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国王陛下の嫁探し
吹っ切れちゃう?吹っ切れちゃおう!
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リューゲリーナ教は今や世界中に広まりつつある一大宗教であり、その拠点、いわゆる聖地は、私が現在暮らしているモルキーア王国の首都にある。
かつて、共に旅に出たモルキーア王国の国王、ルーカス・モルキーアが、リューゲリーナ教を国教としたと言うこともあるが、一番の理由は私自身がここにいたいから……ルーカスの近くで彼を支えたいからだ。
私より、確か4つほど年上のルーカスは、まだまだ若い歳だというのに、近隣諸国に名を馳せるほどの賢王として、この国に君臨している。かつて、国追われた王子様、復讐を果たし、国を救った正義の味方。国民から慕われ、国民を愛する王様。2人で旅をしたのは、一年という短い間だったが、それでも、奴の良さを知るのは十分な期間。好きになってしまうには、十分な長さである。
いや、おこがましいってわかってますよ。えぇ、今は一大宗教の聖下って言っても元々は庶民だし、もっと言えば最低最悪の嘘つきだ。そんな私が、一国の王様と……なんて考えるだけでも無礼に値するよね。うん、うん、そんなのわかってる、わかってますよ。
でもさ、思うだけは、近くにいるだけは許してほしいんだ。そう言う感情を抜きにしても、私はルーカスの事を大切な友人だと、親友だと思ってる。ずっと苦労してきたからこそ、幸せになって欲しい。私が、幸せにしてやることは、おこがましすぎでできないけれど、奴が幸せになるのを見守るくらいなら……と思うから。せめて、側にいて、支えることぐらいはしたいから。味方でいたいから………ここにいたいのだ。あぁ…………うん、行って恥ずかしいな。それと、あれだ、やっぱり、ルーカスが、他の誰かと笑って手を取り合ってと言うのを考えるのは辛いかも…………いや、私がどうのこうの言える立場では、無いんですけどね!!
「聖下、貴方様から言っていただければ、陛下も納得するはずです」
「………えぇ」
「今や、陛下しか王族がいない今、この国には、王妃が、王配が必要なのでございます。」
「えぇ……わかってます」
いつかはからなずくると思っていたこの会話。えぇ、ついに来たか、来ましたか。そりゃそうだよね~、来ないわけないよね。
私の目の前に座っているのは、この国の宰相閣下。もちろん、数年前まで、モルキーア王国を支配していた悪徳宰相ではなく、新たに着任したユーリ・アデナール宰相である。アデナール家といえば、この国の創設から代々王家に仕える名家。しかも、ユーリ宰相は、自分の命を、家の存在を犠牲にしてでもルーカスの亡命を手助けしたという逸話の持ち主。この国の中でも特に忠義に厚い家臣である。
にしても、王妃か。ルーカスの結婚相手、考えるだけでも辛いが、これは避けては通りれない道。そうだよね、後継って大切だよね。しかも、今や王族はルーカスただ1人だし。きちんと素性がした綺麗な国母として相応しい相手が必要だよね。……はぁ、あたまいたい。
「どうしましたか?聖下」
「いえ、なんでもありません。………そうですね、わかりました。ユーリ宰相、その件については私から陛下に話してみます。」
「おぉ!流石は聖下」
あぁ、もう言ってしまった手前きっと後戻りはできないなぁ。あははははは。もう、いっその事吹っ切れちゃう?吹っ切れちゃおう。なんせ、宗教のトップだし?この際、未婚で生涯を終えても支障はないよ。
「私に任せて下さい、宰相。必ずや、この国に繁栄をもたらして見せましょう。全ては、リューゲリーナ様の名の下に」
かつて、共に旅に出たモルキーア王国の国王、ルーカス・モルキーアが、リューゲリーナ教を国教としたと言うこともあるが、一番の理由は私自身がここにいたいから……ルーカスの近くで彼を支えたいからだ。
私より、確か4つほど年上のルーカスは、まだまだ若い歳だというのに、近隣諸国に名を馳せるほどの賢王として、この国に君臨している。かつて、国追われた王子様、復讐を果たし、国を救った正義の味方。国民から慕われ、国民を愛する王様。2人で旅をしたのは、一年という短い間だったが、それでも、奴の良さを知るのは十分な期間。好きになってしまうには、十分な長さである。
いや、おこがましいってわかってますよ。えぇ、今は一大宗教の聖下って言っても元々は庶民だし、もっと言えば最低最悪の嘘つきだ。そんな私が、一国の王様と……なんて考えるだけでも無礼に値するよね。うん、うん、そんなのわかってる、わかってますよ。
でもさ、思うだけは、近くにいるだけは許してほしいんだ。そう言う感情を抜きにしても、私はルーカスの事を大切な友人だと、親友だと思ってる。ずっと苦労してきたからこそ、幸せになって欲しい。私が、幸せにしてやることは、おこがましすぎでできないけれど、奴が幸せになるのを見守るくらいなら……と思うから。せめて、側にいて、支えることぐらいはしたいから。味方でいたいから………ここにいたいのだ。あぁ…………うん、行って恥ずかしいな。それと、あれだ、やっぱり、ルーカスが、他の誰かと笑って手を取り合ってと言うのを考えるのは辛いかも…………いや、私がどうのこうの言える立場では、無いんですけどね!!
「聖下、貴方様から言っていただければ、陛下も納得するはずです」
「………えぇ」
「今や、陛下しか王族がいない今、この国には、王妃が、王配が必要なのでございます。」
「えぇ……わかってます」
いつかはからなずくると思っていたこの会話。えぇ、ついに来たか、来ましたか。そりゃそうだよね~、来ないわけないよね。
私の目の前に座っているのは、この国の宰相閣下。もちろん、数年前まで、モルキーア王国を支配していた悪徳宰相ではなく、新たに着任したユーリ・アデナール宰相である。アデナール家といえば、この国の創設から代々王家に仕える名家。しかも、ユーリ宰相は、自分の命を、家の存在を犠牲にしてでもルーカスの亡命を手助けしたという逸話の持ち主。この国の中でも特に忠義に厚い家臣である。
にしても、王妃か。ルーカスの結婚相手、考えるだけでも辛いが、これは避けては通りれない道。そうだよね、後継って大切だよね。しかも、今や王族はルーカスただ1人だし。きちんと素性がした綺麗な国母として相応しい相手が必要だよね。……はぁ、あたまいたい。
「どうしましたか?聖下」
「いえ、なんでもありません。………そうですね、わかりました。ユーリ宰相、その件については私から陛下に話してみます。」
「おぉ!流石は聖下」
あぁ、もう言ってしまった手前きっと後戻りはできないなぁ。あははははは。もう、いっその事吹っ切れちゃう?吹っ切れちゃおう。なんせ、宗教のトップだし?この際、未婚で生涯を終えても支障はないよ。
「私に任せて下さい、宰相。必ずや、この国に繁栄をもたらして見せましょう。全ては、リューゲリーナ様の名の下に」
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