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本編
31 試練5回目:『バケモノ』
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【エスシー】に着いてそれからは1日かけて街の人達にメリの姉メロさんの情報と他に何かないかとギルド長のアサさんに聞いたところ街にある廃坑の中に試練があると聞いたわ。
キュ? とメリの召喚したモグラという見たことが無い生物が鳴く。可愛らしい行動して私たちもメロメロ。名前はモリ、メリが言うには彼女の故郷の信仰してる岩の名前みたい。
次の朝からまた街で聞き込みしようとしたらドワーフの方に引き止められメリそっくりのヒトを見たと、その人が見たんじゃなくて知り合いのお婆さんらしいので住んでる場所を教えてもらうとメリが1番に走り出して私達は追いかける。
本人はトロいとか謙遜してたけど、森や洞窟で住んでるって言ってたし元から足腰が丈夫だったりするのかもしれないわね。
小さなお家に着くと先に着いてたメリとクロくんがそのお婆さんとお話をしてましたわ。
はあ、はあ、とピーチも遅れて到着してきた時にはメリが飛び出そうとしてる所をクロくんが引き止めて……なんだかもやもやします。昨日もメリの頭を撫でてるのを見てしまって、本人は妹みたいだからって言ってたけど・・・ううん、こんな事考えてる場合じゃないっ!
メリは私達を見て少し落ち着いたようで、でももしその廃坑にお姉様が居るならはやる気持ちも分からなくないわ。それに、クロくんもそうだけど、このまま数日待って、なんか言ったら勝手に行動しそうだし……
「あの、もしかしたら試練があるかもって聞いたんだけど」
ギルド長アサさんから聞いた話をクロくんたちに話す。数十年前にはまだ鉱山で働いてた人達から試練のドアがあると聞いてたみたいで、基本的に私が持ってる王家のネックレスが無いと開かないので、それを知らない人達は開かずの扉だと思ってしまって廃坑になったまま特に管理もされず放置されてるみたいですね。
クロくん達が話す内容と照らし合わせると、メロさんが向かった東エリアにある廃坑近くに試練の場があるみたいで、そんなに奥深くにあるわけでもないので、行ってみようとなりましたわ。
ピーチの《ライト》を先頭にペラルタとリジュ、ピーチ、メリ、私にクロくんの順で進む。鉱山にある木の枠? にはクモの巣がかかってて、それをわけて、棒で絡め取って進むとたまーにコウモリがバサバサと出口に飛んでいく。ほぼ、動物たちしか住んでない様だけど、スライムやゴブリンも物陰から狙ってきたのを、感知に長けてるリジュが先制攻撃をして払い除けてくれて助かりましたわ。
「あれ、試練の!」
「メロさんに会わなかったですね……」
「ここの廃坑じゃなかった? それとも別の場所に移動?」
「いったん、戻りますか?」
「いや、先に進もう」
メロさんに会う前に扉前についてしまった。確かに奥ではなかったけど、誰かしらと会いそうな雰囲気だったから……扉は私しか開けれないし、日を改めて? と思ってたらクロくんが先に進みたいという。
最近、クロくんの事が不思議に思う事が増えてきたわ。元々【チキュウ】という世界に居た学生さんで戦うことは始めてと言ってたけど、《弱点解明》っていう英雄スキルがあっても、魔物はともかく、人を倒すのに慣れてる……とペラルタとピーチが言ってたし、前に夜に見張りをしてる時に話してくれたあっちでの生活も本当だったのかも……
雪女さんのところで見かけた、あとメリが言ってたカゲさん? も・・・クロくんは本当に普通の人?
そんな事考えてたらクロくんから「とりあえず開けて」と言われて石板にネックレスをはめるとゴリゴリ、ゴゴゴ……とゆっくり扉が開いた────
「ここのドア開けないと思ったらそっちから、だったんだね」
「よお、また会ったな」
クロくんが扉の中から聴こえた声に話しかける。親しい間柄みたいな会話で何かと見たら──
「ま、魔族じゃないですか?!」
「……! 戦闘準備ッ!!」
青い肌の人物を見て私達は武器を構え警戒する。クロくんを見ると普段と変わらない感じのフランクさに雰囲気が軽くなってしまう、けど何が起こるか分からないからちゃんとしなきゃ!
「単刀直入に聞くんだけど、メロってエルフの子居ない?」
「メロ? 知らないけど」
「メリが探してるけどーー!!」
メロさんがこの魔族達と一緒に居るって思ったけど、魔族達は首を傾げる。けど、クロくんはメリの名前を出して大声で叫ぶ。
「……め、メリ──?」
「684番どうした?」
奥からフードを被った一人がフラフラと近づく。足首に枷が着いてて歩くとジャラジャラと音が鳴る。近くになって分かる684番と呼ばれた長身のヒトだったわ。
長身と言ってもペラルタより同じか少し低いけど、フードを取るとメリそっくりの顔で彼女が姉のメロさんね。でも聞いてた話では背格好は同じぐらいだったって言ってた筈よね。
「おねえちゃん、会いたかった……!」
メリは私たちの間からメロさんへ抱き着こうとする。のをメロさんは止めた──
「ダメッッ、近づかないで──ッ!!」
「え、おねえちゃん……?」
やっと離れ離れだった二人が逢えたのに。何故、とメリも私達も思ってしまった。ええまぁ、魔族が居て危険だからとかは分かるけど、それなら私達が守りますわ。
「おねえちゃんっ、わたしずっと会いたかった! クロくんに助けられて、メロの事──探してて、」
「・・・ごめん。あたし、……っ、メリと一緒に居られない、元気な姿を見れて良かったよ」
メロさんの無理して笑う顔、メリは戸惑ってるみたいだった。メロさんの感じ魔族達に縛られてるのかな、と。
「へー、684番ってメロって名前だったんだ! ねぇ、妹ちゃんだっけ? メロが今までどうやって生きてたか──教えてあげようか?」
魔族は一瞬にしてメリに近づいてそう問う、速い──メリは口を開こうとした時、メロが「やめてッ!!」と叫んだの。
「てかさ? バケモノの分際で俺達に口答えしないでくれる? 君の生死は俺が握ってるって分かるよね?」
「グッ……ぅ……!」
「酷いことしないで! おねえちゃんは化け物なんかじゃないっ!!」
魔族の1人に良いようにされて悔しそうに唇を噛むメロさん……契約してるなら確かに生死は──メリが魔族に反論するけど、魔族はメロさんのフードを取ると、そこには──
「メリ……み、見ないで……あたし、こんな姿見せたくなかった……っ!」
「メロ、なんで……って、その姿って──」
軽装な服装に手足の先は白い鱗でおおわれて同じ色のドラゴンの様な尻尾が伸びていたわ。
「いやあああ!!」
メロさんが発狂して叫ぶとその中心から高エネルギーのマナが流れて来たわ────
+メモ
ギルド長アサ…珍しく女性で青いポニテ黄色目の美人30代ぐらい。
名前:メリ
種族:ダークエルフ
見た目:褐色肌、白い長い髪黄色目の少女
一人称:わたし
二人称:あの
背:143
歳:見た目10代前半
名前:メロ
種族:ダークエルフ
見た目:褐色肌、白い髪黄色目の少女
一人称:あたし
二人称:あんた
背:184
歳:見た目10代後半
二人は一卵性双子だが…
キュ? とメリの召喚したモグラという見たことが無い生物が鳴く。可愛らしい行動して私たちもメロメロ。名前はモリ、メリが言うには彼女の故郷の信仰してる岩の名前みたい。
次の朝からまた街で聞き込みしようとしたらドワーフの方に引き止められメリそっくりのヒトを見たと、その人が見たんじゃなくて知り合いのお婆さんらしいので住んでる場所を教えてもらうとメリが1番に走り出して私達は追いかける。
本人はトロいとか謙遜してたけど、森や洞窟で住んでるって言ってたし元から足腰が丈夫だったりするのかもしれないわね。
小さなお家に着くと先に着いてたメリとクロくんがそのお婆さんとお話をしてましたわ。
はあ、はあ、とピーチも遅れて到着してきた時にはメリが飛び出そうとしてる所をクロくんが引き止めて……なんだかもやもやします。昨日もメリの頭を撫でてるのを見てしまって、本人は妹みたいだからって言ってたけど・・・ううん、こんな事考えてる場合じゃないっ!
メリは私達を見て少し落ち着いたようで、でももしその廃坑にお姉様が居るならはやる気持ちも分からなくないわ。それに、クロくんもそうだけど、このまま数日待って、なんか言ったら勝手に行動しそうだし……
「あの、もしかしたら試練があるかもって聞いたんだけど」
ギルド長アサさんから聞いた話をクロくんたちに話す。数十年前にはまだ鉱山で働いてた人達から試練のドアがあると聞いてたみたいで、基本的に私が持ってる王家のネックレスが無いと開かないので、それを知らない人達は開かずの扉だと思ってしまって廃坑になったまま特に管理もされず放置されてるみたいですね。
クロくん達が話す内容と照らし合わせると、メロさんが向かった東エリアにある廃坑近くに試練の場があるみたいで、そんなに奥深くにあるわけでもないので、行ってみようとなりましたわ。
ピーチの《ライト》を先頭にペラルタとリジュ、ピーチ、メリ、私にクロくんの順で進む。鉱山にある木の枠? にはクモの巣がかかってて、それをわけて、棒で絡め取って進むとたまーにコウモリがバサバサと出口に飛んでいく。ほぼ、動物たちしか住んでない様だけど、スライムやゴブリンも物陰から狙ってきたのを、感知に長けてるリジュが先制攻撃をして払い除けてくれて助かりましたわ。
「あれ、試練の!」
「メロさんに会わなかったですね……」
「ここの廃坑じゃなかった? それとも別の場所に移動?」
「いったん、戻りますか?」
「いや、先に進もう」
メロさんに会う前に扉前についてしまった。確かに奥ではなかったけど、誰かしらと会いそうな雰囲気だったから……扉は私しか開けれないし、日を改めて? と思ってたらクロくんが先に進みたいという。
最近、クロくんの事が不思議に思う事が増えてきたわ。元々【チキュウ】という世界に居た学生さんで戦うことは始めてと言ってたけど、《弱点解明》っていう英雄スキルがあっても、魔物はともかく、人を倒すのに慣れてる……とペラルタとピーチが言ってたし、前に夜に見張りをしてる時に話してくれたあっちでの生活も本当だったのかも……
雪女さんのところで見かけた、あとメリが言ってたカゲさん? も・・・クロくんは本当に普通の人?
そんな事考えてたらクロくんから「とりあえず開けて」と言われて石板にネックレスをはめるとゴリゴリ、ゴゴゴ……とゆっくり扉が開いた────
「ここのドア開けないと思ったらそっちから、だったんだね」
「よお、また会ったな」
クロくんが扉の中から聴こえた声に話しかける。親しい間柄みたいな会話で何かと見たら──
「ま、魔族じゃないですか?!」
「……! 戦闘準備ッ!!」
青い肌の人物を見て私達は武器を構え警戒する。クロくんを見ると普段と変わらない感じのフランクさに雰囲気が軽くなってしまう、けど何が起こるか分からないからちゃんとしなきゃ!
「単刀直入に聞くんだけど、メロってエルフの子居ない?」
「メロ? 知らないけど」
「メリが探してるけどーー!!」
メロさんがこの魔族達と一緒に居るって思ったけど、魔族達は首を傾げる。けど、クロくんはメリの名前を出して大声で叫ぶ。
「……め、メリ──?」
「684番どうした?」
奥からフードを被った一人がフラフラと近づく。足首に枷が着いてて歩くとジャラジャラと音が鳴る。近くになって分かる684番と呼ばれた長身のヒトだったわ。
長身と言ってもペラルタより同じか少し低いけど、フードを取るとメリそっくりの顔で彼女が姉のメロさんね。でも聞いてた話では背格好は同じぐらいだったって言ってた筈よね。
「おねえちゃん、会いたかった……!」
メリは私たちの間からメロさんへ抱き着こうとする。のをメロさんは止めた──
「ダメッッ、近づかないで──ッ!!」
「え、おねえちゃん……?」
やっと離れ離れだった二人が逢えたのに。何故、とメリも私達も思ってしまった。ええまぁ、魔族が居て危険だからとかは分かるけど、それなら私達が守りますわ。
「おねえちゃんっ、わたしずっと会いたかった! クロくんに助けられて、メロの事──探してて、」
「・・・ごめん。あたし、……っ、メリと一緒に居られない、元気な姿を見れて良かったよ」
メロさんの無理して笑う顔、メリは戸惑ってるみたいだった。メロさんの感じ魔族達に縛られてるのかな、と。
「へー、684番ってメロって名前だったんだ! ねぇ、妹ちゃんだっけ? メロが今までどうやって生きてたか──教えてあげようか?」
魔族は一瞬にしてメリに近づいてそう問う、速い──メリは口を開こうとした時、メロが「やめてッ!!」と叫んだの。
「てかさ? バケモノの分際で俺達に口答えしないでくれる? 君の生死は俺が握ってるって分かるよね?」
「グッ……ぅ……!」
「酷いことしないで! おねえちゃんは化け物なんかじゃないっ!!」
魔族の1人に良いようにされて悔しそうに唇を噛むメロさん……契約してるなら確かに生死は──メリが魔族に反論するけど、魔族はメロさんのフードを取ると、そこには──
「メリ……み、見ないで……あたし、こんな姿見せたくなかった……っ!」
「メロ、なんで……って、その姿って──」
軽装な服装に手足の先は白い鱗でおおわれて同じ色のドラゴンの様な尻尾が伸びていたわ。
「いやあああ!!」
メロさんが発狂して叫ぶとその中心から高エネルギーのマナが流れて来たわ────
+メモ
ギルド長アサ…珍しく女性で青いポニテ黄色目の美人30代ぐらい。
名前:メリ
種族:ダークエルフ
見た目:褐色肌、白い長い髪黄色目の少女
一人称:わたし
二人称:あの
背:143
歳:見た目10代前半
名前:メロ
種族:ダークエルフ
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