バトンタッチした話

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・本編

134 ワグーッツンの誕生日

 5月はワーチャンの誕生日。
 貴族だから誕生日パーティー自体は各家々で壮大にやる。
 けど寮のある【学校】に通う俺らは基本長期休みに家に帰って~って感じで、それとは別に友達同士で祝うのが今回。
 ド派手にやりたい人達が多い中、ワーチャンは昔から近しい友人とだけで祝うのが好きだ。

 なので今回は今日の主役のワーチャン、彼の恋人マル。俺と俺の恋人のメイチャンこの4人だけのつもりだった──


「「ワグーッツンくん、誕生日おめでとう!!」」

──パァンッ!!

 お祝いのクラッカーが鳴る。当の本人は少しビックリしてるらしい。
 マルと俺が恋人達の好みとか聞きまくったせいで、俺も私もと友達が祝いたいと大勢集まってしまった。
 たまにはこういうのも良いんじゃない? ってマルと笑い合う。彼の作った[果実ケーキ]の他に何種類かの[ケーキ]や[焼き菓子]を作って【テーブル】に置いて他の料理と一緒にバイキング形式で好きな物を取ってもらう。

 ワイワイしつつも、ワーチャンの隣にはマルが座って仲睦まじく食事をしつつイチャイチャしてるのを周りとほのぼとしながら見る。
 なんだか分からないけど、ワーチャンと居るマルの幸せそうな姿をみると、心がポカポカする。
 それはとても良いことだよね。


 音楽隊の演奏を聴きつつ皆ノリノリで自由に踊ったり、ボードゲームをしたりしながら過ごした。


「今回はありがとう。楽しく過ごせた。」
「いいよ~! またやろうね!」
「そうそう、次はカメイメくんが近いんだっけ」
「その時もお祝いしようね!」

 誕生日パーティーが終わって皆帰っていく。
 ワーチャンとマルには【テック先生の部屋】に泊まるらしい。




「マル大丈夫かなぁ」
「ん? なにか心配なの?」
「んー、なんとなくだけど、凄い恥ずかしそうにしてそう」
「「あー、それな」」

 俺達はヌヌくんとメイチャンの3人で【部屋】で駄弁る。
 ワーチャンもあれだろうけど、マルはなぁ。

「てかあの二人小さい頃からの知り合いなんだろ」
「そうそう、小さい頃はーてか初めて会った次にはワーチャンが猛アタックしてたからね、エルフだし」
「そういや俺らと同学年だけど年齢で言ったら俺の両親ぐらいはあんのか」
「って言ってたよ。まあそこは種族によって体感差はあるんじゃない?」

 ナチュラルに同じ学年や、【学校】全体に数人のエルフ族の人達はワーチャン兄弟以外にも居るしエルフ並に長生きな魔族やノーム種族の人達も居る。
 逆に短命……ではないけど、あの種族の人たちからすれば長生きじゃないのは人間や小動物系の獣人族達らしい。
 ワーチャンからすればマルに小さい頃から猛アタックしてラブラブしたいのが分かる。
 それと【小等部】通えなかった原因の俺に対して冷たい気持ちも分かる。

 ちなマルの作った[ネックレス]は無事誕プレ出来たらしく、ワーチャンが感動しながら首に着けていた。
 マルの言ってた来たる災厄? ってのからワーチャンを守るお守り。
 俺には災厄が分かんないけど、嫌な予感がするような? しないような? まだよく分かんないや。


──トントン

【ドア】を開けるとテック先生が立っていて【部屋の中】へ入れる。

「どうしたんですか?」
「どうしたもないよ~! ケース様ぁ泊めて!」

 急にテック先生が俺に抱きつきながら【ココ】に泊まると言い出した。ベリ、とメイチャンによって引き離される。少しホッとする。

「オレの方がケース様のこと好きだったのに……ぐすん」
「ええっと、でも俺達【授業】の時に初めて会いましたよね」
「むう、今回はね! でもオレもケース様の事が大好きだって知っててくださいね」
「ケースは俺の物だ。諦めろ」
「メイチャン……!」
「ぐぬぬ……」
 
 メイチャンの言葉にドキドキして見つめていると、テック先生から手を掴まれて指切りげんまんを勝手にされる。
 彼の目を見てるとなんか、捨てきれないだよね。本当はこんな事されたら拒否反応が出そうなもんだけど。

 それからとりあえず、ヌヌくんが状況についていけずポカンとしてるのでフォローしつつ飲み物を飲みつつ駄弁った。

「ん、美味し」
「ね。美味しい」
「[ホットミルク]って良いよね。オレはせい「お前は何も言うな」えー。」
「「うん?」」

 メイチャンの作る[ホットミルク]美味しいんだよね。
 ヌヌくんと一緒に飲んでるとテック先生が言いかけた、せい、なんとかって言葉をメイチャンが遮る。
 さっきの事があってか2人の空気が悪い。
【お風呂】を入ってから寝ることになって、本来ならワーチャンの【ベッド】にテック先生が寝るはずが──
 
 
「はぁ~……ケース様の臭い……っ、ああイキそう」

「「・・・」」

 俺の枕に顔を埋めて肺いっぱいにすうはあすうはあして悶える男を3人で胡乱な目で見る。
 って事で変態に【自分の場所】を取られた俺は、ワーチャンのベッドに──……

「えーっと、メイチャン?」
「なに?」
「俺はワーチャンのベッドに行くはずじゃ……?」
「俺が許すとも?」

 俺はメイチャンに後ろから抱きかかえられた状態で彼の【ベッドの中】に……ああ、恥ずぅ・・・だけど、背中が彼の体温が伝わってポカポカしてくる。はあ、温くて、すぐに夢の中へ、すやぁ。


──ん? 今日はコイツテックも居るのか。
──俺に《時間停止》中に犯されて、夢の中でテックに、リアルでまぁ他のやつが居るからセックスはしねぇだろうけど恋人にと忙しいな。お前は。




 目が覚めると熟睡してたらしくて夢を見なかった。頭がスッキリとしながら目覚めるともうワーチャンが帰ってきててテック先生は居なかった。

「ワーチャンおはよぉ~」
「ああ。おはよう」
「ゆうべはおたのしみでしたね」
「──っっ、お、おまっ?!」
「へへへ」

 だって言わないと!
 それとも朝チュン?




「マル~」
「あっ、ケースケおはよぉ」
「おはよう──わあっ?!」
「え、ど、どうしたの?」
「だって、マル……エロすぎ」
「へ?」

 マルの【部屋】に行くと同室の子達は友達の所に行ってて彼1人だった。
 で、見たらもう、めっちゃエロかった。色気がダダ漏れ……てか、普段はそういうの一切しない清楚系なのに、頬は赤く染まって両目も少し赤いし、ワーチャンがあえてやってるのか、首とかに痕ついてるしで、もうヤバい。
 兄弟なのに、襲いそうになる。いやいやお互いに恋人いるし、マルも俺も挿れられる側だし!

「で、で! どうだった?」
「へ、な、なに」
「ワーチャンとえっちしたよね? どんな感じだったの?」
「け、けーすけ! い、言わないよ僕は!」
「えー、楽しみにしてたのにぃ……」

 俺がマルにどんな感じだったのか聞こうと思ったのに全力で拒否られてしまった。
 さっきより顔が真っ赤でなんなら湯気まで出てる気が……このままではマルが茹で上がってしまうので俺は彼に[水]を飲ませてから謝る。

「う、うん……だってケースケみたいにその、……えっと、」
「俺みたいに?」
「ううん、」今のケースケはピュアなんだから
「なんか言った?」
「言ってないよ」

 なんか聴こえた気がしたんだけどなぁ。でもそのままマルは水を飲みながらまったりとする。
 こうやって二人きりだと小さい頃を思い出すなぁ。
 兄様や弟とは歳が離れてて俺達は同じ歳だったからいつもする事は同じで一緒に居た。
 その頃にパーティーで会ったワーチャンが本気でマルの事を好きなのを知って応援する様になったんだっけ。
 マルの方は最初はワーチャンに会っても他の子達の1人って認識だったらしいけど、会うたびにエスコートやちゃんとマルに対してのアプローチとかしてしだいにマルもワーチャンの事を──あ、そういえば。

 ワーチャンに俺が『マルの髪伸ばしたら可愛いと思う?』って聞いてみた事があったんだよね。
 なんでそんな話になったかというと確か、ワーチャンがマルに猛アタックしてあんま意識してくれてるのか実感がないからって言うからならって事で言ったら、『ああ、可愛いと思う』っていうから『じゃあさワーチャンがマルに「髪伸ばした方が好み」って言えば分かるよ。脈が無ければ無視するだろ?』って。

 ふふん、今思い出してもあの時のワーチャンの顔や言われたマルの顔を思い出す。

「そういや、久しぶりにマルの髪梳かしていい?」
「ふふ、良いよ」
「相変わらずサラサラだな」
「ん、ケースケにしてもらうの、好き」
「へへ、俺も楽しい」

 白に近い銀色の髪を櫛で梳かすけどなんも引っかかりもなくスルスルと下に落ちる。
 ほんと綺麗だよなぁ。
 俺もマルみたいに綺麗な人だったら──また違うのかなぁ。

 その後は休日を楽しむ。
 ってもできる事はそんなに変わらない。何の気なしに【図書館】に行くとユーくんが本を読んでた。
 挨拶しながら彼の隣の席に座って借りてきた何冊かを【机の上】に置くとそこから1冊取って読む。
 



 全部を読まずに【部屋】に帰るとヌヌくんやメイチャンも帰ってきてた。
 夕食を食べた後は、ワーチャンとヌヌくんは【大浴場】へ。俺達は一緒に【風呂】に入る。
 基本、【風呂中】にいつもセックスをしてる。後片付けも楽だし。でもたまーには【ベッド】でシタいよなぁ。

「来月俺の誕生日だろ?」
「うん、楽しみだね」
「アイツ、テック先生に【部屋】借りたから」
「へ?」
「俺の誕生日プレゼントはお前と1日ヤルって決めたから。」
「うん……楽しみ。へへ」
「じゃ、とりあえずアイツらが帰ってくる前にヤッて出るぞ」
「うん、ああっ! あんっ!」

 お尻の穴に入った彼のおちんちんがまた動き出す。さっき出したばかりの精液がもっと奥に押し込まれていった。
[バスタブ]のフチを掴みながら彼の動きに合わせてナカをうねらせる様に力を入れたり抜いたりする。
 バックでヤッてるときは毎回、項を噛まれそれが堪らなく気持ちよくて声が我慢できない。


 なんとか二人が帰ってくるまでには出て【ソファー】で2人並んで座ってたら帰ってきた。
 ホカホカのヌヌくんに癒されつつその日はすぐにすやぁ。


──前みたいにケツの穴ガバガバじゃねぇか。
──《快楽変換》がねぇくせに、尻叩かれながらイクとかやべぇな。
──ほら、今日の《餌》だ。タップリ飲めよ。
──にしても、来たる災厄はどっちが来るのか、か。

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