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・本編
107 発作
【競技大会】アュバレネ頃に行われる大会で、普段の授業の成果が出せるから皆、気合い十分だ。
僕も《聖魔法》と弓で、競技をこなして行く。この【学校】に入る前より技術が上がってる気がする。
競技の合間に休憩と、席を立って人込みの中を歩いてると誰かに手首を掴まれてビックリしてると、彼──稀人くんがいた。
「え、っと、ハブーサくんだっけ、ど、どうしたの……?」
「違う、オレの名前は花房華蓮だ! じゃなくて、お前の競技見たぞ! やっぱりそうだったんだ!」
「へ? えーっと」
「華蓮って呼べよ」
「か、カレンくん……? わっ?!」
「悪ぃちゃんと、華蓮って呼んでくれたから嬉しくてさ! 皆全然違うんだもんな」
「そうなんだ? それで、えっと?」
彼は前に倒れてた事があってその時、“誰かに治療”してもらった。それで今回の競技をみて僕が《聖魔法》を使ってるのを見てそう思ったらしい。
《光魔法》が使える子だって《回復》が使えるのに。
名前を呼んだら抱き着かれてビックリする。その時に一瞬胸が苦しくなった。
「あ、ぼ、ぼくもう行かなきゃ……あと人違いだからっ」
「ちょ、待てよ! マルっ、」
「は──ッ、ァァアっ゙、」
「ちょ、おまどうしたんだっ?!」
彼から離れようとしたら後ろから抱きしめられ、その瞬間──ヒート、嘘だって[抑制剤]飲んでるしヒートが来るとしても時期もまだ──
胸を押さえて耐えるようにしゃがみ込む。周りには他の生徒達が居るけど、彼らは助けてくれない。
ワグーッツン、くん──助けて──……
虚空を掴もうとする手を最後に意識が切れた。
爽やかな風が髪を揺らす──……意識が、感覚が戻ってゆっくりと目を開けると、ワグーッツンくんが横に居た。
辺りを見渡すと、薬の匂いに白い【部屋】……【保健室】に居るのが分かった。
倒れてからワグーッツンくんが運んでくれたんだと分かり嬉しくなるのと同時に、【競技大会】の彼の競技は大丈夫だでたんだろうかと心配にもなった。
窓が開いてて、そこから吹いてくる風が当たるのは気持ちよかった。
「……起きたのか、どこも具合は、……大丈夫そうだな」
「うん、ありがとうございます」
「ヒート時期とズレてたのに、何があった?」
「それが、分からなくて……ごめんなさい。」
心当たりがあるとすれば、カレンくんだけど、彼はオメガだから違うと思う。
ただ、あの時ふんわりと漂ってきた匂いは──……
確証がない、分からないことばかりだ。ふう、少し呼吸を整える。ワグーッツンくんが来てるのに、鬱々しい顔はだめだ、笑顔でいなきゃ。
「体も大丈夫そうなので戻りますね」
「すまない」
「え、」
「毎日、お前を抱いてたことが──」
「負担に」と言われる前に慌てて彼の口を塞ぐ、【保健室】で他の生徒だって居るのに、もう!
確かにそれは、そうなのかも知れないけど、でも……
「気にしないでください、僕は貴方の物ですから」
あれから、カレンくんとは会わない。元々知り合いでも無かったし。
平穏な日常が続いていく──……
はあ、はあ。今日からヒート。
いつも【部屋】の外で発作が起きたら大変だからと[抑制剤]を飲んでるけど飲みっぱなしも身体に良くないからたまに休みを取って【部屋】で過ごす。
身体のいたる所から熱が噴き出るような感覚に何もできずに【ベッド】の上で、彼のワグーッツンくんの服とかを貸してもらって巣の材料にする。オメガは番やその好きな相手の持ち物を側に置きたい。
ヒートになると心細くなるから、彼にそれを言ってヒート中は彼のアイテムと一緒に寝る。
汗だく、【お風呂】入りたいけど、【ベッド】から出るのは億劫。彼が帰ってきたら洗ってもらおう、本来自分が彼のお世話をする側なのに……でもしょうがない。
・・・レッカラくんがヒートになってる時も彼が世話をしてるんだろうなぁ。……やめやめ、こんな時は思考が弱ってるからっ!
さっさと、寝よう。
気持ちいい夢を見た。彼に正常位で愛し合う様に──……
「……お帰りなさい」
「起きたか。……誰か【ココ】に来たか?」
「? 僕が起きてる時は誰も来なかったですよ」
「そうか。なら良い。それよりも軽いものなら口に出来るか?」
「はい、何か、食べないとですよね。」
ワグーッツンくんは、使用人を呼んで食べやすい料理を持ってくるよう指示する声が聴こえる。
僕はもう一度、目を閉じた。
その後は、起きて軽食を食べて、体を洗ってもらってまた【ベッド】の上で身体を重ねる。
「ヒート中は穴も普段より緩いし、ナカは火傷しそうなぐらい熱い」
「ぁ、あっ、んっは、……っ、はあ、はあっ、」
ぼくも、あつい、わぐーっつんくんのが、ああ!!
身体の感覚が無くなって、揺れてるのは分かるけど、この熱さで彼と、溶けて交わっちゃう……みたいな、
「出すぞ」
「いっぱい、だしてえ!!」
キスを強請って彼の首に腕を伸ばして、彼のが一番奥まで入るとそのまま熱いのが奥に、ああ、種付けられる……感覚に、喜びを感じる。
でも、僕達は学生だから、行為が終われば《生活魔法》でナカを綺麗にされてしまう。
仕方ないことだけど、卒業して彼と番になれたら──
──……け、
う、ん……? 空耳、かな
ヒート期間中は彼とまったり過ごした。
「マル!」
「えっと、カレンくん」
「この前はごめんっ!」
僕の所に、カレンくんがやってくると2m離れた距離からそう言って謝る。何のこと? と思いながらこの前の【競技大会】の時のことだと気づいて、離れて話すのも彼が抱きしめたせいだと思ってるみたいで、僕も話に合わせつつ会話をすると用はそれだけと返っていってしまった。
「本当にそれだけ?」
「うん、」
「あんたに行くとはな、……忌々しい」
「えっ、と」
「あんたは、ワグーッツン様の所でガードしてて」
「レッカラくんは……?」
「オレはやる事あるから」と去って行ってしまった。
僕も《聖魔法》と弓で、競技をこなして行く。この【学校】に入る前より技術が上がってる気がする。
競技の合間に休憩と、席を立って人込みの中を歩いてると誰かに手首を掴まれてビックリしてると、彼──稀人くんがいた。
「え、っと、ハブーサくんだっけ、ど、どうしたの……?」
「違う、オレの名前は花房華蓮だ! じゃなくて、お前の競技見たぞ! やっぱりそうだったんだ!」
「へ? えーっと」
「華蓮って呼べよ」
「か、カレンくん……? わっ?!」
「悪ぃちゃんと、華蓮って呼んでくれたから嬉しくてさ! 皆全然違うんだもんな」
「そうなんだ? それで、えっと?」
彼は前に倒れてた事があってその時、“誰かに治療”してもらった。それで今回の競技をみて僕が《聖魔法》を使ってるのを見てそう思ったらしい。
《光魔法》が使える子だって《回復》が使えるのに。
名前を呼んだら抱き着かれてビックリする。その時に一瞬胸が苦しくなった。
「あ、ぼ、ぼくもう行かなきゃ……あと人違いだからっ」
「ちょ、待てよ! マルっ、」
「は──ッ、ァァアっ゙、」
「ちょ、おまどうしたんだっ?!」
彼から離れようとしたら後ろから抱きしめられ、その瞬間──ヒート、嘘だって[抑制剤]飲んでるしヒートが来るとしても時期もまだ──
胸を押さえて耐えるようにしゃがみ込む。周りには他の生徒達が居るけど、彼らは助けてくれない。
ワグーッツン、くん──助けて──……
虚空を掴もうとする手を最後に意識が切れた。
爽やかな風が髪を揺らす──……意識が、感覚が戻ってゆっくりと目を開けると、ワグーッツンくんが横に居た。
辺りを見渡すと、薬の匂いに白い【部屋】……【保健室】に居るのが分かった。
倒れてからワグーッツンくんが運んでくれたんだと分かり嬉しくなるのと同時に、【競技大会】の彼の競技は大丈夫だでたんだろうかと心配にもなった。
窓が開いてて、そこから吹いてくる風が当たるのは気持ちよかった。
「……起きたのか、どこも具合は、……大丈夫そうだな」
「うん、ありがとうございます」
「ヒート時期とズレてたのに、何があった?」
「それが、分からなくて……ごめんなさい。」
心当たりがあるとすれば、カレンくんだけど、彼はオメガだから違うと思う。
ただ、あの時ふんわりと漂ってきた匂いは──……
確証がない、分からないことばかりだ。ふう、少し呼吸を整える。ワグーッツンくんが来てるのに、鬱々しい顔はだめだ、笑顔でいなきゃ。
「体も大丈夫そうなので戻りますね」
「すまない」
「え、」
「毎日、お前を抱いてたことが──」
「負担に」と言われる前に慌てて彼の口を塞ぐ、【保健室】で他の生徒だって居るのに、もう!
確かにそれは、そうなのかも知れないけど、でも……
「気にしないでください、僕は貴方の物ですから」
あれから、カレンくんとは会わない。元々知り合いでも無かったし。
平穏な日常が続いていく──……
はあ、はあ。今日からヒート。
いつも【部屋】の外で発作が起きたら大変だからと[抑制剤]を飲んでるけど飲みっぱなしも身体に良くないからたまに休みを取って【部屋】で過ごす。
身体のいたる所から熱が噴き出るような感覚に何もできずに【ベッド】の上で、彼のワグーッツンくんの服とかを貸してもらって巣の材料にする。オメガは番やその好きな相手の持ち物を側に置きたい。
ヒートになると心細くなるから、彼にそれを言ってヒート中は彼のアイテムと一緒に寝る。
汗だく、【お風呂】入りたいけど、【ベッド】から出るのは億劫。彼が帰ってきたら洗ってもらおう、本来自分が彼のお世話をする側なのに……でもしょうがない。
・・・レッカラくんがヒートになってる時も彼が世話をしてるんだろうなぁ。……やめやめ、こんな時は思考が弱ってるからっ!
さっさと、寝よう。
気持ちいい夢を見た。彼に正常位で愛し合う様に──……
「……お帰りなさい」
「起きたか。……誰か【ココ】に来たか?」
「? 僕が起きてる時は誰も来なかったですよ」
「そうか。なら良い。それよりも軽いものなら口に出来るか?」
「はい、何か、食べないとですよね。」
ワグーッツンくんは、使用人を呼んで食べやすい料理を持ってくるよう指示する声が聴こえる。
僕はもう一度、目を閉じた。
その後は、起きて軽食を食べて、体を洗ってもらってまた【ベッド】の上で身体を重ねる。
「ヒート中は穴も普段より緩いし、ナカは火傷しそうなぐらい熱い」
「ぁ、あっ、んっは、……っ、はあ、はあっ、」
ぼくも、あつい、わぐーっつんくんのが、ああ!!
身体の感覚が無くなって、揺れてるのは分かるけど、この熱さで彼と、溶けて交わっちゃう……みたいな、
「出すぞ」
「いっぱい、だしてえ!!」
キスを強請って彼の首に腕を伸ばして、彼のが一番奥まで入るとそのまま熱いのが奥に、ああ、種付けられる……感覚に、喜びを感じる。
でも、僕達は学生だから、行為が終われば《生活魔法》でナカを綺麗にされてしまう。
仕方ないことだけど、卒業して彼と番になれたら──
──……け、
う、ん……? 空耳、かな
ヒート期間中は彼とまったり過ごした。
「マル!」
「えっと、カレンくん」
「この前はごめんっ!」
僕の所に、カレンくんがやってくると2m離れた距離からそう言って謝る。何のこと? と思いながらこの前の【競技大会】の時のことだと気づいて、離れて話すのも彼が抱きしめたせいだと思ってるみたいで、僕も話に合わせつつ会話をすると用はそれだけと返っていってしまった。
「本当にそれだけ?」
「うん、」
「あんたに行くとはな、……忌々しい」
「えっ、と」
「あんたは、ワグーッツン様の所でガードしてて」
「レッカラくんは……?」
「オレはやる事あるから」と去って行ってしまった。
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※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。