傍観者を希望

静流

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「左様ですか。でも、これで私が無意味だと応じた事は、ご理解頂けるでしょう?」

「確かにな。警告どころか、冷笑されるのが関の山だな」

「それは何とも言えません。ただ、罰するよりは、学園の規定を改定する方を勧めます」

「改定…か、具体的にはどう変えるつもりなのだ」

「学園の運営方針と、教科の再選定に評価基準の見直しは必要ですね」

「今からでは、施行が再来年になるだろう。もう少し早く打てる手段はないのか?」

眉根を寄せて、却下し代替案を求めてくる。

「ですから、運営陣を一掃して入れ替える事を提案しているんです。今から外部で準備するなら、間に合います。全て改定するつもりで、一から練って貰った方がやり易いと思いませんか?」

「根回しも不要ですよ」と言い添えて置いた。

「そうは言っても、最低限の土台は何を参考にするのだ?」

「他国のやり方を参考にしてはどうですか?我国から留学している先が、馴染みがあっていいかもしれません」

「そうすると、一番は大国になるが…。あそこは、少々国としては揉めているぶん、協力を願うには難しいな」

眉根を寄せて、考え込む陛下の向こうでは、ドミニクが妙な顔をしている。

「ドミニク?どうかしたのか、何か言いたげだが」

首を傾げて尋ねれば、目が陛下をチラチラと見ている。

「陛下なら気にしなくても大丈夫だ」

「あの、セイ様。大国でなくても、東にある小国ならば、留学も多いかと…」

自信なさげに、留学の多い国を告げてくる。

「済まないが…私も詳しくはないから、判断がつかないのだが…アルフ?」

折よく、替えの茶を運んできたアルフを見遣った。

「そうですね。東の国なら確かに多いですし、関係も良好です。遅くなりました」

応じながら茶を配っていき、何故か私は茶ではなくスープを渡される。
詫びてくるが、これを用意していたのなら、寧ろ早かった方だ。

「手間を掛けさせて済まないが、これなら飲めそうだ」

食欲がない時に出されるスープだけに、まだ飲めそうな気がする。

「ふむ。東の国か…、ここ数年留学する者が増えていたな」

陛下も真剣に検討し始めたようで、小声で何やら呟いている。

ここで一言、礼なり褒めるなりすれば、良いのだがその気配もない。
内心呆れながらも、代わりにドミニクを褒めれば、面映そうにしている。

スープを受け取る際に脇に避けた皿は、気が付いたら回収されていた。
持っていても、食べれそうにはなかったので良かったのだが、中身はどうしたのだろうかと目を走らせれば、アスカルトの皿に追加したようで、てんこ盛りになっている。

あれは…幾ら何でも食べ切れるのか、と凝視してしまう。
だが、こちらの杞憂に気付く事もなく、どんどん消化されていく。
半ば唖然と観ているのに、アルフは気付いたようで嗜める様な顔を見せる。

苦笑を返して、そろりと目を逸らすが…やはり気になり目が戻っていた。
だが、次に目にした時には、皿は空になっていて、目を見張ってしまう。
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