245 / 378
・本編
218 高等部1年∶イデチャンの友達
明日から【高等部の寮】に移る。
あらかた私物を箱に詰めて自分のスペースの棚を確認する。
「お前達にも、世話になったな。」
手に取ったのは初等部に入る時に家族から貰った3体の人形。
豚のポポ、炎の精霊ゾッゾ、騎士のニュエル。
心細い時は撫でたり、1人で居るときは話し相手になってくれた時もあった。
俺の種族はオーク。
誇り高き戦士の数少ない生き残りだ。
大昔は多かったらしいが、魔王が暴れてた頃やその後でも他種族から残虐されてた歴史がある。
まぁ……あの時代のオーク、トロール、ゴブリン種は他種族を攫っては孕ます行為をしてたから、とは聴いてるが……
それでも、その今でも場所によっては冒険者達の依頼で討伐対象になってる、と聴いたり親や家族からも俺が土地から離れて【BL学園】で過ごす事になる時に『似た豚獣人として過ごすんだ。でなければオークとバレた時にみな離れていくぞ』と言われてたから、入った当初は色んな種族がいるけど、オレらみたいな種族は知ってる限りじゃ居なかったから余計に自分がオークだとバレないか心配したり、本音で話せる友達が居なかったから心細かった。
そんな時に、自分への問いかけ、って意味でもこの3体のお人形達のおかげで心が保ててた気がする。
中等部の1年や2年の頃は友達も増えて毎日が楽しかった。
でも、ふとした時にオークだと知られたら離れていくんじゃ……って不安がつきまとった。
中3の夏休み時期にあった【星空の野営訓練】3日目で山の主と戦う時にオレは迷った。
全力を出さなければあの巨体を受け止めることができないと。でもそうなるとオークの力を出すことになる……周りに同じ班のヒト達がオレを応援してくれる……!
オレは山の主に《エル・トール・デストロイヤー》を放って倒して──……頭の角が前より大きくなってるのを感じて不安になった。そんな姿見たらみんな──
でも、オレの不安は皆には関係なく戦闘後オレの周りに集まってくれてみんな、『カッコよかった!』って言ってくれたんだ。山の主の肉を調理会場に運んで調理して食べてその後、タンリィ達に改めて自分がオーク種族だと話した。
その時も、『気にすることなんて無い! 俺達はいつだってどんな時だって友達だろ!』ってアイツらしい言葉で。それを聞いたみんなも同じだって言ってくれた。
中3の頃は【競技大会】が【総合体育祭∶アルカディア・オリンピア】になったんだが、後輩達とも応援合戦の振り付けを考えるのも楽しかった。
みんなが『イデチャン、オレッ!』『俺たちのパワーは?!』『『自家発電ッ!!』』なんてセリフを考えてくれるもんだからさ、最初は大丈夫か? なんて思ったんだけどオレよりもノリノリで、だから……もう大丈夫だ。
「今まで、ありがとうな。」
処分、した方が良いんだろうけどそれにもう高等部になるし、いつまでも人形を持つのもなぁ…なんて思っていた、その時──
『水臭いこと言うなよ!』
声が聴こえた。
部屋を見渡しても誰もいない。同室のやつは友達の所に行ってくるって言ってたし、幻聴か? 人形の事思い出してた……からか……?
『ね、ポポ、俺ら動かないと信じてもらえなさそうだぜ?』
『そうみたいだね、ニュエル、ゾッゾも準備いい?』
『オレはいつでもだぜ!』
また声が──と思ってたら手に持ってた人形達がカタカタと動いて、目の前に浮かぶ。
「幻聴に続いて、幻覚か……?」
『あー……「あ! 声聴こえる?」
「これなら、分かんだろ、オレらだって生きてるだって!」
「女神様が願いを叶えてくれたんですよ!」
さっきよりもハッキリと、3体からそれぞれの声が聴こえる。女神、女神って──
「それって、セリァナラ様か?」
「ブッブー違うよ!」
「僕たちに命を与えてくれたのは、ロメマィン様だよ!」
「オレ達にゲェイデと戦う力をくれたんだぜ!」
頭の中に彼らと戦うイメージが浮かび上がる。
マジか。こんな奇跡があるなんて……!
ロメマィン様に感謝だな。
箱に荷物を詰めて、彼らはどうするのかと聴くと使い魔登録してくれたらオレの周りを自由に歩けるって事で申請。
みんなに見せたら可愛いとか、ほつれてる所があったのを直してくれてり皆に受け入れられたようだ。
普段は手のひらサイズだけど、オレのマナをまとうと140cmぐらいの大きさまでなれるらしい。
戦闘授業で軽いスパーリング相手になれるって聞いた時は驚いた。
「「これからもよろしくな、ゲェイデ!!」」
「ああ! 頼りにしてるぜ、ポポ! ゾッゾ! ニュエル!」
ヨヲ・ワ・ゲェイデ∶イデチャン∶オーク∶拳∶雷∶オレ
ポポ∶豚獣人∶僕
ゾッゾ∶炎精霊∶オレ
ニュエル∶騎士∶俺
あらかた私物を箱に詰めて自分のスペースの棚を確認する。
「お前達にも、世話になったな。」
手に取ったのは初等部に入る時に家族から貰った3体の人形。
豚のポポ、炎の精霊ゾッゾ、騎士のニュエル。
心細い時は撫でたり、1人で居るときは話し相手になってくれた時もあった。
俺の種族はオーク。
誇り高き戦士の数少ない生き残りだ。
大昔は多かったらしいが、魔王が暴れてた頃やその後でも他種族から残虐されてた歴史がある。
まぁ……あの時代のオーク、トロール、ゴブリン種は他種族を攫っては孕ます行為をしてたから、とは聴いてるが……
それでも、その今でも場所によっては冒険者達の依頼で討伐対象になってる、と聴いたり親や家族からも俺が土地から離れて【BL学園】で過ごす事になる時に『似た豚獣人として過ごすんだ。でなければオークとバレた時にみな離れていくぞ』と言われてたから、入った当初は色んな種族がいるけど、オレらみたいな種族は知ってる限りじゃ居なかったから余計に自分がオークだとバレないか心配したり、本音で話せる友達が居なかったから心細かった。
そんな時に、自分への問いかけ、って意味でもこの3体のお人形達のおかげで心が保ててた気がする。
中等部の1年や2年の頃は友達も増えて毎日が楽しかった。
でも、ふとした時にオークだと知られたら離れていくんじゃ……って不安がつきまとった。
中3の夏休み時期にあった【星空の野営訓練】3日目で山の主と戦う時にオレは迷った。
全力を出さなければあの巨体を受け止めることができないと。でもそうなるとオークの力を出すことになる……周りに同じ班のヒト達がオレを応援してくれる……!
オレは山の主に《エル・トール・デストロイヤー》を放って倒して──……頭の角が前より大きくなってるのを感じて不安になった。そんな姿見たらみんな──
でも、オレの不安は皆には関係なく戦闘後オレの周りに集まってくれてみんな、『カッコよかった!』って言ってくれたんだ。山の主の肉を調理会場に運んで調理して食べてその後、タンリィ達に改めて自分がオーク種族だと話した。
その時も、『気にすることなんて無い! 俺達はいつだってどんな時だって友達だろ!』ってアイツらしい言葉で。それを聞いたみんなも同じだって言ってくれた。
中3の頃は【競技大会】が【総合体育祭∶アルカディア・オリンピア】になったんだが、後輩達とも応援合戦の振り付けを考えるのも楽しかった。
みんなが『イデチャン、オレッ!』『俺たちのパワーは?!』『『自家発電ッ!!』』なんてセリフを考えてくれるもんだからさ、最初は大丈夫か? なんて思ったんだけどオレよりもノリノリで、だから……もう大丈夫だ。
「今まで、ありがとうな。」
処分、した方が良いんだろうけどそれにもう高等部になるし、いつまでも人形を持つのもなぁ…なんて思っていた、その時──
『水臭いこと言うなよ!』
声が聴こえた。
部屋を見渡しても誰もいない。同室のやつは友達の所に行ってくるって言ってたし、幻聴か? 人形の事思い出してた……からか……?
『ね、ポポ、俺ら動かないと信じてもらえなさそうだぜ?』
『そうみたいだね、ニュエル、ゾッゾも準備いい?』
『オレはいつでもだぜ!』
また声が──と思ってたら手に持ってた人形達がカタカタと動いて、目の前に浮かぶ。
「幻聴に続いて、幻覚か……?」
『あー……「あ! 声聴こえる?」
「これなら、分かんだろ、オレらだって生きてるだって!」
「女神様が願いを叶えてくれたんですよ!」
さっきよりもハッキリと、3体からそれぞれの声が聴こえる。女神、女神って──
「それって、セリァナラ様か?」
「ブッブー違うよ!」
「僕たちに命を与えてくれたのは、ロメマィン様だよ!」
「オレ達にゲェイデと戦う力をくれたんだぜ!」
頭の中に彼らと戦うイメージが浮かび上がる。
マジか。こんな奇跡があるなんて……!
ロメマィン様に感謝だな。
箱に荷物を詰めて、彼らはどうするのかと聴くと使い魔登録してくれたらオレの周りを自由に歩けるって事で申請。
みんなに見せたら可愛いとか、ほつれてる所があったのを直してくれてり皆に受け入れられたようだ。
普段は手のひらサイズだけど、オレのマナをまとうと140cmぐらいの大きさまでなれるらしい。
戦闘授業で軽いスパーリング相手になれるって聞いた時は驚いた。
「「これからもよろしくな、ゲェイデ!!」」
「ああ! 頼りにしてるぜ、ポポ! ゾッゾ! ニュエル!」
ヨヲ・ワ・ゲェイデ∶イデチャン∶オーク∶拳∶雷∶オレ
ポポ∶豚獣人∶僕
ゾッゾ∶炎精霊∶オレ
ニュエル∶騎士∶俺
あなたにおすすめの小説
ふたなり治験棟 企画12月31公開
ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。
男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。