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58話
スライム討伐をした次の日は、疲労回復のためと冒険者業は休みになった。ならばと熊の蔵でサリアさんのお手伝いをしようとしたが、それもガルムさんに止められた。
私としては、早く独り立ちして迷惑をかけないようにしたかったが、逆に無理を言ってしまえば、それこそ迷惑になってしまうので、宿でゆっくりすることにした。
ただ、何もせずにダラダラと過ごすことは落ち着かないため、昨日アルトさんにコツを教えてもらった、物を凝縮する魔法の練習をすることにした。もちろん、ガルムさんには許可をとり、みてもらうことになった。
「そうだ、そのまま水を纏わせた魔力を一点に集めてみろ。……よし、まずはこのくらいでいいだろう。魔力だけをその凝縮したものから取り出して全体に膜を張るようにしてみろ。」
私は、昨日のアルトさんから教えてもらったイメージのコツを思い出しながら、ガルムさんの指示に従いながら魔法を使う。
凝縮したものに魔力の膜を纏わせて……。出来た……!!
魔法を使い終わり、水が入った魔力で覆った玉がストンッと手のひらに落ちてきた。始めに手本としてガルムさんに作ってもらったものと比較すると、大分魔力の膜が分厚いがなんとか形にはなっていた。
「良かったな、ハル。ここまでできれば後は練習あるのみだ。今日は取り敢えず、あと数個すくってみよう。」
「分かりました。教えてくださり、ありがとうございます。」
私はお礼を言って再び魔法を使い始める。こうして数個作っていくうちに少しは上達し、凝縮する量をコップ一杯分くらいまでに増やすことができた。ガルムさんからはこれくらいからなら、実戦でも使えるレベルの代物だそうだ。
物を飛ばす魔法と物を凝縮する魔法を使えるようになった。これでようやく、実戦でも戦えるレベルになれた。私は、日々独立に向けて、成長できていることを実感し、嬉しくなった。
♢♢♢♢♢♢♢♢
そして向かえた次の日、またスライム討伐に来ていた。ちなみに今日はアルトさんはいなかったため、ガルムさんは機嫌が良さそうだった。もしかして、レオさんはああ言っていたけれど、あれは気を使って言っただけで本当は仲が悪いんだろうか……。
「じゃあ、ハル君。今日も頑張っていこうか。前も言ったけど、もう少し魔法の威力を上げることができたら、討伐対象にゴブリンを追加してもいいからね。」
私はそう言われ、余計にやる気が出てきた。ただ、やる気だけでは現実問題どうにもならず、ガルムさん達からゴブリンの討伐依頼を受けても良いと言われるまでここから一週間近くかかった。そのあと、一度だけ来てくれたアルトさんにも同じように言われてしまった。
代わりと言ってはなんだが、物を圧縮する魔法は、コップ一杯半くらいは玉にできるようになった。
私としては、早く独り立ちして迷惑をかけないようにしたかったが、逆に無理を言ってしまえば、それこそ迷惑になってしまうので、宿でゆっくりすることにした。
ただ、何もせずにダラダラと過ごすことは落ち着かないため、昨日アルトさんにコツを教えてもらった、物を凝縮する魔法の練習をすることにした。もちろん、ガルムさんには許可をとり、みてもらうことになった。
「そうだ、そのまま水を纏わせた魔力を一点に集めてみろ。……よし、まずはこのくらいでいいだろう。魔力だけをその凝縮したものから取り出して全体に膜を張るようにしてみろ。」
私は、昨日のアルトさんから教えてもらったイメージのコツを思い出しながら、ガルムさんの指示に従いながら魔法を使う。
凝縮したものに魔力の膜を纏わせて……。出来た……!!
魔法を使い終わり、水が入った魔力で覆った玉がストンッと手のひらに落ちてきた。始めに手本としてガルムさんに作ってもらったものと比較すると、大分魔力の膜が分厚いがなんとか形にはなっていた。
「良かったな、ハル。ここまでできれば後は練習あるのみだ。今日は取り敢えず、あと数個すくってみよう。」
「分かりました。教えてくださり、ありがとうございます。」
私はお礼を言って再び魔法を使い始める。こうして数個作っていくうちに少しは上達し、凝縮する量をコップ一杯分くらいまでに増やすことができた。ガルムさんからはこれくらいからなら、実戦でも使えるレベルの代物だそうだ。
物を飛ばす魔法と物を凝縮する魔法を使えるようになった。これでようやく、実戦でも戦えるレベルになれた。私は、日々独立に向けて、成長できていることを実感し、嬉しくなった。
♢♢♢♢♢♢♢♢
そして向かえた次の日、またスライム討伐に来ていた。ちなみに今日はアルトさんはいなかったため、ガルムさんは機嫌が良さそうだった。もしかして、レオさんはああ言っていたけれど、あれは気を使って言っただけで本当は仲が悪いんだろうか……。
「じゃあ、ハル君。今日も頑張っていこうか。前も言ったけど、もう少し魔法の威力を上げることができたら、討伐対象にゴブリンを追加してもいいからね。」
私はそう言われ、余計にやる気が出てきた。ただ、やる気だけでは現実問題どうにもならず、ガルムさん達からゴブリンの討伐依頼を受けても良いと言われるまでここから一週間近くかかった。そのあと、一度だけ来てくれたアルトさんにも同じように言われてしまった。
代わりと言ってはなんだが、物を圧縮する魔法は、コップ一杯半くらいは玉にできるようになった。
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