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第6章
12.天界のテラスにて
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◆◆◆
それからも盛大な大饗は続いた。宴もたけなわという頃、アマーリエは神苑に面した広大なテラスで、火照った体を冷ましていた。そよぐ風は神威を孕んでおり、一陣で酔いも疲労も吹き飛ばしてくれる。
「広い庭ねえ」
『あんま奥には行くなよ。禍神様が創った穴が何個も開いてる場所があるからな』
「禍神様が?」
『ああ、悪神たちの遊び場だよ。穴はそれぞれ別の神罰牢に繋がってるんだ。んで、悪神の生き餌とか虐めたい奴とかを放り込む。禍神様のお手製だから、同格以上の神でもなきゃ落ちたら這い上がれねえ。神罰牢に真っ逆さまだ』
「それは怖いわね。中には入らないようにするわ」
悪神たちの長たる禍つ神は、中々に趣味がお悪いようだ。思わず身震いするアマーリエ。神の園は平穏なだけの場所ではないらしい。
『まあ、普段は禍神様の結界が張ってあるから、間違えて入っちまうことはねえけど。それより、酔ってねえか? 何杯か飲んでたろ』
「大丈夫よ。果実風味のお酒だったから度数は高くなかったと思うし、グラスも小さかったもの」
天界の空と大気を取り巻いていた光は、徐々に朧になって来ている。地上で言えば、夕暮れが近付いているのだろうか。
《それにしても、精霊って立場が弱いのね。精霊がというより、使役がと言った方が良いかもしれないけれど》
大饗では、天界の共有領域の至る所に使役が配置されている。このテラスの隅にも何名か控えているため、彼らに聞こえないよう念話を用いて話す。生垣に咲く天花をちょんと人差し指で突くと、キラキラ輝く鱗粉が零れ落ちた。
《神は絶対の存在だからな。神官なら分かるだろ》
《そうね。……地上では、神官といえばエリート中のエリートなのよ。天に通じる神の使途として、一般人から絶大な尊崇を集める特別な存在。けれど、いざ天に昇ってしまえば末端なのね》
地上にいる神官たちも、昇天すれば神使になる。いわばヨルンやマイカの同輩になるのだ。と言っても、神に仕える者は最上級の神使から最下級の下働きまで幅広い。ヨルンたちの立場が分からないので、正確なことは言えないが。
《末端っていうか、言い方はすごく悪いが、替えの利く消耗品だな。しかも必需品じゃなくて、無くても困らんようなやつだ》
《けれど……神使とか下働きとか、そういう存在が陰で頑張ってくれているから、天界や神殿は綺麗に保たれているし、華やかな宴だって開催できるのでしょう?》
《そうでもない。神は万能な神威を持つんだ。天界の維持も宴の手配も、神威を使えば一瞬で完璧にできるし、何なら形代を創ってやらせても良い。使役がいなきゃいないで何とでもなるんだ》
それは残酷な真実だった。神々にとって、神使だろうが下働きだろうが、いれば使い道はある、程度の存在でしかないのだ。元精霊であるフレイムが淡々と語る言葉だからこそ、それが本当だと分かってしまう。アマーリエをこき使いながら、実際は頼り切りだったサード家の面々とは、根本から事情が違う。
《神官はかなり恵まれてる方なんだぜ。初っ端から神使になれるのがほとんどだし、地上にいる間は神官府で色んな教育を受けられるだろ。けど、天界の気とかから生まれる生粋の精霊の多くは下働きからスタートで、いきなり仕事に放り込まれる》
精霊用の教育体制がないわけではないが、神官のようにみっちりと講義や修練に専念できる期間を取れる者は、一部の上級精霊だけだという。
《それに天界には、元聖威師が一定数いるだろ。昇天すれば地上と人への情を失うとはいえ、それでも元は人間だったから、何だかんだで神官上がりの神使たちには気を配ってくれるんだよ。その後援があるのはデカい》
《元精霊の神もいるのでしょう?》
フレイムのように、最下位の下働きだった者が高位神になったのは異例としても、上級精霊が下位神や中堅神に上げてもらった前例ならばあると聞く。
《いるにはいるが、神官でいう大公家や一位貴族みたいに、数千年以上に渡って断続的に神格持ちを輩出してるわけじゃねえからな。絶対数が違いすぎる。それに、精霊は結構ドライなんだ。同族だからって気にかけるとは限らねえ》
《そうなの……精霊の世界も大変なのね》
アマーリエはしみじみと呟いた。地上においては永遠の楽園と伝えられる天界、その裏側の一端を知ってしまった気がする。
『――盛大な宴で疲れただろ。まぁ座れよ』
フレイムが話題を変え、肉声を発した。テラスにはテーブルとイスが幾つも置かれている。中でも大きな長テーブルにアマーリエをエスコートし、イスを引いてくれようとするが、素早くやって来た使役の一体がその動作を代わった。
アマーリエがドレスの裾を軽く捌いて腰掛けると、フレイムは隣の長卓に行った。使役が軽く瞠目する。
『ほれ、ちびっ子組も。ユフィーのいるトコに行きな』
そして、気さくに手を振るフレイムの言葉に、今まで邪魔にならないように距離を取っていた者たちの一部が、ビクッと肩を跳ねさせた。
「あっ……」
「はい……」
互いに顔を見合わせ、おずおずとアマーリエのテーブルに近付くと、ちょこんとイスにおさまる。
『お前らはこっちだ』
離れていた者たちの残りは、ちょいちょいと手招かれるままフレイムのテーブルに足を向け、一礼して座った。
無言でイスを引いて対応していた使役が、困惑を滲ませている。何故同じテーブルに付かないのかと。気付いたフレイムが説明した。
『あー、ここで待ち合わせしててな。ユフィーが念話で呼んだ奴らが来る。俺たちは付き添いでくっ付いて来ただけから、別のテーブルにいるんだよ』
『左様でございましたか。承知仕りました』
そこに、銀製のカートを引いた別の使役が現れた。大きなカートの上にズラリと並ぶのは飲食物だ。
『何かお召し上がりになられますか?』
『飲み物から軽食とデザートまで、数種類ずつ大皿に盛り合わせてくれ。多分15名かそこらくらいになるから、多めに頼む。こっちとそっちのテーブルに半々くらいで置いてくれれば良い。取り分けは各自でするから、食器類だけ用意しといてくれ。んで、セッティングが済んだらしばらく下がってろ。用があったら念話するから』
『かしこまりました』
簡潔に必要な指示を出すフレイム。内容が具体的なのは、彼はかつて給仕をする側だったため、使役がどのような情報を欲しているかを分かっているからだろうか。
すぐにカートが追加され、飲食物が準備される。テーブルの上が整うと、使役たちは音もなく遠ざかっていった。
悠然と座してそれを見送ったアマーリエは、ふぅと肩の力を抜いて首を横に振った。
「こういうのを見ていると、つい一緒に配膳をやりそうになってしまうわ」
『俺も手伝っちまいそうになる。指先がピクピクするんだ』
顔を見合わせて笑っていると、聞こえよがしな溜め息が響いた。
『焔神様、高位神が使役と一緒になって給仕するなどなりませんぞ』
それからも盛大な大饗は続いた。宴もたけなわという頃、アマーリエは神苑に面した広大なテラスで、火照った体を冷ましていた。そよぐ風は神威を孕んでおり、一陣で酔いも疲労も吹き飛ばしてくれる。
「広い庭ねえ」
『あんま奥には行くなよ。禍神様が創った穴が何個も開いてる場所があるからな』
「禍神様が?」
『ああ、悪神たちの遊び場だよ。穴はそれぞれ別の神罰牢に繋がってるんだ。んで、悪神の生き餌とか虐めたい奴とかを放り込む。禍神様のお手製だから、同格以上の神でもなきゃ落ちたら這い上がれねえ。神罰牢に真っ逆さまだ』
「それは怖いわね。中には入らないようにするわ」
悪神たちの長たる禍つ神は、中々に趣味がお悪いようだ。思わず身震いするアマーリエ。神の園は平穏なだけの場所ではないらしい。
『まあ、普段は禍神様の結界が張ってあるから、間違えて入っちまうことはねえけど。それより、酔ってねえか? 何杯か飲んでたろ』
「大丈夫よ。果実風味のお酒だったから度数は高くなかったと思うし、グラスも小さかったもの」
天界の空と大気を取り巻いていた光は、徐々に朧になって来ている。地上で言えば、夕暮れが近付いているのだろうか。
《それにしても、精霊って立場が弱いのね。精霊がというより、使役がと言った方が良いかもしれないけれど》
大饗では、天界の共有領域の至る所に使役が配置されている。このテラスの隅にも何名か控えているため、彼らに聞こえないよう念話を用いて話す。生垣に咲く天花をちょんと人差し指で突くと、キラキラ輝く鱗粉が零れ落ちた。
《神は絶対の存在だからな。神官なら分かるだろ》
《そうね。……地上では、神官といえばエリート中のエリートなのよ。天に通じる神の使途として、一般人から絶大な尊崇を集める特別な存在。けれど、いざ天に昇ってしまえば末端なのね》
地上にいる神官たちも、昇天すれば神使になる。いわばヨルンやマイカの同輩になるのだ。と言っても、神に仕える者は最上級の神使から最下級の下働きまで幅広い。ヨルンたちの立場が分からないので、正確なことは言えないが。
《末端っていうか、言い方はすごく悪いが、替えの利く消耗品だな。しかも必需品じゃなくて、無くても困らんようなやつだ》
《けれど……神使とか下働きとか、そういう存在が陰で頑張ってくれているから、天界や神殿は綺麗に保たれているし、華やかな宴だって開催できるのでしょう?》
《そうでもない。神は万能な神威を持つんだ。天界の維持も宴の手配も、神威を使えば一瞬で完璧にできるし、何なら形代を創ってやらせても良い。使役がいなきゃいないで何とでもなるんだ》
それは残酷な真実だった。神々にとって、神使だろうが下働きだろうが、いれば使い道はある、程度の存在でしかないのだ。元精霊であるフレイムが淡々と語る言葉だからこそ、それが本当だと分かってしまう。アマーリエをこき使いながら、実際は頼り切りだったサード家の面々とは、根本から事情が違う。
《神官はかなり恵まれてる方なんだぜ。初っ端から神使になれるのがほとんどだし、地上にいる間は神官府で色んな教育を受けられるだろ。けど、天界の気とかから生まれる生粋の精霊の多くは下働きからスタートで、いきなり仕事に放り込まれる》
精霊用の教育体制がないわけではないが、神官のようにみっちりと講義や修練に専念できる期間を取れる者は、一部の上級精霊だけだという。
《それに天界には、元聖威師が一定数いるだろ。昇天すれば地上と人への情を失うとはいえ、それでも元は人間だったから、何だかんだで神官上がりの神使たちには気を配ってくれるんだよ。その後援があるのはデカい》
《元精霊の神もいるのでしょう?》
フレイムのように、最下位の下働きだった者が高位神になったのは異例としても、上級精霊が下位神や中堅神に上げてもらった前例ならばあると聞く。
《いるにはいるが、神官でいう大公家や一位貴族みたいに、数千年以上に渡って断続的に神格持ちを輩出してるわけじゃねえからな。絶対数が違いすぎる。それに、精霊は結構ドライなんだ。同族だからって気にかけるとは限らねえ》
《そうなの……精霊の世界も大変なのね》
アマーリエはしみじみと呟いた。地上においては永遠の楽園と伝えられる天界、その裏側の一端を知ってしまった気がする。
『――盛大な宴で疲れただろ。まぁ座れよ』
フレイムが話題を変え、肉声を発した。テラスにはテーブルとイスが幾つも置かれている。中でも大きな長テーブルにアマーリエをエスコートし、イスを引いてくれようとするが、素早くやって来た使役の一体がその動作を代わった。
アマーリエがドレスの裾を軽く捌いて腰掛けると、フレイムは隣の長卓に行った。使役が軽く瞠目する。
『ほれ、ちびっ子組も。ユフィーのいるトコに行きな』
そして、気さくに手を振るフレイムの言葉に、今まで邪魔にならないように距離を取っていた者たちの一部が、ビクッと肩を跳ねさせた。
「あっ……」
「はい……」
互いに顔を見合わせ、おずおずとアマーリエのテーブルに近付くと、ちょこんとイスにおさまる。
『お前らはこっちだ』
離れていた者たちの残りは、ちょいちょいと手招かれるままフレイムのテーブルに足を向け、一礼して座った。
無言でイスを引いて対応していた使役が、困惑を滲ませている。何故同じテーブルに付かないのかと。気付いたフレイムが説明した。
『あー、ここで待ち合わせしててな。ユフィーが念話で呼んだ奴らが来る。俺たちは付き添いでくっ付いて来ただけから、別のテーブルにいるんだよ』
『左様でございましたか。承知仕りました』
そこに、銀製のカートを引いた別の使役が現れた。大きなカートの上にズラリと並ぶのは飲食物だ。
『何かお召し上がりになられますか?』
『飲み物から軽食とデザートまで、数種類ずつ大皿に盛り合わせてくれ。多分15名かそこらくらいになるから、多めに頼む。こっちとそっちのテーブルに半々くらいで置いてくれれば良い。取り分けは各自でするから、食器類だけ用意しといてくれ。んで、セッティングが済んだらしばらく下がってろ。用があったら念話するから』
『かしこまりました』
簡潔に必要な指示を出すフレイム。内容が具体的なのは、彼はかつて給仕をする側だったため、使役がどのような情報を欲しているかを分かっているからだろうか。
すぐにカートが追加され、飲食物が準備される。テーブルの上が整うと、使役たちは音もなく遠ざかっていった。
悠然と座してそれを見送ったアマーリエは、ふぅと肩の力を抜いて首を横に振った。
「こういうのを見ていると、つい一緒に配膳をやりそうになってしまうわ」
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