ルピナスは恋を知る

葉月庵

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61話

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ガルムさんに撫でてもらった私は、一旦そのまま休憩することになった。私は、手で招かれるままにガルムさんの隣に座った。そして、スッとガルムさんの尻尾が私の腰に回される。

何故か最近ガルムさんの距離が近い気がする……。レオさんとウィルさんが何も気にしていない様子だから、きっと獣人ならではの理由があるのだろう。

こうして休憩をとった私はまたゴブリン討伐を再開した。どうやら、今度は五体もいるようだ。しかも、そのうちの何匹かは槍などの刃物を持っている。

私はそいつらを優先して倒すことに決め、杖を構える。そして、ゴブリンに接近されるまで魔法を発動する。

よし、まずは刃物持ち一匹をやれた。刃物持ちは後二匹。動いているけど、さっきと同じで直進のみだからいける。

ヒュッと飛んだ石は急所めがけて飛ぶ。

「っ!!」

躱されたっ……!?

ただ、幸いその後ろにいたゴブリンには命中した。私は刃物を持っているゴブリンは戦闘力が高いと考え、計画を変えた。なにはともあれ数を減らすことにしたのだ。

こうして私は、魔法の標的を棍棒持ちに変更した。予想通り躱すことはなく、消滅していった。残りは刃物持ち二体。私は剣を抜き構える。

さっき戦った棍棒持ちでさえ、あの腕の痺れなのだ。それより強いであろうやつの攻撃を受け切る自信がない。

私は、剣で攻撃を受け流せるように準備をしてゴブリンの攻撃を待つ。

『waa!!』

想定通りゴブリンが刃物を持ち襲ってくる。

「っ……!!」

刃物を振りかぶったゴブリンの姿が私を殺そうとした母と重なる。

うそ、なんで……?

その瞬間自分の体が嘘のようにかたまってしまい、力が抜け剣の構えを解いてしまう。そして、そのままその場に膝から崩れ落ちる。

やだ、やだ………!

「ぅ……ぁ……」

呼吸が上手くできず、口がハクハクと動く。その間にも刃物が目前まで迫ってくる。

ごめん、な、さいっ……

「ハルっ!!」

ガキンッ!!

刃物が私に当たる直前でその刃物が宙を舞う。そして、瞬く間に目の前からゴブリンが消滅する。

「ハルっ、大丈夫か!ハルっ!」

目の前にはいつの間にかガルムさんがおり、肩を掴まれ軽く揺さぶられた。その瞬間視界からは母が消え、必死な形相のガルムさんが現れた。後には心配そうに駆け寄るレオさんとウィルさんもいた。

「ガ、ルム、さん?」

「ハル!ハル、もう大丈夫だ。」

そしてそのままガルムさんに抱きしめられる。その温もりに不思議と涙がとめどなく溢れてくる。

「ふっ……うっ………。」

「大丈夫だ……。」

ガルムさんが私の背中と頭に手を添え、落ち着かせるようにポンポンと頭を撫でる。私はその温もりを感じながら安心して瞼を閉じた。
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