ガンスネーク

こんろんかずお

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俺達の聖戦チョコレートウォー

フランのミッション

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時は二月十四日のお昼頃にさかのぼ
この話は、野原フラン主体の視点になります

 私『野原 フラン』は『立花 銃郎』の両親が立花家を外出したことを確認する。

 目的の立花家の二階の窓は空いているし、立花君はいつも通り、蛇野君の家に遊びに行っている。 

 すべて、一か月前からの入念なリサーチ通り。

 後は数日前に「研究するか」の皆と一緒に作った、チョコをあの部屋に届けるだけだ。

ササッ……
 フランは大木の影に隠れ、背中にかるっていたリュックを静かに下ろし、準備をする。

 リュックの中から運搬用のドローンと『自慢の手作りライフル型チョコレート』を取り出し、フランは手際よくチョコをドローンに取り付けた。

 あそこの部屋には既に何回もドローンを操縦して、ミッションコンプリートチョコレート配置訓練は終了している済みだ!

「ふふ……私の可愛いドローンよ! いざゆっ⁈ わわ?」 

ゲシっ!
 誰かの軽いケリをお尻にくらい、若干体制を崩す私。

「ちよっと何するのっ?」
「それはこっちのセリフよ、この暴走乙女っ!」

スパアン!
 『茶道 真』の鋭い、ハリセンによるツッコミが私の頭に炸裂する!

「アイタタって、真ちゃん? どうしてここに?」
「風紀員及び貴方の親友として、ちょっと担任の先生に頼まれてねフランの暴走を監視してねと……」

「え? ちょっと、『私の熱い思い』=『手作りチョコレート』を立花君の家に届けるだけなのに酷い!」
「あのねえ……、内容だけ聞くとまっとうに聞こえるけど、監視カメラ搭載のドローンを使って、人の家に不法侵入した上に、勝手に異物を配置していく行為はどう見ても犯罪だからね? それに直接本人に渡した方が色々早くない?」

「……ええっ、恥ずかしいよー……」

 赤面し、照れる私。

「いや? 今やろうとしてるその行為自体、人として恥ずかしいと思うんだけどね?」 

フィィン……
 私はその言葉を無視すると、素早くドローンを二階の窓まで飛ばす。

 あと、あと少しっ、こんな所で今までの苦労を無駄にされてはたまったものじゃない!

「こ、こらっやめなさいっフランっ!」


ガシッ!
 真ちゃんは私の行動を羽交い絞めにして止めようとする⁈

 くっ! ドローンが部屋の中まで入っていて、後少しだというのに……。

「は、はなしてっ、あっ、チョコレートの上のジャムがっ!」

 ドローンに搭載されたカメラ視点を確認するため、スマホに映った画面で現地を見る私。

 上手く立花君の机にチョコをセットできたものの、親友の妨害により、文字が揺れ、結果、血文字のようになってしまったのだった……。

   ♢

時は戻り、二月十五日の放課後の帰り道にて

「ほらみなさい! フランが姦計かんけいを計るから、ややこしいことになったでしょ?」 

 真ちゃんはハアとおっきなタメ息をつく。

「ん? 立花君の家に遊びにいけるきっかけが出来たわけだし、おっけーおっけー!」

 説明しよう! 野原フランは行動力があるIQ二百の天才児なのだった!
 ……そして、感情が暴走すると常識が無くなる。

「後は、私達が二人で立花君達にゲームで勝てれば万事塞翁が馬よ! あっはっは! ゲームが好きな彼は私の魅力にメロメロになるってわけよ!」
「……こんなめんどくさいことしなくても、私が見てる感じ、普通に本人にチョコ渡して、普通に返事待てばサクっと終わってたよ祝バカップル誕生

「え? 何か言った?」

 私はルンルン気分になりスキップをする。

「いや、なんでもない暴走乙女は無敵だなと……」

 ……こうしてよくわからないイベント『チョコレートウォー』が本格的に開始することになったのだった。
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