57 / 161
第四章 伝承の おもちゃとちゃちゃっと パーティを
第54話 デート延長戦?
しおりを挟む
アキナに予定を伝えると、さっそく明日行きましょ! となった。
なんだか、えらく前のめりな気がするな。
……何かまた、商売のネタを掴んだ、とかだろうか?
◇
待ち合わせ場所はいつもの教会前。
目標はアームズフォー……、いかん、ちょっと思考がずれた。
アキナは俺が着いたときには既に待っていた。
「ハクト、おはよう! 今日はよろしくね!」
今日はなんとなく、服装がお洒落に見えるな。
それに、雰囲気もどこか気合いが入っているみたいだ。
今日の用事はいったい何なのだろう。
……何だか、デートとは違う理由でちょっと緊張してきたな。
「それじゃ、ハクトはどこか行きたいところはある?」
あれ?
今日はアキナに誘われたってことで、アキナが主導権を握って何かをするものだと思ってたけど。
……うーむ、やっぱり聞いてみるしかないか。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥って言うしな。
「違ったらすまないけど、今日のデートはアキナが俺に何か用があって誘った、ってわけじゃないのか?」
「えっ? あ、まあ、そうね。それじゃ、まずはちょっと街を案内しようかしら」
アキナに聞いてみると、何となく焦ったような感じで答えて来た。
……どうしたんだろう?
とりあえず街を散策しつつ、アキナが色々な説明をしてくれた。
ただ、何かを見つけるとその都度説明をしてくれるため、段々と話疲れしてるようだった。
「なあ、アキナ。そこまで暑くはないとはいえ、歩いていたら喉が渇いてきてないか? この辺りに教えてもらった喫茶店があるんだが、一度そこで休憩しないか?」
「そ、そうね。確かに話をしていたのもあって喉が渇いた気がするわね。それじゃ、行きましょう!」
ということで、前にホムラと行った喫茶店に行くことにした。
……何かに焦っているのか、緊張しているのか、理由はわからないけど、これで落ち着いてくれるといいんだけど。
◇
「このお店は初めて入ったわね……。けど、この雰囲気はいいわね、気に入ったわ。教えてもらった、って言っていたけど、誰に教わったのかしら?」
「ここはホムラ、じゃなくて火魔皇と来たことがあるんだ。それと、彼女がカツサンドを頼んでいたんだけど、かなり大きかったな」
「そうなのね。……もしかして、軽食系のメニューは量が多いのかしら? ハクト、もしよかったらどれかひとつを頼んでシェアしない?」
確かに、あの大きさなら一人で食べるには大分多そうだったからな。
「そうするか。アキナは食べたいものはあるか? 俺はこれとこれが気になるかな?」
と、この前見たカツサンドとフレンチトーストを指さした。
……異世界でフレンチって、とは思ったけど、まあ翻訳さんがなんかいい感じに訳した結果だろうな。
「うーん。色々気になるけど、やっぱり大きいカツサンドっていうのを見てみたいわね。……それじゃ、カツサンドにしようかしら」
ということで、それぞれの飲み物とカツサンドを頼んだ。
俺はアイスコーヒー、アキナはよくわからないお茶、多分異世界特有のものだろう、を頼んでいた。
少し待って、運ばれてきたカツサンドを見たアキナが
「サイズも大きいし、分厚い……。軽食として食べるには、ちょっと多いわね」
やっぱり、改めて見ても何かの辞典くらいのサイズがあるな。
食べやすいようにカットしてあるから、食べるのが物理的に大変、ってことはないけど。
「それにしても、火魔皇はこの街について色々知っていそうね。わたしも結構この街にいるけど、このお店は知らなかったわ」
「それと、鉄板焼きのお店にも行ったな。高かったけど、ワイバーンのステーキを提供してたよ」
「そうなの? ワイバーンの肉が食べられるお店って珍しいし、そのお店はすごいわね……」
確かに、結構高級な感じだったもんな。
「それに、このお店もそうだけど、そういった珍しいお店を知っている火魔皇とは、一度会って色々話してみたいわね」
「結構気さくな感じだし、お互い、時間のあるときにでも会ってみるといいんじゃないか? なんなら俺が連絡を取ってもいいしな」
認識を誤魔化してはいたけど、店員さんとかとは気楽な感じで話してたしな。
「そうね。それじゃ、今度お願いしちゃおうかしら」
アキナは魔族とは仲良くしたがっていたし、ホムラも人間界の人ともっと交流をしたそうだったから、いい機会になりそうだ。
それにしても、アキナは喫茶店に入って話してるうちに、落ち着いたみたいだな。
よかったよかった、なんて思っていたら、
「注文した物も食べちゃったし、そろそろお暇しないとね。次は……、ええと、今カツサンドを食べっちゃったし、そもそもお昼にはかなり早いわよね。……うーんと、その、どこに行こうと思っていたか忘れちゃったわ。ちょっと思い出すわね」
といった感じになってしまった。
……なんだか、思い出すって言うより、次にどこへ行こうか考えているよな。
お昼を気にしてるし、何か話したいことがあるのか?
うーん。
……聞いてみるしかないな。
「アキナ。もしかして何か俺に別の用事があるのか? 質問とかがあるなら、遠慮なく聞いてくれていいぞ」
「あー、えっと、そのね。……笑わないで聞いてほしいんだけど、ただデートがしてみたかっただけなの。アオイから初めてデートをしたけど楽しかった、みたいな話を聞いて、なんとなくうらやましく思ったのよね」
「そうなのか?」
「商売の事に夢中になっていたら、デートとかをする機会がなくてね。まあ、行きたいと思える人がいなかった、っていうのもあるんだけど。……わたしが今井商会の娘ってことで、変に近づいてくる人も多かったから余計にね。それに、商売は商売で楽しかったし、正直、あんまり興味を引かれなかったのよね」
「確かに、商売の事について話してる時は楽しそうにしてたもんな」
最初に会った時も、元気そうな子って印象だったし、話をしている時もなんとなく楽しそうだった気がしたな。
「ただね、この前ハヤテやアオイと会って魔族について話したじゃない? その時のことがあって、商売とは違うことも色々やってみようかな、って気持ちになったの。そんな時に、アオイからデートをしたって話を聞いて、何となくわたしもやってみたくなった、ってわけ。でも、肝心のデートって何をすればいいかわからなくて、空回りしちゃったみたいね」
「なるほどなぁ。俺も、こっちの世界に来るまではデートなんてしたことがなかったし、魔皇たちとのデートっていうのも、楽しくお出かけしたって感じだったからな。だから、今日はただ俺とお出かけする、みたいな感じでいいんじゃないか?」
「……そうね。デートっていうのを意識しすぎていたみたい。うん、これからはいつも通りいくわね!」
うん、いつも通りのアキナに戻ったな。
変に意識するより、その方がお互い楽しめるだろうから、よかった。
「それなら、飲み物を追加して、もう少しここでお話していかないかしら?」
「ああ、それもいいな。アキナがさっき頼んだ飲み物も気になっていたし」
「これ? このお茶に使わている茶葉はね……」
なんて話しながら、追加で飲み物を注文した。
飲み物が届くと、さっそくアキナが話を始めた。
「今日はデートだから商売の話はやめとこうと思ったけど、やっぱり色々話そうかしら。この前緊急でベイラにお仕事をお願いしちゃった時に、ハクトから面白い話を聞いたって言われてね」
あれ?
なんだか雲行きが怪しくなってきたような……。
「確かガチャガチャ、とか言っていたかしら? それについて詳しく聞きたいわ!」
うん、完全に墓穴を掘った感じな気がする。
……まあでも、こういうのがいつものアキナって感じはするな。
◇
俺が思い出せる範囲で、ガチャガチャについて説明したりアキナからの質問攻めに答えた。
飲み物も無くなったし話の区切りもいい、ということで、お店を出ることにした。
今日はデートっていうことだし、俺が奢ろうとしたのだが、
「前に、ベイラたちの話をを邪魔しちゃった埋め合わせをする、って言ったじゃない? 今日のデートは全部わたしが出すわ! それに、ガチャガチャについて質問攻めしちゃったし」
あ、質問攻めの自覚があったのね。
……そして、今日も俺は奢れないらしい。
なんだか、えらく前のめりな気がするな。
……何かまた、商売のネタを掴んだ、とかだろうか?
◇
待ち合わせ場所はいつもの教会前。
目標はアームズフォー……、いかん、ちょっと思考がずれた。
アキナは俺が着いたときには既に待っていた。
「ハクト、おはよう! 今日はよろしくね!」
今日はなんとなく、服装がお洒落に見えるな。
それに、雰囲気もどこか気合いが入っているみたいだ。
今日の用事はいったい何なのだろう。
……何だか、デートとは違う理由でちょっと緊張してきたな。
「それじゃ、ハクトはどこか行きたいところはある?」
あれ?
今日はアキナに誘われたってことで、アキナが主導権を握って何かをするものだと思ってたけど。
……うーむ、やっぱり聞いてみるしかないか。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥って言うしな。
「違ったらすまないけど、今日のデートはアキナが俺に何か用があって誘った、ってわけじゃないのか?」
「えっ? あ、まあ、そうね。それじゃ、まずはちょっと街を案内しようかしら」
アキナに聞いてみると、何となく焦ったような感じで答えて来た。
……どうしたんだろう?
とりあえず街を散策しつつ、アキナが色々な説明をしてくれた。
ただ、何かを見つけるとその都度説明をしてくれるため、段々と話疲れしてるようだった。
「なあ、アキナ。そこまで暑くはないとはいえ、歩いていたら喉が渇いてきてないか? この辺りに教えてもらった喫茶店があるんだが、一度そこで休憩しないか?」
「そ、そうね。確かに話をしていたのもあって喉が渇いた気がするわね。それじゃ、行きましょう!」
ということで、前にホムラと行った喫茶店に行くことにした。
……何かに焦っているのか、緊張しているのか、理由はわからないけど、これで落ち着いてくれるといいんだけど。
◇
「このお店は初めて入ったわね……。けど、この雰囲気はいいわね、気に入ったわ。教えてもらった、って言っていたけど、誰に教わったのかしら?」
「ここはホムラ、じゃなくて火魔皇と来たことがあるんだ。それと、彼女がカツサンドを頼んでいたんだけど、かなり大きかったな」
「そうなのね。……もしかして、軽食系のメニューは量が多いのかしら? ハクト、もしよかったらどれかひとつを頼んでシェアしない?」
確かに、あの大きさなら一人で食べるには大分多そうだったからな。
「そうするか。アキナは食べたいものはあるか? 俺はこれとこれが気になるかな?」
と、この前見たカツサンドとフレンチトーストを指さした。
……異世界でフレンチって、とは思ったけど、まあ翻訳さんがなんかいい感じに訳した結果だろうな。
「うーん。色々気になるけど、やっぱり大きいカツサンドっていうのを見てみたいわね。……それじゃ、カツサンドにしようかしら」
ということで、それぞれの飲み物とカツサンドを頼んだ。
俺はアイスコーヒー、アキナはよくわからないお茶、多分異世界特有のものだろう、を頼んでいた。
少し待って、運ばれてきたカツサンドを見たアキナが
「サイズも大きいし、分厚い……。軽食として食べるには、ちょっと多いわね」
やっぱり、改めて見ても何かの辞典くらいのサイズがあるな。
食べやすいようにカットしてあるから、食べるのが物理的に大変、ってことはないけど。
「それにしても、火魔皇はこの街について色々知っていそうね。わたしも結構この街にいるけど、このお店は知らなかったわ」
「それと、鉄板焼きのお店にも行ったな。高かったけど、ワイバーンのステーキを提供してたよ」
「そうなの? ワイバーンの肉が食べられるお店って珍しいし、そのお店はすごいわね……」
確かに、結構高級な感じだったもんな。
「それに、このお店もそうだけど、そういった珍しいお店を知っている火魔皇とは、一度会って色々話してみたいわね」
「結構気さくな感じだし、お互い、時間のあるときにでも会ってみるといいんじゃないか? なんなら俺が連絡を取ってもいいしな」
認識を誤魔化してはいたけど、店員さんとかとは気楽な感じで話してたしな。
「そうね。それじゃ、今度お願いしちゃおうかしら」
アキナは魔族とは仲良くしたがっていたし、ホムラも人間界の人ともっと交流をしたそうだったから、いい機会になりそうだ。
それにしても、アキナは喫茶店に入って話してるうちに、落ち着いたみたいだな。
よかったよかった、なんて思っていたら、
「注文した物も食べちゃったし、そろそろお暇しないとね。次は……、ええと、今カツサンドを食べっちゃったし、そもそもお昼にはかなり早いわよね。……うーんと、その、どこに行こうと思っていたか忘れちゃったわ。ちょっと思い出すわね」
といった感じになってしまった。
……なんだか、思い出すって言うより、次にどこへ行こうか考えているよな。
お昼を気にしてるし、何か話したいことがあるのか?
うーん。
……聞いてみるしかないな。
「アキナ。もしかして何か俺に別の用事があるのか? 質問とかがあるなら、遠慮なく聞いてくれていいぞ」
「あー、えっと、そのね。……笑わないで聞いてほしいんだけど、ただデートがしてみたかっただけなの。アオイから初めてデートをしたけど楽しかった、みたいな話を聞いて、なんとなくうらやましく思ったのよね」
「そうなのか?」
「商売の事に夢中になっていたら、デートとかをする機会がなくてね。まあ、行きたいと思える人がいなかった、っていうのもあるんだけど。……わたしが今井商会の娘ってことで、変に近づいてくる人も多かったから余計にね。それに、商売は商売で楽しかったし、正直、あんまり興味を引かれなかったのよね」
「確かに、商売の事について話してる時は楽しそうにしてたもんな」
最初に会った時も、元気そうな子って印象だったし、話をしている時もなんとなく楽しそうだった気がしたな。
「ただね、この前ハヤテやアオイと会って魔族について話したじゃない? その時のことがあって、商売とは違うことも色々やってみようかな、って気持ちになったの。そんな時に、アオイからデートをしたって話を聞いて、何となくわたしもやってみたくなった、ってわけ。でも、肝心のデートって何をすればいいかわからなくて、空回りしちゃったみたいね」
「なるほどなぁ。俺も、こっちの世界に来るまではデートなんてしたことがなかったし、魔皇たちとのデートっていうのも、楽しくお出かけしたって感じだったからな。だから、今日はただ俺とお出かけする、みたいな感じでいいんじゃないか?」
「……そうね。デートっていうのを意識しすぎていたみたい。うん、これからはいつも通りいくわね!」
うん、いつも通りのアキナに戻ったな。
変に意識するより、その方がお互い楽しめるだろうから、よかった。
「それなら、飲み物を追加して、もう少しここでお話していかないかしら?」
「ああ、それもいいな。アキナがさっき頼んだ飲み物も気になっていたし」
「これ? このお茶に使わている茶葉はね……」
なんて話しながら、追加で飲み物を注文した。
飲み物が届くと、さっそくアキナが話を始めた。
「今日はデートだから商売の話はやめとこうと思ったけど、やっぱり色々話そうかしら。この前緊急でベイラにお仕事をお願いしちゃった時に、ハクトから面白い話を聞いたって言われてね」
あれ?
なんだか雲行きが怪しくなってきたような……。
「確かガチャガチャ、とか言っていたかしら? それについて詳しく聞きたいわ!」
うん、完全に墓穴を掘った感じな気がする。
……まあでも、こういうのがいつものアキナって感じはするな。
◇
俺が思い出せる範囲で、ガチャガチャについて説明したりアキナからの質問攻めに答えた。
飲み物も無くなったし話の区切りもいい、ということで、お店を出ることにした。
今日はデートっていうことだし、俺が奢ろうとしたのだが、
「前に、ベイラたちの話をを邪魔しちゃった埋め合わせをする、って言ったじゃない? 今日のデートは全部わたしが出すわ! それに、ガチャガチャについて質問攻めしちゃったし」
あ、質問攻めの自覚があったのね。
……そして、今日も俺は奢れないらしい。
10
あなたにおすすめの小説
社畜の異世界再出発
U65
ファンタジー
社畜、気づけば異世界の赤ちゃんでした――!?
ブラック企業に心身を削られ、人生リタイアした社畜が目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界。
前世では死ぬほど働いた。今度は、笑って生きたい。
けれどこの世界、穏やかに生きるには……ちょっと強くなる必要があるらしい。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。
異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』
アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた
【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。
カクヨム版の
分割投稿となりますので
一話が長かったり短かったりしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる