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第三章 要するに この章ほとんど デートかい
第43話 デートの途中でワイバーン!(食べるだけ)
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三連続デート前半戦の最終日。今日の順番はホムラだ。
ちなみにこの後のデートの順番だが、ハヤテが、
「それじゃ、残りの順番はクジで決めようよ!」
なんて言い出し、クジ引きをした結果、ホムラ、レイ、ハヤテ、ヒカリの順番になった。
待ち合わせをした教会前で待っていると、
「……よう、ハクト」
「おはよう、ホムラ。それで、今日はまず、この辺りを散策ってことでいいんだよな?」
「ああ、そうなんだがな……」
どうしたんだろう? なんだか今日のホムラは様子がちょっとおかしい気がする。
様子をうかがっていると、ホムラは突然自分の頭をわしゃわしゃ、っとしたかと思うと
「あー! ちくしょう! うだうだ考えてても仕方がねぇ!」
なんて叫んだ。
突然の事にびっくりしていると、ホムラは俺の方を向き
「……なあハクト。まずはちょっと話がしたいんだが、いいか?」
と聞いてきた。
よくわからないけど、何か悩みでもあるのかな?
「いいけど、どこかに座って落ち着いて話した方がいいかな?」
「……そうだな。オレがたまに行く喫茶店にでも行くか」
ということで、ホムラの案内で喫茶店に行くことにした。
◇
お店に着き、お互い飲み物を注文した。
ちなみに俺はアイスコーヒー、ホムラは追加で何か頼むかと思ったが、コーヒーのみ注文していた。
……やっぱり、いつものホムラらしくない気がするな。
「それで、話って?」
「ああ……。実はハクトに対して謝らなくちゃなことがあってな」
なんだろう?
いつも急に魔界に連れていくこととか?
……そんなわけないか。
「……最初にハクトに会った時なんだが、少し強引すぎたかなってな。特に、いきなり知らない奴の名前を考えろ、っていうのは迷惑だったかなって」
「うーん。確かに急に言われてびっくりはしたけど、嫌だと思ったら断ってたと思うよ」
それに、その後で魔法を教えてくれたりご飯を奢ってくれたりと、きっちりお礼をしてくれたから、むしろ得したかも、なんてちょっと考えてたし。
「……それとな。ソフィアから異世界人って説明された時、異世界から来たならオレたち魔族と普通に話をしたり、仲良くできるんじゃないか、みたいに思っちまったんだ。だから無意識に、仲良くなろうと行動が少し強引になっちまったんじゃないか、ってな」
うーん、何となくわかるような、わからないような……。
「これからもハクトと仲良くしていくって考えた時に、最初にハクト自身じゃなくて、異世界人だから仲良くなろうとしたんじゃないかって思うと、もやもやしちまってな。……これは、オレの勝手な謝罪だが、すまんかったな、ハクト」
「とりあえず謝罪は受けとるよ。でも、仲良くできそうな人がいたから積極的に話しかけた、ってだけな気もするけど」
「……まあ、もしかしたらオレの気持ちの問題かもしれんな。なんか、ハクトに嘘をつきながら仲良くしてるって感じがして、落ち着かないっていうか」
ホムラは、はっきりしないことが嫌って感じなのかもな。
うん、それもホムラっぽいのかもしれない。
「なるほどな。……そういえば、一昨日アオイと話したんだ。ホムラのおかげで魔皇たちと仲良くなる切っ掛けができたって。だから、むしろ感謝しないとかも。ホムラ、ありがとな」
そうホムラに答えると、ホムラは照れくさそうにしながらも
「そう言ってもらえると助かるぜ」
なんて言っていた。
「ということはもしかして、俺と模擬戦をしたいっていうのも、仲良くしたいと思ってとか?」
「いや、最初に近づいた目的はそれだったし、今でも模擬戦はしたいと思ってるぜ!」
「そうなのね……」
まあ、今までの感じから本気だとは思っていたけどさ。
……というか、今でも諦めてないのね。
「ふう。すっきりしたら、なんだが少し腹が減ってきたな。ちょっと注文してくる」
と、ホムラが何かを喫茶店のマスターに注文した。
少し待つと、巨大なカツサンドが運ばれてきた。
……さっき、腹が減ったのは少しって言ったよね?
◇
「さてと。んじゃ、この辺をぶらつくか。気になった店があれば入ってみようぜ!」
「そうだな」
ということで、街を散策することにした。
前にホムラと街を歩いたときは、ソフィアも一緒だったな。
あの時は散策っていうより、どこに何があるかっていう案内がメインだったけど。
街では出店や飲食店の前を通ると、ホムラがどんな店か、何が美味しかったかなどを説明してくれた。
本当に、あっちこっちのお店を食べ歩いているんだな。
ただ、それだけでなく、何故か食料品を扱うお店や消耗品を扱うお店にも詳しかった。
例えば、
「あの店は仕入れ日の前日に行くのをおすすめするぜ。結構色々なものが割引されるんだぜ。仕入れ日は毎月……」
とか、
「雑貨を探すなら、まずはこの店をみるといいぜ。色んな種類があるし、値段も比較的安めだからな。それから別の店に行って比較してみるのもありだな。例えば……」
等々、色んな情報を教えてくれた。
なんでそんなに詳しいのか尋ねると、
「……皆で集まる時とかは、ヒカリのやつがオレにお使いを頼むんだ。この街には良く飯を食いにくるから、そのついでに買ってたら自然と詳しくなったぜ……」
と若干遠い目をしながら答えていた。
他の魔皇に頼むならハヤテも候補になりそうだけど……。
うん、余計な物まで買ってきそうだな。
そんなこんなで、楽しく街を歩いていたけど、ふと今何時くらいだろうと近くに会った時計を見てみた。
そろそろお昼の時間か。あちこちで飲食店の話を聞いたからか、すごく空腹な気がする。
ホムラも時計を見ると、
「そろそろ昼か。昼飯なんだが、ちょっと行きたい店があってな。ハクトは何か希望はあるか?」
と聞いてきた。
「今日はホムラに合わせようかなと思ってたから、ホムラの行きたい店で大丈夫」
「そうか? んじゃ、さっそく行くか!」
◇
ということでお店にやってきた。
この内装は……
「もしかして、お好み焼き屋?」
各席に鉄板があるから、セルフでお好み焼きを焼くタイプの店かな? と思ったけど
「それもメニューにあるが、ここは鉄板焼きの店だな」
なるほど。鉄板焼きって職人が焼いたものを提供する少し高めなお店、ってイメージがあったけど、自分で焼くお店もあるもんな。
……いや、内装で間違えそうだったけど、そもそもここは異世界だ。
「とはいえ、今日はお好み焼きが食べたくて来た、ってのはあるが。この前ハヤテが、自分で作って食べたって楽しそうに話していてな。オレもそれを聞いて食べたくなった、ってわけだ」
この前皆で食事会をした時の事か。
……元々は、魔道具の動作を確認するためだったんだけどな。
「というわけで、オレはお好み焼きを中心に注文するつもりだけど、ハクトは好きに頼んぜいいぜ。食べきれなくてもオレが食べるしな!」
おおう、なんだか頼もしい、気がする。
メニューを見ると、見慣れたお好み焼きのメニューから、異世界っぽいメニュー、名前を見ても良く分からないメニューと色々あった。
お、ワイバーンのステーキなんてのもあるのか。
……そこそこの大きさで一万円もして、高級肉って感じだな。
「なあホムラ。ここにワイバーンのステーキってあるけど、やっぱりうまいのか? 値段も結構するし」
「おう、かなりうまいぞ。魔界にもいるし、肉以外の素材もいい値段で売れるから、そこそこな頻度で狩ってるな」
魔物を狩る、とか、素材がいくら、なんて話を聞くと、急に異世界って感じがしてくるな。
……もう少し、異世界的な体験ができる場所を探してみよう。
というわけでそれぞれ食べたいものを注文した。
それと、せっかくなのでワイバーンのステーキも頼んでみた。
金ならあるんや! ……なぜかいっぱいな。
注文したものを待つ間、ホムラにちょっとした疑問を聞いてみた。
「俺のいた世界だと、異世界で美味しい肉といえばドラゴン、みたいな物語が結構あるんだけど、この世界はそもそもドラゴンっているの?」
メニューにはドラゴン肉ってなかったからな。
ワイバーンでもあれだけするし、高いからお店で扱ってないかもだけど。
「ドラゴンなら魔界にいるぜ。魔物と魔族どっちもいるんだが、その違いは、……あー、そうだな。知性があるかどうかって思っておけば間違いないぜ」
やっぱり異世界、ドラゴンはやっぱりいるんだな。
それと、魔物と魔族、どっちもいるって感じなのか。
ホムラが説明に困っていたし、見分けるのが難しかったりするのかな?
「それと、ドラゴンが進化して人型にもなれるようになった魔族もいるぜ。そういったドラゴンは龍人族って呼ぶこともあるな。オレがよく模擬戦をする奴にも龍人族がいるんだが、結構いい勝負ができるんだよな」
ドラゴンから進化した龍人族なんて魔族もいるのか。
そして、魔皇であるホムラといい勝負ができるって、かなり強い種族なんだろうな。
なんて感じで話していたら、さっそ頼んだメニューが運ばれてきた。
さて、それじゃ焼いていくとしますか!
ちなみにこの後のデートの順番だが、ハヤテが、
「それじゃ、残りの順番はクジで決めようよ!」
なんて言い出し、クジ引きをした結果、ホムラ、レイ、ハヤテ、ヒカリの順番になった。
待ち合わせをした教会前で待っていると、
「……よう、ハクト」
「おはよう、ホムラ。それで、今日はまず、この辺りを散策ってことでいいんだよな?」
「ああ、そうなんだがな……」
どうしたんだろう? なんだか今日のホムラは様子がちょっとおかしい気がする。
様子をうかがっていると、ホムラは突然自分の頭をわしゃわしゃ、っとしたかと思うと
「あー! ちくしょう! うだうだ考えてても仕方がねぇ!」
なんて叫んだ。
突然の事にびっくりしていると、ホムラは俺の方を向き
「……なあハクト。まずはちょっと話がしたいんだが、いいか?」
と聞いてきた。
よくわからないけど、何か悩みでもあるのかな?
「いいけど、どこかに座って落ち着いて話した方がいいかな?」
「……そうだな。オレがたまに行く喫茶店にでも行くか」
ということで、ホムラの案内で喫茶店に行くことにした。
◇
お店に着き、お互い飲み物を注文した。
ちなみに俺はアイスコーヒー、ホムラは追加で何か頼むかと思ったが、コーヒーのみ注文していた。
……やっぱり、いつものホムラらしくない気がするな。
「それで、話って?」
「ああ……。実はハクトに対して謝らなくちゃなことがあってな」
なんだろう?
いつも急に魔界に連れていくこととか?
……そんなわけないか。
「……最初にハクトに会った時なんだが、少し強引すぎたかなってな。特に、いきなり知らない奴の名前を考えろ、っていうのは迷惑だったかなって」
「うーん。確かに急に言われてびっくりはしたけど、嫌だと思ったら断ってたと思うよ」
それに、その後で魔法を教えてくれたりご飯を奢ってくれたりと、きっちりお礼をしてくれたから、むしろ得したかも、なんてちょっと考えてたし。
「……それとな。ソフィアから異世界人って説明された時、異世界から来たならオレたち魔族と普通に話をしたり、仲良くできるんじゃないか、みたいに思っちまったんだ。だから無意識に、仲良くなろうと行動が少し強引になっちまったんじゃないか、ってな」
うーん、何となくわかるような、わからないような……。
「これからもハクトと仲良くしていくって考えた時に、最初にハクト自身じゃなくて、異世界人だから仲良くなろうとしたんじゃないかって思うと、もやもやしちまってな。……これは、オレの勝手な謝罪だが、すまんかったな、ハクト」
「とりあえず謝罪は受けとるよ。でも、仲良くできそうな人がいたから積極的に話しかけた、ってだけな気もするけど」
「……まあ、もしかしたらオレの気持ちの問題かもしれんな。なんか、ハクトに嘘をつきながら仲良くしてるって感じがして、落ち着かないっていうか」
ホムラは、はっきりしないことが嫌って感じなのかもな。
うん、それもホムラっぽいのかもしれない。
「なるほどな。……そういえば、一昨日アオイと話したんだ。ホムラのおかげで魔皇たちと仲良くなる切っ掛けができたって。だから、むしろ感謝しないとかも。ホムラ、ありがとな」
そうホムラに答えると、ホムラは照れくさそうにしながらも
「そう言ってもらえると助かるぜ」
なんて言っていた。
「ということはもしかして、俺と模擬戦をしたいっていうのも、仲良くしたいと思ってとか?」
「いや、最初に近づいた目的はそれだったし、今でも模擬戦はしたいと思ってるぜ!」
「そうなのね……」
まあ、今までの感じから本気だとは思っていたけどさ。
……というか、今でも諦めてないのね。
「ふう。すっきりしたら、なんだが少し腹が減ってきたな。ちょっと注文してくる」
と、ホムラが何かを喫茶店のマスターに注文した。
少し待つと、巨大なカツサンドが運ばれてきた。
……さっき、腹が減ったのは少しって言ったよね?
◇
「さてと。んじゃ、この辺をぶらつくか。気になった店があれば入ってみようぜ!」
「そうだな」
ということで、街を散策することにした。
前にホムラと街を歩いたときは、ソフィアも一緒だったな。
あの時は散策っていうより、どこに何があるかっていう案内がメインだったけど。
街では出店や飲食店の前を通ると、ホムラがどんな店か、何が美味しかったかなどを説明してくれた。
本当に、あっちこっちのお店を食べ歩いているんだな。
ただ、それだけでなく、何故か食料品を扱うお店や消耗品を扱うお店にも詳しかった。
例えば、
「あの店は仕入れ日の前日に行くのをおすすめするぜ。結構色々なものが割引されるんだぜ。仕入れ日は毎月……」
とか、
「雑貨を探すなら、まずはこの店をみるといいぜ。色んな種類があるし、値段も比較的安めだからな。それから別の店に行って比較してみるのもありだな。例えば……」
等々、色んな情報を教えてくれた。
なんでそんなに詳しいのか尋ねると、
「……皆で集まる時とかは、ヒカリのやつがオレにお使いを頼むんだ。この街には良く飯を食いにくるから、そのついでに買ってたら自然と詳しくなったぜ……」
と若干遠い目をしながら答えていた。
他の魔皇に頼むならハヤテも候補になりそうだけど……。
うん、余計な物まで買ってきそうだな。
そんなこんなで、楽しく街を歩いていたけど、ふと今何時くらいだろうと近くに会った時計を見てみた。
そろそろお昼の時間か。あちこちで飲食店の話を聞いたからか、すごく空腹な気がする。
ホムラも時計を見ると、
「そろそろ昼か。昼飯なんだが、ちょっと行きたい店があってな。ハクトは何か希望はあるか?」
と聞いてきた。
「今日はホムラに合わせようかなと思ってたから、ホムラの行きたい店で大丈夫」
「そうか? んじゃ、さっそく行くか!」
◇
ということでお店にやってきた。
この内装は……
「もしかして、お好み焼き屋?」
各席に鉄板があるから、セルフでお好み焼きを焼くタイプの店かな? と思ったけど
「それもメニューにあるが、ここは鉄板焼きの店だな」
なるほど。鉄板焼きって職人が焼いたものを提供する少し高めなお店、ってイメージがあったけど、自分で焼くお店もあるもんな。
……いや、内装で間違えそうだったけど、そもそもここは異世界だ。
「とはいえ、今日はお好み焼きが食べたくて来た、ってのはあるが。この前ハヤテが、自分で作って食べたって楽しそうに話していてな。オレもそれを聞いて食べたくなった、ってわけだ」
この前皆で食事会をした時の事か。
……元々は、魔道具の動作を確認するためだったんだけどな。
「というわけで、オレはお好み焼きを中心に注文するつもりだけど、ハクトは好きに頼んぜいいぜ。食べきれなくてもオレが食べるしな!」
おおう、なんだか頼もしい、気がする。
メニューを見ると、見慣れたお好み焼きのメニューから、異世界っぽいメニュー、名前を見ても良く分からないメニューと色々あった。
お、ワイバーンのステーキなんてのもあるのか。
……そこそこの大きさで一万円もして、高級肉って感じだな。
「なあホムラ。ここにワイバーンのステーキってあるけど、やっぱりうまいのか? 値段も結構するし」
「おう、かなりうまいぞ。魔界にもいるし、肉以外の素材もいい値段で売れるから、そこそこな頻度で狩ってるな」
魔物を狩る、とか、素材がいくら、なんて話を聞くと、急に異世界って感じがしてくるな。
……もう少し、異世界的な体験ができる場所を探してみよう。
というわけでそれぞれ食べたいものを注文した。
それと、せっかくなのでワイバーンのステーキも頼んでみた。
金ならあるんや! ……なぜかいっぱいな。
注文したものを待つ間、ホムラにちょっとした疑問を聞いてみた。
「俺のいた世界だと、異世界で美味しい肉といえばドラゴン、みたいな物語が結構あるんだけど、この世界はそもそもドラゴンっているの?」
メニューにはドラゴン肉ってなかったからな。
ワイバーンでもあれだけするし、高いからお店で扱ってないかもだけど。
「ドラゴンなら魔界にいるぜ。魔物と魔族どっちもいるんだが、その違いは、……あー、そうだな。知性があるかどうかって思っておけば間違いないぜ」
やっぱり異世界、ドラゴンはやっぱりいるんだな。
それと、魔物と魔族、どっちもいるって感じなのか。
ホムラが説明に困っていたし、見分けるのが難しかったりするのかな?
「それと、ドラゴンが進化して人型にもなれるようになった魔族もいるぜ。そういったドラゴンは龍人族って呼ぶこともあるな。オレがよく模擬戦をする奴にも龍人族がいるんだが、結構いい勝負ができるんだよな」
ドラゴンから進化した龍人族なんて魔族もいるのか。
そして、魔皇であるホムラといい勝負ができるって、かなり強い種族なんだろうな。
なんて感じで話していたら、さっそ頼んだメニューが運ばれてきた。
さて、それじゃ焼いていくとしますか!
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