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しおりを挟む私が聖女としてみんなの役に立つ為に出立する日は嵐だった。
出ばなをくじかれる結果となってしまったが、これは仕方がない。
自然の事なのだ、どうする事も出来ない。
魔法を使用すればどうにかなるかもしれないが
一時的な事でわざわざ魔法など使ったりはしない。
結局その日はおさまりそうに無いので、私は出立する日を明日へと変更した。
*****
次の日、また次の日と嵐は続き、とうとう一週間になろうかという時
私にはある疑問が浮かんだ。
「どうして普通なのでしょう? 」
これだけの間、嵐が続けば流石にギスギスしてきたりするものです。
この屋敷にはそれなりに人がいるわけですから、ストレスを感じる人も
出てきてもいいはずなのに……
それなのにみんな、いつも通りの生活を送っているのです。
まるでこれが当たり前のような態度はいくら教育された人達とはいえ
出来すぎです。
それに、食事もなんら変わる事なくきっちり出てきますし、
それに先日なんてベットのシーツからお日様の元で干したような匂いがしました。
おかげで安眠できましたが、これはさすがにおかしいですの。
(これは何かありますわ!)
私はこの原因を探すべく、屋敷の中を歩き回る事にしました。
*****
原因はすぐに見つかりました。
地下室から零れ出る光をみつけ私は地下室の扉をゆっくり開けてみれば、
そこには魔法陣の上で魔法を行使しているお父様と使用人たちが居たのです。
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