傍観者を希望

静流

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訓練場の外まで剣の打ち合う音が響いている。

騒めく音も近づくにつれ漏れ聞こえてきた。

流石に全騎士団合同訓練だけのことはあるが、本当に今日の予定だったかは怪しい。


まさか、昨日要請を告げた後に急遽決まってないよね…。

あり得そうな設定が浮かび、半笑いすれば「どうされましたか?」とグレンが問うてくる。

首を振り、何でもないと応えている間に入口に辿り着いていた。


アルフレッドが通行証を提示し、門が開くと遮蔽物が無くなったことで、騒音が圧迫感を与えてくる。

基本的に無音に近い暮らしをしているだけに、余りの五月蝿さに顔を顰める。

こればかりは、どう仕様もないのでグレンも苦笑しながら、そのうち慣れますからと流してる。

アルフレッドは、勝手知ったるように案内もなく先導している。

「アルフレッドは、見学に来たことがあるのか?」

「お供として、何度か足を運ばせて貰っています」

「因みに、何処に向かっているんだ?かなり上の方のようだが」

「来賓席の方です。その部屋なら全体が見渡せます」

成程と聴き流し頷き掛けた。

うん?それって所謂特等席と言われるものではと、勘付いた。

早くも、回れ右して引き返したくなる。
もっと気楽に見学出来ると、軽く考えていた自分を、可能なら早まるなと説得したい。

実際に少し足が止まり掛けたが、グレンに促され、嫌々上りきった先に部屋が幾つかあった。

どの扉も、来賓席だけあり重厚な造りで、把手の細部まで拘りを感じる。
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