傍観者を希望

静流

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微妙な空気を無視するように移動を開始すれば、「お待ち下さい」と後ろから制止の声が聞こえてくる。

小さな精霊が、道案内をしてくれるお蔭で、迷う心配もなく目的地へと辿り着いた。

騎士がひしめく中を淡々と通り過ぎて、騎士団長に声をかける頃に、漸くアルフレッドが追いついた。

グレンはまだ後方で、騎士達に埋もれている。

アルフレッドほど上手く躱せなかったようだ。

「セイ様。おいたが過ぎます。護衛を撒いてどうするんですか」

「人聞きの悪いことを言わないでくれ、行先は告げている」

「失礼ながら、ほぼ言い逃げです。追い付くのにどれほど苦労した事か。お判りになりませんか」

「拉致があかないから仕方がないだろう?時間の無駄だと判断させて貰った」

「それとこれは話が違います」

「よく解らんが、ここでする会話でもないだろう」

急に現れて、目の前で勝手に言い合いを始められたのでは、迷惑極まりないだろう。
訓練の監督中であれば、尚更だ。

怒っていないだけ有り難いが、この後巻き込む予定だけに、気分を害してないか伺いみる。

「セイ様。このような場に何用かお尋ねしても?」

「そう警戒しないでくれ。実は訓練を観てて、久しぶりに手合わせしたくなったのだが、駄目か?」

「私は構わないが…やっても大丈夫ですか?」

「セイ様の希望ならば、私には止める権限はないです。ご随意になさって下さい」

「3本勝負でいいか?後、剣を貸してくれるか」

「いいですよ。では、少々お待ち下さい」

言いおいて、近くにいた騎士へ指示を出している。どうやら、審判を頼んでいるようだ。

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