可哀想に、首チョンパされちゃったん
だね。どうしても言うから一人で行動する事を許してあげたのに、こんなんじゃ
あざまあないね。弱いならちゃんと群れで行動しないと駄目じゃない。まったく
そう言う所だよね、あの時も」
そして東海林との回想パートへと入ろうとしている所に邪魔が入る。
「おっと、邪魔しないでくれるかな? 私は今、東海林との思い出に浸ろうとして
いるんだから」
今度は全力だったはずだ。
「誰だお前は? 」
脂汗が止まらない。
圧倒的な力の差があるのはこの状況が示している。
気付かなかった、いつの間にかそこに居た。
加減はしていない、全力の一撃を難なく止め平然としているコイツは誰だ?
「誰だとしても関係ないんじゃない? これから死ぬんだし」
そう真緒は言った。
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