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・本編
195 7月行事──【星空の野営訓練】7日目
7月行事──【星空の野営訓練】7日目
「カッチャン先輩、ヒマワリの種、食べるチュ? 殻剥きなら任せてほしいチュ」
「……フン、断る。我が魂の渇きは、そのような現世の種では癒えぬ。……それに、その『黄金の果実』を咀嚼する音で、死の淵より這い寄る『奈落の軍勢』の足音が聞こえなくなるだろうが」
「……? つまり、今は食べないってことだチュね? じゃあボクが全部食べるチュ!」パリパリ……
「貴様……少しは危機感を持て。この夜の帳は、虚無が世界を喰らう時間だ。俺の右腕に宿る『影の咆哮』が、獲物を求めて疼いてやがる……!」
「わあ、カッチャン先輩の右腕、ジリジリいってるチュ! ボクの体もパチパチいってるチュ!ほら見てチュ、ほっぺたが青く光ってるチュよ」
「……貴様、光を放つな。影を司る俺の『漆黒の視界』が妨害されるだろうが。……だが、その……なんだ。お前のその『肉厚な防壁』、少しは暖を取るのには使えそうだな」
「えへへ、遠慮なくくっついていいチュよ! カッチャン先輩はシュッとしてるから、風邪ひきそうだチュ!」
皆が寝てる夜中──カッチャンとビビくんが見張りになった時に、皆の安全を守る為に《闇マナ》で辺りの魔物や生物の気配を探るカッチャンと頬袋にヒマワリの種──非常食を詰め込みながら一つずつ食べてはパリパリと種の周りを剥がす音が周囲に響く。
それをカッチャンが注意するとビビくんはゆるく、対応する。
ムチッ、デンとしたフォルムのビビくんの毛はフワフワで少し肌寒い夜にはそこに埋もれたくなる誘惑があるが──……
早朝、カッチャンはその場で丸くなって寝てるビビくんを起こそうと触れた瞬間──バチィィィッ!!!!
「ぐわぁぁっ?! 貴様、何をする! 俺の五感に『天雷の裁き』を下す気かッ! 全身の細胞が……魂が、痺れて……動けぬ……」
「ふぇぇ?! ご、ごめんチュ!! 寝起きはボルテージが最大出力になっちゃうチュ~!」
──朝から雷太鼓の練習?! あ、あれ……? カカッハくん大丈夫……?
──朝からお前ら元気だな!
ヌヌくんとリィちゃんが雷の落雷の音にビックリしてテントから顔を出す!
そんな様子にみんなやってきてヤァヤも変なポーズて倒れてるカッチャンに気づいて駆け寄った。
マル達に《回復》してもらったから良かったけど、結構な衝撃だったよ。
それから朝の支度とストレッチを終えて──
「さて、下山するか!」
「「おう!」」
徒歩の下山じゃなくて前にケースが自分のマナを背中に集中させて、《マナの翼》を作って滑空したらしい。
へー、そんな事してたんだ。
で、それを皆各々のマナでやると。
《炎属性》《水属性》《草属性》《土属性》《雷属性》《闇属性》《光属性》《複種類属性》赤、青、緑──様々な色が青空を、彩る。
カッチャンはヤァヤと手を繋ぎながら最初はおっかなびっくりだったみたいだけど、最終的にはいつもの中二病全開で「真の漆黒の翼!」がどうたらこうたら言ってはしゃいでた。
──あ! あれは某のスケッチブック!! ああ、取れないっ!
──あぁっ! 某の魂が空を舞ってたでござるぅぅ!!
滑空の途中、風の回廊で失くしたはずのスケッチブックが、上昇気流に乗ってふわふわと浮いているのを発見! おお、奇跡的だね。
眼鏡君は平泳ぎをするかのモーションで、スケッチブックへ向かうけど、滑空だからねぇ……通り過ぎてしまった。
「……はい、これ。次から落とさないようにしなさいよ」
「カレー氏……!! 貴殿は女神でござるかぁぁ!」
「うるさいよ」
「本当に感謝する。これは某の大切な、貴方への思い出ですからな」
「……早く行くわよ」
カレーくんが、少し後から来てスケッチブックの留め具の一部を魔銃で弾いてキャッチ! それを眼鏡君に渡すといつものテンションで号泣したあと、真面目なトーンで改めて感謝を伝える。
するとカレーくんはそっぽを向きつつも照れてるのかあらあらな感じで。
ミラくんはメメちゃんの手を取りエスコートしながら降りてくる。
ワーチャンはマルの滑空姿も素敵だったけど、お姫様抱っこをして優雅に。
メイチャンとケースはイチャイチャしながら。
ユーキくんとミーちゃんも健全なイチャイチャで。
──トゥメくん、ユニコーンで翼が生えてていいとこ取りだね!
──ユニサス? ペガコーン?
──ロマくんも鹿だけど翼が生えてるのいいね!
──俺も! 俺も!
──リィちゃんはいつも元気だね!
──あの5人組翼が似合うね
──前にハロウィンパーティーの時も天使達だったよね!
──本物の天使みたいー!
──良い曲が思いつきました
──本当か、ポロンくん
──はい、帰ったら演奏しましょう!
──だな! 楽しみだ!
最初は遠くに小さく見えてた【BL学園】──それがドンドン近づくにつれ大きく見えてくる。
なかなか、上から学園を見ない彼らにとってこれも良い思い出になったかもしれない。
真上は《結界》が貼ってあるから正面の門前に何台もの馬車が停められてて生徒たちが帰ってくるのを先生たちが待っていた。
──お、帰ってきたか!
「「ただいま、戻りました!!」」
先生達と少しだけ話してから【馬車】に彼らは乗る。
この学園の門から校舎までながーーーーーーーーいんだよね。
色々と疲れてるだろうと先生達が気を遣ってって感じ。
んで、一旦荷物を置いたり、休憩を挟んだあと、時間が経つのが早いね、もう夕方。
「お前ら! お疲れ様! よく頑張ったよ。本当に、お前らが戦った山の主の肉をコッチでも食堂のシェフ達がお前達のために料理を作ったから、今日はいっぱい食べて寝ろ!」
「「わあ!」」
【食堂】に皆、席についてから、コース料理が振る舞われる。
キャンプ飯みたいなのも美味しそうだったけどね。
【凱旋記念フルコース~アロフト・ベヒーモスの恩恵~】
【1. 前菜:天露ハラミの瞬間燻製~雲海の香りを添えて~】
ガラスのドームの中に真っ白な燻製香が閉じ込められ、開けた瞬間に雲海が広がる演出。
2班が苦労して手に入れたハラミを使用。口に入れた瞬間、山の早朝のような爽やかな燻製の香りが鼻を抜け、噛み締めるほどに野性味あふれる旨味が溢れ出します。
【2. スープ:黄金モモ肉と薬膳のコンソメ・ド・ルミエール】
4班のスパイス使いをヒントに、澄み切った黄金色のスープ。中央には星型にカットされた野菜が浮かびます。
モモ肉の深いコクが凝縮されており、一口飲むだけで身体の芯からマナが回復していくような感覚。ルイくんの歌声のように透き通った味わいです。
【3. 魚料理:人魚の贈り物~氷河湖のサーモンとミスジのカルパッチョ~】
5班のミスジと、3班のワッチンが厳選した魚のコラボ。氷の器に盛られ、キラキラと輝いています。
「飲める肉」と称されたミスジが、冷たいソースでキリッと引き締まり、口の中で脂が甘く溶けていきます。
【4. メイン:太陽のヒレ肉と漆黒ロースのデュエットステーキ】
1班の豪快なロースと、3班の繊細なヒレ肉が並ぶダブルメイン。
「太陽」の熱を感じるヒレ肉の柔らかさと、「漆黒」の力強さを持つロースの食べ応え。カッチャンも思わず「……この肉の深淵、底が知れん」と呟くほどの重厚な味わいです。
【5. デザート:聖山アロフトのモンブラン~天空の調べ~】
登りきった山を模したモンブラン。頂上には飴細工の「浮雲」が飾られています。
──んー! 美味ッ!
──おかわり、おかわりをくださいっ!
──僕達の作った料理も美味しかったけど華やかさもプラスされててこれはいい思い出!
──ほんと、これ僕の誕生日会でもまた食べたいなー!
──おかわりもらってくるぜ!
──リィちゃんッ、はしたないからやめなさいっ!
──だって、リーナめっちゃウマだぜコレ!!
──分かってるわよ、もう、一口あげるから我慢しなさいよ!
──リーーーーナああ!!
──暑苦しい! こっち来ないで!
食事中なのにリィちゃんの所は騒がしいな。
リィちゃんの横にいるリーナって狐獣人の子は、リィちゃんに振り回され気味だね。
──ルミナス・ビート・アンサンブル:凱旋ライブをします~!
「お、マジか!」
「聴く聴く!」
ルミビの演奏会にステージ前に料理を持ちながらみんなして集まる。
「『スカイ・テイル~僕らの描いた奇跡の軌道~』です、聴いてください!」
雲を突き抜け 銀河のほとりへ
震える指先 繋いだあの熱を忘れない
影を背負いて 高みを目指した
漆黒の夜も 君の鼓動が道標だった
舞い上がれ アロフトの風に乗って
七色のマナが 明日を照らし出す
僕らが見つけた 山の答えは
この胸に響く 終わらないアンサンブル!
イントロでポロンくんのハープが風を、ナッタの笛が鳥の羽ばたきを表現して爽やかなメロディーに。
そこに、ルナの透き通るような天使の歌声とその後にルイのバリトンで、後を追いかけるように、そして最後は二人揃ってさっきの皆が空を滑空した時のを表現するように歌う!
ヌヌくんの太鼓が心臓の鼓動のように響き、ビビくんがシンバルを鳴らすたびに、光の火花が食堂全体に舞い散り、ガリィくんのベースが地面から「山の重厚さ」を伝え、ポロンくんのハープが「雲を抜ける浮遊感」を演出していた!
「すごい……。滑空してた時のあのドキドキが、音楽になって降ってくるみたいだ……」
ユーキくんの隣でうっとりしながらミーちゃんが感動しながら感想を言う。
「……フン、我が魂の深淵に直接響く旋律だ。ビビ奴、少しは『終焉の調べ』を理解してきたようだな」
カッチャンはまだ少しピリピリが残ってる感覚がある腕を擦りながらも尻尾でリズムを取る。それをヤァヤがほほ笑ましく見ながら耳を傾ける。
「……すげー! すげー! おかわり!」
「だから、おかわりってアンタ、」
「歌おかわり!」
「そっちの事?! ややこしい言い方しないで! そういう時はアンコールよ!」
「リーナ物知りだな! アンコール!」
「「アンコール! アンコール!!」」
リィちゃんの肉を食べる手も止まって、涙目でおしぼりを握りしめる。リーナはリィちゃんがいきなり、『おかわり!』って言うから、ご飯おかわり! の方かと思ったら歌のおかわり! で、ちゃんとアンコールって教えてあげるとリィちゃんが大声でアンコールをいうのに同調して周りの生徒達から声が上がる。
「……ふむ。魔力の共鳴率が通常の1.5倍に達している。これはもはや、一種の《広域強化魔法》だな」
テック先生は酒を飲みながら、彼らの歌や演奏を聴いては感心する。
こうして、何曲か演奏して大喝采そして各々普段の生活に戻っていく……!
【秘蔵写本:星空の黙示録】
彼、眼鏡君の描いたスケッチブックが本になって【図書館】に置くことに精密な風景画や、生き生きとした生徒達の生活を細かく描いてあって連日あの日の思い出を! と色んな生徒達が見に来る。
【巻頭特集:2班・5班「聖域の抱擁」】
カメイメ×ケース: 焚き火の炎に照らされた二人のシルエット。「重なり合うマナの奔流。カメイメ氏の眼差しに含まれる慈愛は、もはや聖典に記載すべきレベルでござる!」との注釈付き。
ワーチャン×マル: ワーチャンがマルにマントをかける瞬間を、ローアングルから完璧に描写。「過保護の極致。マルの照れ顔の赤み、256色使っても表現しきれぬ絶品でござる!」
【独占スクープ:1班「闇の師弟、ついに盟約」】
カッチャン×ヤァヤ: 「心眼」で魔物を仕留めたカッチャンのドヤ顔と、それを見上げるヤァヤのキラキラした瞳。「中二病の壁を越えた真実の愛。この二人、将来有望すぎて某のペンが火を吹いたでござる!」
【衝撃の一枚:4班「スナイパーの慈悲」】
カレー×カミッチ: 滑空中にスケッチブックをキャッチしてくれたカレーの、風に舞う髪とクールな表情。「女神降臨。某の魂を救いしその指先、国宝に指定して保護すべし。※ちなみにこの後、デコピンを食らった痛みも良き思い出でござる(笑)」
【期待の新星:3班「太陽と月明かり」】
ユーキ×ミーちゃん: 絶望の淵から救われたミーちゃんが、ユーキの手を取る決定的瞬間。「青春の光。この清涼感、もはや浄化の魔法そのもの。見てるだけで某の濁ったマナが洗われるでござるぅ……」
ふう。7日間お疲れ様。
よし、一旦俺も帰って今回出てきた料理を食べまくるぞ!
『あの人』達には一応連絡しとこ。……よし。
じゃあね、また!
「カッチャン先輩、ヒマワリの種、食べるチュ? 殻剥きなら任せてほしいチュ」
「……フン、断る。我が魂の渇きは、そのような現世の種では癒えぬ。……それに、その『黄金の果実』を咀嚼する音で、死の淵より這い寄る『奈落の軍勢』の足音が聞こえなくなるだろうが」
「……? つまり、今は食べないってことだチュね? じゃあボクが全部食べるチュ!」パリパリ……
「貴様……少しは危機感を持て。この夜の帳は、虚無が世界を喰らう時間だ。俺の右腕に宿る『影の咆哮』が、獲物を求めて疼いてやがる……!」
「わあ、カッチャン先輩の右腕、ジリジリいってるチュ! ボクの体もパチパチいってるチュ!ほら見てチュ、ほっぺたが青く光ってるチュよ」
「……貴様、光を放つな。影を司る俺の『漆黒の視界』が妨害されるだろうが。……だが、その……なんだ。お前のその『肉厚な防壁』、少しは暖を取るのには使えそうだな」
「えへへ、遠慮なくくっついていいチュよ! カッチャン先輩はシュッとしてるから、風邪ひきそうだチュ!」
皆が寝てる夜中──カッチャンとビビくんが見張りになった時に、皆の安全を守る為に《闇マナ》で辺りの魔物や生物の気配を探るカッチャンと頬袋にヒマワリの種──非常食を詰め込みながら一つずつ食べてはパリパリと種の周りを剥がす音が周囲に響く。
それをカッチャンが注意するとビビくんはゆるく、対応する。
ムチッ、デンとしたフォルムのビビくんの毛はフワフワで少し肌寒い夜にはそこに埋もれたくなる誘惑があるが──……
早朝、カッチャンはその場で丸くなって寝てるビビくんを起こそうと触れた瞬間──バチィィィッ!!!!
「ぐわぁぁっ?! 貴様、何をする! 俺の五感に『天雷の裁き』を下す気かッ! 全身の細胞が……魂が、痺れて……動けぬ……」
「ふぇぇ?! ご、ごめんチュ!! 寝起きはボルテージが最大出力になっちゃうチュ~!」
──朝から雷太鼓の練習?! あ、あれ……? カカッハくん大丈夫……?
──朝からお前ら元気だな!
ヌヌくんとリィちゃんが雷の落雷の音にビックリしてテントから顔を出す!
そんな様子にみんなやってきてヤァヤも変なポーズて倒れてるカッチャンに気づいて駆け寄った。
マル達に《回復》してもらったから良かったけど、結構な衝撃だったよ。
それから朝の支度とストレッチを終えて──
「さて、下山するか!」
「「おう!」」
徒歩の下山じゃなくて前にケースが自分のマナを背中に集中させて、《マナの翼》を作って滑空したらしい。
へー、そんな事してたんだ。
で、それを皆各々のマナでやると。
《炎属性》《水属性》《草属性》《土属性》《雷属性》《闇属性》《光属性》《複種類属性》赤、青、緑──様々な色が青空を、彩る。
カッチャンはヤァヤと手を繋ぎながら最初はおっかなびっくりだったみたいだけど、最終的にはいつもの中二病全開で「真の漆黒の翼!」がどうたらこうたら言ってはしゃいでた。
──あ! あれは某のスケッチブック!! ああ、取れないっ!
──あぁっ! 某の魂が空を舞ってたでござるぅぅ!!
滑空の途中、風の回廊で失くしたはずのスケッチブックが、上昇気流に乗ってふわふわと浮いているのを発見! おお、奇跡的だね。
眼鏡君は平泳ぎをするかのモーションで、スケッチブックへ向かうけど、滑空だからねぇ……通り過ぎてしまった。
「……はい、これ。次から落とさないようにしなさいよ」
「カレー氏……!! 貴殿は女神でござるかぁぁ!」
「うるさいよ」
「本当に感謝する。これは某の大切な、貴方への思い出ですからな」
「……早く行くわよ」
カレーくんが、少し後から来てスケッチブックの留め具の一部を魔銃で弾いてキャッチ! それを眼鏡君に渡すといつものテンションで号泣したあと、真面目なトーンで改めて感謝を伝える。
するとカレーくんはそっぽを向きつつも照れてるのかあらあらな感じで。
ミラくんはメメちゃんの手を取りエスコートしながら降りてくる。
ワーチャンはマルの滑空姿も素敵だったけど、お姫様抱っこをして優雅に。
メイチャンとケースはイチャイチャしながら。
ユーキくんとミーちゃんも健全なイチャイチャで。
──トゥメくん、ユニコーンで翼が生えてていいとこ取りだね!
──ユニサス? ペガコーン?
──ロマくんも鹿だけど翼が生えてるのいいね!
──俺も! 俺も!
──リィちゃんはいつも元気だね!
──あの5人組翼が似合うね
──前にハロウィンパーティーの時も天使達だったよね!
──本物の天使みたいー!
──良い曲が思いつきました
──本当か、ポロンくん
──はい、帰ったら演奏しましょう!
──だな! 楽しみだ!
最初は遠くに小さく見えてた【BL学園】──それがドンドン近づくにつれ大きく見えてくる。
なかなか、上から学園を見ない彼らにとってこれも良い思い出になったかもしれない。
真上は《結界》が貼ってあるから正面の門前に何台もの馬車が停められてて生徒たちが帰ってくるのを先生たちが待っていた。
──お、帰ってきたか!
「「ただいま、戻りました!!」」
先生達と少しだけ話してから【馬車】に彼らは乗る。
この学園の門から校舎までながーーーーーーーーいんだよね。
色々と疲れてるだろうと先生達が気を遣ってって感じ。
んで、一旦荷物を置いたり、休憩を挟んだあと、時間が経つのが早いね、もう夕方。
「お前ら! お疲れ様! よく頑張ったよ。本当に、お前らが戦った山の主の肉をコッチでも食堂のシェフ達がお前達のために料理を作ったから、今日はいっぱい食べて寝ろ!」
「「わあ!」」
【食堂】に皆、席についてから、コース料理が振る舞われる。
キャンプ飯みたいなのも美味しそうだったけどね。
【凱旋記念フルコース~アロフト・ベヒーモスの恩恵~】
【1. 前菜:天露ハラミの瞬間燻製~雲海の香りを添えて~】
ガラスのドームの中に真っ白な燻製香が閉じ込められ、開けた瞬間に雲海が広がる演出。
2班が苦労して手に入れたハラミを使用。口に入れた瞬間、山の早朝のような爽やかな燻製の香りが鼻を抜け、噛み締めるほどに野性味あふれる旨味が溢れ出します。
【2. スープ:黄金モモ肉と薬膳のコンソメ・ド・ルミエール】
4班のスパイス使いをヒントに、澄み切った黄金色のスープ。中央には星型にカットされた野菜が浮かびます。
モモ肉の深いコクが凝縮されており、一口飲むだけで身体の芯からマナが回復していくような感覚。ルイくんの歌声のように透き通った味わいです。
【3. 魚料理:人魚の贈り物~氷河湖のサーモンとミスジのカルパッチョ~】
5班のミスジと、3班のワッチンが厳選した魚のコラボ。氷の器に盛られ、キラキラと輝いています。
「飲める肉」と称されたミスジが、冷たいソースでキリッと引き締まり、口の中で脂が甘く溶けていきます。
【4. メイン:太陽のヒレ肉と漆黒ロースのデュエットステーキ】
1班の豪快なロースと、3班の繊細なヒレ肉が並ぶダブルメイン。
「太陽」の熱を感じるヒレ肉の柔らかさと、「漆黒」の力強さを持つロースの食べ応え。カッチャンも思わず「……この肉の深淵、底が知れん」と呟くほどの重厚な味わいです。
【5. デザート:聖山アロフトのモンブラン~天空の調べ~】
登りきった山を模したモンブラン。頂上には飴細工の「浮雲」が飾られています。
──んー! 美味ッ!
──おかわり、おかわりをくださいっ!
──僕達の作った料理も美味しかったけど華やかさもプラスされててこれはいい思い出!
──ほんと、これ僕の誕生日会でもまた食べたいなー!
──おかわりもらってくるぜ!
──リィちゃんッ、はしたないからやめなさいっ!
──だって、リーナめっちゃウマだぜコレ!!
──分かってるわよ、もう、一口あげるから我慢しなさいよ!
──リーーーーナああ!!
──暑苦しい! こっち来ないで!
食事中なのにリィちゃんの所は騒がしいな。
リィちゃんの横にいるリーナって狐獣人の子は、リィちゃんに振り回され気味だね。
──ルミナス・ビート・アンサンブル:凱旋ライブをします~!
「お、マジか!」
「聴く聴く!」
ルミビの演奏会にステージ前に料理を持ちながらみんなして集まる。
「『スカイ・テイル~僕らの描いた奇跡の軌道~』です、聴いてください!」
雲を突き抜け 銀河のほとりへ
震える指先 繋いだあの熱を忘れない
影を背負いて 高みを目指した
漆黒の夜も 君の鼓動が道標だった
舞い上がれ アロフトの風に乗って
七色のマナが 明日を照らし出す
僕らが見つけた 山の答えは
この胸に響く 終わらないアンサンブル!
イントロでポロンくんのハープが風を、ナッタの笛が鳥の羽ばたきを表現して爽やかなメロディーに。
そこに、ルナの透き通るような天使の歌声とその後にルイのバリトンで、後を追いかけるように、そして最後は二人揃ってさっきの皆が空を滑空した時のを表現するように歌う!
ヌヌくんの太鼓が心臓の鼓動のように響き、ビビくんがシンバルを鳴らすたびに、光の火花が食堂全体に舞い散り、ガリィくんのベースが地面から「山の重厚さ」を伝え、ポロンくんのハープが「雲を抜ける浮遊感」を演出していた!
「すごい……。滑空してた時のあのドキドキが、音楽になって降ってくるみたいだ……」
ユーキくんの隣でうっとりしながらミーちゃんが感動しながら感想を言う。
「……フン、我が魂の深淵に直接響く旋律だ。ビビ奴、少しは『終焉の調べ』を理解してきたようだな」
カッチャンはまだ少しピリピリが残ってる感覚がある腕を擦りながらも尻尾でリズムを取る。それをヤァヤがほほ笑ましく見ながら耳を傾ける。
「……すげー! すげー! おかわり!」
「だから、おかわりってアンタ、」
「歌おかわり!」
「そっちの事?! ややこしい言い方しないで! そういう時はアンコールよ!」
「リーナ物知りだな! アンコール!」
「「アンコール! アンコール!!」」
リィちゃんの肉を食べる手も止まって、涙目でおしぼりを握りしめる。リーナはリィちゃんがいきなり、『おかわり!』って言うから、ご飯おかわり! の方かと思ったら歌のおかわり! で、ちゃんとアンコールって教えてあげるとリィちゃんが大声でアンコールをいうのに同調して周りの生徒達から声が上がる。
「……ふむ。魔力の共鳴率が通常の1.5倍に達している。これはもはや、一種の《広域強化魔法》だな」
テック先生は酒を飲みながら、彼らの歌や演奏を聴いては感心する。
こうして、何曲か演奏して大喝采そして各々普段の生活に戻っていく……!
【秘蔵写本:星空の黙示録】
彼、眼鏡君の描いたスケッチブックが本になって【図書館】に置くことに精密な風景画や、生き生きとした生徒達の生活を細かく描いてあって連日あの日の思い出を! と色んな生徒達が見に来る。
【巻頭特集:2班・5班「聖域の抱擁」】
カメイメ×ケース: 焚き火の炎に照らされた二人のシルエット。「重なり合うマナの奔流。カメイメ氏の眼差しに含まれる慈愛は、もはや聖典に記載すべきレベルでござる!」との注釈付き。
ワーチャン×マル: ワーチャンがマルにマントをかける瞬間を、ローアングルから完璧に描写。「過保護の極致。マルの照れ顔の赤み、256色使っても表現しきれぬ絶品でござる!」
【独占スクープ:1班「闇の師弟、ついに盟約」】
カッチャン×ヤァヤ: 「心眼」で魔物を仕留めたカッチャンのドヤ顔と、それを見上げるヤァヤのキラキラした瞳。「中二病の壁を越えた真実の愛。この二人、将来有望すぎて某のペンが火を吹いたでござる!」
【衝撃の一枚:4班「スナイパーの慈悲」】
カレー×カミッチ: 滑空中にスケッチブックをキャッチしてくれたカレーの、風に舞う髪とクールな表情。「女神降臨。某の魂を救いしその指先、国宝に指定して保護すべし。※ちなみにこの後、デコピンを食らった痛みも良き思い出でござる(笑)」
【期待の新星:3班「太陽と月明かり」】
ユーキ×ミーちゃん: 絶望の淵から救われたミーちゃんが、ユーキの手を取る決定的瞬間。「青春の光。この清涼感、もはや浄化の魔法そのもの。見てるだけで某の濁ったマナが洗われるでござるぅ……」
ふう。7日間お疲れ様。
よし、一旦俺も帰って今回出てきた料理を食べまくるぞ!
『あの人』達には一応連絡しとこ。……よし。
じゃあね、また!
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