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本編
83 砂クエ終了
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「いやぁ~無事に終わって良かったですなあ!」
「ほんとですよ、特に北と南は魔族が出たという事ですから!」
ワイワイガヤガヤ、こういう戦闘が終わると祭りになる。近くに座って軍のおえらいさんと傭兵のおっちゃん達が肩を組んでエールを飲んで笑っていた。
「ご主人様~! ピーチと寝てくるね~!」
「ちょ、引っ張るなっ!」
「おー、いってら~」
「ちょぉお! 止めろよぉお!!」
リジュがやってきてピーチの手を掴んで少し離れたテントに向かっていくのにゆるっと手を振る。
そういや、リジュなんかおかしかったな。長い事一緒にいるせいか、ゲームウィンドウを開いて仲間のページをみるが発情期にもなってないし、ん?
[状態異常:悲しい]が付いている。悲しい? さっきの感じからして明るそうには見えたけど、んー? ま、後で聞いてみるか。
「主ぃ~我と酒を飲もう!」
「わふ!」
目の前の焚き火をボーっとしながら見ていたらほろ酔いのヴァルシュ達がやってきた。若干酒臭いなこの獣らは。
「あんまりはしゃぐなよ、こら抱きつくな! うおっ」
「わん! わん!」
「あるじぃ~!」
「こら、貴方達! お酒を飲むのならあっちで飲みなさい!」
「「ええ~」わふ……」
「ほら、行った行った! ・・・クロくん横良いかしら」
「ああ」
樽をテーブルにして飲んでる人達を指差してヴァルシュ達を向かわせるソユラは俺の横に座った。パチパチと音がする焚き火を2人で見ている。
「あの、」
「ん。」
「私は、クロくんの事が好き……なのです、こんな場所でいうのは良いのか分からないのですが、クロくんは……私の事──」
ソユラが俺の手を握って目を見て──どう思ってますか? と聞く。前に観覧車がある街でデートしたりしてその時に、ソユラに聞いたんだ。
「ソユラ、前に聞いたこと覚えてるか?」
「ええ、“あの時の気持ちのまま”ですわ。クロくんは、」
「うん、分かった。1つ聞いていいか? もし、『僕』が『僕』じゃなくなっても」
「私は何があっても『貴方』の味方です。大丈夫、もし道に外れようとしても私が止めます」
「はは、ありがとう。」
自分自身の変化、ただのモブだった俺が主人公になって、他の『あいつら』に思考が乗っ取られていくのを感じる、いつか、俺が魔王になる、そんな可能性だって──
でも、今は──ソユラ、彼女が居る。『僕』が『僕』である為に。
彼女にキスすると火の照らされる彼女は真っ赤になった。前もキスしてんだけどなぁ。
「って事で正式にソユラと結婚を前提に付き合うことにしたから」
「……っ!」
「え~! ご主人様ソユラのになっちゃうの~?」
「やっとくっつきましたのね!」
皆から基本祝られる。がピーチとかは苦虫を噛みつぶしたような顔で見てくる。まぁ、ソユラ大好きだしなぁ?
「だいっきらいが大好きと付き合って辛そうだな?」
「! 分かってるならッ!」
「てか尻大丈夫そ?」
「~~ッ!」
ピーチをからかうのも日常になってきた。そのうち刺されそう。顔真っ赤になったピーチが「あっ!」と声を出す。何かと思って聞くと、リジュが寝言で「フォンセぇ……ううっ」とうなされてたらしい。
フォンセ、何処かで──あ。そういや前に領主の所に行った時変装? でその名前使ったな。リジュの故郷の人らしいが。
そういや、今まで聞いてなかったけどリジュって昔何やってたんだ……?
彼に聞こうにも別の人と話してるから話し終わるのを待つ。
その隙間時間に[砂虫クエスト]の内容を確認する。砂虫自体はかなり倒せた。魔族が《使役》で呼び出した分もあるし、全滅とはいかないまでも元々そんなに出くわさない魔物だったらしいし。
魔族は4/3は倒せたのでヨシ。街の人達も結構救ったとなってた。報酬はリアに報告してからと。
「ご主人様~っ!」
「リジュ、話し終わったか」
「何かよう?」
「もう結構この旅で長い付き合いになるけどあんまお前の事知ってこなかったなって。」
「そうかな? ぼくね、奴隷商に捕まってから、ずっとあの檻で過ごすのかな、って思ってたから……今は、ご主人様がぼくを選んでくれて、嬉しいよ!」
「そっか。それは良かったよ。昔のこと、話せるか?」
「うん、分かったよ」
リジュは少し困った表情をして、俺の横に座りポツポツと捕まる前の人生を話した。
+メモ
西:軍隊:ソユラ、ヴァルシュ、メロ、
東:傭兵:カゲ、レイラ、ペラルタ、メリ、
北:冒険者:リジュ、クロくん、アーニャ、
南:自警団:ジュウラ、ピーチ、ルゥ、
(. ❛ ᴗ ❛.)頑張ってハッピーエンドに行きたい。
「ほんとですよ、特に北と南は魔族が出たという事ですから!」
ワイワイガヤガヤ、こういう戦闘が終わると祭りになる。近くに座って軍のおえらいさんと傭兵のおっちゃん達が肩を組んでエールを飲んで笑っていた。
「ご主人様~! ピーチと寝てくるね~!」
「ちょ、引っ張るなっ!」
「おー、いってら~」
「ちょぉお! 止めろよぉお!!」
リジュがやってきてピーチの手を掴んで少し離れたテントに向かっていくのにゆるっと手を振る。
そういや、リジュなんかおかしかったな。長い事一緒にいるせいか、ゲームウィンドウを開いて仲間のページをみるが発情期にもなってないし、ん?
[状態異常:悲しい]が付いている。悲しい? さっきの感じからして明るそうには見えたけど、んー? ま、後で聞いてみるか。
「主ぃ~我と酒を飲もう!」
「わふ!」
目の前の焚き火をボーっとしながら見ていたらほろ酔いのヴァルシュ達がやってきた。若干酒臭いなこの獣らは。
「あんまりはしゃぐなよ、こら抱きつくな! うおっ」
「わん! わん!」
「あるじぃ~!」
「こら、貴方達! お酒を飲むのならあっちで飲みなさい!」
「「ええ~」わふ……」
「ほら、行った行った! ・・・クロくん横良いかしら」
「ああ」
樽をテーブルにして飲んでる人達を指差してヴァルシュ達を向かわせるソユラは俺の横に座った。パチパチと音がする焚き火を2人で見ている。
「あの、」
「ん。」
「私は、クロくんの事が好き……なのです、こんな場所でいうのは良いのか分からないのですが、クロくんは……私の事──」
ソユラが俺の手を握って目を見て──どう思ってますか? と聞く。前に観覧車がある街でデートしたりしてその時に、ソユラに聞いたんだ。
「ソユラ、前に聞いたこと覚えてるか?」
「ええ、“あの時の気持ちのまま”ですわ。クロくんは、」
「うん、分かった。1つ聞いていいか? もし、『僕』が『僕』じゃなくなっても」
「私は何があっても『貴方』の味方です。大丈夫、もし道に外れようとしても私が止めます」
「はは、ありがとう。」
自分自身の変化、ただのモブだった俺が主人公になって、他の『あいつら』に思考が乗っ取られていくのを感じる、いつか、俺が魔王になる、そんな可能性だって──
でも、今は──ソユラ、彼女が居る。『僕』が『僕』である為に。
彼女にキスすると火の照らされる彼女は真っ赤になった。前もキスしてんだけどなぁ。
「って事で正式にソユラと結婚を前提に付き合うことにしたから」
「……っ!」
「え~! ご主人様ソユラのになっちゃうの~?」
「やっとくっつきましたのね!」
皆から基本祝られる。がピーチとかは苦虫を噛みつぶしたような顔で見てくる。まぁ、ソユラ大好きだしなぁ?
「だいっきらいが大好きと付き合って辛そうだな?」
「! 分かってるならッ!」
「てか尻大丈夫そ?」
「~~ッ!」
ピーチをからかうのも日常になってきた。そのうち刺されそう。顔真っ赤になったピーチが「あっ!」と声を出す。何かと思って聞くと、リジュが寝言で「フォンセぇ……ううっ」とうなされてたらしい。
フォンセ、何処かで──あ。そういや前に領主の所に行った時変装? でその名前使ったな。リジュの故郷の人らしいが。
そういや、今まで聞いてなかったけどリジュって昔何やってたんだ……?
彼に聞こうにも別の人と話してるから話し終わるのを待つ。
その隙間時間に[砂虫クエスト]の内容を確認する。砂虫自体はかなり倒せた。魔族が《使役》で呼び出した分もあるし、全滅とはいかないまでも元々そんなに出くわさない魔物だったらしいし。
魔族は4/3は倒せたのでヨシ。街の人達も結構救ったとなってた。報酬はリアに報告してからと。
「ご主人様~っ!」
「リジュ、話し終わったか」
「何かよう?」
「もう結構この旅で長い付き合いになるけどあんまお前の事知ってこなかったなって。」
「そうかな? ぼくね、奴隷商に捕まってから、ずっとあの檻で過ごすのかな、って思ってたから……今は、ご主人様がぼくを選んでくれて、嬉しいよ!」
「そっか。それは良かったよ。昔のこと、話せるか?」
「うん、分かったよ」
リジュは少し困った表情をして、俺の横に座りポツポツと捕まる前の人生を話した。
+メモ
西:軍隊:ソユラ、ヴァルシュ、メロ、
東:傭兵:カゲ、レイラ、ペラルタ、メリ、
北:冒険者:リジュ、クロくん、アーニャ、
南:自警団:ジュウラ、ピーチ、ルゥ、
(. ❛ ᴗ ❛.)頑張ってハッピーエンドに行きたい。
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