傍観者を希望

静流

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「セイ様、そう心配なさらなくても、精霊たちが報告に来るのでしょう?」

「毎日の日報代わりになる程度には、情報は入ってきている。だが、それだけに不安も余計に増しているがな」

「現状が把握でき過ぎるのも、善し悪しですね。では逆に、手出しできなくて歯痒いと感じているのですか?」

「まあ、そうかな。何故そう処理するとか、片手落ちだとか粗が見えてしまう。前回よりも出来ている点もあるのに悪い方に目がいってしまうのは、私の落ち度だな」

情報を全て遮断すれば苛立ちもないが、何か起こった際には出遅れてしまいかねない。

それに、集まってくる情報に罪はない。連続して聴いておかないと辻褄が合わない事もあるから、簡単に停止してしまう訳にもいかないのだ。

「いえ、それだけ領民を大切にされている証拠です。それよりも、2週間で方が着きそうですか」

「この様子だと、やはり1ヶ月は必要だろう。2週間では、問題が勃発している時に放棄してくることになりかねない」

「そんな真似をしようものなら、次期領主には不適格となりますな」

「流石にそれは無いと思いたい。他の適任者を今から探し育てるのは、時間的に厳しいものがある」

「人に限定すればそうですが、精霊を含んで検討してみては如何でしょうか?」

「それは悪魔の囁きのように魅力的な発想だが、流石に拙い気がする」

「そうでしょうか?逆に任期10年以内で、世襲制不可。セイ様が存命している間の特例処置となれば精霊にお願いした方が問題がない気がします」

「そう言われると、出世願望が高い者や利権を欲する者がなると領内が荒れかねないが、多少問題が起こるぐらいの統治なら領民の意識も育つ。逆に乳母日傘的な精霊がすれば、領民にとって暮らしやす過ぎて駄目になってしまう」

「ですが、セイ様は程よくなさっていました。他の精霊でも可能な者が居るのではないでしょうか?」

「アルフレッドは妙に精霊に拘るが、精霊には基本善悪がないのを知っているのか?領民や私が喜ぶならいいと、暴走する危険性も含んでいるのを忘れては駄目だ」

流石にその点を留意してなかったようで、アルフレッドが絶句している。

滅多なことでは動じないから、非常に珍しい表情が見れた。
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