ホラー倉庫

菫川ヒイロ

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例えば、コーヒーを飲むように

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 今日は何もしたくなかったからただずっと空を見ていた。
 一日中ずっと見ていた空には雲が浮かんでいたけど、ずっとそれだけでだった
 から平和な気分でいられたから今日はいい日だ。きっと世界的にもいい日なのだ
 ろうし、何かしらの記念日だろうからお祝いでもしたくなった。
 
 
 医者はいつもあれやこれやと偉そうに言うけれど、一つも当たっていた事などは
 なかった。結局最後は薬の話をして、ちゃんと食後に飲むようにと念を押して来
 るのがうっとうしいけど、薬を飲めば必ず病気は治るのだそうだ。
 どうしてそんな事が分かるのだろうか?
 
 
 異物が入って来る感覚。
 だからいつも口に入れては吐き出している。
 口の中が苦くて気持ち悪いからそうせざるを得ない。
 こんなものを飲み込んで病気が治るなんて事があるのだろうか?
 
 
 そんな事が無いって知っているし、そうやって試しているのだ。
 実験をしている、他人の身体をつかって楽しんでいるに違いない。
 だからみんな憧れるし、なりたがるのだ医者というものに。
 
 
 でも誰でもなれるものではない。
 
 
 何と言う理不尽だろうか?
 心から望んでいたとしてもなれないなんて事があっていいのか?
 そんなのは間違っているんじゃないのか?
 そもそも医者というものが間違っているんじゃないのか?
 
 
 そんな所から始まった。
 
 

 
 *****
 
 
 
 
 服を選びながらいつも思うのは本当にこんな価値があるのか? という疑問。
 オシャレなんて言葉が褒め言葉みたいに使われているようだけど、本当に褒め
 言葉として使っているかは疑わしい。だから結局無難な服でいいといつも思って
 手に取ることすらしないのだが流石に今回ばかりはつい手が動いてしまった。
 
 
 だってあるべき布がそこに無いのだから。
 
 
 じゃあこれは一体何? 不良品か? なんて思いながら睨めっこをしていると
 店員が寄って来た。まさかのトラップである。どうやらそういうタイプのもの
 だったらしい。こいつらは必要の無い時ばかり寄って来る空気の読めない奴ら
 だから大嫌いなのだ。
 
 
 お前らの基準で似合うとか言われても信じる事など出来る訳がない。
 
 
 丁度タマキから連絡が入ったので去り際に値段を見れば信じらない値段だった。
 どうやら穴が開くとゼロが一つ増えるらしい。
 







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