傍観者を希望

静流

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「そう言って貰えれば、本望だわ」

零れ落ちた一言を聴き、満面の笑みを浮かべている。
咲き誇る薔薇のように一気に華やいだ雰囲気へ変わる。

「姉さんは、やっぱり笑っている方がいいね。鮮やかな華が咲き誇る感じで場が明るくなるよ」

「相変わらず口が上手いわね。お愛想でも嬉しいわ」

「本音なのに信じないの?」

「さっきは体よく追い遣られたし、巧に言われた言葉を、そう簡単に信用できないわ」

笑いながらの軽口だが、多少根に持っているのだろう。 

困ったなと、茶缶を手に取り先程の要領で形を変えていく。

序でに珪藻土も空間内から取り込み形成し直す。

納得がいったところで魔力を止めて、改めて見直して蓋の内部まで確認する。

どうやらイメージ通りに造り直せたようだと、判りそのまま姉さんへ渡した。

「お詫び代わりに、茶缶を扱い易いように工夫してみたから、試してみて」

「わっ開け易い!中は二重蓋で、底の部分はザラッとしているわ」

「底は珪藻土を使っているから湿気から守ってくれるし、置いた時の音が金属より穏やか。耳障りな音がない分喜ばれると思う」

「上の蓋は、ドーム型で持ち易いわ。これって色を変えることは可能かしら」

「色の変更は可能だよ。インテリアとしても可愛いでしょう?」

「ええ。このアイデア使ってもいいかしら?」

「気に入ったなら、どうぞ。それも踏まえた詫びの品だから」

役立ちそうだとホッとする。

お茶に合う茶菓子と籠を見遣り、別のアイデアが浮かぶ。
その勢いで土器を人数分作成して全員に配ってから、その上に茶菓子を置いてまわった。

「茶菓子に誂えて造っただけに、よく映えますね」

「単体で見るより美味しそうですわ」

「ガラス細工も素晴らしかったが、こちらはそれ以上だ」

「良い器」

思いつきで造ったが、口々に褒めてくれる。

気持ちがホッコリして、笑顔になっていた。
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