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第三章 要するに この章ほとんど デートかい
第41話 デートアットライブラリ
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一晩明けて、今日はメイがソフィアの本を読みに来る日だ。
はやく本を読みたがっていたので、順番をアオイの次にしたんだよな。
メイには、ソフィアが集めている異世界の本が、漫画という特殊な形式だと伝えておいた。
前に本屋へ行った時は、絵本はあっても漫画のような本は見当たらなかったからな。
この世界には、漫画みたいな形式の本が存在してないか、少なくともメジャーではないんだろう。
メイにはさらに、漫画というのがどういった本かを説明しようと思ったが、
「……ソフィアの本が、もっと気になった。……それと、説明は大丈夫。……実物を見るまで、楽しみにしてる」
と、説明前よりワクワクした雰囲気を醸し出していた。
ちなみに、漫画の文字は収集する時に自動的に翻訳しているようだ。
ソフィアの手伝いで何度も見ていたけど、翻訳があったおかげ(?)で、言われるまで気づかなかったな。
それにしても、今日はソフィアの図書館が開館する日、と言ってもいいな。
一部屋だから違和感があるけど、規模はともかく冊数は大量だろうし、図書館って言っていいだろう。
……というかソフィアは、俺のいた世界の本をどれくらい複製したのだろうか?
◇
教会の前に来ると、既に闇魔皇のメイが来ていた。
「……おはよう。……今日は、よろしく」
「おう、おはよう。ソフィアには既に話を通してあるから、とりあえず部屋に向かおうか」
メイの予定が決まった日に、簡単な経緯を説明しつつソフィアから漫画を閲覧する許可をもらった。
ちなみに色々と誤解されるとあれなので、デートではなく親睦《しんぼく》を深めるため、と言っておいた。
ソフィアからは、
「一度会ったことはありますし、魔皇の方なら大丈夫だと思います。それにしても、魔皇すべての方と親睦を深めようとするのはすごいですね。……ハクトさんは魔界のトップに立つ予定なのでしょうか?」
なんて言われたけど、もちろん否定しておいた。仮になれるとしても、断固拒否したい。
けど、六魔皇全員とデートをするのって、魔界のトップに立つよりすごいことをしている気がする……。
いや、デート云々はハヤテが勝手に言ってるだけだ、うん。(昨日の出来事からは目を逸らしつつ)
◇
教会に入り、入口付近で出会ったモニカにあいさつしつつ、ソフィアの部屋に向かった。
……教会に入ったところで、メイは認識をごまかす魔法を解除していたので、モニカが驚いてしまう! と思ったのいたが、当のモニカは平然としていた。
理由を聞いてみると、
「ハクトさんですし、他の魔皇の方を教会に招待することもあるかな? と想像していました」
と、返されてしまった。……もはや言い訳はすまい。
ソフィアの部屋をノックすると、ソフィアから入室を促されたので、メイと一緒に中に入った。
入室すると、もちろんソフィアがいた。
部屋の中には、漫画が入っているであろう魔道具の箱がいくつも配置されていた。
「おはよう、ソフィア。準備もしてくれたみたいで、ありがとうな」
「いいえ。私も希望していたことですので」
ソフィアはメイの方に向き直り、
「以前、お会いしたことがあると思いますが、改めまして。私はソフィアと言います」
「……私は、闇魔皇のメイ。……ソフィア、よろしく」
「よろしくお願いします」
と、お互い簡単な自己紹介をしていた。
「……異世界の本をたくさん集めている、ってハヤテから聞いた。……ソフィアは、本が好きなの?」
「そうですね。様々な知識を得ることができますし、今まで知らなかった世界を体験することができますので」
「……そう。……私も、同じような理由で、本が大好き。……だから、今日は楽しみ」
……二人とも仲良く出来そうな雰囲気でよかった。
「……ハクトの方は、本は好き?」
「二人ほどじゃないけどな。漫画とか、娯楽小説とかはよく読むよ。俺のいた世界では電子書籍って言って、リンフォンくらいのサイズの機械で本が読めるから、結構気軽に読めるんだ」
「……! ……それ、すごい。……アオイにお願いしたら、作ってもらえる、かな?」
あ、しまった!
……これは、後で大変なことになっちゃうかもな。
アオイじゃなく俺が。
「そ、それで、ソフィアにはいくつか特定の漫画を用意してもらえるよう頼んじゃったけど、大丈夫だったか?」
ソフィアには、俺が紹介できそうな、跳ぶやつとか、日曜なやつとかで連載されてたものをお願いしておいた。
……そういえば、海賊のやつとかは百巻を超えてるんだよな。
俺はスマホを使って読んでいたけど、全巻を紙の本で持っている人ってすごいな。
「はい、準備できています。それと、以前ハクトさんに分類していただいたものや、私が特に興味を引かれたものを準備しました」
おお、ソフィアも漫画を準備してくれたか。
もしかしたら、俺がお願いしなくても大丈夫だったかもな。
「というわけで、まずは読みたいジャンルとかはあるか? 本当は自分で選びたいかもだけど、こっちの世界の本とは色々違うみたいだからな」
「……私の為に、ありがと。……それじゃ、冒険をしているような本が読んでみたい。 ……それと、異世界の本で、魔法がどう書かれているかを見てみたい、かも」
冒険をしていて、魔法が出てくる漫画か。
とりあず、俺が用意した漫画で該当しそうなものを考えてみよう。
……漫画自体は古いけど、何年か前にアニメをやっていたあの漫画はどうだろう?
タイトルに大冒険、ってあるし、元となったゲームは国民的RPGだから、魔法とか含めた世界観もわかりやすいかな?
それになにより、俺が好きな漫画のひとつだしな。
用意してもらった本の場所をソフィアに聞き、一巻を取り出してみた。
「それじゃ、この本はどうだ? 俺は好きな漫画だし、良かったら読んでみてくれ」
取り出した漫画をメイに手渡すと、メイは漫画の表紙をじっくり見たり、本を軽くめくり、漫画がどういったものか確かめていた。
「……これが、”漫画”。……。……本当に、たくさんの絵で構成されてる。……ハクトから事前に聞いていたけど、不思議」
「それと、この続きはあの魔道具の箱に入っているからな。使い方はわかるか?」
「……大丈夫。……説明ありがとう。……まずは、読んでみる」
と、メイは近くに会った椅子に腰かけ、本に集中し出した。
それじゃ、俺も読む漫画を探してみるか。
……あっ! その前に、ソフィアに聞きたいことがあったんだ。
「なあ、ソフィア。ソフィアは今、全部でどのくらいの漫画を持っているんだ?」
「そうですね。集める時に数えたていませんでしたので、わからないですね。……そういえば、今まで食べたパンの数を覚えているか? というセリフが、漫画にありましたね」
何となく思い出したセリフなんだろうけど、実際ソフィアは食事をするくらいの感覚で漫画を集めていそうだな。
「ただ、内容を覚えている本は、10万冊を超えていますね」
ソフィなんとかさん! ……いや、漫画は禁書では全くないけどさ。
でも、異世界の知識が書かれた持ち出し禁止の本、って表現すると、なんとなく禁書っぽく感じる、かも?
「というか、そんな冊数の内容を覚えているってすごいな! うーん、メイも漫画に集中してるし、俺も漫画を読ませてもらおうかな」
内容は覚えているのに、漫画の知識がちょっとずれてるのがソフィアクオリティってやつだな。
「そうですね。私も仕事に取り掛かろうと思います」
ソフィアも|漫画を読む作業を始めたし、俺も漫画を読もうか。
……うーむ。漫画がいっぱいあって、どれから読むか悩む。
はやく本を読みたがっていたので、順番をアオイの次にしたんだよな。
メイには、ソフィアが集めている異世界の本が、漫画という特殊な形式だと伝えておいた。
前に本屋へ行った時は、絵本はあっても漫画のような本は見当たらなかったからな。
この世界には、漫画みたいな形式の本が存在してないか、少なくともメジャーではないんだろう。
メイにはさらに、漫画というのがどういった本かを説明しようと思ったが、
「……ソフィアの本が、もっと気になった。……それと、説明は大丈夫。……実物を見るまで、楽しみにしてる」
と、説明前よりワクワクした雰囲気を醸し出していた。
ちなみに、漫画の文字は収集する時に自動的に翻訳しているようだ。
ソフィアの手伝いで何度も見ていたけど、翻訳があったおかげ(?)で、言われるまで気づかなかったな。
それにしても、今日はソフィアの図書館が開館する日、と言ってもいいな。
一部屋だから違和感があるけど、規模はともかく冊数は大量だろうし、図書館って言っていいだろう。
……というかソフィアは、俺のいた世界の本をどれくらい複製したのだろうか?
◇
教会の前に来ると、既に闇魔皇のメイが来ていた。
「……おはよう。……今日は、よろしく」
「おう、おはよう。ソフィアには既に話を通してあるから、とりあえず部屋に向かおうか」
メイの予定が決まった日に、簡単な経緯を説明しつつソフィアから漫画を閲覧する許可をもらった。
ちなみに色々と誤解されるとあれなので、デートではなく親睦《しんぼく》を深めるため、と言っておいた。
ソフィアからは、
「一度会ったことはありますし、魔皇の方なら大丈夫だと思います。それにしても、魔皇すべての方と親睦を深めようとするのはすごいですね。……ハクトさんは魔界のトップに立つ予定なのでしょうか?」
なんて言われたけど、もちろん否定しておいた。仮になれるとしても、断固拒否したい。
けど、六魔皇全員とデートをするのって、魔界のトップに立つよりすごいことをしている気がする……。
いや、デート云々はハヤテが勝手に言ってるだけだ、うん。(昨日の出来事からは目を逸らしつつ)
◇
教会に入り、入口付近で出会ったモニカにあいさつしつつ、ソフィアの部屋に向かった。
……教会に入ったところで、メイは認識をごまかす魔法を解除していたので、モニカが驚いてしまう! と思ったのいたが、当のモニカは平然としていた。
理由を聞いてみると、
「ハクトさんですし、他の魔皇の方を教会に招待することもあるかな? と想像していました」
と、返されてしまった。……もはや言い訳はすまい。
ソフィアの部屋をノックすると、ソフィアから入室を促されたので、メイと一緒に中に入った。
入室すると、もちろんソフィアがいた。
部屋の中には、漫画が入っているであろう魔道具の箱がいくつも配置されていた。
「おはよう、ソフィア。準備もしてくれたみたいで、ありがとうな」
「いいえ。私も希望していたことですので」
ソフィアはメイの方に向き直り、
「以前、お会いしたことがあると思いますが、改めまして。私はソフィアと言います」
「……私は、闇魔皇のメイ。……ソフィア、よろしく」
「よろしくお願いします」
と、お互い簡単な自己紹介をしていた。
「……異世界の本をたくさん集めている、ってハヤテから聞いた。……ソフィアは、本が好きなの?」
「そうですね。様々な知識を得ることができますし、今まで知らなかった世界を体験することができますので」
「……そう。……私も、同じような理由で、本が大好き。……だから、今日は楽しみ」
……二人とも仲良く出来そうな雰囲気でよかった。
「……ハクトの方は、本は好き?」
「二人ほどじゃないけどな。漫画とか、娯楽小説とかはよく読むよ。俺のいた世界では電子書籍って言って、リンフォンくらいのサイズの機械で本が読めるから、結構気軽に読めるんだ」
「……! ……それ、すごい。……アオイにお願いしたら、作ってもらえる、かな?」
あ、しまった!
……これは、後で大変なことになっちゃうかもな。
アオイじゃなく俺が。
「そ、それで、ソフィアにはいくつか特定の漫画を用意してもらえるよう頼んじゃったけど、大丈夫だったか?」
ソフィアには、俺が紹介できそうな、跳ぶやつとか、日曜なやつとかで連載されてたものをお願いしておいた。
……そういえば、海賊のやつとかは百巻を超えてるんだよな。
俺はスマホを使って読んでいたけど、全巻を紙の本で持っている人ってすごいな。
「はい、準備できています。それと、以前ハクトさんに分類していただいたものや、私が特に興味を引かれたものを準備しました」
おお、ソフィアも漫画を準備してくれたか。
もしかしたら、俺がお願いしなくても大丈夫だったかもな。
「というわけで、まずは読みたいジャンルとかはあるか? 本当は自分で選びたいかもだけど、こっちの世界の本とは色々違うみたいだからな」
「……私の為に、ありがと。……それじゃ、冒険をしているような本が読んでみたい。 ……それと、異世界の本で、魔法がどう書かれているかを見てみたい、かも」
冒険をしていて、魔法が出てくる漫画か。
とりあず、俺が用意した漫画で該当しそうなものを考えてみよう。
……漫画自体は古いけど、何年か前にアニメをやっていたあの漫画はどうだろう?
タイトルに大冒険、ってあるし、元となったゲームは国民的RPGだから、魔法とか含めた世界観もわかりやすいかな?
それになにより、俺が好きな漫画のひとつだしな。
用意してもらった本の場所をソフィアに聞き、一巻を取り出してみた。
「それじゃ、この本はどうだ? 俺は好きな漫画だし、良かったら読んでみてくれ」
取り出した漫画をメイに手渡すと、メイは漫画の表紙をじっくり見たり、本を軽くめくり、漫画がどういったものか確かめていた。
「……これが、”漫画”。……。……本当に、たくさんの絵で構成されてる。……ハクトから事前に聞いていたけど、不思議」
「それと、この続きはあの魔道具の箱に入っているからな。使い方はわかるか?」
「……大丈夫。……説明ありがとう。……まずは、読んでみる」
と、メイは近くに会った椅子に腰かけ、本に集中し出した。
それじゃ、俺も読む漫画を探してみるか。
……あっ! その前に、ソフィアに聞きたいことがあったんだ。
「なあ、ソフィア。ソフィアは今、全部でどのくらいの漫画を持っているんだ?」
「そうですね。集める時に数えたていませんでしたので、わからないですね。……そういえば、今まで食べたパンの数を覚えているか? というセリフが、漫画にありましたね」
何となく思い出したセリフなんだろうけど、実際ソフィアは食事をするくらいの感覚で漫画を集めていそうだな。
「ただ、内容を覚えている本は、10万冊を超えていますね」
ソフィなんとかさん! ……いや、漫画は禁書では全くないけどさ。
でも、異世界の知識が書かれた持ち出し禁止の本、って表現すると、なんとなく禁書っぽく感じる、かも?
「というか、そんな冊数の内容を覚えているってすごいな! うーん、メイも漫画に集中してるし、俺も漫画を読ませてもらおうかな」
内容は覚えているのに、漫画の知識がちょっとずれてるのがソフィアクオリティってやつだな。
「そうですね。私も仕事に取り掛かろうと思います」
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