終∶スライム様はとりこみたい

加速・D・歩

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・4章 ほかのひと

1 お前は──誰だ

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 数週間前に届いた手紙には、友人から元気してるか? から始まり近々の話や住んでる【マィヌーサ町】で今度収穫祭が始まるから遊びに来ないか──と書いてあった。
 友人は子供の頃からの付き合いで他の友人達と一緒に若い時は若者らしく馬鹿やってたりしたもんだが、歳をとって各々結婚や仕事であんまり会えなくなってきた。
 アイツの事だから、また昔みたいに集まりたいんだろう。
 俺も王都での仕事が一段落し、感謝祭に向けて乗り合い馬車に乗りガタゴトと揺れてる所だ。馬車の外は王都を離れて田舎の畑が多い地域にやってきた。

「そういや【西側】の話聞いたか?」
「あ?」

 他の客の会話が聴こえる。王都から【西側大陸】の話らしい。あっちは大きな【山脈】があって魔物も多く出現する。昔、同僚があっちの出身だったらしく若い頃は魔物に【村】を襲われたりして苦労したと聞いた。俺らの【町】は逆の【東側大陸】で港が近くよく【海】に行っては遊んだり釣りをしたっけな。

「んでそういう話とあと、“無口病”って知ってか?」
「なんだそりゃ? 聴いたことないぞ」

【西側大陸】で流行ってる病“無口病”初めて聞いたな。彼らの話では行商人達が見てきたらしいが馴染みの村人、街人全て言葉を発さなくなったらしい。

「いつも活気がある【街】や【村】がシーンとしていて不気味なんだとよ。人々が喋らないだけで他は“普通”に営んでるからな」
「それで、その病気の治療法は? 薬とかあるのか?」
「いや、無いらしい。そもそも原因すら分かんねぇからな。それと……そこに一緒にいた者も翌日には……」
「ひぇぇ……」

 聞けば聞くほど奇妙な病気だ。職業柄少し興味が湧くが遠いしそのうち。医師ではなく研究者だからな。そういう話を聞くと未知の領域──って感じがしてゾクゾクする。
 それで、昔【町】でくすぶってた俺を友人が『やりてぇ仕事するならこんな田舎に居るより王都に行ってこいよ!』って背中を押してくれたんだよな。

 前に会ったのは──5年前か。友人に3日目の子供ができて祝いで集まったんだ。女男女の順で産まれて女の子は奥さん似だったから将来が楽しみだろって話してたんだ。
 賑やかになっただろうな。




「あっちが【マィヌーサ町】だよ。収穫祭近いから寄っていくといいよ」
「ええ、そのつもりで」
「そうかい、ではまた」
「ありがとう」

 馬車を降りて目の先にある門を見る。近づくと気付く──違和感に。
 門は開いてるし、その先に町の人達が生活してるのも見えるが……声が聴こえない──

 “無口病”馬車で聞いた話を思い出す。まさか! 友人の事が心配になって彼の家へ急いだ。

「ねえ! なんとか言ったらどうなの?!」

「なんで無視するの……?」


 町の中に入ると夫婦の奥さんらしき人が旦那に言葉をかけたり、別の所では子供が親に問いかけてる場面を見た。
 そんな所が所々で起きてて、俺は走った。




「おい、ジュナス! 俺、リヴナだ!」
 
 扉を激しく叩くと、ガチャと音がして扉が開くと奥さんのリィーウィが顔を覗かせた。会釈してから家の中に入るとジュナスがいた。彼は軽く手をあげ挨拶してきたが、一向に喋らなかった。

「無口病になっちまったのか……嘘だろ」
「・・・」
「なあ、収穫祭だろ、王都から来たんだ。手紙読んでさ……」
「・・・」

 無言。俺以外、彼らの子供も喋らなかった。馬車の会話だと薬も無いし……ああ、研究……そうだ、彼らに手伝ってもらって薬を──

「ジュナス、体を調べさせてくれ! 薬を作るのに役立つ筈だから」
「……?」

 彼は首を傾げる。なにか、なんか違和感がある。“本当”に彼なのか──まるで別人みたいに見えた。


 お前は──誰だ、そう彼に問おうとした瞬間──目の前のジュナスの体が溶け、緑色の──……そこからは




+メモ

名前:リヴナ
種族:人間
性別∶男
見た目:くすんだ金髪紺目
一人称:俺
二人称:お前
背:178
歳:30代後半
武器:杖

名前:ジュナス
種族:人間
性別∶男
見た目:青髪桃目
一人称:俺
二人称:あんた
背:182
歳:30代後半

名前:リィーウィ
種族:ノーム
性別∶女
見た目:栗髪金目
一人称:あたし
二人称:あなた
背:142
歳:40代前半
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