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「セイ様。冷めない内にお食べ下さい」
この辺りが本当に潮時のようだ。肩を竦め、ほどよく冷めたスープを口にすれば、ほっとする味わいに、思わず溜息が漏れる。
「それで、どなたを視察に?」
アルフが話を振ってくるが、それは考えてなかった。
ドミニク達は静かに凝視しているが、明らかに期待した目だ。
「ドミニクかブランだが…、流石に1週間では足りないが、1ヶ月では予定を組み直しても時間が確保できないしな、アルフはどう思う?」
意趣返しとまではいかないが、困った事態を引き起こしたアルフレッドを巻き込んだ。
「…そうですね。先ずは、陛下の意見をお聞きするのが宜しいかと存じます」
アルフレッドは、やはり上手く煙に撒いて逃げた。
「妥当な意見だが…、陛下、もう宜しいですか?」
今や黙考している陛下に、控えめに声を掛けたが、他の面々はその行為にギョッとして引いている。
「ああ、ドミニクの案を採用して東の国を参考にする。人選は…セイ殿が推すドミニク達でなく、リラティスを1ヶ月の視察とする。異論があれば聞くが?」
チラリと視線をむけられたが、無難な人選と期間で、特に反論する点はない。
リラティスならば、学生としての視点で、ものが見えるぶん適任だといえる。
ただ、ドミニクやブランディアの方が、運営面を考察するのに向いていたので、その点が気掛かりだった。
「陛下の意見には賛同しますが、運営に長けた者を同行させる方向で、ご検討して頂けませんか?」
「リラティスだけでは、心許ないか?」
嫌味混じりの問いを、態としてくる陛下に冷めた視線を返す。
瞬時に、にやけた笑みを引っ込め、萎らしい態度を見せる。
「そう怒るな、ただの軽口だ。解っている、ちゃんと同行者を付ける」
両手を挙げて「悪かった」と詫びてくる。
「陛下、詫びる相手が違うでしょう」
ギロッと睨むと、目を瞬かせた。
全く頭にもなかったようなのが、余計に苛立たせる。
「ああ、リラティス。悪気はなかったのだ、済まんな」
気付いたように、詫びたが、全く心が籠ってないのが見てとれる。
明らかに口先だけの謝罪だ。
「陛下、何故ご子息が懐かないのか、少しは考えたらどうですか?」
呆れ果てて申し立てたが、ニヤッと笑って流される。
やはり、故意にしているようだ。
「それよりも、セイ殿は視察に同行させる気はない。教科の選定や内容の吟味に当たって貰う。これに関しては、反論は却下する」
先に釘を刺して、一方的に制限を掛けられる。
東の国に興味を示したのが、不味かったようだと顔を顰めた。
「一つお尋ねしますが、私が他国に行くこと自体が禁止なんでしょうか?」
「いや、別に旅行は制限を掛ける気はないが、政治が絡む行為は全面的に認められないだけだ。不便を強いることはない」
陛下の立場からしたら、まだ良心的な方なのだが、上手く誤魔化された気もする。
「では、仮に他国に留学を希望した場合は、どうなりますか?」
「ちょっと待て、留学したいのか?何が学びたいのだ」
「はぁ、ですから仮にです。取り敢えず、今は特にありません」
顔色を変えて問い詰める陛下をいなして、首を傾げて見せる。
この辺りが本当に潮時のようだ。肩を竦め、ほどよく冷めたスープを口にすれば、ほっとする味わいに、思わず溜息が漏れる。
「それで、どなたを視察に?」
アルフが話を振ってくるが、それは考えてなかった。
ドミニク達は静かに凝視しているが、明らかに期待した目だ。
「ドミニクかブランだが…、流石に1週間では足りないが、1ヶ月では予定を組み直しても時間が確保できないしな、アルフはどう思う?」
意趣返しとまではいかないが、困った事態を引き起こしたアルフレッドを巻き込んだ。
「…そうですね。先ずは、陛下の意見をお聞きするのが宜しいかと存じます」
アルフレッドは、やはり上手く煙に撒いて逃げた。
「妥当な意見だが…、陛下、もう宜しいですか?」
今や黙考している陛下に、控えめに声を掛けたが、他の面々はその行為にギョッとして引いている。
「ああ、ドミニクの案を採用して東の国を参考にする。人選は…セイ殿が推すドミニク達でなく、リラティスを1ヶ月の視察とする。異論があれば聞くが?」
チラリと視線をむけられたが、無難な人選と期間で、特に反論する点はない。
リラティスならば、学生としての視点で、ものが見えるぶん適任だといえる。
ただ、ドミニクやブランディアの方が、運営面を考察するのに向いていたので、その点が気掛かりだった。
「陛下の意見には賛同しますが、運営に長けた者を同行させる方向で、ご検討して頂けませんか?」
「リラティスだけでは、心許ないか?」
嫌味混じりの問いを、態としてくる陛下に冷めた視線を返す。
瞬時に、にやけた笑みを引っ込め、萎らしい態度を見せる。
「そう怒るな、ただの軽口だ。解っている、ちゃんと同行者を付ける」
両手を挙げて「悪かった」と詫びてくる。
「陛下、詫びる相手が違うでしょう」
ギロッと睨むと、目を瞬かせた。
全く頭にもなかったようなのが、余計に苛立たせる。
「ああ、リラティス。悪気はなかったのだ、済まんな」
気付いたように、詫びたが、全く心が籠ってないのが見てとれる。
明らかに口先だけの謝罪だ。
「陛下、何故ご子息が懐かないのか、少しは考えたらどうですか?」
呆れ果てて申し立てたが、ニヤッと笑って流される。
やはり、故意にしているようだ。
「それよりも、セイ殿は視察に同行させる気はない。教科の選定や内容の吟味に当たって貰う。これに関しては、反論は却下する」
先に釘を刺して、一方的に制限を掛けられる。
東の国に興味を示したのが、不味かったようだと顔を顰めた。
「一つお尋ねしますが、私が他国に行くこと自体が禁止なんでしょうか?」
「いや、別に旅行は制限を掛ける気はないが、政治が絡む行為は全面的に認められないだけだ。不便を強いることはない」
陛下の立場からしたら、まだ良心的な方なのだが、上手く誤魔化された気もする。
「では、仮に他国に留学を希望した場合は、どうなりますか?」
「ちょっと待て、留学したいのか?何が学びたいのだ」
「はぁ、ですから仮にです。取り敢えず、今は特にありません」
顔色を変えて問い詰める陛下をいなして、首を傾げて見せる。
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