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告白
11
(今度は冷感症呼ばわりか)
内心で冷たく毒づく。
口にしたところで、この唯我独尊を地で行く男は、蚊が止まったようにも感じないだろう。
「己の所業を棚に上げているのはどっちだ。闇夜に後ろから斬りつけるなど、剣を取る者のすることではない!」
「正々堂々挑んでも、水のように受け流してしまう。記憶にすら残さぬ無情な天上の生き物を捕らえるには、羽をもぎ地上に留めるしかあるまい。それでも逃げられたと知った時には、何故脚を斬らなかったかと己の浅慮を悔いたものよ」
淡々と口惜しそうな口調。
それが意味する情念の深淵に、梟は胃の底がせり上がるような戦慄を抑えられなかった。
(──一体、何を、言っている……)
この男は、梟を痛めつけてでも捕らえることに、一切のためらいがない。
三年前、重傷を負い苦しむ梟を知っていて、なお脚を斬ればよかったと悔いている。
それは、人の枠を超えた奇形の思考ではないのか。
そんなに強い──猟奇的とすら言える感情を、梟は抱いたことがない。想像することすら不可能だ。
男女の欲が渦巻く花街であっても、厄介な客の病的な執着として、海千山千の娼館の主達ですら眉をひそめるだろう。
その狂気が自分に向けられていることに慄然とする。
内心で冷たく毒づく。
口にしたところで、この唯我独尊を地で行く男は、蚊が止まったようにも感じないだろう。
「己の所業を棚に上げているのはどっちだ。闇夜に後ろから斬りつけるなど、剣を取る者のすることではない!」
「正々堂々挑んでも、水のように受け流してしまう。記憶にすら残さぬ無情な天上の生き物を捕らえるには、羽をもぎ地上に留めるしかあるまい。それでも逃げられたと知った時には、何故脚を斬らなかったかと己の浅慮を悔いたものよ」
淡々と口惜しそうな口調。
それが意味する情念の深淵に、梟は胃の底がせり上がるような戦慄を抑えられなかった。
(──一体、何を、言っている……)
この男は、梟を痛めつけてでも捕らえることに、一切のためらいがない。
三年前、重傷を負い苦しむ梟を知っていて、なお脚を斬ればよかったと悔いている。
それは、人の枠を超えた奇形の思考ではないのか。
そんなに強い──猟奇的とすら言える感情を、梟は抱いたことがない。想像することすら不可能だ。
男女の欲が渦巻く花街であっても、厄介な客の病的な執着として、海千山千の娼館の主達ですら眉をひそめるだろう。
その狂気が自分に向けられていることに慄然とする。
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