姉さんの代替品

虎々

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番外編

姉さんとの約束

父さんと母さんの命日の日
姉さんとお墓参りをして帰る車の中、運転している姉さんが話しかけてきた。

「誠は優しすぎるから姉さん時々心配~」

「心配?」

「今だってボロボロ泣いちゃってさ」

「…っ///
それは泣いてない姉さんの方がおかしいんだよ!」

「私、父さんと母さんが死んだ時そりゃ悲しかったけど、これから高校生2人だけでどうすりゃいいんだよ‼︎って思ったもん」

「そうなの!?」

「そりゃ思うわよ。それに誠もあんなになっちゃって、誠をこんな悲しませて許せない!って」

あの時の僕は突然の両親との別れを受け入れられず、部屋によく閉じこもり塞ぎ込んでいた。今こうやって明るくいられるのも姉さんのおかげだ。諦めずに声をかけ続けてくれた。いつも笑顔で笑いかけてくれた。そんな姉さんにあの時の僕がどれだけ救われたか分からない。

「ねぇ、誠。1つ約束しない?」

「約束?」

「もし、私達のどっちかが先に死んでも前を向いて生きてくって」

「何その縁起でもない話!やめてよ!」

「人間いつ死ぬかなんて分かんない。それは私達が身に染みてよくわかってるはずでしょ」

「それは…そうだけど」

「私あの時の誠見てから心配になっちゃってさ。もし私が死んだらまた誠あの時みたいになっちゃうんじゃないかって。あの時は私がいたから良かったけど、いなかったら?次は誰が誠を引っ張ってあげられる?自分で立ち上がるしかないんだよ」

「…でも、やだよこんな約束」

「どうして?だって誠彼女の1人も連れてきたことないじゃない!」

「うるさいな!それにこんな約束したら死んでもOKみたいになっちゃうじゃん」

「私は84歳まで生きるわよ」

「何その具体的な数字」

「いや、84歳まで生きれたら上々じゃない?」

「知らないよ!長生きしてよ!」

「まぁ、真剣な話。私の心配事を減らすと思って、ね?約束」

「……分かったよ。でも姉さんこそ84歳って言葉、忘れないでよ」

「はーい」


84歳まで生きるって言ったじゃん
でも約束していて良かったと思うよ
前を向かなきゃって思えるから
姉さんを心配させたくないって思えるから

これからも僕は前を向いて生きていくよ


「姉さんとの約束」完



みなさんこんにちは虎々です!

お気に入り登録110人ありがとうございます!(≧∀≦)/

軽い気持ちで書き始めてしまい反省することも多々ありますが、これからも頑張ってコツコツ書いていきたいと思っています!

感想頂けると大変励みになります!一言でも良いので是非書いていただけると嬉しいです‼︎

これからも「姉さんの代替品」をよろしくお願いします!



感想 1

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みんなの感想(1件)

hku&
2024.08.30 hku&

めちゃくちゃどタイプです😳💘
続き待ってます、、!

2024.09.08 虎々

hku&さんコメントありがとうございます!
そう言っていただけて嬉しいです☺️

ゆっくり更新中になってしまっていますが、続きも頑張って書かせていただきます!
これからも応援していただけると嬉しいです‼︎

解除

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