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第一章
無言の道のり
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「準備整いました。いつでも出発出来ます。」
「そうか」
部下からの報告を受けると、出撃の合図を出した。目的地はあの奇妙なドラゴンの巣。
行きたくねぇ…。今は作戦の成功とか失敗とかではなくそれしか考えてない。はぁ…、俺の代わりでもいたらなぁ。
こんな下らないことを思いながら歩いていると、副隊長の葵が声をかけてきた。
「隊長。」
「ん、葵か。なんだ」
「今回の作戦のことで何かお考えしていますか?」
「考えてると思うか?」
「え、あ。そうでしたか。珍しく難しい顔をしていらしたので、探査機の作戦のことでお考えしていると思っていました。」
「珍しくは余計だ。んー、今回の作戦か」
「探査機の設置との事ですが、どういたしましょうか」
「うーん、そうだな。運ぶやつと設置した探査機の防衛するやつをあらかじめ決めとかないとな」
「はい。それで一つ提案なんですけど設置は分断せずに移動した方がいいと思われます」
「ん?なんでだ。」
「はい。たしかに三つに分断すればすぐに完了するかも知れません。ですが我々は設置する場所を知りません。その場所はナビゲーションの七尾さんが教えてくれます。ですが、一人で三つのグループを見て確認はとても厳しいかもしれません。なので安全の為にも分断せず行動した方が良いと思います。」
「そうだな。多分お前の言う通りだろう。
だが、それは我々の独断では行動出来ない。ナビゲーションからは目的地より少し手前の当たりに仮の拠点を作り、そこからまた指示を出すらしい。」
「なるほど、分かりました。勝手な提案申し訳ありません。」
「いや、別に謝ることは無い。その意見も一応提案してみよう。」
まあいつもの事だが、やっぱりこいつは隊長の位があってると思った。やりたいことが十分に出来てない気がする。とは言ったものの葵はいつも副隊長でいいと言って断ってしまう。
それ以上の会話は一つもなく目的地に着いた。
「ここで仮の拠点を作る。テントをはれ」
部隊にテントをはるように命令し本部に連絡をした。
「こちら第五部隊目的地に到着」
「了解。全ての部隊の到着を確認できました」
これより作戦の支持をします。
まず第三部隊は拠点の防衛に付いてください。第一部隊と第五部隊は各部隊に配布してある探査機の設置を行ってください。なお、配置する際はドラゴンのと接触に注意してください。全ての探査機の設置が完了したら一旦拠点まで戻って下さい。作戦は以上です。」
「あ、ひとつ質問していいか?」
「なにか?」
「探査機の配置の時、俺達はどこに配置したらいいか分からないからあんたに確認をするんだが、部隊を分断したら全てに対応出来ないんじゃないか」
「確かに。今回はナビが1人しかいないから分断するよりまとまっていた方がいいかもしれないな。
そこの所はどうなんだ。」
柳生が意見に賛同し七尾聞いた
「そこの所は別に分断してもしなくても構いませんが舐めてますよね、それ。」
「え?」
「私への配慮は感謝致しますが、そもそもそれぐらい出来なければそんな作戦の提示しませんから。
まあ、別にまとまって行動してもいいですけども、それだと時間かかりますよ」
少し生意気な口調で話されたものだからさすがの俺も少し頭にきた。
「あーハイハイ分かりましたよ~
作戦にえいきょーがでないよーにがんばりますね~。」
俺もちょいとウザイ態度を取ってみたのだか、そのままスルーされ、
「結構。
では、作戦に移って下さい。」
「チッ、無視か」
「おいおい、あんまりそういう態度とんなよ
いつか痛い目会うぞ」
「ふん、余計なお世話だ。」
俺はそっぽ向いて近くに見えて遠い竜の巣を見つめた。
影像で見るよりもかなり破壊力がある。それにこんなに遠くからなのに無数の殺気を何となく感じる…。
行きたくねぇ…。
頭の中は作戦の成功よりもそっちの方が勝ってしまってそれしか考えられない。
はぁ…。と、一息ため息をついて出撃の準備に取り掛かった。
「そうか」
部下からの報告を受けると、出撃の合図を出した。目的地はあの奇妙なドラゴンの巣。
行きたくねぇ…。今は作戦の成功とか失敗とかではなくそれしか考えてない。はぁ…、俺の代わりでもいたらなぁ。
こんな下らないことを思いながら歩いていると、副隊長の葵が声をかけてきた。
「隊長。」
「ん、葵か。なんだ」
「今回の作戦のことで何かお考えしていますか?」
「考えてると思うか?」
「え、あ。そうでしたか。珍しく難しい顔をしていらしたので、探査機の作戦のことでお考えしていると思っていました。」
「珍しくは余計だ。んー、今回の作戦か」
「探査機の設置との事ですが、どういたしましょうか」
「うーん、そうだな。運ぶやつと設置した探査機の防衛するやつをあらかじめ決めとかないとな」
「はい。それで一つ提案なんですけど設置は分断せずに移動した方がいいと思われます」
「ん?なんでだ。」
「はい。たしかに三つに分断すればすぐに完了するかも知れません。ですが我々は設置する場所を知りません。その場所はナビゲーションの七尾さんが教えてくれます。ですが、一人で三つのグループを見て確認はとても厳しいかもしれません。なので安全の為にも分断せず行動した方が良いと思います。」
「そうだな。多分お前の言う通りだろう。
だが、それは我々の独断では行動出来ない。ナビゲーションからは目的地より少し手前の当たりに仮の拠点を作り、そこからまた指示を出すらしい。」
「なるほど、分かりました。勝手な提案申し訳ありません。」
「いや、別に謝ることは無い。その意見も一応提案してみよう。」
まあいつもの事だが、やっぱりこいつは隊長の位があってると思った。やりたいことが十分に出来てない気がする。とは言ったものの葵はいつも副隊長でいいと言って断ってしまう。
それ以上の会話は一つもなく目的地に着いた。
「ここで仮の拠点を作る。テントをはれ」
部隊にテントをはるように命令し本部に連絡をした。
「こちら第五部隊目的地に到着」
「了解。全ての部隊の到着を確認できました」
これより作戦の支持をします。
まず第三部隊は拠点の防衛に付いてください。第一部隊と第五部隊は各部隊に配布してある探査機の設置を行ってください。なお、配置する際はドラゴンのと接触に注意してください。全ての探査機の設置が完了したら一旦拠点まで戻って下さい。作戦は以上です。」
「あ、ひとつ質問していいか?」
「なにか?」
「探査機の配置の時、俺達はどこに配置したらいいか分からないからあんたに確認をするんだが、部隊を分断したら全てに対応出来ないんじゃないか」
「確かに。今回はナビが1人しかいないから分断するよりまとまっていた方がいいかもしれないな。
そこの所はどうなんだ。」
柳生が意見に賛同し七尾聞いた
「そこの所は別に分断してもしなくても構いませんが舐めてますよね、それ。」
「え?」
「私への配慮は感謝致しますが、そもそもそれぐらい出来なければそんな作戦の提示しませんから。
まあ、別にまとまって行動してもいいですけども、それだと時間かかりますよ」
少し生意気な口調で話されたものだからさすがの俺も少し頭にきた。
「あーハイハイ分かりましたよ~
作戦にえいきょーがでないよーにがんばりますね~。」
俺もちょいとウザイ態度を取ってみたのだか、そのままスルーされ、
「結構。
では、作戦に移って下さい。」
「チッ、無視か」
「おいおい、あんまりそういう態度とんなよ
いつか痛い目会うぞ」
「ふん、余計なお世話だ。」
俺はそっぽ向いて近くに見えて遠い竜の巣を見つめた。
影像で見るよりもかなり破壊力がある。それにこんなに遠くからなのに無数の殺気を何となく感じる…。
行きたくねぇ…。
頭の中は作戦の成功よりもそっちの方が勝ってしまってそれしか考えられない。
はぁ…。と、一息ため息をついて出撃の準備に取り掛かった。
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