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・【完結】ラブドールをゲットした話
1 鈴木
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(. ❛ ᴗ ❛.)回想メインの話になるので本来の回想だと『会話』だけど、普通でいきます。
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──カタカタ、カタカタ
【部屋】にキーボードを打つ音が響く。
5年前は長年親の脛をかじる生活をしていた無職だったのに、人生何が起こるかなんて──なあ。
俺は座ってる椅子の下を見る。
一心不乱に俺のチンポをしゃぶる薄い金色の髪をした美青年を見る。
この男と出会ったのも、その5年前の出来事がキッカケだった。
俺の名は鈴木卓。
何処にでも居る中年だ。運動嫌いで自分でも分かってるが、まあ……体重は100kgは超えてる。顔は下の下、不細工というやつだ。
言わなくても分かるだろうが、年齢=ってやつだ。
親は昔から共働きで、兄弟は縁を切られてるが兄が1人。長年【実家暮らし】で、ほぼ引きこもりかつ親の金で生活してきた。
今思えば、転機が訪れたのはその兄が親に【実家】に俺が居るのが気に食わなかったのだろう。
結婚して子供をジジババに会わせたくても、ってやつで【実家】からそこそこ近い【アパートの一室】を借りて住むことになった。
初めての一人暮らし、不安がいっぱいだ……なんて意外と思わなかった。
相変わらず生活する金は親からだが、この時代。
近くには【コンビニ】、少し歩けば【ファミレス】があって、料理が出来なくてもそれなりに不便なことも無い。
その一人暮らしをして何か変わったか──と言えば特に何も変わらず、まあ……完全に親から離れた事によって誰の目も気にすることなくオナニーがし放題にはなった。
汚れた服を洗濯機に放り込んで、時間を気にせず【シャワー】を浴びる。
同じ【アパート】のやつも夜中に【風呂】に入る音はするし、ま。こんなもんなんだろ。
──ピンポーン
夜の8時か、9時頃にインターホンが鳴る。
こんな時間に誰が──……【俺の家】に誰かが来るなんて、引っ越してきた頃に宗教の勧誘が来たぐらいで。
不思議に思いつつも、【部屋】に鳴り響く音が煩くてしかめ顔で出ると配達の男が立っていた。
「スズキ様ですね? 荷物が届いてますので」
「え、あ……え、?」
配達の男は俺宛の60サイズ程の箱を差し出すとその場を去っていく──【実家】にいる時は誰にも会いたくなかったから居留守をよく使ってたから初めてのエンカウント。
去っていく背中を眺めながら、箱を見つつとりあえず、【ドア】閉めた。
ちゃぶ台には例の箱が鎮座している。
宛名は俺の【ココ】の住所と名前だけど、差出人の名は──書いてなかった。
めちゃくちゃ怪しいだろ。
こんなの開けるか──
いや、だけど、……箱だけでも開けてみるか。変なものだったらそこら辺にある【リサイクルセンター】にでも持ってけばいいだろう。
──箱を開けると、そこに入ってたのは……[尻型のオナホ]とソレの使い方が書いた説明書だった。
は? まさかのブツで箱を開けた時、手が止まる。
……俺いつの間にこんな[アダルトグッズ]を頼んだんだ。
確かに、頻繁ではないが[アダルトグッズ]をネットで買うこともある。
その時は差出人を無難な会社とか誰かに変えて【家】に届けてもらってた。
まあ、慣れると面倒くさいが勝ってエロサイトそのままの名前とかで──あ。これも兄貴が嫌がるやつか。
で、問題は尻型、って所だよな……女性用の[尻型のオナホ]なら分かる。[コレ]どこからどう見ても男用。
一応付属してる説明書でも見るか。
──独身男性に贈る──……
余計なお世話だわ! そもそもそれでなんで男のケツなんだよ!
──弊社の商品[ラブドール]の一部機能をお試し用[オナホ]をお送りしました──……
[ラブドール]って、あの、[空気嫁]ってやつか。脳内にあの画像が浮かぶ。
一部機能ってなんだ? とページを捲る。
普段、俺は説明書を見ないタイプだ。
電化製品を買って、一応見ようとしても頭に入ってこない、ていうか……
この説明書もそんなもんだった。
だけど、その中に書いてあったその[専用のアプリ]をDLすると[オナホ]の機能が使えるって事で、めっっっちゃ怪しいと思いつつもなんかあれば消せばいいと思ってDLした。
『スズキ様、アプリDLありがとう御座います』
げ、俺の苗字……知られてるのかよ。まぁ、俺に荷物を届けたぐらいだしな。
その[アプリ]には、この[オナホ]は、……まぁ信じられねぇだろうけど、俺も信じちゃ居ねぇし。けど、いや、どこのエロ本だよ! って内容だった。
エロ本だとたまーにある、[魔法のオナホ]的な内容で相手の体毛とかを登録すると、その相手がどんなに離れてても遠隔で快楽を与えられる──……って内容があるんだけどそれ。ほぼそれ。
目の前にある[オナホ]は、体毛は要らなくてただ、対象を思い浮かべて使うだけのお手軽条件だった。
しかし、しかしだ。長年興味があったのは女性であって、男ではない。
一応、[テレビ]をつけたらどっかの女性アイドルが歌番組に出てたから試しにヤッてみたが、生放送を謳ってる番組で目の前の彼女は顔色1つ変えずに歌いきった。
萎えた俺は[テレビ]を消し、そもそもがやっぱりそういうテイの[アダルトグッズ]だったんじゃなかったのか……って思って箱にしまう。
なんか疲れて、【布団】に入って寝ようとするけど、モヤモヤして起きる。
うーん、ってもなぁ。
男に興味は無い──それは何処かの芸能人の顔も何も見なかったら思い出せなかった。
[テレビ]や[携帯]を見て、手ごろな男性でも対象にしようと思ったが、手が動かない。うーん。
ま、寝て起きたらもう一回、考えるか。と思ってその日は寝た。
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──カタカタ、カタカタ
【部屋】にキーボードを打つ音が響く。
5年前は長年親の脛をかじる生活をしていた無職だったのに、人生何が起こるかなんて──なあ。
俺は座ってる椅子の下を見る。
一心不乱に俺のチンポをしゃぶる薄い金色の髪をした美青年を見る。
この男と出会ったのも、その5年前の出来事がキッカケだった。
俺の名は鈴木卓。
何処にでも居る中年だ。運動嫌いで自分でも分かってるが、まあ……体重は100kgは超えてる。顔は下の下、不細工というやつだ。
言わなくても分かるだろうが、年齢=ってやつだ。
親は昔から共働きで、兄弟は縁を切られてるが兄が1人。長年【実家暮らし】で、ほぼ引きこもりかつ親の金で生活してきた。
今思えば、転機が訪れたのはその兄が親に【実家】に俺が居るのが気に食わなかったのだろう。
結婚して子供をジジババに会わせたくても、ってやつで【実家】からそこそこ近い【アパートの一室】を借りて住むことになった。
初めての一人暮らし、不安がいっぱいだ……なんて意外と思わなかった。
相変わらず生活する金は親からだが、この時代。
近くには【コンビニ】、少し歩けば【ファミレス】があって、料理が出来なくてもそれなりに不便なことも無い。
その一人暮らしをして何か変わったか──と言えば特に何も変わらず、まあ……完全に親から離れた事によって誰の目も気にすることなくオナニーがし放題にはなった。
汚れた服を洗濯機に放り込んで、時間を気にせず【シャワー】を浴びる。
同じ【アパート】のやつも夜中に【風呂】に入る音はするし、ま。こんなもんなんだろ。
──ピンポーン
夜の8時か、9時頃にインターホンが鳴る。
こんな時間に誰が──……【俺の家】に誰かが来るなんて、引っ越してきた頃に宗教の勧誘が来たぐらいで。
不思議に思いつつも、【部屋】に鳴り響く音が煩くてしかめ顔で出ると配達の男が立っていた。
「スズキ様ですね? 荷物が届いてますので」
「え、あ……え、?」
配達の男は俺宛の60サイズ程の箱を差し出すとその場を去っていく──【実家】にいる時は誰にも会いたくなかったから居留守をよく使ってたから初めてのエンカウント。
去っていく背中を眺めながら、箱を見つつとりあえず、【ドア】閉めた。
ちゃぶ台には例の箱が鎮座している。
宛名は俺の【ココ】の住所と名前だけど、差出人の名は──書いてなかった。
めちゃくちゃ怪しいだろ。
こんなの開けるか──
いや、だけど、……箱だけでも開けてみるか。変なものだったらそこら辺にある【リサイクルセンター】にでも持ってけばいいだろう。
──箱を開けると、そこに入ってたのは……[尻型のオナホ]とソレの使い方が書いた説明書だった。
は? まさかのブツで箱を開けた時、手が止まる。
……俺いつの間にこんな[アダルトグッズ]を頼んだんだ。
確かに、頻繁ではないが[アダルトグッズ]をネットで買うこともある。
その時は差出人を無難な会社とか誰かに変えて【家】に届けてもらってた。
まあ、慣れると面倒くさいが勝ってエロサイトそのままの名前とかで──あ。これも兄貴が嫌がるやつか。
で、問題は尻型、って所だよな……女性用の[尻型のオナホ]なら分かる。[コレ]どこからどう見ても男用。
一応付属してる説明書でも見るか。
──独身男性に贈る──……
余計なお世話だわ! そもそもそれでなんで男のケツなんだよ!
──弊社の商品[ラブドール]の一部機能をお試し用[オナホ]をお送りしました──……
[ラブドール]って、あの、[空気嫁]ってやつか。脳内にあの画像が浮かぶ。
一部機能ってなんだ? とページを捲る。
普段、俺は説明書を見ないタイプだ。
電化製品を買って、一応見ようとしても頭に入ってこない、ていうか……
この説明書もそんなもんだった。
だけど、その中に書いてあったその[専用のアプリ]をDLすると[オナホ]の機能が使えるって事で、めっっっちゃ怪しいと思いつつもなんかあれば消せばいいと思ってDLした。
『スズキ様、アプリDLありがとう御座います』
げ、俺の苗字……知られてるのかよ。まぁ、俺に荷物を届けたぐらいだしな。
その[アプリ]には、この[オナホ]は、……まぁ信じられねぇだろうけど、俺も信じちゃ居ねぇし。けど、いや、どこのエロ本だよ! って内容だった。
エロ本だとたまーにある、[魔法のオナホ]的な内容で相手の体毛とかを登録すると、その相手がどんなに離れてても遠隔で快楽を与えられる──……って内容があるんだけどそれ。ほぼそれ。
目の前にある[オナホ]は、体毛は要らなくてただ、対象を思い浮かべて使うだけのお手軽条件だった。
しかし、しかしだ。長年興味があったのは女性であって、男ではない。
一応、[テレビ]をつけたらどっかの女性アイドルが歌番組に出てたから試しにヤッてみたが、生放送を謳ってる番組で目の前の彼女は顔色1つ変えずに歌いきった。
萎えた俺は[テレビ]を消し、そもそもがやっぱりそういうテイの[アダルトグッズ]だったんじゃなかったのか……って思って箱にしまう。
なんか疲れて、【布団】に入って寝ようとするけど、モヤモヤして起きる。
うーん、ってもなぁ。
男に興味は無い──それは何処かの芸能人の顔も何も見なかったら思い出せなかった。
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