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談笑
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「よ、来たぜ」
それからというものの、俺はほぼ毎日アリスの部屋に忍びこんでは遊んだ。遊ぶと言っても、お喋りなんだが。
「今日は何の……話をしますか……?」
まだ出会ってまもないからなのか、やはりこの引っ込み思案な性格は中々治らない。
「そうだな……」
そこでふと気付いたことがある。
アリスはこの国の第二王女だし、この国のこととか、国の上層部しか知らないことを知っているかもしれない。少し聞いてみよう。
「そういえばアリス。お前って第二王女なんだよな?」
「はい……そうですけど……」
「なら第一王女はどこにいるんだ?」
これは俺が少し前から気になっていたことだ。騎士団でも、アリスの話は聞いても第一王女の話は聞かない。そのことを少々疑問に思っていたのだ。
「第一王女……私の私の姉は今、グライアン王国に留学しているんです……」
「なるほど……そういうことだったのか」
グライアン王国に留学か……勇者の情報をこの国が有していることといい、この国とグライアン王国は敵対関係には無いようだな。
それとも、人間の間では戦争は起きていないのだろうか。俺もまだこの世界について知らないことだらけだし、後で調べておかないとな……。
「魔王軍の今の動きとか、分かるか?」
「……魔王軍……ですか?」
「一応敵の情報を知るのは大事だしな」
「ごめんなさい……分かりません……」
「いや、知らないなら仕方ないし、気にしないでくれ」
王様も娘を不安にさせたくないのだろうか。だとすればアリスが知らないことも頷けるな。
おっと、アリスが少し不機嫌そうだ。堅苦しい話ばかりだからだろうか。
「悪かったよ、アリス。何を話そうか」
「なら……お話を聞かせて下さい……」
「話、か……?」
うーん……話か。この世界の物語なんて知らないしな……なら地球で聞いてきた話でも聞かせるか。
「なら、不思議の国のアリス、なんてどうかな」
「不思議の国の……?」
「あぁ、お前の名前と同じだしな。自分が主人公だと思えて楽しいんじゃないか?」
「じゃあ、その話でお願いします……!」
「はいよ」
◇◆◇◆◇
「なんか……ごめん……」
「い、いえ……面白かった……ですよ……?」
「いや、気にしなくて良いんだ……」
不思議の国のアリスを話に決まったまでは良かったんだ。ただ……何せ最後にその話を読んだのは十年以上前故に話を大分忘れていて……。
「ごめん、今度はちゃんと覚えてる話を考えてくるから……」
「い、いえ、気にしないで下さい……」
よく考えたら、どんなに話を覚えていても、本が無い限りロクに話せる気がしない……。
「……やっぱ、物語を話せるできる気がしないから別の話で良いか?」
「は、はい……なんかすみません……」
「そ、そんなことより、別の話しようぜ!」
「そ、そうですね……!」
無理矢理話の話題をねじ曲げる。話が分かる子で助かった。
「……そう言えばアリス。お前が城から出るルートで俺がこの部屋に来ることは出来ないのか?」
「……私のルートはあくまで城から出るルート……。そのルートでは……城に潜入は出来ても私の部屋には辿り着けない……です……」
「やっぱそうだよなぁ……」
一々城内侵入して、また外へ出るなんて面倒なんだよな……。まぁ、仕方ないか。
「あ、なら、城のどこかで合流するってのはどうだ? 俺がこっそりお前について行き、同時に扉に入ればバレることは無いだろ?」
改めて『隠密』の有用性が分かるな。果たして四天王や勇者、そして魔王に通用するのかは分からないが、そこら辺の輩からすればもはや透明人間そのものだ。
「夕食後は……部屋から出ちゃだめ……」
「随分面倒だな……」
仕方ない……今後も今まで通りのルートで行くしか無いか……。
『チェンジ』って自分と位置交換する置物の位置を固定出来ないから、帰りに誰かに置物を移動させられたら大分きついんだよな。
幸い、俺が経由する書斎はロクに人が寄り付かないらしいし、その上俺が忍び込んでいるのは夜。
まぁ多分これまでのルートで大丈夫だろうな。
「テレポートとか出来れば楽なんだけどな……」
「一応……そういう魔法はあったみたいですよ……?」
「え、マジで!?」
おいおい、この世界は一体……。
やはりゲームの世界なのか?俺の身体を電子データ化し、それを転送すれば再現は可能……なのかもしれない。分からないけど。
だが、意識をゲームデータに転送……所謂フルダイブ技術が現代の日本に可能とは思えない。
それに、フルダイブするとしても相当大掛かりな機械な必要のハズ。そんな機械の片鱗すら見ていないし……やはりゲーム説は弱いな……。
「なら、俺もテレポート使えるのか?」
「それは厳しいかと……。テレポートは空間魔法という属性に分類されていて……失われた魔法なんです……。大昔は沢山の人が使えたらしいですけど……。人類最後の使用者であった大賢者もだいぶ昔に死んでしまったみたいなので……」
「あ……そっすか……」
まぁ……そんな都合の良いことがあるわけないもんな……。素直に諦めるか。
だが、それよりも俺が気になるのは……。
「人類唯一の空間魔法の使い手……大賢者……か」
……出来ることなら会ってみたかったな。
……いや、おかしくないか……?
通常、魔法はスキルポイントを使用して獲得出来る。逆に言えば、それ以外で獲得出来ないということ。
ということは、空間魔法はスキルツリーに存在するはずなんだ。なのに、大賢者以外は空間魔法を覚えてない……。
考えうる可能性は三つ。
一つ、大賢者というのが呼び名ではなく、勇者のような特別な職業であるという可能性。そしてその職業のスキルツリーには空間魔法があるという可能性。
二つ、スキルツリーには隠された項目があるという可能性。
三つ、大賢者の先天性スキルが空間魔法だという可能性。
だが……三つ目の可能性はありえないだろう。アリスの話し方から、はるか昔には多くの人間が空間魔法を使えたように聞こえる。
ただでさえ先天性スキルの獲得確率は低い。その上同じようなスキルが大人数に行き渡る確率はそれこそ天文学的数値になる。
となると三つ目の考えはまぁありえないだろう。
残るは二つだが、何せ情報が少なすぎる。個人的には二の説が有力な気がする。
だって一の説では大昔の人の大半が大賢者という職業だってことになるのだから。
「やべ、そろそろ10時になる……」
ポケットから懐中時計を取り出すと、針は9時半を示している。風呂が10時からだから、そろそろ帰らないと。
「そろそろ帰るか……」
「もう……帰っちゃうんですか……?」
「あぁ、そろそろ時間だからな。悪いな、今日はロクな話が出来なくて」
残念そうな顔をするアリスに謝りながら立ち上がる。
「……さて、行くか。明日また来るよ」
「それでは……また明日……!」
「あぁ、また明日」
それからというものの、俺はほぼ毎日アリスの部屋に忍びこんでは遊んだ。遊ぶと言っても、お喋りなんだが。
「今日は何の……話をしますか……?」
まだ出会ってまもないからなのか、やはりこの引っ込み思案な性格は中々治らない。
「そうだな……」
そこでふと気付いたことがある。
アリスはこの国の第二王女だし、この国のこととか、国の上層部しか知らないことを知っているかもしれない。少し聞いてみよう。
「そういえばアリス。お前って第二王女なんだよな?」
「はい……そうですけど……」
「なら第一王女はどこにいるんだ?」
これは俺が少し前から気になっていたことだ。騎士団でも、アリスの話は聞いても第一王女の話は聞かない。そのことを少々疑問に思っていたのだ。
「第一王女……私の私の姉は今、グライアン王国に留学しているんです……」
「なるほど……そういうことだったのか」
グライアン王国に留学か……勇者の情報をこの国が有していることといい、この国とグライアン王国は敵対関係には無いようだな。
それとも、人間の間では戦争は起きていないのだろうか。俺もまだこの世界について知らないことだらけだし、後で調べておかないとな……。
「魔王軍の今の動きとか、分かるか?」
「……魔王軍……ですか?」
「一応敵の情報を知るのは大事だしな」
「ごめんなさい……分かりません……」
「いや、知らないなら仕方ないし、気にしないでくれ」
王様も娘を不安にさせたくないのだろうか。だとすればアリスが知らないことも頷けるな。
おっと、アリスが少し不機嫌そうだ。堅苦しい話ばかりだからだろうか。
「悪かったよ、アリス。何を話そうか」
「なら……お話を聞かせて下さい……」
「話、か……?」
うーん……話か。この世界の物語なんて知らないしな……なら地球で聞いてきた話でも聞かせるか。
「なら、不思議の国のアリス、なんてどうかな」
「不思議の国の……?」
「あぁ、お前の名前と同じだしな。自分が主人公だと思えて楽しいんじゃないか?」
「じゃあ、その話でお願いします……!」
「はいよ」
◇◆◇◆◇
「なんか……ごめん……」
「い、いえ……面白かった……ですよ……?」
「いや、気にしなくて良いんだ……」
不思議の国のアリスを話に決まったまでは良かったんだ。ただ……何せ最後にその話を読んだのは十年以上前故に話を大分忘れていて……。
「ごめん、今度はちゃんと覚えてる話を考えてくるから……」
「い、いえ、気にしないで下さい……」
よく考えたら、どんなに話を覚えていても、本が無い限りロクに話せる気がしない……。
「……やっぱ、物語を話せるできる気がしないから別の話で良いか?」
「は、はい……なんかすみません……」
「そ、そんなことより、別の話しようぜ!」
「そ、そうですね……!」
無理矢理話の話題をねじ曲げる。話が分かる子で助かった。
「……そう言えばアリス。お前が城から出るルートで俺がこの部屋に来ることは出来ないのか?」
「……私のルートはあくまで城から出るルート……。そのルートでは……城に潜入は出来ても私の部屋には辿り着けない……です……」
「やっぱそうだよなぁ……」
一々城内侵入して、また外へ出るなんて面倒なんだよな……。まぁ、仕方ないか。
「あ、なら、城のどこかで合流するってのはどうだ? 俺がこっそりお前について行き、同時に扉に入ればバレることは無いだろ?」
改めて『隠密』の有用性が分かるな。果たして四天王や勇者、そして魔王に通用するのかは分からないが、そこら辺の輩からすればもはや透明人間そのものだ。
「夕食後は……部屋から出ちゃだめ……」
「随分面倒だな……」
仕方ない……今後も今まで通りのルートで行くしか無いか……。
『チェンジ』って自分と位置交換する置物の位置を固定出来ないから、帰りに誰かに置物を移動させられたら大分きついんだよな。
幸い、俺が経由する書斎はロクに人が寄り付かないらしいし、その上俺が忍び込んでいるのは夜。
まぁ多分これまでのルートで大丈夫だろうな。
「テレポートとか出来れば楽なんだけどな……」
「一応……そういう魔法はあったみたいですよ……?」
「え、マジで!?」
おいおい、この世界は一体……。
やはりゲームの世界なのか?俺の身体を電子データ化し、それを転送すれば再現は可能……なのかもしれない。分からないけど。
だが、意識をゲームデータに転送……所謂フルダイブ技術が現代の日本に可能とは思えない。
それに、フルダイブするとしても相当大掛かりな機械な必要のハズ。そんな機械の片鱗すら見ていないし……やはりゲーム説は弱いな……。
「なら、俺もテレポート使えるのか?」
「それは厳しいかと……。テレポートは空間魔法という属性に分類されていて……失われた魔法なんです……。大昔は沢山の人が使えたらしいですけど……。人類最後の使用者であった大賢者もだいぶ昔に死んでしまったみたいなので……」
「あ……そっすか……」
まぁ……そんな都合の良いことがあるわけないもんな……。素直に諦めるか。
だが、それよりも俺が気になるのは……。
「人類唯一の空間魔法の使い手……大賢者……か」
……出来ることなら会ってみたかったな。
……いや、おかしくないか……?
通常、魔法はスキルポイントを使用して獲得出来る。逆に言えば、それ以外で獲得出来ないということ。
ということは、空間魔法はスキルツリーに存在するはずなんだ。なのに、大賢者以外は空間魔法を覚えてない……。
考えうる可能性は三つ。
一つ、大賢者というのが呼び名ではなく、勇者のような特別な職業であるという可能性。そしてその職業のスキルツリーには空間魔法があるという可能性。
二つ、スキルツリーには隠された項目があるという可能性。
三つ、大賢者の先天性スキルが空間魔法だという可能性。
だが……三つ目の可能性はありえないだろう。アリスの話し方から、はるか昔には多くの人間が空間魔法を使えたように聞こえる。
ただでさえ先天性スキルの獲得確率は低い。その上同じようなスキルが大人数に行き渡る確率はそれこそ天文学的数値になる。
となると三つ目の考えはまぁありえないだろう。
残るは二つだが、何せ情報が少なすぎる。個人的には二の説が有力な気がする。
だって一の説では大昔の人の大半が大賢者という職業だってことになるのだから。
「やべ、そろそろ10時になる……」
ポケットから懐中時計を取り出すと、針は9時半を示している。風呂が10時からだから、そろそろ帰らないと。
「そろそろ帰るか……」
「もう……帰っちゃうんですか……?」
「あぁ、そろそろ時間だからな。悪いな、今日はロクな話が出来なくて」
残念そうな顔をするアリスに謝りながら立ち上がる。
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「それでは……また明日……!」
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