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第一章 知り合いが どんどん増える 一週間
第4話 そして教会へ
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教会を訪れると、昨日は見かけなかった、シスターと思しき恰好をした人が数人、牧師のような恰好をした人が一人いた。
昨日は夜も遅くなっていたし、既に帰宅していたのだろう。
とりあえず、近くの人にソフィアがいるか聞いてみるとするか。
「あの、すみません。昨日から宿泊所に泊めていただいている者なのですが……。ソフィアさんはいらっしゃいますか?」
と近くで掃除をしていた若いシスター(おそらく)に声をかけた。
すると、シスターは怪訝な顔で、
「いえ、ソフィア様はまだ来ていませんが……」
と答えた後、何かに気づいたようにハッとしながら、
「あっ、もしかして異世界から来られた方でしょうか?」
「あ、えっと、はい、そうです。ソフィアさんから聞いていますか?」
「ええとですね……。昨日、ソフィア様がこちらの世界に異世界人が来たとの神託を授かりました。その後は大聖堂に転移されたきりだったのですが、現在巡礼の方はこちらに滞在しておりませんので、こちらに案内された異世界の方と推察いたしました」
そういえばソフィアは、こっちで神託を受ける巫女の仕事をしていたな。
天界に移動するときは大聖堂に行くと言っているようだ。
「それに、普通の格好をしている方なのに丁寧な喋り方をしていらっしゃるな、と」
「ええと、失礼のない程度に敬語を使っているだけなのですが……」
シスターの話によると、敬語で話した場合は練度や相手の言語によって、翻訳魔法での翻訳が少し変なことになることがあるようだ。
そのため、目上の人に対して使う、職業柄、商人や職員のような立場の人が使う、のようなケース以外ではあまり使わなくなっていったらしい。
まあ、口癖のように使っている人もいるらしいが。
それなら、今後は意識して使わないようにしようかな?
できるだけ目立たないように頑張ると決めたしな。
それと簡単に自己紹介も済ませ、シスターの名前はモニカだと分かった。
「話が逸れてしまいましたね。ソフィア様なのですが、いつも今くらいの時間にいらっしゃるのですが……」
とモニカと二人して教会の入口に目を向けるとソフィアがちょうど入ってくるところだった。
ソフィアもこっちに気づいたようで、真っ直ぐ向かってきていた。
「おはようございます、ソフィア様」
「おはようございます。お二人で話されていたようですね。なるほど、これがナンパというものですか。実際に見るのは初めてです」
「違うって!」
流石はソフィア、朝からこれである。さすソフィ。
すると、少し困惑しながらもモニカがソフィアに話しかけた。
「あ、あの。敬語について、皆さんがどのように使用しているかを説明していたところでした」
「なるほど。本日街を歩きながら色々と説明する予定でしたが、説明する項目が減り助かりました。ありがとうございます」
「いえ、お役に立ててよかったです。本日はそちらの方に街を案内するのですね」
嬉しそうにモニカが答えていた。そしてこちらに向き直り、
「お泊りになったということは、夕食や朝食は大丈夫でしたでしょうか? 簡単な軽食であれば、教会に備蓄してあるものでご用意できますが」
こちらを気遣ってくれたようだ。
これから良くお世話になるであろう教会だし、優しそうな人で良かった。
「夕食はソフィアに作ってもらったし、朝食用に食材も用意してもらったから大丈夫。心配してくれてありがとう」
「食事ってもしかして、ソフィア様の手作りですか!? うらやましいですね!! ……あ、えっと、申し訳ありません」
モニカが思わずといった感じで反応した。
さっきからの反応を見るにソフィアはモニカに慕われているっぽいな。
「それとついでに聞いておきたいんだが、この教会に書庫のような場所を見かけたんだ。そこの本は自由に読んで大丈夫なのかな?」
話を逸らすついでに本について聞いてみた。
「ええ、あちらは自由に開放されていますので大丈夫です。ただ、持ち出そうとしますと入口にある魔道具から大きな音がなりますので注意してくださいね」
「なるほど、いろいろ教えてもらえて助かった。それじゃ、そろそろソフィアの準備が大丈夫なら街を案内してもらおうかな……ってあれ? ソフィアどこいった?」
見渡すと既に入口の方に向かっていった。マイペースなやつである。いや、もしかしたら気を使ってくれたのか?
俺もソフィアについていこうとしたが、モニカに話しかけられた。
「あ、あの」
「ん?」
「ソフィア様についてなのですが、時々……えっと、変わった発言をなさるのですが、とても良い方なのです」
「ああ、うん。まだあったばかりだけど、なんとなく分かるよ。何というか思ったことをそのまま口に出したり、ちょっと天然な感じだけど、料理を作ってくれたり、悪いと思ったら謝罪もしてくれたしな」
「そうでしたか。あ、引き留めてすみませんでした。それでは、よい一日をお過ごしください」
「ありがと。そちらもよい一日を」
お互いにペコリと頭を下げて、俺は入口へと向かっていった。
◇
入口で待っていたソフィアに合流すると、
「何やら話をされていたようですが、逢引の約束というものでしょうか?」
「違うよ!? 初対面で普通そんな約束しないって!!」
「なるほど。あいびきといえばハンバーグが食べたくなりますね」
「……だめだこりゃ」
……うん、悪いやつではないんだ。
ただ変わっていて、思ったことをすぐ口にするだけで。
昨日は夜も遅くなっていたし、既に帰宅していたのだろう。
とりあえず、近くの人にソフィアがいるか聞いてみるとするか。
「あの、すみません。昨日から宿泊所に泊めていただいている者なのですが……。ソフィアさんはいらっしゃいますか?」
と近くで掃除をしていた若いシスター(おそらく)に声をかけた。
すると、シスターは怪訝な顔で、
「いえ、ソフィア様はまだ来ていませんが……」
と答えた後、何かに気づいたようにハッとしながら、
「あっ、もしかして異世界から来られた方でしょうか?」
「あ、えっと、はい、そうです。ソフィアさんから聞いていますか?」
「ええとですね……。昨日、ソフィア様がこちらの世界に異世界人が来たとの神託を授かりました。その後は大聖堂に転移されたきりだったのですが、現在巡礼の方はこちらに滞在しておりませんので、こちらに案内された異世界の方と推察いたしました」
そういえばソフィアは、こっちで神託を受ける巫女の仕事をしていたな。
天界に移動するときは大聖堂に行くと言っているようだ。
「それに、普通の格好をしている方なのに丁寧な喋り方をしていらっしゃるな、と」
「ええと、失礼のない程度に敬語を使っているだけなのですが……」
シスターの話によると、敬語で話した場合は練度や相手の言語によって、翻訳魔法での翻訳が少し変なことになることがあるようだ。
そのため、目上の人に対して使う、職業柄、商人や職員のような立場の人が使う、のようなケース以外ではあまり使わなくなっていったらしい。
まあ、口癖のように使っている人もいるらしいが。
それなら、今後は意識して使わないようにしようかな?
できるだけ目立たないように頑張ると決めたしな。
それと簡単に自己紹介も済ませ、シスターの名前はモニカだと分かった。
「話が逸れてしまいましたね。ソフィア様なのですが、いつも今くらいの時間にいらっしゃるのですが……」
とモニカと二人して教会の入口に目を向けるとソフィアがちょうど入ってくるところだった。
ソフィアもこっちに気づいたようで、真っ直ぐ向かってきていた。
「おはようございます、ソフィア様」
「おはようございます。お二人で話されていたようですね。なるほど、これがナンパというものですか。実際に見るのは初めてです」
「違うって!」
流石はソフィア、朝からこれである。さすソフィ。
すると、少し困惑しながらもモニカがソフィアに話しかけた。
「あ、あの。敬語について、皆さんがどのように使用しているかを説明していたところでした」
「なるほど。本日街を歩きながら色々と説明する予定でしたが、説明する項目が減り助かりました。ありがとうございます」
「いえ、お役に立ててよかったです。本日はそちらの方に街を案内するのですね」
嬉しそうにモニカが答えていた。そしてこちらに向き直り、
「お泊りになったということは、夕食や朝食は大丈夫でしたでしょうか? 簡単な軽食であれば、教会に備蓄してあるものでご用意できますが」
こちらを気遣ってくれたようだ。
これから良くお世話になるであろう教会だし、優しそうな人で良かった。
「夕食はソフィアに作ってもらったし、朝食用に食材も用意してもらったから大丈夫。心配してくれてありがとう」
「食事ってもしかして、ソフィア様の手作りですか!? うらやましいですね!! ……あ、えっと、申し訳ありません」
モニカが思わずといった感じで反応した。
さっきからの反応を見るにソフィアはモニカに慕われているっぽいな。
「それとついでに聞いておきたいんだが、この教会に書庫のような場所を見かけたんだ。そこの本は自由に読んで大丈夫なのかな?」
話を逸らすついでに本について聞いてみた。
「ええ、あちらは自由に開放されていますので大丈夫です。ただ、持ち出そうとしますと入口にある魔道具から大きな音がなりますので注意してくださいね」
「なるほど、いろいろ教えてもらえて助かった。それじゃ、そろそろソフィアの準備が大丈夫なら街を案内してもらおうかな……ってあれ? ソフィアどこいった?」
見渡すと既に入口の方に向かっていった。マイペースなやつである。いや、もしかしたら気を使ってくれたのか?
俺もソフィアについていこうとしたが、モニカに話しかけられた。
「あ、あの」
「ん?」
「ソフィア様についてなのですが、時々……えっと、変わった発言をなさるのですが、とても良い方なのです」
「ああ、うん。まだあったばかりだけど、なんとなく分かるよ。何というか思ったことをそのまま口に出したり、ちょっと天然な感じだけど、料理を作ってくれたり、悪いと思ったら謝罪もしてくれたしな」
「そうでしたか。あ、引き留めてすみませんでした。それでは、よい一日をお過ごしください」
「ありがと。そちらもよい一日を」
お互いにペコリと頭を下げて、俺は入口へと向かっていった。
◇
入口で待っていたソフィアに合流すると、
「何やら話をされていたようですが、逢引の約束というものでしょうか?」
「違うよ!? 初対面で普通そんな約束しないって!!」
「なるほど。あいびきといえばハンバーグが食べたくなりますね」
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ただ変わっていて、思ったことをすぐ口にするだけで。
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