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第2章
79.祖父との決別
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「言いたい、こと……ですの?」
幼い頃からずっと恐れの対象だったのだろう。リーリアは祖父の眼光に押されるように体を竦ませた。しかし、フロースが腕に力を込めると、励まされるように顔を上げ、キッと老侯を見返す。
「わたくしもお父様と同じですわ。あなたのことが嫌いでした」
(頑張って、リーリア様)
アマーリエは胸中で声援を送った。許すか否かに関係なく、家族に対して本音でぶつかる。自分がついぞできなかったことだ。視線の先で、凛とした緑眼を祖父に据えたリーリアが言葉を紡ぐ。
「あなたは身勝手で自己中心的ですわ。自分の主張ばかりを振りかざし、こちらが少しでも反論すると激昂して、ご自慢の神杖の力でねじ伏せる」
老候が持つ、太く大きな杖。祖父より強い霊威を持つリーリアだが、この神器のせいで太刀打ちできなかった。
「本音を言えば、あなたと同じ場所にいて同じ空気を吸うことも嫌でしたのよ。お祖父様……いいえ、アヴェント先代当主。あなたの顔などもう見たくありませんわ」
一世一代の勇気を振り絞って放たれた決別の言葉に、老侯は冷徹に応じた。
「そうか。安心しろ、お前が儂と同じ場にいるのも、同じ空気を吸うのも、儂の顔を見るのも、今この時が最後だ。これ以降は二度とない。永の別れとなるが、行き着く先でせいぜい達者にするが良い」
次いで、リーリアを抱きしめているフロースに視線を移す。
「見たところゲイルはいないようだが、お前がその仲間か」
「……は、はい?」
場が静まり返り、リーリアが呆気に取られた声で聞き返した。フロースから怒りが消え、ただポカンとした表情を浮かべて立ち尽くす。
「リーリアを捕らえているということは、お前も神威で素性をカモフラージュしている邪霊なのだろう。この娘を地下に連れて行くならば好きにするが良い!」
一方的に言い放った老侯は踵を返し、フレイムに礼もせず大股で歩き去った。
「おやおや、逃げ出したな」
ラミルファがくっくっと笑い、ヘルガが慌てた顔で場を見渡して一礼する。
「か、神々よ、お騒がせをして申し訳ございません。一度御前を下がらせていただきます。……父上、どちらに行かれるのですか!?」
そして、慌ただしく辞去を述べ、老侯を追って走っていった。嵐のように消えたアヴェント親子に構わず、血の気を引かせているのは聖威師たちだ。
――老侯は今、フロースを邪霊扱いした。天界の頂点にすら届き得る、貴き泡神を。しかも、フレイムに挨拶の一つもしなかった。
「大神官として深くお詫び申し上げます」
「大変申し訳ございません」
フルードとアリステルが、痩身を投げ出すようにしてフレイムとフロースの前に平伏した。アマーリエもフレイムに縋り付く勢いで謝罪を述べる。
「フレイム、い、いえ焔神様。テスオラ神官のご無礼を謝罪いたします」
「フロ……泡神様、我が祖父の非礼、申し開きもございませんわ……」
消え入りそうな声はリーリアだ。フロースの腕の中で小さく震えている。
「気にすんなユフィー、俺はあんな爺にどんな態度取られようが全っ然気にならねえし」
アマーリエをそっと抱擁し、頭に軽く口付けたフレイムが、アリステルとフルードにも温かな眼差しを向けた。
「セインとアリステルも立てよ。俺は怒ってねえし、不問にしてやるから」
「レアナ、気に病まないで欲しい。パパさん、アリステル、顔を上げてくれ。アマーリエもそんな目をしないで。あなたたちが謝ったり罰を受けることではないし、地上に怒りの神威を落としたりもしないよ」
フロースがリーリアの背を優しく撫でながら言う。
「それに、レアナは生家から除籍になるんだろう。だったらあの老人は、もうあなたの祖父ではない」
愛し子を慰める泡神を横目に、邪神がにこりと微笑んだ。
「ちなみに、僕もあの爺に最初から最後まで総スカンされたのだがね」
ラミルファは認証時に変化していたので、老侯は今の姿の彼を知らない。だが、落ち着いて観察すれば神だと分かったはずだ。神威を抑えていると言っても、神使状態であった時のフレイムのように、神格まで完全に押し込めているわけではないのだから。
「邪神様、誠に申し訳ありません」
「非礼を心より謝罪いたします」
アリステルとフルードがすぐにラミルファにも低頭した。
「君たちが言うなら、まぁ良いか。優しい僕は特別に許してあげよう」
ふふん、と口端を上げた邪神が上機嫌で言う。どうやら自分も構って欲しかっただけらしい。アリステルとフルードが控えめに身を起こして立ち上がったところで、ヘルガが戻って来た。汗を拭い、神々の前で平伏する。
「先ほどは見苦しい物をお見せしてしまい、誠に失礼いたしました」
《おや、父親が戻って来た。祖父は逃げ出したままだから、賭けは聖威師チームの勝ちだ。後で約束のおやつをあげよう》
平然とのたまうのはラミルファだ。おそらくこの結果が分かっており、最初から菓子をくれるつもりだったのだろう。
「アヴェント当主、お前ごときが地面にへばり付いても何も変わらん。何をしに戻って来た」
「焔神様にお答えいたします。娘と……リーリアと話をいたしたく」
返答を聞いたフレイムが、フロースを一瞥した。フロースはリーリアに視線を向ける。一瞬戸惑った顔をしたリーリアは、逡巡の後に頷いた。
「ならとっとと起きて話せ」
素っ気なく告げたフレイムに礼を言い、身を起こしたヘルガは己の娘に向き直った。
「リーリア」
「は、はい」
「今まで本当にすまなかった。父上は何を言っても聞く耳を持たないから、もう放っておくことにした。こうして取り返しの付かない事態になってからしか勇気を出せなかった私は父親失格だよ」
目に涙を浮かべ、リーリアの手を握って言う。
「だが、今からでも父親らしいことをさせてくれないか。お前は私が守る。聖威師に嘆願書を出す。代価を払えるよう駆けずり回る。お前の身代わりになって地下にでも何でも行く。私は昇天権を剥奪されて地獄行きになっても良いから、お前を助けてくれるよう神に懇願してみる」
「お父様、あの……」
「どんな方法を使っても、私が助けてみせる。今まで親らしいことが何もできなかった私ができる、せめてもの償いだよ」
「いえあの、聞いて下さいまし。わたくし、もう助かっておりますのよ」
「――え?」
「リーリア・レアナ・アヴェントは正真正銘の神たる私が見初めた。彼女は既に聖威師となり、邪霊の手を逃れている。なりたてだからまだ気が安定しておらず、聖威を感じ取りにくいかもしれないが。よく視てみるんだ」
フロースが静かに告げる。ヘルガが瞠目した。娘と泡の神をじっと凝視し、ややあって呟く。
「ほ、本当だ……聖威が視える。あ……なた様も……その御神威、確かに紛うかたなき神とお見受けいたします。父は邪霊だなどと世迷言を申しておりましたが」
「正しく感得したようで何よりだ。あなたは私の愛し子にとって良い父親ではなかったようだけど、それでも老侯と同じ処分を与えるのは、さすがに気が引けると思っていた」
幼い頃からずっと恐れの対象だったのだろう。リーリアは祖父の眼光に押されるように体を竦ませた。しかし、フロースが腕に力を込めると、励まされるように顔を上げ、キッと老侯を見返す。
「わたくしもお父様と同じですわ。あなたのことが嫌いでした」
(頑張って、リーリア様)
アマーリエは胸中で声援を送った。許すか否かに関係なく、家族に対して本音でぶつかる。自分がついぞできなかったことだ。視線の先で、凛とした緑眼を祖父に据えたリーリアが言葉を紡ぐ。
「あなたは身勝手で自己中心的ですわ。自分の主張ばかりを振りかざし、こちらが少しでも反論すると激昂して、ご自慢の神杖の力でねじ伏せる」
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「本音を言えば、あなたと同じ場所にいて同じ空気を吸うことも嫌でしたのよ。お祖父様……いいえ、アヴェント先代当主。あなたの顔などもう見たくありませんわ」
一世一代の勇気を振り絞って放たれた決別の言葉に、老侯は冷徹に応じた。
「そうか。安心しろ、お前が儂と同じ場にいるのも、同じ空気を吸うのも、儂の顔を見るのも、今この時が最後だ。これ以降は二度とない。永の別れとなるが、行き着く先でせいぜい達者にするが良い」
次いで、リーリアを抱きしめているフロースに視線を移す。
「見たところゲイルはいないようだが、お前がその仲間か」
「……は、はい?」
場が静まり返り、リーリアが呆気に取られた声で聞き返した。フロースから怒りが消え、ただポカンとした表情を浮かべて立ち尽くす。
「リーリアを捕らえているということは、お前も神威で素性をカモフラージュしている邪霊なのだろう。この娘を地下に連れて行くならば好きにするが良い!」
一方的に言い放った老侯は踵を返し、フレイムに礼もせず大股で歩き去った。
「おやおや、逃げ出したな」
ラミルファがくっくっと笑い、ヘルガが慌てた顔で場を見渡して一礼する。
「か、神々よ、お騒がせをして申し訳ございません。一度御前を下がらせていただきます。……父上、どちらに行かれるのですか!?」
そして、慌ただしく辞去を述べ、老侯を追って走っていった。嵐のように消えたアヴェント親子に構わず、血の気を引かせているのは聖威師たちだ。
――老侯は今、フロースを邪霊扱いした。天界の頂点にすら届き得る、貴き泡神を。しかも、フレイムに挨拶の一つもしなかった。
「大神官として深くお詫び申し上げます」
「大変申し訳ございません」
フルードとアリステルが、痩身を投げ出すようにしてフレイムとフロースの前に平伏した。アマーリエもフレイムに縋り付く勢いで謝罪を述べる。
「フレイム、い、いえ焔神様。テスオラ神官のご無礼を謝罪いたします」
「フロ……泡神様、我が祖父の非礼、申し開きもございませんわ……」
消え入りそうな声はリーリアだ。フロースの腕の中で小さく震えている。
「気にすんなユフィー、俺はあんな爺にどんな態度取られようが全っ然気にならねえし」
アマーリエをそっと抱擁し、頭に軽く口付けたフレイムが、アリステルとフルードにも温かな眼差しを向けた。
「セインとアリステルも立てよ。俺は怒ってねえし、不問にしてやるから」
「レアナ、気に病まないで欲しい。パパさん、アリステル、顔を上げてくれ。アマーリエもそんな目をしないで。あなたたちが謝ったり罰を受けることではないし、地上に怒りの神威を落としたりもしないよ」
フロースがリーリアの背を優しく撫でながら言う。
「それに、レアナは生家から除籍になるんだろう。だったらあの老人は、もうあなたの祖父ではない」
愛し子を慰める泡神を横目に、邪神がにこりと微笑んだ。
「ちなみに、僕もあの爺に最初から最後まで総スカンされたのだがね」
ラミルファは認証時に変化していたので、老侯は今の姿の彼を知らない。だが、落ち着いて観察すれば神だと分かったはずだ。神威を抑えていると言っても、神使状態であった時のフレイムのように、神格まで完全に押し込めているわけではないのだから。
「邪神様、誠に申し訳ありません」
「非礼を心より謝罪いたします」
アリステルとフルードがすぐにラミルファにも低頭した。
「君たちが言うなら、まぁ良いか。優しい僕は特別に許してあげよう」
ふふん、と口端を上げた邪神が上機嫌で言う。どうやら自分も構って欲しかっただけらしい。アリステルとフルードが控えめに身を起こして立ち上がったところで、ヘルガが戻って来た。汗を拭い、神々の前で平伏する。
「先ほどは見苦しい物をお見せしてしまい、誠に失礼いたしました」
《おや、父親が戻って来た。祖父は逃げ出したままだから、賭けは聖威師チームの勝ちだ。後で約束のおやつをあげよう》
平然とのたまうのはラミルファだ。おそらくこの結果が分かっており、最初から菓子をくれるつもりだったのだろう。
「アヴェント当主、お前ごときが地面にへばり付いても何も変わらん。何をしに戻って来た」
「焔神様にお答えいたします。娘と……リーリアと話をいたしたく」
返答を聞いたフレイムが、フロースを一瞥した。フロースはリーリアに視線を向ける。一瞬戸惑った顔をしたリーリアは、逡巡の後に頷いた。
「ならとっとと起きて話せ」
素っ気なく告げたフレイムに礼を言い、身を起こしたヘルガは己の娘に向き直った。
「リーリア」
「は、はい」
「今まで本当にすまなかった。父上は何を言っても聞く耳を持たないから、もう放っておくことにした。こうして取り返しの付かない事態になってからしか勇気を出せなかった私は父親失格だよ」
目に涙を浮かべ、リーリアの手を握って言う。
「だが、今からでも父親らしいことをさせてくれないか。お前は私が守る。聖威師に嘆願書を出す。代価を払えるよう駆けずり回る。お前の身代わりになって地下にでも何でも行く。私は昇天権を剥奪されて地獄行きになっても良いから、お前を助けてくれるよう神に懇願してみる」
「お父様、あの……」
「どんな方法を使っても、私が助けてみせる。今まで親らしいことが何もできなかった私ができる、せめてもの償いだよ」
「いえあの、聞いて下さいまし。わたくし、もう助かっておりますのよ」
「――え?」
「リーリア・レアナ・アヴェントは正真正銘の神たる私が見初めた。彼女は既に聖威師となり、邪霊の手を逃れている。なりたてだからまだ気が安定しておらず、聖威を感じ取りにくいかもしれないが。よく視てみるんだ」
フロースが静かに告げる。ヘルガが瞠目した。娘と泡の神をじっと凝視し、ややあって呟く。
「ほ、本当だ……聖威が視える。あ……なた様も……その御神威、確かに紛うかたなき神とお見受けいたします。父は邪霊だなどと世迷言を申しておりましたが」
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