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・本編
104 熱くて
怪我も《回復》で完治して、あれから1週間後、久しぶりの【登校】使用人達にも心配かけちゃったし、周りにも迷惑かけちゃったな、と【ドア】を開けると、ワグーッツンくんが立ってて、その後ろにはレッカラくんも居た。ザーラッチちゃんは……? と思いながら誰も言ってくれないし聞ける空気じゃなかったから。
「おはようございます。あの、なんで、」
「また何かあると心配だ。とりあえず[コレ]を耳に着けてろ」
「はい、? ありがとうございます。」
ワグーッツンくんから彼の目の色をした挟むタイプの[ピアス]を貰って彼に着けてもらう。彼の後ろに居るレッカラくんの顔が怖かったけど、何も言ってこなかったから、3人で【学校】へ。
──トィン様よ
──きゃあ!
──いつ見てもカッコいい!
──ねぇ、あの子。
──転校しちゃったんだって
──散々周りのオメガに迷惑かけて、いい気味
──ねぇー!
周りの生徒からの視線と声かけに普段と変わらない態度で堂々と通り過ぎるワグーッツンくん。
あの子、ってザーラッチちゃんの事? でもなんで、転校なんて……レッカラくんは知ってそうだけど、僕とあれから目を合わせない。
僕には関係ないのかな、でもワグーッツンくんに一生懸命サポートしてたのに。
彼女が転校した事が気になってなかなか【授業】に集中出来なかった。
レッカラくんが1人でいる所を見て、声をかけた。
「ね、ザーラッチちゃんは、」
「お前……アイツの名前を呼ぶなよ!」
「え、」
「アイツは頑張ってたんだ。俺だって頑張ってるけど、でも、お前が……、のうのうと俺達が必死で……、お前、次から話しかけてくるなよ!」
「あっ、……っ、」
僕のせい……なの?
理由が分からなくて、彼が過ぎさったあとも動けないままだった。
彼が言ってたように、彼女はワグーッツンくんの番になる為に頑張ってたのは知ってる。いつだって彼の側で甲斐甲斐しく世話をやいてたのを覚えてる。
僕が来る前の3人のことは知らない。僕は、……
今日は【武器の授業】だった。僕の武器は弓で、矢に《聖魔法》を《付与》して戦ったり味方に《支援》しながら戦うことが多い。
誰かの為に役立てるなら、頑張らなくちゃ。
お昼は【食堂】で3人で食べる。ザーラッチちゃんが居た場所は僕が、彼女がしてたように、せっせとワグーッツンくんが困らない様に動く。
「それは良いからお前も食え」
「あ、はい。」
「ワグーッツン様、お茶を」
「ああ」
レッカラくんがサポートしてる横目で僕は食事を再開する。……はあ。
うまくまわらないのに、放課後は【僕の部屋】でワグーッツンくんが添い寝をする。
僕の役目はこれ、だから。
これしか役に立てない。
あんな事があっても側に居させてくれる彼に、癒しを──
ふーっ、ふーっー、ッく、んっ、
頭がぼーっとする。ふわふわ、身体が熱い、息が苦しい。
こ、れ、知ってる、ひーと、だ。
でも、今薬持ってない、どーしよ。
【自室】に居るのがなにより安心できた。これで外に居たらパニックになりそう。
苦しいけど、耐えてれば、大丈夫……っ、布団の中で丸くなる。彼のいつも使う[枕]を抱いて──
──ヒートか、まるぅめ、おい、……ちょっと待ってろよ!
夢の中で、ワグーッツンくんにまたナカに出されるのをみた。満たされて、苦しいのが落ち着いていく。
ほっとして、また深い眠りに入る。
目を醒ますと隣にワグーッツンくんが寝ていた。ビックリして飛び上がると掛かってた布団が身体から、落ち、僕達は2人とも何も着てなくて、あ……と気がつく。
顔が熱くなって、落ちた布団を被った。
起きた彼から、あの男の[薬]の副作用? 後遺症? によってその歳でヒートは来ないみたいだけど、強制的に起こされて、[薬]を使ってなくてもヒートが起こりやすくなった、らしい。
しかも不定期に起こるからいつそうなるか分からないと言われて、涙が溢れる。
出来損ないのオメガ、これじゃ妊娠もマトモに出来ないんじゃないか、と不安になる。
彼から離れる事を提案するとそれは許されなかった。
何故、そんな風に僕を側に置いてくれるのか、彼に恩を返したいのに出来ない自分に腹立たしい。
「俺があげた[ピアス]にはマナを通わせてるから何処でヒートになっても分かるようにしてある。だから心配するな、」
「うん、ありがとうございます。」
[ピアス]を無意識に触る。彼が着いててくれるのは嬉しい事。
「それと【高等部】は、【BL学園】に行く事にする。ちゃんと付いてこい」
「あ、はいっ!」
【BL学園】は【山奥の土地】に立つ【男子学校】で、全員【寮】生活をする。
ザーラッチちゃんの関係かな、と思いつつ、【中等部】を過ごした。
「おはようございます。あの、なんで、」
「また何かあると心配だ。とりあえず[コレ]を耳に着けてろ」
「はい、? ありがとうございます。」
ワグーッツンくんから彼の目の色をした挟むタイプの[ピアス]を貰って彼に着けてもらう。彼の後ろに居るレッカラくんの顔が怖かったけど、何も言ってこなかったから、3人で【学校】へ。
──トィン様よ
──きゃあ!
──いつ見てもカッコいい!
──ねぇ、あの子。
──転校しちゃったんだって
──散々周りのオメガに迷惑かけて、いい気味
──ねぇー!
周りの生徒からの視線と声かけに普段と変わらない態度で堂々と通り過ぎるワグーッツンくん。
あの子、ってザーラッチちゃんの事? でもなんで、転校なんて……レッカラくんは知ってそうだけど、僕とあれから目を合わせない。
僕には関係ないのかな、でもワグーッツンくんに一生懸命サポートしてたのに。
彼女が転校した事が気になってなかなか【授業】に集中出来なかった。
レッカラくんが1人でいる所を見て、声をかけた。
「ね、ザーラッチちゃんは、」
「お前……アイツの名前を呼ぶなよ!」
「え、」
「アイツは頑張ってたんだ。俺だって頑張ってるけど、でも、お前が……、のうのうと俺達が必死で……、お前、次から話しかけてくるなよ!」
「あっ、……っ、」
僕のせい……なの?
理由が分からなくて、彼が過ぎさったあとも動けないままだった。
彼が言ってたように、彼女はワグーッツンくんの番になる為に頑張ってたのは知ってる。いつだって彼の側で甲斐甲斐しく世話をやいてたのを覚えてる。
僕が来る前の3人のことは知らない。僕は、……
今日は【武器の授業】だった。僕の武器は弓で、矢に《聖魔法》を《付与》して戦ったり味方に《支援》しながら戦うことが多い。
誰かの為に役立てるなら、頑張らなくちゃ。
お昼は【食堂】で3人で食べる。ザーラッチちゃんが居た場所は僕が、彼女がしてたように、せっせとワグーッツンくんが困らない様に動く。
「それは良いからお前も食え」
「あ、はい。」
「ワグーッツン様、お茶を」
「ああ」
レッカラくんがサポートしてる横目で僕は食事を再開する。……はあ。
うまくまわらないのに、放課後は【僕の部屋】でワグーッツンくんが添い寝をする。
僕の役目はこれ、だから。
これしか役に立てない。
あんな事があっても側に居させてくれる彼に、癒しを──
ふーっ、ふーっー、ッく、んっ、
頭がぼーっとする。ふわふわ、身体が熱い、息が苦しい。
こ、れ、知ってる、ひーと、だ。
でも、今薬持ってない、どーしよ。
【自室】に居るのがなにより安心できた。これで外に居たらパニックになりそう。
苦しいけど、耐えてれば、大丈夫……っ、布団の中で丸くなる。彼のいつも使う[枕]を抱いて──
──ヒートか、まるぅめ、おい、……ちょっと待ってろよ!
夢の中で、ワグーッツンくんにまたナカに出されるのをみた。満たされて、苦しいのが落ち着いていく。
ほっとして、また深い眠りに入る。
目を醒ますと隣にワグーッツンくんが寝ていた。ビックリして飛び上がると掛かってた布団が身体から、落ち、僕達は2人とも何も着てなくて、あ……と気がつく。
顔が熱くなって、落ちた布団を被った。
起きた彼から、あの男の[薬]の副作用? 後遺症? によってその歳でヒートは来ないみたいだけど、強制的に起こされて、[薬]を使ってなくてもヒートが起こりやすくなった、らしい。
しかも不定期に起こるからいつそうなるか分からないと言われて、涙が溢れる。
出来損ないのオメガ、これじゃ妊娠もマトモに出来ないんじゃないか、と不安になる。
彼から離れる事を提案するとそれは許されなかった。
何故、そんな風に僕を側に置いてくれるのか、彼に恩を返したいのに出来ない自分に腹立たしい。
「俺があげた[ピアス]にはマナを通わせてるから何処でヒートになっても分かるようにしてある。だから心配するな、」
「うん、ありがとうございます。」
[ピアス]を無意識に触る。彼が着いててくれるのは嬉しい事。
「それと【高等部】は、【BL学園】に行く事にする。ちゃんと付いてこい」
「あ、はいっ!」
【BL学園】は【山奥の土地】に立つ【男子学校】で、全員【寮】生活をする。
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