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212 10月行事──【合同軍事演習】2

 10月行事──【合同軍事演習】

──今のうちに補給を急げ
──サッジラ殿感謝
──ええ、俺達に任せてください!


【無属性・魔導具:物資補給小隊(1~2組)】
【第11小隊】
3年∶草∶槍∶馬獣人∶トゥメくん∶ペラシャルル・トゥメンバ
1年∶闇草∶魔石∶妖精∶ラールくん∶ラッチ・ルッチ
3年∶闇∶魔石∶吸血鬼∶フハくん∶サッジラ・ド・シュラフハ
2年∶草∶ペンダント∶人間?∶ヤイ∶レュヤイ
【第12小隊】
3年∶闇∶目∶魔族∶ニンニン∶ニンネ・ゲ・ソーモ
1年∶草水∶香∶淫魔∶リーリン∶トキッグワ・シリーリ
2年∶闇∶杖∶人間∶ロン∶ロンザッチュ・ゼーレッ
1年∶草∶短剣∶猫獣人∶レックン∶ブェラレ・レッカラ

 兵士団の人達と各部隊に補給を届ける面々、大まかな敵を倒して数十体ぐらいが攻めてくるだけの時間──彼らは経験上分かってる、この後にまだ強敵が出てくると──……


【現場監督エリアボス:渓谷の巨人】
 数: 3体
 特徴: 身長20m。渓谷の岩壁そのものが意志を持ったような存在。一振りで小隊を吹き飛ばすパワーを持つ。
 狙い: 構築された防壁を根本から破壊する。
【土・氷属性:工兵小隊(3~4組)】
【第1小隊】
2年∶水氷∶杖∶エルフ∶ヤノ∶シュト・ヤノーレェン
2年∶氷電∶鎚∶ドワーフ∶バザくん∶バザッナラ・デーゲァ
1年∶土∶鞭∶兎獣人∶ピナっち∶ジュルリダ・ロ・ピナーット
3年∶土∶短剣∶ダークエルフ∶ウーくん∶リ・ウェディ
【第4小隊】
1年∶氷∶杖∶妖精∶ヒナチャン∶ナナップ・ヒカナール
1年∶土∶爪∶犬獣人∶ポチくん∶タヌァカ・ポチチ
3年∶土∶杖∶ドワーフ∶ニュー∶アャヤサ・ニューデラ
2年∶水∶魔石∶ノーム∶ユユユ∶ユユユ・ネッロット
【前衛:金剛ユニット】
3年∶聖∶弓∶人間∶ケース∶ワィーレ・ケース
3年∶雷∶拳∶豚獣人∶イデチャン∶ヨヲ・ワ・ゲェイデ
3年∶土∶鎚∶ドワーフ∶ダダくん∶ドーンガ・デァダダ
3年∶炎∶剣∶犬獣人∶リィちゃん∶グリィ・タンリィ
【第13小隊】
3年∶水∶剣∶エルフ∶ワーチャン∶トィン・ヌルィニ・ワグーッツン
3年∶太陽∶盾∶人間∶ユーキくん∶イノー・ユーキ
1年∶炎∶剣∶人間∶ミーちゃん∶ネゥ゙ーナ・メョンミ
3年∶聖∶黄色いリボン∶聖獣∶プキュギ

──ズシンッ

──ズシンッ

 と地響きとソレの周りにも何百体の魔物が彼らを守る様に並走している。
 兵士達の話では──渓谷の巨人というデカブツの巨人はただ腕を軽く振るだけで3小隊を一撃で倒す威力がある。それが3体も出現した事から、生徒達で平気なんだろうかと心配する人や、今までの攻撃をみて、むしろ苦戦してでも勝利はするだろう、と思ってる人達がいた。

「我々は周りの魔物を、貴方達にはあの3体に集中してください」
「わかったよ! おっちゃん達も気をつけろよ!」
「リィちゃんそんな言い方駄目だよ」
「そうなのか?」
「ハハ、全然構わないですよ! では、ご武運を!」

 年上にもいつもの調子で話しかけるリィちゃんに兵士達は笑い武器を構えながら魔物達に向かっていく!
 彼らにケースやプキュギ達が《補助魔法》をかけ、自分達も真正面から向かってくる巨人達を迎え撃つ!

──せっかく作った壁を壊されるのは癪だ《クレイ・リス》
──凍っちゃえ!《グレイシア・ヴァル》
 
 巨人の足元を《沼》と《氷》で動けないように固めた所に、

「オレが突撃する!《エル・トール・デストロイヤー》」
「俺も!《フレア・ドライブ・リス》《シャイニング・ファング・ヴァル》!!」
「こっちのは任せろ……満ち引きし蒼き深淵、運命を映す清廉なる鏡よ。流転する未来の果て、我が剣が切り拓く理を見届けるがいい。全ての災厄を飲み干し、静寂なる揺り籠へと還せ……。《エル・リヴァイアサン・オラクル》!!」

 真ん中のはイデチャンがタックルして倒し、左の巨人はリィちゃんが、右側のはワーチャンが《水龍》で敵を倒し味方に来る攻撃も弾く!

「ミナートから魔石の位置分かったよ!」
「トマ先輩から膝をつかせろって!」

「分かった……《水龍》やれ」

──グオオオ

《水龍》が3体まとめて締め上げるとケースが巨人の胸にある「核」を射抜く──……!

──……巨人が、たった数分で沈んだ……。我々はただ、盾を構えて見ているだけで良いのか……?
──信じられない……俺達の常識が、

──やったぜ!
──凄いぞお前ら!

 巨人を倒してみんな喜ぶ!
 普段ならこれで終わりだと兵士団達も気を抜こうとする。


『気を抜くな……お前達まだ来るぞ、第3兵士団、左翼へ10歩退け。その隙間に【前衛:金剛ユニット】を差し込む。……5秒後、カメイメ、右斜め45度へ最大出力を放て。そこに敵の心臓が来る』


【ボス:狂乱のキメラ】
 外見: 獅子の頭、山羊の胴体、蛇の尾……という基本形に加え、全身が[紫黒色の魔力結晶]に覆われた巨大個体。
 特性:【魔力捕食】 周囲で放たれた魔法エネルギーを吸収し、さらに巨大化・凶暴化する。ヴァル級を闇雲に撃つほど敵が強くなるという、学生たちにとって最悪の相性です。
《破滅の咆哮》…物理的な衝撃波と同時に、精神を汚染する恐怖の波動を撒き散らす。これにより、国の兵士たちが恐怖で動けなくなります。
《蛇尾の魔毒弾》…蛇の尾から、触れたものを腐食させる毒液を弾丸のように連射。
《多重属性ブレス》…獅子の口から火、山羊の口から氷を同時に吐き出し、地形そのものを変質させる。

【トマ先輩の最終戦略:『連鎖解体』】
 ヴァル級の魔力を「吸収」されるなら、「吸収しきれない速度と精度で、急所を同時に叩き潰す」しかない。トマ先輩の指揮が、これまでにないほど鋭くなります。
【五感の遮断∶隠密・工兵ユニット】
 カッチャンとヤァヤが闇でキメラの視界を奪い、その隙に工兵小隊が足元を《重力の沼》で固めて動きを封じます。
【魔力飽和∶中衛・後援ユニット】
 マル、メイチャンたちが、あえて「吸収されやすい微弱な魔力弾」を大量に浴びせます。キメラがそれを食べて「満腹状態」になった瞬間を狙います。
その間、ミナートが解析を完了!
『みんな! 右胸の結晶の奥、心臓の鼓動が0.2秒遅れたよぉ! 今だっ!!』
【一点突破∶金剛ユニット + 自由組】
 ケース、ユーキ、ワーチャン、イデチャン、リィちゃんが、トマ先輩の合図で一斉に突撃!
「吸収」が追いつかないほどの超高密度ヴァル級魔法を、一点の「核」に集中させます。
【トマ先輩の「魔王」の咆哮】
 最後、トマ先輩自身が指揮杖を掲げ、冷徹に宣告します。

「……計算終了だ。塵に還れ。『絶界・虚無の檻《ゼロ・ディメンション・ヴァル》』!!」
 
 トマの放った一撃がキメラを内側から崩壊させ、断末魔すら上げさせずに「消滅」させます。これには国の兵士たちも、言葉を失うどころか恐怖で膝をつくほど。

   彼の指揮は「犠牲を最小限にする」ものではなく、「チェスの駒のように全員を完璧に動かし、最短で敵を絶滅させる」冷徹なまでの最適解。兵士たちが思わず「……この少年、化け物か?」と戦慄するほどの陣形を披露しました。
 国のベテラン兵士が「ガキの遊びだと思っていたが……この陣形、隙がないどころか、我々まで歯車の一部にされている……!」と震えたとかなんとか。




【合同軍事演習・祝勝会:『戦友たちの絆』】

 キメラを倒したのが日が沈む頃──魔物がもう出ないと周囲を確認できた所で近くの場所で祝勝会が行われた。
 戦場だった【忘却の渓谷】の出口付近に、国の兵士たちが感謝の印として設営した特設会場。焚き火が焚かれ、属性お弁当の豪華版や、兵士たちが持ち寄った保存食の煮込み料理が並ぶ、賑やかな宴の様子があちらこちらから笑い声と共に聴こえてくる!


 宴の喧騒から少し離れた岩場で、トマ先輩は一人、夜空を見上げていた。

((……やってしまったな。軍事演習とはいえ、つい全効率を優先して、彼らを『駒』として扱いすぎた。指示も冷徹すぎたか……? あの時、ベベルティニは泣きそうだったし、兵士たちの顔も引き攣っていた。……きっと、嫌われただろうな。明日からは誰も俺の話など聞いてくれないかもしれないな))

 トマは自分の《魔王の資質》が漏れ出たことを自覚し、珍しく肩を落としています。
 そこへ、ジョッキを持った兵士たちと、リィちゃんやケース、マルたちがドカドカと押し寄せた!

「トマッバ殿! ここにいたのか!  貴殿の指揮、まさに神業だった! 命を救われたのは我々だ、礼を言わせてくれ!」
 「トマ先輩ぃ! 怖かったけど、先輩の声が聞こえたから頑張れましたぁ!」
「トマ先輩の指示がなければ今回俺達は死んでた可能性があったんですよね、全部隊を動かすには適切な指示だったと思います。俺らはみんな、アンタに感謝してるんです、ほら皆の所に行きましょう!」

 トマ先輩は驚きで目を見開き、一瞬言葉を失います。

「……効率を求めた結果だ。……だが、その、……怪我人が出なくてよかった、本当に」


【筋肉と絆の語らい】
   イデチャンやダダくんが、騎士たちと「肉の焼き方」や「筋肉の鍛え方」で意気投合。兵士たちは「学生さんのパワーには恐れ入ったよ!」と大笑い。
【聖獣プキュギのモテ期】
   兵士たちの膝の上をプキュプキュ移動するプキュギ。兵士たちは「演習が終わっても癒してくれるとは……まさに天使だ!」とメロメロ。
【カミッチ氏のサイン会】:
   演習中のキメラのスケッチを見た兵士が「これ、あの瞬間のキメラか?! すげえ!」と絶賛。カミッチ氏は「デュフフ、兵士殿の盾を構える姿も最高に格好良かったでござるよ!」と盛り上がってた。


 って事で俺もそろそろ帰るわ、なんかまた呼ばれそうだしそこら辺の【街】にでもいるか。


──お、今回はどうだった?
──『お前』か、これで他の地域にも《極級・上級》が広がるだろう
──トマッバに任せたのはよかったな。アレ以外に任せたら大半は死んでたぞ。
──アイツは次期魔王だからな。やってくれるさ、侵食されてもなお、アイツの《良心》は曇らない筈だ。

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