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200 8月行事──【夏季特別講習】フェーズ5

(⁠.⁠ ⁠❛⁠ ⁠ᴗ⁠ ⁠❛⁠.⁠)わあ、200ページ…私が書きたい話までどれぐらいかかるのか。そして8回目が終わる時にはどれぐらいのページ数行ってるんだろうね。
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 8月行事──【夏季特別講習】フェーズ5


 ワーチャンが俺を【屋上】に呼び出した。
 彼は一言『マルゥメが上で待ってる』とだけ、言ってその場に佇む。

【校舎の屋上】のドアをあけて、夏の日差しと熱風に目を細めると柵の近くに立ってるマルの後ろ姿が見えた。

「マル、」
「ケース、来たんだね。ううん、圭介、全て思い出したんでしょ」
「ぁ、俺の名前……やっぱ言えたんだな」
「ふふ、トーチヴォンさんやカメイメくんも言えてるんだよ?」
「あ! だ、だよな!・・・それで、話なんだけどさ──」

 俺の圭介ってコッチの方では発音出来ないのかな、って思ってたけど、そっか。マル達出来たんだ、それについてはホッとする、と、それを話す為に来たんじゃない。


 陽の光でキラキラとキラめく髪、いつ見てもマルは綺麗だ。
 

「……圭介。僕ね、最近、時々わからなくなるんだ。僕の心が、僕のものなのか……それとも、あの何処かにいた『傲慢な誰か』のものなのか。 女神の意志は、僕の『器』を完成させようとしてる。高2になって、……災厄が来る頃には、僕はどんどん自我がなくなるかもしれない。プキュギもそれを知って最近は僕の所に居るんだけど、それでもきっと、来たる日で完全な『女神』として目覚めてしまう……そんな不安が頭から離れないんだ」
 
 自分自身を抱きしめ俯く、マルを抱き寄せて背中を撫でる。
 いつ、マルは『器』にされたのか、最初から──?
 顔を上げたマルの目は前までは薄い透き通った紫色だったのが、前よりも濃く見える。前にそう思ったことはあったけど、夕方のせいだと思ってた。


「……あの劇の時みたいに、お願いがあるんだ。もし僕が僕じゃなくなって、みんなを駒としてしか見られなくなったら……。その時は、迷わず僕を《封印》して、それで、圭介に……君に《聖なる矢》を撃ってほしい。もう誰かに利用される人生なんて、もうたくさんなんだ。最後は……大好きな君の手で、終わらせてほしい」


 マルは俺の前に立って、文化祭の劇で演じたあの結末をなぞるように、目を閉じようとした時──マルの瞳から、一粒の涙が零れ落ちた。それは女神セリァナラなんて関係ない! 今この瞬間を必死に生きる彼の魂が『助けて』って言ってる、俺にはそうとしか受け取れなかった。
 俺はマルの肩を強く掴み、真っ直ぐにその瞳を見る。彼の目に写るのはこの世界で小さい時から一緒に育ってきた相棒だ。

「撃つわけがない! どんな頼み方されたって断る! そんな『死ぬことで救われる』なんて脚本、俺が今ここで破り捨てる、マル、俺はどんな事をしてでもマルの中にあるっていう【女神の因子】だけを取り除く。ワーチャンがマルを封印して俺が撃つ。・・・確かにこれが今の可能性なのかもしれねーけど、それじゃあダメなんだ、考えるからマルも諦めないでくれ!」

『聖天浄化の黎明《エル・オーロラ・レザレクション》』
 
 俺の新しく覚えた《エル級魔法》の聖なる光がマルの体に入っていって少しだけ《浄化》する。
 小さい頃に、マナが無い俺にマルが添い寝しながら俺の体の中に《聖マナ》を入れてくれた時があった──これなら、アリかもしれない。
 ワーチャンに頼んで、添い寝する時間を確保して──……




「話は終わったか・・・」

「ワーチャン。マルを守るためにさ、」

 ガチャと屋上のドアが空いてワーチャンが俺達の様子を見に来た。丁度、マルを抱きしめてる瞬間で、あ。と思った俺の所にワーチャンがやってきて、殴られるかも! と目を閉じるッ


「ケース、け、マルゥメを救えるのがお前なら俺は頭を下げる、俺の大事な人を救うのを手伝ってくれ……!!」
「へっ、ぁ、う、うんっ! 手伝う! 手伝うよ!! というか、マルと添い寝……あーじゃなくて、」

 殴られると思ってたから勢いよく頭を下げたワーチャンに戸惑うというか、つい直球で添い寝したい、なんて口が滑ってわたわた慌ててると、腕の中にいたマルがクスクスと笑う。

「ま、まるぅ……」
「ふふ、だって、二人とも面白いから。うん、僕もクヨクヨしてたら時間がもったいないね」
「添い寝の件は俺も横に居る。それならいい」

「俺も! 圭介の横にいる!」
「メイチャン、ビックリした」
「だって俺だけ除け者にされそうな空気だったじゃん」
「あとで、頼もうと思ったよ!」
「んじゃ、さっそくやる?」
「まる、」
「うん、じゃあ、お願いしようかな」


 後ろからメイチャンに抱きつかれてビクンと体が揺れるのを笑われる。むむ、でも、何だかんだ笑いながら過ごせるなら──それが良い。

 屋上から【マルたちの部屋】に来て大きなベッドにマルが寝転ぶから小さい時にみたいに、マルに抱きつくと両側から俺達の恋人達が抱き着いてくる。

『聖天浄化の黎明《エル・オーロラ・レザレクション》』の効果でマルはスヤスヤと眠りにつく。

「助かった。最近はマルゥメの寝つきが悪かったから心配だった」
「そうだったんだ、普段から俺達に弱い所を見せないで無理しがちだから、気付かなかった。……もっと、俺達の事頼ってよ、マル」
「ああ、そうだな、マルゥメを華麗に救済できるよう頑張ろうぜ」
「「ああ!」」




 プキュギはマルの所で過ごす。
 俺達は【自分達の部屋】に戻ってイチャイチャ。記憶が戻って変な空気になるかな、って思ったけど、メイチャンはメイチャンだし、俺は俺……なわけで、少し意識だけ変わったかもしれないけど、俺はメイチャンの事が好きで──

「圭介、また変な事を考えてるだろ、眉間にシワが寄ってるぞ。ほら、[コレ]飲めよ」
「ん。メイチャンの[ホットミルク]美味しい、落ち着くね」
「だろ。過去にあった事は確かだろうけど俺達は“今を”生きて、進む……だから前を見ろよ」
「うんっ! ありがとうメイチャン!」

 その後はいつもと変わらずにイチャイチャタイムに突入。
 過去の俺は痛さに強くて変な技? を持ってたらしい。
 けど、今はそれを持ってない。

「んっ。は、あっ、」
「本当にそういう《能力》持ってないんだよな……? でも、ココ抓るとナカが締まるぞ」
「ッッ、痛っ」
「悪い悪い、舐めて治してやるから」
「はぁん、あんっ!」

 そういう能力は無いはずなのに痛さを無意識に求めちゃう──『はいはいー! 飛び出てじゃじゃじゃーん! はい、この部分はリセットしとくね。健全に過ごすんだよ~』

「あ、あれ……?」
「どうした?」
「んん、何でもないよ、あんっ、めいちゃん、いちゃう」
「俺も……っ、」

 何か聴こえた様な気がして──……気のせいかな

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