3 / 101
本編
3.日香の家族たち
しおりを挟む
一瞬後、自分の部屋ではない景色が映る。皇宮の外にある広場に移動したのだ。黒髪と黒目、あるいは金髪に碧眼の人々が大勢ひしめき合っている。日香と佳良が転移したのは、広場の片隅にある木陰だった。
「少々距離がありますが、本日はお忍びですのでこちらで」
「そうだね」
その時、わっと歓声が上がった。凄絶なまでの麗姿を誇る人影が現れ、壇上に立つ。黒髪黒目と金髪碧眼が二人ずつ、計四人だ。黒髪黒目のうち一人は女性で、日香とそっくり同じ顔立ちをしていた。日香に目眩しが必要になる理由でもある。
(わーい、月香、高嶺様! ラウお義兄様、ティルお義兄様!)
心の中で呼びかけていると、集まった人々がほぅと感嘆の吐息を漏らす。
「ああ、お姿を拝見しただけで心の奥まで洗われる」
「さすがは太子様方だ」
「神格を持つ天威師は世界の至宝」
「神千国もミレニアム国も安泰だな!」
(うんうん、そう思う~)
こっそり同調していると、壇上に佇むもう一人の黒髪黒目がこちらを見た。女神のように整った美貌を持つ青年――高嶺だ。日香の脳裏に直接、美しい声が響く。念話による声なき会話だ。
《日香、来てくれたのか。ありがとう》
(高嶺様!)
続いて片割れである月香の声も弾けた。
《日香ったらやっぱり来たのね。佳良に知らせておいて良かったわ。こっそり抜け出すかもしれないと思って、様子を見に行ってもらったのよ。佳良、世話をかけたわね。ありがとう》
《恐縮でございます》
最後の念話は佳良にも聞こえるようにしたのだろう。佳良は礼儀正しく目礼を返している。
(よ、読まれてた! 月香は相変わらず賢いなぁ。気品もあるし、淑やかだし。私と同じ顔なのに何でこんなに中身が違うんだろ)
世間での評判も、日香と月香では雲泥の差だ。月香はこの世界において無上の力である『天威』に覚醒した逸材。一方の日香は力に目覚めなかった無能。『姉は月、妹はすっぽん』と皆が囁くのは当然だろう。
――本当は日香にも比類なき力があるのだが、ある事情により隠している。
念話は双方向にしてくれているはずなので、日香は口を尖がらせて答えた。
《黙って出たりしないよ。皆に迷惑がかかるし、義兄様にも怒られちゃうもの。……あれ、義兄様は?》
月香の夫であり高嶺の実兄でもある者がお出ましの場にいない。尋ねると、すぐに応えが帰って来た。
《まだ務めから戻っていない》
《今朝、急な神鎮めが入っちゃったみたいだよぉ》
教えてくれたのは壇上にいるラウとティル。高嶺の実兄であり日香の義兄たちだ。ラウは淡い金の長髪に晴れ渡った蒼穹のような瞳。ティルは癖っ毛のある肩までの短髪と夜空のような紺色の眼。
《そうなんですか。残念。テアお義姉様とミアお義姉様もいないの?》
《ああ、テアも天威師の務めが入った》
《ミアなら帝城の祭祀に参加中だよぉ。前から臨席依頼が来てたやつだからね》
テアはラウの妻、ミアはティルの妻だ。引き締まった長身に騎士服を愛用しているテアと、小柄で華奢なミアは、見る者に正反対の印象を与える姉妹である。
《そっか。まあまた今度会えますし。にしても、お出ましってこんな雰囲気なんだ~。皆興奮してますね》
ちらちらと広場を見渡しながら言うと、月香とティルが応じてくれた。
《そうでしょうね、一般国民が天威師を間近で見られる機会なんてそんなにないもの》
《ちなみに天威師側の対応は自由だよ。俺と月香は笑みを見せてるけど、ラウ兄上と高嶺は無表情で棒立ちだしね。日香は? ここに立つようになったらどうするの?》
《私はにーっこり笑顔で手を振るつもり!》
元気良く答えると、ラウが小さく噴き出した。
《日香らしいな》
《元気で明るいのが取り柄ですから!》
遠目に見える家族たちに、にかっと笑いかける。皆が一斉に優しく微笑み返してくれた。
佳良が周囲に視線を送りながら囁く。
「日香様。雰囲気が分かられたのでしたら、早めにお帰りを」
「はーい。じゃあ皇宮の入口まで転移して、宮までは徒歩で戻るね。転移ばかりじゃ運動不足になるし」
「承知いたしました。それでは皇宮の門近くまで移動いたしましょう」
《日香、後でまた》
高嶺が念話を飛ばしてくれる。
《はい、高嶺様。失礼します》
家族たちに一礼し、日香は力を発動させた。視界がぶれ、瞬く間に皇宮の内側に転移する。人通りが少ない通用門の近くだ。門の両脇には武官が二名立っているが、物陰に隠れるよう転移したため、こちらに気付いた様子はない。
「宮までお供いたします」
「大丈夫だよー。佳良も務めがあるでしょ、持ち場に戻って」
「いえ、この時間は外勤扱いにしておりますので」
「あ、そうなの。抜け目ないなぁ。でも、これ以上神官長の時間を使わせたくないし。ここまででいいよ。付いてきてくれてありがとう」
「――左様ですか。それでは、これにて」
重ねて言うと、佳良は恭しく頭を下げた。そのまま霞のようにかき消える。
(さて、戻るぞー)
色とりどりの花が咲き乱れる皇宮をぽてぽて歩いていると、道中にある殿舎の陰から、ぶつぶつと何かを呟く声が聞こえた。
(ん? 声が……あっ、子どもだ)
こっそり覗き込むと、小さな人影がこちらに背を向けて丸くなっている。
「……神官は霊威に目覚めた者であり…………皇国と帝国は仲が良く……」
「どうしたの、お腹が痛いの?」
「ひゃあ!?」
声をかけると、一心に何かを諳んじていた子どもが飛び上がる。ふんわりした黒髪と丸い黒目の少年だった。
「あ、ごめんね驚かせちゃって。具合でも悪いのかなと思って」
「いいえ、神官府の予備試験が近いので、復習をしていたんです」
滑らかな応答をする姿には育ちの良さが見て取れた。
「そうだったの。自習室は空いていないの?」
(声を出しちゃうから遠慮してたのかな。だったら装着型の防音霊具を使えば)
そう予想していた日香だが、少年は沈んだ面持ちで首を横に振った。
「僕はまだ『徴』が出ていないから、行きたくないんです。……自習室には、もう徴が出て正式な神官になった子たちがたくさんいるから」
「あ……」
一瞬言葉を失くした日香の前で、少年はぎゅっと拳を握って俯いた。
(この子、10歳くらいだよね。そろそろ重圧がきつくなる年だ。可哀想に……)
目に力を宿し、じっと少年を見る。
(――いや、大丈夫。この子には強い力が眠ってる。すごい、かなり強い。もう目覚める)
ほっとするが、肝心のその情報を本人に教えられない。何故そんなことが分かるのか、と問われたら返事に困る。
「うるさくしてしまってごめんなさい。今日は防音霊具も持っていないですし……別の場所に行きます」
会釈して立ち去ろうとする少年に、日香は声をかけた。
「待って、せっかくだから一緒に勉強しない? 私、少しは試験範囲のことに詳しいよ」
(これでも皇家の一員ですから。教養はばっちり詰め込まれたもの)
少年が驚いた顔になる。
「もしかして、あなたは神官ですか? 神官の法衣はお召しでないようですが……仕事はよろしいのですか?」
「うぐっ……いやその、神官ではないんだけど……でも立場上知識があるっていうか、あはは……」
冷や汗をかきながら答えると、少年が若干怪訝な顔になったので、慌てて付け足す。
「もちろん、怪しい者じゃないよ。こうして堂々と皇宮に入れてるんだから」
あらかじめ登録された者か許可を得た者でなければ、皇宮には入れない。転移を使っても弾かれる。
「はい、身分証」
万一の時のためにと持たされている、偽の身分証を見せる。それを見た当真から警戒が消えた。そこにかぶせるように、日香はにっこりと微笑みかけた。
「仕事中じゃないから時間も大丈夫。試験ってどこが出るの?」
「えと……神官府で学ぶ基礎教養の中で、今までに習ったことを総合的に聞かれるみたいです。特に世界と神、それに力についての問いは必ず出ると言われました」
「筆記なの? あ、口述かな?」
「どっちもあるんです。僕は口述が苦手で」
「あー、あれって一回詰まると頭が真っ白になっちゃうよね。分かる分かる~」
うんうんと頷き、日香は手を差し出した。
「ね、やっぱり一緒にやろう。一人でやるより二人の方がいいよ。私が試験官の神官役になるから。この世界のこと、神様のこと、力のこと、話してみてくれる?」
そう言って、家族たちが太陽のようだと言ってくれる笑顔をさらに強める。
「……いいんですか?」
「もちろん!」
ずっと顔を強張らせていた少年は瞬きして少しだけ頰を緩め、おずおずと頷いた。
「ありがとうございます。あ、僕は唯全当真と言います」
(……唯全って一位貴族だ!)
皇国の貴族は大分類すると一位から六位までに分けられる。最上位が一位だ。
(この子、跡取り候補なんじゃない? そりゃ徴が出なくて焦るわけだね)
一人納得していると、少年――当真は日香の持つ身分証に目を向けた。
「あなたのお名前は……斎縁明香さんと仰るのですか」
「え? あ、そうね、うん」
(あっぶな……今は身分証の偽名で通さなきゃ!)
内心で汗をかいている日香の前で、当真は無垢な笑顔を浮かべて微笑んだ。
「ではよろしくお願いします、明香さん!」
「少々距離がありますが、本日はお忍びですのでこちらで」
「そうだね」
その時、わっと歓声が上がった。凄絶なまでの麗姿を誇る人影が現れ、壇上に立つ。黒髪黒目と金髪碧眼が二人ずつ、計四人だ。黒髪黒目のうち一人は女性で、日香とそっくり同じ顔立ちをしていた。日香に目眩しが必要になる理由でもある。
(わーい、月香、高嶺様! ラウお義兄様、ティルお義兄様!)
心の中で呼びかけていると、集まった人々がほぅと感嘆の吐息を漏らす。
「ああ、お姿を拝見しただけで心の奥まで洗われる」
「さすがは太子様方だ」
「神格を持つ天威師は世界の至宝」
「神千国もミレニアム国も安泰だな!」
(うんうん、そう思う~)
こっそり同調していると、壇上に佇むもう一人の黒髪黒目がこちらを見た。女神のように整った美貌を持つ青年――高嶺だ。日香の脳裏に直接、美しい声が響く。念話による声なき会話だ。
《日香、来てくれたのか。ありがとう》
(高嶺様!)
続いて片割れである月香の声も弾けた。
《日香ったらやっぱり来たのね。佳良に知らせておいて良かったわ。こっそり抜け出すかもしれないと思って、様子を見に行ってもらったのよ。佳良、世話をかけたわね。ありがとう》
《恐縮でございます》
最後の念話は佳良にも聞こえるようにしたのだろう。佳良は礼儀正しく目礼を返している。
(よ、読まれてた! 月香は相変わらず賢いなぁ。気品もあるし、淑やかだし。私と同じ顔なのに何でこんなに中身が違うんだろ)
世間での評判も、日香と月香では雲泥の差だ。月香はこの世界において無上の力である『天威』に覚醒した逸材。一方の日香は力に目覚めなかった無能。『姉は月、妹はすっぽん』と皆が囁くのは当然だろう。
――本当は日香にも比類なき力があるのだが、ある事情により隠している。
念話は双方向にしてくれているはずなので、日香は口を尖がらせて答えた。
《黙って出たりしないよ。皆に迷惑がかかるし、義兄様にも怒られちゃうもの。……あれ、義兄様は?》
月香の夫であり高嶺の実兄でもある者がお出ましの場にいない。尋ねると、すぐに応えが帰って来た。
《まだ務めから戻っていない》
《今朝、急な神鎮めが入っちゃったみたいだよぉ》
教えてくれたのは壇上にいるラウとティル。高嶺の実兄であり日香の義兄たちだ。ラウは淡い金の長髪に晴れ渡った蒼穹のような瞳。ティルは癖っ毛のある肩までの短髪と夜空のような紺色の眼。
《そうなんですか。残念。テアお義姉様とミアお義姉様もいないの?》
《ああ、テアも天威師の務めが入った》
《ミアなら帝城の祭祀に参加中だよぉ。前から臨席依頼が来てたやつだからね》
テアはラウの妻、ミアはティルの妻だ。引き締まった長身に騎士服を愛用しているテアと、小柄で華奢なミアは、見る者に正反対の印象を与える姉妹である。
《そっか。まあまた今度会えますし。にしても、お出ましってこんな雰囲気なんだ~。皆興奮してますね》
ちらちらと広場を見渡しながら言うと、月香とティルが応じてくれた。
《そうでしょうね、一般国民が天威師を間近で見られる機会なんてそんなにないもの》
《ちなみに天威師側の対応は自由だよ。俺と月香は笑みを見せてるけど、ラウ兄上と高嶺は無表情で棒立ちだしね。日香は? ここに立つようになったらどうするの?》
《私はにーっこり笑顔で手を振るつもり!》
元気良く答えると、ラウが小さく噴き出した。
《日香らしいな》
《元気で明るいのが取り柄ですから!》
遠目に見える家族たちに、にかっと笑いかける。皆が一斉に優しく微笑み返してくれた。
佳良が周囲に視線を送りながら囁く。
「日香様。雰囲気が分かられたのでしたら、早めにお帰りを」
「はーい。じゃあ皇宮の入口まで転移して、宮までは徒歩で戻るね。転移ばかりじゃ運動不足になるし」
「承知いたしました。それでは皇宮の門近くまで移動いたしましょう」
《日香、後でまた》
高嶺が念話を飛ばしてくれる。
《はい、高嶺様。失礼します》
家族たちに一礼し、日香は力を発動させた。視界がぶれ、瞬く間に皇宮の内側に転移する。人通りが少ない通用門の近くだ。門の両脇には武官が二名立っているが、物陰に隠れるよう転移したため、こちらに気付いた様子はない。
「宮までお供いたします」
「大丈夫だよー。佳良も務めがあるでしょ、持ち場に戻って」
「いえ、この時間は外勤扱いにしておりますので」
「あ、そうなの。抜け目ないなぁ。でも、これ以上神官長の時間を使わせたくないし。ここまででいいよ。付いてきてくれてありがとう」
「――左様ですか。それでは、これにて」
重ねて言うと、佳良は恭しく頭を下げた。そのまま霞のようにかき消える。
(さて、戻るぞー)
色とりどりの花が咲き乱れる皇宮をぽてぽて歩いていると、道中にある殿舎の陰から、ぶつぶつと何かを呟く声が聞こえた。
(ん? 声が……あっ、子どもだ)
こっそり覗き込むと、小さな人影がこちらに背を向けて丸くなっている。
「……神官は霊威に目覚めた者であり…………皇国と帝国は仲が良く……」
「どうしたの、お腹が痛いの?」
「ひゃあ!?」
声をかけると、一心に何かを諳んじていた子どもが飛び上がる。ふんわりした黒髪と丸い黒目の少年だった。
「あ、ごめんね驚かせちゃって。具合でも悪いのかなと思って」
「いいえ、神官府の予備試験が近いので、復習をしていたんです」
滑らかな応答をする姿には育ちの良さが見て取れた。
「そうだったの。自習室は空いていないの?」
(声を出しちゃうから遠慮してたのかな。だったら装着型の防音霊具を使えば)
そう予想していた日香だが、少年は沈んだ面持ちで首を横に振った。
「僕はまだ『徴』が出ていないから、行きたくないんです。……自習室には、もう徴が出て正式な神官になった子たちがたくさんいるから」
「あ……」
一瞬言葉を失くした日香の前で、少年はぎゅっと拳を握って俯いた。
(この子、10歳くらいだよね。そろそろ重圧がきつくなる年だ。可哀想に……)
目に力を宿し、じっと少年を見る。
(――いや、大丈夫。この子には強い力が眠ってる。すごい、かなり強い。もう目覚める)
ほっとするが、肝心のその情報を本人に教えられない。何故そんなことが分かるのか、と問われたら返事に困る。
「うるさくしてしまってごめんなさい。今日は防音霊具も持っていないですし……別の場所に行きます」
会釈して立ち去ろうとする少年に、日香は声をかけた。
「待って、せっかくだから一緒に勉強しない? 私、少しは試験範囲のことに詳しいよ」
(これでも皇家の一員ですから。教養はばっちり詰め込まれたもの)
少年が驚いた顔になる。
「もしかして、あなたは神官ですか? 神官の法衣はお召しでないようですが……仕事はよろしいのですか?」
「うぐっ……いやその、神官ではないんだけど……でも立場上知識があるっていうか、あはは……」
冷や汗をかきながら答えると、少年が若干怪訝な顔になったので、慌てて付け足す。
「もちろん、怪しい者じゃないよ。こうして堂々と皇宮に入れてるんだから」
あらかじめ登録された者か許可を得た者でなければ、皇宮には入れない。転移を使っても弾かれる。
「はい、身分証」
万一の時のためにと持たされている、偽の身分証を見せる。それを見た当真から警戒が消えた。そこにかぶせるように、日香はにっこりと微笑みかけた。
「仕事中じゃないから時間も大丈夫。試験ってどこが出るの?」
「えと……神官府で学ぶ基礎教養の中で、今までに習ったことを総合的に聞かれるみたいです。特に世界と神、それに力についての問いは必ず出ると言われました」
「筆記なの? あ、口述かな?」
「どっちもあるんです。僕は口述が苦手で」
「あー、あれって一回詰まると頭が真っ白になっちゃうよね。分かる分かる~」
うんうんと頷き、日香は手を差し出した。
「ね、やっぱり一緒にやろう。一人でやるより二人の方がいいよ。私が試験官の神官役になるから。この世界のこと、神様のこと、力のこと、話してみてくれる?」
そう言って、家族たちが太陽のようだと言ってくれる笑顔をさらに強める。
「……いいんですか?」
「もちろん!」
ずっと顔を強張らせていた少年は瞬きして少しだけ頰を緩め、おずおずと頷いた。
「ありがとうございます。あ、僕は唯全当真と言います」
(……唯全って一位貴族だ!)
皇国の貴族は大分類すると一位から六位までに分けられる。最上位が一位だ。
(この子、跡取り候補なんじゃない? そりゃ徴が出なくて焦るわけだね)
一人納得していると、少年――当真は日香の持つ身分証に目を向けた。
「あなたのお名前は……斎縁明香さんと仰るのですか」
「え? あ、そうね、うん」
(あっぶな……今は身分証の偽名で通さなきゃ!)
内心で汗をかいている日香の前で、当真は無垢な笑顔を浮かべて微笑んだ。
「ではよろしくお願いします、明香さん!」
1
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
心が折れた日に神の声を聞く
木嶋うめ香
ファンタジー
ある日目を覚ましたアンカーは、自分が何度も何度も自分に生まれ変わり、父と義母と義妹に虐げられ冤罪で処刑された人生を送っていたと気が付く。
どうして何度も生まれ変わっているの、もう繰り返したくない、生まれ変わりたくなんてない。
何度生まれ変わりを繰り返しても、苦しい人生を送った末に処刑される。
絶望のあまり、アンカーは自ら命を断とうとした瞬間、神の声を聞く。
没ネタ供養、第二弾の短編です。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ
さら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。
絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。
荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。
優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。
華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる