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「アスカルト。セイ様は公爵の次男で、ミンスファ領の現領主だと知らないのか?」
ドミニクが珍しく発言してくるが、半ば嫌味だ。
「えっ。あ、いえ…。初めて…聴いたかと」
自信なさそうに、リラティスに目で確認しているのが、丸分かりで失笑を買っている。
「…アス、最初にお会いした際に、自己紹介で言われてた。ご兄弟の件は、確かに初耳だけど、公爵の時点である程度察しないと駄目だよ」
リラティスは援護仕様がなく、諦めたように言い聞かせている。
説明が進むほど、顔が白くなっていく。
「そう気に病まないでくれないか。アスは、あの頃荒れてから仕方がないよ。ドミニクも、そう意地悪を言わない」
執り成すが、今一つ説得力に欠ける。
荒れていたのは、半年位で後は落ち着いていた上、知ろうと思えば時間は充分にあったのだ。実際、リラティスはしっかり調べていた。
「相変わらず、アスカルトに甘いですね。それでは、私から報告しましょうか」
仕方ないと言いつつも、話題を元に戻している。
「どうだった?他の施設と雰囲気は違ったか」
「いえ、大差ないです。表面上は敬って、陰口をたたいてる姿も含めて似てました」
「そう、何か相違点はなかったのか」
「相違点というか、以前よりも色褪せた感じがしました。生気がなく妙に暗いのが気になります」
「あ、では次は私が。アスと今日偵察してきましたが、昨日兄上が訪問した話題は全くなく、派閥関係の情報のみでした。それと、気のせいかも知れませんが、王族への敬意が薄れている感じがしました」
「そう、アスも同じ考えか?何か気になる点はなかったの」
「…リラとほぼ同じだけど、派閥の幹部への敬意が特化されてる気がした」
リラティスよりも端的だが、的を射ている。
野生的勘だけは、優れているのだが、論拠がないのが難点だ。
「では、最後は私ですね。私達が耳にしていた情報は、ほぼ改竄されてました。実際には、退学に追いやられたのが、留学や自主退学という取り繕い方で、直ぐに判明する嘘ばかりです。また、かなり貴族間の差別が増しています」
淡々と報告しているが、目が据わっている。
「まだまだ、調べが甘いな。セイ殿は全く驚いてもいないが、何を知っている?」
「陛下、高みの見物は悪趣味ですよ。逆に陛下は何をご存知で?」
「問いに問いで返すのは、少々礼に反するが、まあ良い。セイ殿が、家の取り潰しを口にしても、反対しない程度には把握している」
「左様ですか…。その反面、やっても無意味だと思われますか?」
「ああ、見せしめにもならんな。だが、僅かでも警告になって欲しいとは願うが?」
「警告…ね。それほど効果は見込めません」
肩を竦め首を振って、否定すると、頭を押さえている。
要は、それほど深刻だと認識してなかったのだ。
「そこまで酷いのか?言葉遊びなんて、悠長な真似をせずに、説明してくれないか」
顔を顰めて、詰め寄ってくるが、最初に軽口を叩いたのは陛下だ。
責任転嫁だとジトっと睨むも、陛下の眼力の方に負ける。
「陛下、大人気ないですよ。そろそろアルフが返事を持ってくるので、落ち着いてくれません?」
ドミニクが珍しく発言してくるが、半ば嫌味だ。
「えっ。あ、いえ…。初めて…聴いたかと」
自信なさそうに、リラティスに目で確認しているのが、丸分かりで失笑を買っている。
「…アス、最初にお会いした際に、自己紹介で言われてた。ご兄弟の件は、確かに初耳だけど、公爵の時点である程度察しないと駄目だよ」
リラティスは援護仕様がなく、諦めたように言い聞かせている。
説明が進むほど、顔が白くなっていく。
「そう気に病まないでくれないか。アスは、あの頃荒れてから仕方がないよ。ドミニクも、そう意地悪を言わない」
執り成すが、今一つ説得力に欠ける。
荒れていたのは、半年位で後は落ち着いていた上、知ろうと思えば時間は充分にあったのだ。実際、リラティスはしっかり調べていた。
「相変わらず、アスカルトに甘いですね。それでは、私から報告しましょうか」
仕方ないと言いつつも、話題を元に戻している。
「どうだった?他の施設と雰囲気は違ったか」
「いえ、大差ないです。表面上は敬って、陰口をたたいてる姿も含めて似てました」
「そう、何か相違点はなかったのか」
「相違点というか、以前よりも色褪せた感じがしました。生気がなく妙に暗いのが気になります」
「あ、では次は私が。アスと今日偵察してきましたが、昨日兄上が訪問した話題は全くなく、派閥関係の情報のみでした。それと、気のせいかも知れませんが、王族への敬意が薄れている感じがしました」
「そう、アスも同じ考えか?何か気になる点はなかったの」
「…リラとほぼ同じだけど、派閥の幹部への敬意が特化されてる気がした」
リラティスよりも端的だが、的を射ている。
野生的勘だけは、優れているのだが、論拠がないのが難点だ。
「では、最後は私ですね。私達が耳にしていた情報は、ほぼ改竄されてました。実際には、退学に追いやられたのが、留学や自主退学という取り繕い方で、直ぐに判明する嘘ばかりです。また、かなり貴族間の差別が増しています」
淡々と報告しているが、目が据わっている。
「まだまだ、調べが甘いな。セイ殿は全く驚いてもいないが、何を知っている?」
「陛下、高みの見物は悪趣味ですよ。逆に陛下は何をご存知で?」
「問いに問いで返すのは、少々礼に反するが、まあ良い。セイ殿が、家の取り潰しを口にしても、反対しない程度には把握している」
「左様ですか…。その反面、やっても無意味だと思われますか?」
「ああ、見せしめにもならんな。だが、僅かでも警告になって欲しいとは願うが?」
「警告…ね。それほど効果は見込めません」
肩を竦め首を振って、否定すると、頭を押さえている。
要は、それほど深刻だと認識してなかったのだ。
「そこまで酷いのか?言葉遊びなんて、悠長な真似をせずに、説明してくれないか」
顔を顰めて、詰め寄ってくるが、最初に軽口を叩いたのは陛下だ。
責任転嫁だとジトっと睨むも、陛下の眼力の方に負ける。
「陛下、大人気ないですよ。そろそろアルフが返事を持ってくるので、落ち着いてくれません?」
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