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2章 ダンジョン講習
06. 狼狩り2 ―ダンジョン2日目―
「肌寒いな……」
三五層、別名『極冠層』だ。地上は夏の終わりくらいの季節だから、ダンジョン内もそれなりに暖かい。この階層でも地面が薄っすらと雪化粧している程度。前が見えないようなブリザードはなく天候は良好だ。
それでも寒さがそれなりに堪える。
「もう少し前だと、この階層でも一面の花畑が見られて良かったんだがな」
すごく短い夏の間、一斉に花が咲く。おとぎ話のような美しい風景が見られるのだが、今回は時期を過ぎている。
「そうなのか……」
「ああ、この階層でしか採れない花もあるぞ。薬効もなくただ綺麗なだけだし、地上に持って帰っても気温差で枯れるから、値段はつかないがな」
収穫という意味では残念だが、癒しになるらしく割と人気がある。今は夏の名残で下草が残っている程度だ。
そんな中、ぴょこりと顔を出した。狐だ。
「雪狐だ」
夏の間は茶色い毛並みのため赤狐と区別がつきにくいが、冬場は純白の毛皮に覆われる。
「三四層から三六層の狐は狩るなよ。みかける殆どが雪狐だ。個体数が少なくて保護対象になっている。もっとも狩ったところで査定は出ないが」
雪狐はその毛並みと保温力の高さから、非常に人気が高い。乱獲に繋がるため野生種の捕獲を禁止して、地上で飼育している。
冬場は純白の毛皮に覆われるから別種の狐と区別がつく。
だが今の時期、茶色の夏毛におおわれるため個体数の多い赤狐と間違えられやすい。棲息する階層の違いから、間違わないだけなのだ。
「三三層や三七層なら良いのか?」
「ああ、だが狼の方が買い取り額が高いからな、狙って狩るような獲物じゃない」
その階層に棲息するのはアカキツネだが、わざわざ狙うほどでもない。
「狼以外で狩れる魔獣はいるのか?」
「三五層にはいないな。三六層に下りると大灰色熊と大箆鹿がいる。どちらも大型の魔獣だからそこそこの査定にはなるが、四〇層以下の方が良い価格の魔獣がいるからな、狙う冒険者は少ないぞ」
狙うのはレッサードラゴンだ。ドラゴン種で一番小型で弱いC級の冒険者が狙う魔獣だが、B級昇格間際くらいでようやく倒せるくらいには強い。
今のニールが狙うには少々難しいというより無理がある。どういう魔獣か見るだけでも勉強にはなりそうだが。
「この階層では?」
「ないな。そもそも生き物自体少ない。雪狐のほかにヒナヨタカという冬眠する鳥やネズミが何種類か棲息しているが、どれも依頼が出るよう魔獣ではないな。持ち込まれたら買い取るが、大した額にはならないから労力の無駄に近い。通過点みたいな階層だ」
個体数も少ないから、下手に依頼が出るような生き物がいたら絶滅するかもしれない。
だからまともに値段がつかなくて良かったのだろう。
「植物も食えない訳じゃないが、食っても美味くないのが多いし、こちらも買い取るようなものはない。冒険者にとって『不毛の地』だな」
獲物が少ないのは砂漠層と変わらないが、こちらの方がより成果が少ない。
「あれは?」
ニールが指さしたのは空を飛ぶ鳥だった。
「ヒナヨタカだ。冬眠する珍しい鳥だ。ヒナの方が親より倍くらいデカい。今くらいの時期に産卵して、冬までにせっせとヒナを太らせるんだ」
黒っぽい羽根はさほど人気がない。小型の鳥だから風切り羽根をペンとして使われることもない。
「ほかはネズミが何種類かいるくらいか。餌が少ないせいか小型の生き物ばかりだ」
「本当に通過点でしかないんだな……」
少しつまらなさそうだ。
景色は良いが、獲物がないから当然かもしれない。
「狼なら狩れるんだけどな。雪狼と極冠狼がいるぞ」
「どっちも小さいから査定が良くなさそうだ……」
「まあ、安いな。特に夏毛は」
密度が少なく保温性も劣るから安い。
とはいえ冬季の三五層で狩りをするのは半端なく大変だが。
冬毛ならそこそこの値段がつくものの、極寒の階層で粘るより下のもっと過ごしやすい階層で、さらに高値になる魔獣を狩る方が楽だ。
花のシーズンが終わった極冠層は、代り映えのしない場所を延々歩くだけだ。
とはいえ見晴らしは良いから、探査魔法を使う必要がない。ある意味、楽な階層である。
「長閑だな」
「ああ、狼はいるがさほど危険でもない階層だからな。みんな通過するだけなのもあって、ほかの冒険者と出合うこともなくて静かだ」
何もないからつまらないと言う冒険者もいるが、ちょっとした小休止に丁度良い階層だ。
「ところで――」
ニールが質問を口にする。
「黒狼は冬でも毛の色が変わらんから目立ちそうだが、狩りの成功率は変わらんのだよな?」
「威圧で標的を動けなくするからな、目立ってても問題ないんだ。それなりに遠くからでも有効だが、冒険者相手に効くほどじゃない」
ニールの記録を見た限りでは、三〇階層前後までしか下りたことがなさそうだった。黒狼にせよ銀狼にせよ、実際に討伐したのは今日が初めてな気がする。
「もう少し狼で経験を積もうか。熊も倒しておきたい」
「泥狼を適当に、ってワケじゃないよな?」
「ああ、雪狼も挑戦してみようか」
白い毛並みから雪の名を冠する狼。
とはいえ今の時期は茶色の夏毛だが。茶色といってもかなり白っぽく、パステル系の柔らかい茶色だ。
三五層にしかいない小型で群れの頭数も少ない狼だが、気性の激しさと凶暴性はほかの狼種を凌駕している。魔法属性はないがすばしこくて苦戦するため、普段なら避けるように行動する。
――遠目に見る分にはかわいいんだがな。
白くもこもこしていて、雪の上を跳ねるように歩く姿は、何もしらなければつい笑みを浮かべてしまうほどだ。
しかし至近では唸りを上げ、吠えたてながら獲物に噛みつき、一気に肉を割く獰猛さ。血の臭いを嗅ぐと闘争本能に火が点くのか、より獰猛になって手がつけられない。
「それって遭遇したくない魔獣に数えられるヤツじゃねぇか!」
本気かと呟く。
当然、冗談なんかじゃない。
「C級になったら四〇層より下だって行くんだ、厄介な魔獣も狩れるようにならないと」
さすがに今の状況で無理な魔獣であれば、避けるように教えるが、雪狼ならギリいけるだろう。
話しながら探査魔法でどこにいるか探す。魔力量から個体の大きさは大体わかる。三五層で群れを作る魔獣は色々だが、魔力反応であたりはつけられるのだ。
「じゃあ行こうか」
数キロ先に群れがいるらしい。再び「本気かぁ」という声が聞こえた。往生際が悪い。
三五層は寒さのせいか、背の高い樹木が少なく見通しが良い。目視で狼をみつけたときは、すでにこちらに気付き走り寄ってくる最中だった。
――六、七頭くらいか。
連携が上手くなかなか厄介だった。
剣の間合いに入る前に弩で減らしたいところだが、剣に持ち帰る時間がなくなる。
「できるだけ傷をつけるな、と言っても難しいだろうから、首に一太刀浴びせるだけにするぞ」
小柄な上に素早いから、毛皮に傷をつけずに倒すのはかなり難しい。失敗すると噛みつかれて引き倒される上、群れの狼によってトドメを刺される。
黒狼や銀狼より力は弱いものの、敏捷性が段違う。しかも不利と悟って撤退せず、徹底抗戦する種なので厄介だ。
とはいえ半数も倒せば逃げていくが。
「目つきが怖えぇ……」
横から泣き言が聞こえた。「絶対に食う」という気迫に満ちた眼は凶暴性に彩られている。
「隙を見せたら食われるからな、頑張れ」
とりあえず群れの連携を崩す手伝いはするが、できるだけニールに仕留めさせたい。独りでダンジョンに潜るのだ。できれば一人だけで群れに対処できるようにしたいが、初見でやれとまでは言えない。
ニールとはつかず離れずの距離をとった。互いの剣の間合いのすぐ外くらいである。
狼どもは俺ではなくニールの方に向かう。
――より倒しやすいと判断したか。
少し前に倒した黒狼よりも連携が上手い。
最初の一頭が跳びかかった直後、死角から二頭が襲う、そんな感じで襲ってくる。
攻撃に神経を全振りしているようでいて、俺に対して完全に背を向けない程度には周囲にも気を配っていた。
だがバフをかけている今、狼より俺の方が早い。
手近なやつを横薙ぎに払い、その先にいたやつの首を落とす。
その先は様子見だ。ニールがヤバそうであれば手を貸す程度。
――まあまあ悪くない。
残りは一人で狩れそうだった。半数近くを倒せば逃げていく。
しばらくして狼が逃げて行った。
「頑張ったな」
「もう少し手を貸してほしかった……」
ボヤキが聞こえた。
だが独りなんだから手助けされることを覚えたら駄目だろうと言いたい。
「今倒したのな、雪狼じゃなくて極冠狼だな。背中に銀色の斑点が見えるだろう、それが区別の仕方だ」
銀とはいえ金属的な光はなく、とても目立ちにくくて地味だ。遠目では気付かないほどに。
「ちょ……! 三五層最恐じゃねぇか! D級が狩る獲物じゃないぞ!!」
「君の場合は貢献度の問題で昇格してないだけで、実力的にはC級だから問題ない」
いや、問題だらけだと聞こえた気がするが、気のせいということにしておいた。
「夏毛とはいえ珍しいから査定が期待できるぞ。頑張ったな」
とりあえず褒めて伸ばそうを実践してみた。
ニールはやればできる子だろう、多分。
三五層、別名『極冠層』だ。地上は夏の終わりくらいの季節だから、ダンジョン内もそれなりに暖かい。この階層でも地面が薄っすらと雪化粧している程度。前が見えないようなブリザードはなく天候は良好だ。
それでも寒さがそれなりに堪える。
「もう少し前だと、この階層でも一面の花畑が見られて良かったんだがな」
すごく短い夏の間、一斉に花が咲く。おとぎ話のような美しい風景が見られるのだが、今回は時期を過ぎている。
「そうなのか……」
「ああ、この階層でしか採れない花もあるぞ。薬効もなくただ綺麗なだけだし、地上に持って帰っても気温差で枯れるから、値段はつかないがな」
収穫という意味では残念だが、癒しになるらしく割と人気がある。今は夏の名残で下草が残っている程度だ。
そんな中、ぴょこりと顔を出した。狐だ。
「雪狐だ」
夏の間は茶色い毛並みのため赤狐と区別がつきにくいが、冬場は純白の毛皮に覆われる。
「三四層から三六層の狐は狩るなよ。みかける殆どが雪狐だ。個体数が少なくて保護対象になっている。もっとも狩ったところで査定は出ないが」
雪狐はその毛並みと保温力の高さから、非常に人気が高い。乱獲に繋がるため野生種の捕獲を禁止して、地上で飼育している。
冬場は純白の毛皮に覆われるから別種の狐と区別がつく。
だが今の時期、茶色の夏毛におおわれるため個体数の多い赤狐と間違えられやすい。棲息する階層の違いから、間違わないだけなのだ。
「三三層や三七層なら良いのか?」
「ああ、だが狼の方が買い取り額が高いからな、狙って狩るような獲物じゃない」
その階層に棲息するのはアカキツネだが、わざわざ狙うほどでもない。
「狼以外で狩れる魔獣はいるのか?」
「三五層にはいないな。三六層に下りると大灰色熊と大箆鹿がいる。どちらも大型の魔獣だからそこそこの査定にはなるが、四〇層以下の方が良い価格の魔獣がいるからな、狙う冒険者は少ないぞ」
狙うのはレッサードラゴンだ。ドラゴン種で一番小型で弱いC級の冒険者が狙う魔獣だが、B級昇格間際くらいでようやく倒せるくらいには強い。
今のニールが狙うには少々難しいというより無理がある。どういう魔獣か見るだけでも勉強にはなりそうだが。
「この階層では?」
「ないな。そもそも生き物自体少ない。雪狐のほかにヒナヨタカという冬眠する鳥やネズミが何種類か棲息しているが、どれも依頼が出るよう魔獣ではないな。持ち込まれたら買い取るが、大した額にはならないから労力の無駄に近い。通過点みたいな階層だ」
個体数も少ないから、下手に依頼が出るような生き物がいたら絶滅するかもしれない。
だからまともに値段がつかなくて良かったのだろう。
「植物も食えない訳じゃないが、食っても美味くないのが多いし、こちらも買い取るようなものはない。冒険者にとって『不毛の地』だな」
獲物が少ないのは砂漠層と変わらないが、こちらの方がより成果が少ない。
「あれは?」
ニールが指さしたのは空を飛ぶ鳥だった。
「ヒナヨタカだ。冬眠する珍しい鳥だ。ヒナの方が親より倍くらいデカい。今くらいの時期に産卵して、冬までにせっせとヒナを太らせるんだ」
黒っぽい羽根はさほど人気がない。小型の鳥だから風切り羽根をペンとして使われることもない。
「ほかはネズミが何種類かいるくらいか。餌が少ないせいか小型の生き物ばかりだ」
「本当に通過点でしかないんだな……」
少しつまらなさそうだ。
景色は良いが、獲物がないから当然かもしれない。
「狼なら狩れるんだけどな。雪狼と極冠狼がいるぞ」
「どっちも小さいから査定が良くなさそうだ……」
「まあ、安いな。特に夏毛は」
密度が少なく保温性も劣るから安い。
とはいえ冬季の三五層で狩りをするのは半端なく大変だが。
冬毛ならそこそこの値段がつくものの、極寒の階層で粘るより下のもっと過ごしやすい階層で、さらに高値になる魔獣を狩る方が楽だ。
花のシーズンが終わった極冠層は、代り映えのしない場所を延々歩くだけだ。
とはいえ見晴らしは良いから、探査魔法を使う必要がない。ある意味、楽な階層である。
「長閑だな」
「ああ、狼はいるがさほど危険でもない階層だからな。みんな通過するだけなのもあって、ほかの冒険者と出合うこともなくて静かだ」
何もないからつまらないと言う冒険者もいるが、ちょっとした小休止に丁度良い階層だ。
「ところで――」
ニールが質問を口にする。
「黒狼は冬でも毛の色が変わらんから目立ちそうだが、狩りの成功率は変わらんのだよな?」
「威圧で標的を動けなくするからな、目立ってても問題ないんだ。それなりに遠くからでも有効だが、冒険者相手に効くほどじゃない」
ニールの記録を見た限りでは、三〇階層前後までしか下りたことがなさそうだった。黒狼にせよ銀狼にせよ、実際に討伐したのは今日が初めてな気がする。
「もう少し狼で経験を積もうか。熊も倒しておきたい」
「泥狼を適当に、ってワケじゃないよな?」
「ああ、雪狼も挑戦してみようか」
白い毛並みから雪の名を冠する狼。
とはいえ今の時期は茶色の夏毛だが。茶色といってもかなり白っぽく、パステル系の柔らかい茶色だ。
三五層にしかいない小型で群れの頭数も少ない狼だが、気性の激しさと凶暴性はほかの狼種を凌駕している。魔法属性はないがすばしこくて苦戦するため、普段なら避けるように行動する。
――遠目に見る分にはかわいいんだがな。
白くもこもこしていて、雪の上を跳ねるように歩く姿は、何もしらなければつい笑みを浮かべてしまうほどだ。
しかし至近では唸りを上げ、吠えたてながら獲物に噛みつき、一気に肉を割く獰猛さ。血の臭いを嗅ぐと闘争本能に火が点くのか、より獰猛になって手がつけられない。
「それって遭遇したくない魔獣に数えられるヤツじゃねぇか!」
本気かと呟く。
当然、冗談なんかじゃない。
「C級になったら四〇層より下だって行くんだ、厄介な魔獣も狩れるようにならないと」
さすがに今の状況で無理な魔獣であれば、避けるように教えるが、雪狼ならギリいけるだろう。
話しながら探査魔法でどこにいるか探す。魔力量から個体の大きさは大体わかる。三五層で群れを作る魔獣は色々だが、魔力反応であたりはつけられるのだ。
「じゃあ行こうか」
数キロ先に群れがいるらしい。再び「本気かぁ」という声が聞こえた。往生際が悪い。
三五層は寒さのせいか、背の高い樹木が少なく見通しが良い。目視で狼をみつけたときは、すでにこちらに気付き走り寄ってくる最中だった。
――六、七頭くらいか。
連携が上手くなかなか厄介だった。
剣の間合いに入る前に弩で減らしたいところだが、剣に持ち帰る時間がなくなる。
「できるだけ傷をつけるな、と言っても難しいだろうから、首に一太刀浴びせるだけにするぞ」
小柄な上に素早いから、毛皮に傷をつけずに倒すのはかなり難しい。失敗すると噛みつかれて引き倒される上、群れの狼によってトドメを刺される。
黒狼や銀狼より力は弱いものの、敏捷性が段違う。しかも不利と悟って撤退せず、徹底抗戦する種なので厄介だ。
とはいえ半数も倒せば逃げていくが。
「目つきが怖えぇ……」
横から泣き言が聞こえた。「絶対に食う」という気迫に満ちた眼は凶暴性に彩られている。
「隙を見せたら食われるからな、頑張れ」
とりあえず群れの連携を崩す手伝いはするが、できるだけニールに仕留めさせたい。独りでダンジョンに潜るのだ。できれば一人だけで群れに対処できるようにしたいが、初見でやれとまでは言えない。
ニールとはつかず離れずの距離をとった。互いの剣の間合いのすぐ外くらいである。
狼どもは俺ではなくニールの方に向かう。
――より倒しやすいと判断したか。
少し前に倒した黒狼よりも連携が上手い。
最初の一頭が跳びかかった直後、死角から二頭が襲う、そんな感じで襲ってくる。
攻撃に神経を全振りしているようでいて、俺に対して完全に背を向けない程度には周囲にも気を配っていた。
だがバフをかけている今、狼より俺の方が早い。
手近なやつを横薙ぎに払い、その先にいたやつの首を落とす。
その先は様子見だ。ニールがヤバそうであれば手を貸す程度。
――まあまあ悪くない。
残りは一人で狩れそうだった。半数近くを倒せば逃げていく。
しばらくして狼が逃げて行った。
「頑張ったな」
「もう少し手を貸してほしかった……」
ボヤキが聞こえた。
だが独りなんだから手助けされることを覚えたら駄目だろうと言いたい。
「今倒したのな、雪狼じゃなくて極冠狼だな。背中に銀色の斑点が見えるだろう、それが区別の仕方だ」
銀とはいえ金属的な光はなく、とても目立ちにくくて地味だ。遠目では気付かないほどに。
「ちょ……! 三五層最恐じゃねぇか! D級が狩る獲物じゃないぞ!!」
「君の場合は貢献度の問題で昇格してないだけで、実力的にはC級だから問題ない」
いや、問題だらけだと聞こえた気がするが、気のせいということにしておいた。
「夏毛とはいえ珍しいから査定が期待できるぞ。頑張ったな」
とりあえず褒めて伸ばそうを実践してみた。
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