バトンタッチした話

加速・D・歩

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・本編

219 高等部1年∶誰の罪

 月明かりも無いただ暗闇で自分は過ごした。
 朧気にある記憶は一族で、青空が広がる荒野で過ごしてた頃……まだ自分は小さかった。断片的な記憶しか無い。
 あの時も──
 目の前には白いローブを着たニンゲン。

 彼らは自分の一族の長と何か会話してた。けど、彼らは帰らずに俺達を拘束した。

──お前たちはセリァナラ様の為に仕えるんだ。いや、我々の為に、かな
──聖塔教の信者のためにお前達は我々の為に働くんだ!

 ギガント族を捕まえて、2つの組織に分けた。1つは【忘却の渓谷】など他の地域にもそういう場所がいくつもあって、数十年に1回。聖塔教によって魔物行進が起こされる。
 数え切れないほどの魔物が周辺の街や村を襲う。
 それに教会は魔物を放った事を関係ないとばかりに良い面だけを人々に見せる、教会の騎士、怪我をした人を助ける者、そうする事によって彼らは、教会は崇められていく。

 自分は……もう一つの組織、暗部になった。
 大人より子供達が集められた。その方が調教のしやすさだと思う。
 感情を無くされてただ教会のいうターゲットを抹殺するのみ。
 普段は窓すらない暗い部屋に閉じ込められて命令された時だけ出される。
 黒い首輪は《奴隷契約》がされてて教会や組織に歯向かったものは地獄をみる。
 同胞が目の前でそれによって死んだ瞬間を見させられた。
 まだ自分より小さい子で、親と会いたくて藻掻き苦しんで……ただ、死ぬだけならまだ良かったかもしれない。
 死体はそのままアンデッドにされた。
 虚ろなどこを見てるのかも分からない目、俺達の仲間はその姿をみて歯向かわない様にされた。

 
 俺達の仕事は教会にとって邪魔な者を始末する事。
 だから、暗器の使い方、暗殺系の技の使い方、種族によっての弱点や核の位置を徹底的に仕込まれる。
 ただ教会に邪魔だと言われた罪もない人達の血で自分達の手は染まってる。




「47出ろ」
 
 ある日、呼ばれて暗い部屋から出る。
 前を無防備に歩く司祭に連れられて向かった先は身なりを整える場所だった。
 仕事がある日はココに連れてこられて身なりを綺麗にし、向かう情報を頭に入れる。
 
 今回はスパイ活動らしい。
 渡された服をみて学生か。と、色んな学校には何度か行ったことがあった。
 スパイ、暗殺、護衛なんでも。教会がやれと言ったことをやるのが仕事だから。

「名は何を使いたい」
「いつもならそっちが決める、だろ」
「今回は長期だからな。お前はよく働いてくれてる、なら好きな名で罪を重ねても良いと上が言ってるぞ」
「・・・相変わらず、悪趣味だ。ガドル・ベルク」
「ほう」

 ガドル・ベルク俺の名だ。
 長期なら親しんだ名が良いだろうと思っただけだ。

「そういや、聴いたか? お前の同胞、無様に殺されたらしいぜ。お前が向かう学園の生徒達に」
「・・・」
「反応無しか、つまらんな。木偶の坊」


 

【BL学園】へ巨大種へ腕輪が配布される。その腕輪をつけると人間種の大きさまで背が縮んだ。
 準備をして【馬車】に乗り込む。
 
 見えてきた学園の白い塀、門からは大きな校舎が遠目でも見えた。

 これから長ければ3年間過ごす場所、か。

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