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第五章 切望を 叶えた者と 挑む者
第77話 やっぱり、会議より現場かな?
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「それじゃあ次は、ハクト君が提案してくれた内容について検討しようか。まず本や料理、ボードゲームについてだね。料理に関しては、実は魔界でも色々な料理が普及しているんだ」
「そうなのか?」
「まあ、これは主にホムラやハヤテ、それとヒカリの影響かな。ホムラやハヤテが人間界で食べてきたものを、ヒカリが話を聞いてレシピにしているんだ。それが料理好きな魔族に広まっている、って感じだね」
ソフィアとはちょっと違うけど、魔皇が料理を広めている感じなんだな。
「なるほどな。逆に、魔界の料理はどうなんだ?」
「……それは、ええとだね。魔族は、食材本来の味を楽しむというか……」
「まあ有体に言うと、切って焼いて塩をかける! ってのが一般的な魔族の料理方法だな。後は、香草を使ったりしてるくらいか」
「そ、そうなんだ……」
そういえば、前にホムラと鉄板焼きのお店に行った時、ホムラは狩りをしてその場で調理してるとか言ってたよな?
……もしかして、魔族ってそれが普通なのだろうか?
「……ちょっと誤解していそうなので補足させてもらうわ。魔界で食材にされている魔物や動物は、魔力が多く籠っていることもあって上質なものが多いのよ。だから、焼いて塩をかけるだけでも美味しく食べれるのよね。それに、魔族は食材に含まれている魔力が重要なの。だから、人間族と違って野菜とかは必ずしも食べなくてもいいのよ」
「それと、ちゃんと料理をする魔族もいるよ~。ボクもそうだもんね~」
魔族っていう名前の通り、魔力が栄養になるって感じなのかな?
それと異世界あるある、魔力が多いと美味しくなるってやつだな。
うーん、これもファンタジーって感じだ。
「だから、人間界と交流が始まって食べた食事には衝撃を受けたぜ。こんなに色々な種類の料理があるのか! ってな」
「そうだね~。魔界の食材だけじゃ限界を感じてたから、とっても嬉しかったよ! そのおかげで、メイも食事の楽しさに目覚めたもんね~」
「……様々な食材や、調味料を使った料理。……様々な味が調和していて、まるで物語みたいだった」
……メイは独特な感性をしているな。
「物語といえば、本の方はどうなんだ?」
「……それも、料理と似たようなもの。……趣味で書く人同士が、それぞれ交換し合うくらいだった。……そもそも、本を好んで読む魔族は、そんなに多くなかった」
「なるほどなぁ。それなら、魔族が書いた本で出版されたものはないってことか? あ、メイの以外でな」
「……そう。……もしかしたら、出版してもいいって魔族が、いるかもしれない」
「それなら、そういった魔族に声をかけてもらうことは可能か? 出版できない可能性もあるから、それも含めて伝えてもらわないとだけど」
「……大丈夫。……まかせて」
他の皆も、心当たりのある魔族がいたら声をかけてくれる、と言ってくれた。
「出版の方は、一度経験のある今井商会にお願いするのがよさそうかな? 後でアキナに聞いてみよう」
メイの本を出版したって前例があるから大丈夫だと思いたけど、こればっかりは商売でもあるしなぁ。
「それと、ボードゲームの方はユズに相談してみるつもりだ」
「ちゃんとした物を作れば、絶対に流行るよ~。人生双六も、魔族の間で大人気だからね! ……ボクの知り合いの間でだけど」
ハヤテの知り合いだけかい!
……いや、魔皇の知り合いって結構いっぱいいる可能性もあるな。
「まあ、そもそも魔界全体に広まるほど生産できるかはわからないしな」
「そうだね。ユズといえば、この前のパーティは楽しかったよ。……ハクト君が挙げたように、魔族と人間族が同じように交流ができるといいね」
「……次の機会があれば、私も参加しようかしら? ハクト、できれば美味しいお酒を頼むわね」
……それはいいけど、お酒以外もちゃんと楽しんでくれるよな?
「ユズには魔皇全員を合わせたいな~。次はヒカリも参加できるようにしないと!」
「ああ、そうしたいな」
……ちなみに、そのヒカリは通信用の魔道具で絶賛会話中だ。
話は聞いているみたいで、うなずいたりハンドジェスチャーで意志を示してくれている。
やっぱり器用だ。
「ゴーレムに関しては、一部の魔族の間で流行り始めてるな。オレが知り合いに教えたら、それが段々と広まったみたいでな」
お、ゴーレムの方もいい感じみたいだな。
「それなら、早めにルールを作らないとかもな。とはいえ、あんまり複雑にするのもなぁ。……ホムラ、今度ルールを一緒に考えてくれないか?」
「もちろんいいぜ! それと、ある程度形になったらアオイにも相談するといいかもな」
「うん、まかせたまえ」
確かに、第三者に見てもらうのは重要だな。
◇
「俺の提案した内容に関しては、話すことはこれくらいかな? それで、実は他にも聞きたいことと相談があるんだ。まずは、魔族と人間族がどんな交流をしているか、かな?」
試練を達成する為に色々考えていたけど、俺は魔族、というかそもそもこの世界について全然知らないんだよな、なんて改めて思ったんだ。
正直、試練を与えられる前までは観光に来ている感覚でいたから、この世界について全然調べなかったんだよな。
あまり知らない方がより楽しめるかな? って考えもあったし。
それに、やってはいけないこととかの最低限の話に関しては、ソフィアから聞いていたしな。
「うーん。とりあえず、私が説明するのがいいかな? 他の皆も、何か補足があれば言って欲しいかな」
と前置きをしつつ、アオイが色々と説明してくれた。
話を聞いた感じだと、国の代表者や貴族、一部の大きな商会との交流が主であるみたいだった。
ただ、こちらの目的としては貿易がメインのようだ。
例えば、魔界にしかいない魔物の素材や植物などの資源を人間界に輸出し、人間界からは魔界にはないもの、例えば魔道具などを輸入しているらしい。
それと、魔界からはアオイが開発した魔道具も輸出していたな。
また、魔界の一部地域は人間族が来られるため、一般人同士での交流もあるようだ。
ただ、そもそも魔界への渡航許可がないと行けず、人数はそれほど多くはないみたいだ。
許可が下りる条件としては、魔界で起きたトラブルへの対処ができること、なんだそうだ。
細かく言うと、力が強い、逃げられる、もしくは対処できる冒険者などを同行させる、などのようだ。
身元がはっきりしてる、が許可の条件かと考えたけど、違ったな。
……でも確かに、魔族は強い相手が偉い、みたいな感じみたいだしそれが正しいのか。
あっ! だからハヤテはイズレに許可を出したのか。
あの隠密は、魔皇すらもびっくりさせたからな。
けどやっぱり、この部分をどうにかしないことには、交流が広がらないだろうな。
「なるほどな。……きっと、アキナみたいに魔族と交流してみたいって人はいると思うんだ。でも今の状況だと、誰でも気軽に魔界へ遊びに行くってのは難しいよな? 冒険者を雇うのにもお金が必要だし、滞在時間も短くせざるをえないしな」
「……そうだね。ただやっぱり、魔界に許可なく誰でも来れる、っていうのは難しいかな。何か問題が起こったら大変だからね」
うーん、それもそうだよなぁ。
……あっ、それなら。
「逆に、人間界に魔族が堂々と来れる場所を指定してもらう、というのはどうだ? 国とか、その地域の代表者と交渉するのは大変かもだけど、観光地になるかも、とか何かメリットを提示できれば可能かもしれないし。それに、強い冒険者とかを雇えば、雇用も生まれるしな」
「……それは、いいかもしれないね。けど、そこに住んでいる人たちの事情も考えないとだから、実際に行うまでの条件は中々難しいかもしれないかな。それに、そこで魔族が問題を起こすと大変なことになるし、他の地域での許可も得られなくなるかもしれないから、慎重にならないといけない、かな」
うーん。
これもだめかぁ。
結局のところ、色々考えるより先にあれを実行するのがいいな。
「……やっぱり、魔族についてきちんと知るために、魔界のあちこちを観光してみたいと思う。実際に見てみないとわからないことが多いしな。確か俺が魔界に行くときは、慣れるまで魔皇の誰かと一緒に行くってことだったよな?」
本当はもっと早く観光しようと思っていたんだけど、皆と色々なことをするのが楽しかったから後回しにしてたんだよな。
「ああ、そういう条件だったな。けどその前に、こっちでも長く過ごすことにしたハクトには、説明しなきゃならねぇことがあるんだ。……本当は、今日の最後に話そうと思ったんだがな。……五百年ほど前に、魔界と人間界で起きたこと。それも、人間界にはほとんど伝わってない内容について、な」
「そうなのか?」
「まあ、これは主にホムラやハヤテ、それとヒカリの影響かな。ホムラやハヤテが人間界で食べてきたものを、ヒカリが話を聞いてレシピにしているんだ。それが料理好きな魔族に広まっている、って感じだね」
ソフィアとはちょっと違うけど、魔皇が料理を広めている感じなんだな。
「なるほどな。逆に、魔界の料理はどうなんだ?」
「……それは、ええとだね。魔族は、食材本来の味を楽しむというか……」
「まあ有体に言うと、切って焼いて塩をかける! ってのが一般的な魔族の料理方法だな。後は、香草を使ったりしてるくらいか」
「そ、そうなんだ……」
そういえば、前にホムラと鉄板焼きのお店に行った時、ホムラは狩りをしてその場で調理してるとか言ってたよな?
……もしかして、魔族ってそれが普通なのだろうか?
「……ちょっと誤解していそうなので補足させてもらうわ。魔界で食材にされている魔物や動物は、魔力が多く籠っていることもあって上質なものが多いのよ。だから、焼いて塩をかけるだけでも美味しく食べれるのよね。それに、魔族は食材に含まれている魔力が重要なの。だから、人間族と違って野菜とかは必ずしも食べなくてもいいのよ」
「それと、ちゃんと料理をする魔族もいるよ~。ボクもそうだもんね~」
魔族っていう名前の通り、魔力が栄養になるって感じなのかな?
それと異世界あるある、魔力が多いと美味しくなるってやつだな。
うーん、これもファンタジーって感じだ。
「だから、人間界と交流が始まって食べた食事には衝撃を受けたぜ。こんなに色々な種類の料理があるのか! ってな」
「そうだね~。魔界の食材だけじゃ限界を感じてたから、とっても嬉しかったよ! そのおかげで、メイも食事の楽しさに目覚めたもんね~」
「……様々な食材や、調味料を使った料理。……様々な味が調和していて、まるで物語みたいだった」
……メイは独特な感性をしているな。
「物語といえば、本の方はどうなんだ?」
「……それも、料理と似たようなもの。……趣味で書く人同士が、それぞれ交換し合うくらいだった。……そもそも、本を好んで読む魔族は、そんなに多くなかった」
「なるほどなぁ。それなら、魔族が書いた本で出版されたものはないってことか? あ、メイの以外でな」
「……そう。……もしかしたら、出版してもいいって魔族が、いるかもしれない」
「それなら、そういった魔族に声をかけてもらうことは可能か? 出版できない可能性もあるから、それも含めて伝えてもらわないとだけど」
「……大丈夫。……まかせて」
他の皆も、心当たりのある魔族がいたら声をかけてくれる、と言ってくれた。
「出版の方は、一度経験のある今井商会にお願いするのがよさそうかな? 後でアキナに聞いてみよう」
メイの本を出版したって前例があるから大丈夫だと思いたけど、こればっかりは商売でもあるしなぁ。
「それと、ボードゲームの方はユズに相談してみるつもりだ」
「ちゃんとした物を作れば、絶対に流行るよ~。人生双六も、魔族の間で大人気だからね! ……ボクの知り合いの間でだけど」
ハヤテの知り合いだけかい!
……いや、魔皇の知り合いって結構いっぱいいる可能性もあるな。
「まあ、そもそも魔界全体に広まるほど生産できるかはわからないしな」
「そうだね。ユズといえば、この前のパーティは楽しかったよ。……ハクト君が挙げたように、魔族と人間族が同じように交流ができるといいね」
「……次の機会があれば、私も参加しようかしら? ハクト、できれば美味しいお酒を頼むわね」
……それはいいけど、お酒以外もちゃんと楽しんでくれるよな?
「ユズには魔皇全員を合わせたいな~。次はヒカリも参加できるようにしないと!」
「ああ、そうしたいな」
……ちなみに、そのヒカリは通信用の魔道具で絶賛会話中だ。
話は聞いているみたいで、うなずいたりハンドジェスチャーで意志を示してくれている。
やっぱり器用だ。
「ゴーレムに関しては、一部の魔族の間で流行り始めてるな。オレが知り合いに教えたら、それが段々と広まったみたいでな」
お、ゴーレムの方もいい感じみたいだな。
「それなら、早めにルールを作らないとかもな。とはいえ、あんまり複雑にするのもなぁ。……ホムラ、今度ルールを一緒に考えてくれないか?」
「もちろんいいぜ! それと、ある程度形になったらアオイにも相談するといいかもな」
「うん、まかせたまえ」
確かに、第三者に見てもらうのは重要だな。
◇
「俺の提案した内容に関しては、話すことはこれくらいかな? それで、実は他にも聞きたいことと相談があるんだ。まずは、魔族と人間族がどんな交流をしているか、かな?」
試練を達成する為に色々考えていたけど、俺は魔族、というかそもそもこの世界について全然知らないんだよな、なんて改めて思ったんだ。
正直、試練を与えられる前までは観光に来ている感覚でいたから、この世界について全然調べなかったんだよな。
あまり知らない方がより楽しめるかな? って考えもあったし。
それに、やってはいけないこととかの最低限の話に関しては、ソフィアから聞いていたしな。
「うーん。とりあえず、私が説明するのがいいかな? 他の皆も、何か補足があれば言って欲しいかな」
と前置きをしつつ、アオイが色々と説明してくれた。
話を聞いた感じだと、国の代表者や貴族、一部の大きな商会との交流が主であるみたいだった。
ただ、こちらの目的としては貿易がメインのようだ。
例えば、魔界にしかいない魔物の素材や植物などの資源を人間界に輸出し、人間界からは魔界にはないもの、例えば魔道具などを輸入しているらしい。
それと、魔界からはアオイが開発した魔道具も輸出していたな。
また、魔界の一部地域は人間族が来られるため、一般人同士での交流もあるようだ。
ただ、そもそも魔界への渡航許可がないと行けず、人数はそれほど多くはないみたいだ。
許可が下りる条件としては、魔界で起きたトラブルへの対処ができること、なんだそうだ。
細かく言うと、力が強い、逃げられる、もしくは対処できる冒険者などを同行させる、などのようだ。
身元がはっきりしてる、が許可の条件かと考えたけど、違ったな。
……でも確かに、魔族は強い相手が偉い、みたいな感じみたいだしそれが正しいのか。
あっ! だからハヤテはイズレに許可を出したのか。
あの隠密は、魔皇すらもびっくりさせたからな。
けどやっぱり、この部分をどうにかしないことには、交流が広がらないだろうな。
「なるほどな。……きっと、アキナみたいに魔族と交流してみたいって人はいると思うんだ。でも今の状況だと、誰でも気軽に魔界へ遊びに行くってのは難しいよな? 冒険者を雇うのにもお金が必要だし、滞在時間も短くせざるをえないしな」
「……そうだね。ただやっぱり、魔界に許可なく誰でも来れる、っていうのは難しいかな。何か問題が起こったら大変だからね」
うーん、それもそうだよなぁ。
……あっ、それなら。
「逆に、人間界に魔族が堂々と来れる場所を指定してもらう、というのはどうだ? 国とか、その地域の代表者と交渉するのは大変かもだけど、観光地になるかも、とか何かメリットを提示できれば可能かもしれないし。それに、強い冒険者とかを雇えば、雇用も生まれるしな」
「……それは、いいかもしれないね。けど、そこに住んでいる人たちの事情も考えないとだから、実際に行うまでの条件は中々難しいかもしれないかな。それに、そこで魔族が問題を起こすと大変なことになるし、他の地域での許可も得られなくなるかもしれないから、慎重にならないといけない、かな」
うーん。
これもだめかぁ。
結局のところ、色々考えるより先にあれを実行するのがいいな。
「……やっぱり、魔族についてきちんと知るために、魔界のあちこちを観光してみたいと思う。実際に見てみないとわからないことが多いしな。確か俺が魔界に行くときは、慣れるまで魔皇の誰かと一緒に行くってことだったよな?」
本当はもっと早く観光しようと思っていたんだけど、皆と色々なことをするのが楽しかったから後回しにしてたんだよな。
「ああ、そういう条件だったな。けどその前に、こっちでも長く過ごすことにしたハクトには、説明しなきゃならねぇことがあるんだ。……本当は、今日の最後に話そうと思ったんだがな。……五百年ほど前に、魔界と人間界で起きたこと。それも、人間界にはほとんど伝わってない内容について、な」
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