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第三章 大蛇は静寂を求める
第三章 第一話 カラオケの作戦会議
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人はそれぞれ違う。
色んな考え、色んな思考、色んな思想。
それらを持って生きている。
そのため価値観の違いや常識の違いで争いが生まれる。
今のこの作戦会議のように……。
「だから! なんで打ち上げなのよ! 岩城くんが作戦会議って言ったから私来たのに」
「だからごめんって言ってるじゃないか。もう許してよ神代さん」
長髪の黒髪を激しく揺らしながら怒り散らす神代 零、その向かいで彼女に謝るぽっちゃり体型の岩城 真吾。
「もう許してやったらいいんじゃねぇか? こうでもしねぇとあんたは来ないと思ったんだろ?」
二人の会話に嫌気がさしたのだろう、真吾に助け船を出す髪を茶髪に染めている水島 亮夜。
そして、この会話を部屋の隅っこで聞いている奴がいる。
俺こと大神 宏だ。
ではなぜこんなことになったのか、時間を戻そう。
学校の正門を出て、真吾が俺たち以外の人に聞かれたくないからカラオケに行こうとなり、繁華街へ向かう。
そして、カラオケ店の一室。
男子三人、女子一人の計四人が向かい合わせで座り、これからのことを話すのかと思っていたら、真吾が開口一番に放ったのが「お疲れ様ー! 打ち上げに来てくれてありがとう!!」だった。
それを聞いた瞬間、神代は目つきが鋭くなり、真吾を睨みこう言う。
「今なんて?」
真吾は蛇に睨まれた蛙のように震える。
「い、いや。アンちゃん達の件が終わったから……」
「私はあなたに今後の話をしようって聞いたからここにいるのよ?」
「ご、ごめんなさーい!!」
そして、今に至る。
神代が「もういい」と立ち上がる。
「私、帰る」
そう言い荷物を持ち、部屋を出ようとする。
「待って! 本当に話したいことがあるから」
真吾が手を合わせ「お願い!」と懇願する。
それを見た神代は大きなため息を吐き、腕を組みながら元の席に座る。
「それで真吾、話したいことってなんだ?」
「うん、レベッカ達が言っていた『オロチ様』のことなんだけど」
「あぁ、オロチ様のためとか言ってたな」
「そう、そのオロチ様なんだけど。それが気になるんだよ」
そう言うと真吾は手を組み、続けてノコとの会話を言い始めた。
「宏くんと水島が部屋から出てから僕はノコと話してたんだ。そこで僕はこう質問したんだ。オロチ様って誰って? でも教えてくれなかった。 というよりだんまりだった。だから今日、夢の世界でそのことを聞こうと思う」
「あいつらに会いに行くってことか?」
「そう、彼女たちに会って、オロチ様の手がかりを探るよ」
「待って……ていうことは。まだこの事件は終わってない?」
「そうよ、まだ終わっていない。でも岩城くん。最初ヴァンパイアの仕業って言ってなかった?」
「あれは君から情報を引き出すために言ったことだよ。気分を悪くしないでね」
「大丈夫、もう過ぎたことだから。もし次があったら、私があなたに言ってあげる」
「あ——ありがとう、楽しみにしておくよ。で、話は戻るけど。僕はこの事件を解決したい。だから……協力してくれたら嬉しいな」
そう言い真吾は俺たちを眺める。
「こんな状況になったんだ。最後まで付きやってやる」
そう亮夜は言った。
「僕もまだ終わってないなら付き合うよ」
「私も付き合うわ」
「ありがとう、みんな……それじゃ打ち上げしようか!」
真吾がそう言った瞬間、神代はカバンを持ち立ち上がる。
「話は終わりね。屋敷で会いましょ。じゃ」と言い、部屋から出て行った。
去(さ)る彼女を見て亮夜は「付き合いの悪いやつ」と言い、コーラを飲む。
彼女がいなくなった後、俺たち男三人は曲を歌ったり、喋ったりしてカラオケを楽しむのだった。
色んな考え、色んな思考、色んな思想。
それらを持って生きている。
そのため価値観の違いや常識の違いで争いが生まれる。
今のこの作戦会議のように……。
「だから! なんで打ち上げなのよ! 岩城くんが作戦会議って言ったから私来たのに」
「だからごめんって言ってるじゃないか。もう許してよ神代さん」
長髪の黒髪を激しく揺らしながら怒り散らす神代 零、その向かいで彼女に謝るぽっちゃり体型の岩城 真吾。
「もう許してやったらいいんじゃねぇか? こうでもしねぇとあんたは来ないと思ったんだろ?」
二人の会話に嫌気がさしたのだろう、真吾に助け船を出す髪を茶髪に染めている水島 亮夜。
そして、この会話を部屋の隅っこで聞いている奴がいる。
俺こと大神 宏だ。
ではなぜこんなことになったのか、時間を戻そう。
学校の正門を出て、真吾が俺たち以外の人に聞かれたくないからカラオケに行こうとなり、繁華街へ向かう。
そして、カラオケ店の一室。
男子三人、女子一人の計四人が向かい合わせで座り、これからのことを話すのかと思っていたら、真吾が開口一番に放ったのが「お疲れ様ー! 打ち上げに来てくれてありがとう!!」だった。
それを聞いた瞬間、神代は目つきが鋭くなり、真吾を睨みこう言う。
「今なんて?」
真吾は蛇に睨まれた蛙のように震える。
「い、いや。アンちゃん達の件が終わったから……」
「私はあなたに今後の話をしようって聞いたからここにいるのよ?」
「ご、ごめんなさーい!!」
そして、今に至る。
神代が「もういい」と立ち上がる。
「私、帰る」
そう言い荷物を持ち、部屋を出ようとする。
「待って! 本当に話したいことがあるから」
真吾が手を合わせ「お願い!」と懇願する。
それを見た神代は大きなため息を吐き、腕を組みながら元の席に座る。
「それで真吾、話したいことってなんだ?」
「うん、レベッカ達が言っていた『オロチ様』のことなんだけど」
「あぁ、オロチ様のためとか言ってたな」
「そう、そのオロチ様なんだけど。それが気になるんだよ」
そう言うと真吾は手を組み、続けてノコとの会話を言い始めた。
「宏くんと水島が部屋から出てから僕はノコと話してたんだ。そこで僕はこう質問したんだ。オロチ様って誰って? でも教えてくれなかった。 というよりだんまりだった。だから今日、夢の世界でそのことを聞こうと思う」
「あいつらに会いに行くってことか?」
「そう、彼女たちに会って、オロチ様の手がかりを探るよ」
「待って……ていうことは。まだこの事件は終わってない?」
「そうよ、まだ終わっていない。でも岩城くん。最初ヴァンパイアの仕業って言ってなかった?」
「あれは君から情報を引き出すために言ったことだよ。気分を悪くしないでね」
「大丈夫、もう過ぎたことだから。もし次があったら、私があなたに言ってあげる」
「あ——ありがとう、楽しみにしておくよ。で、話は戻るけど。僕はこの事件を解決したい。だから……協力してくれたら嬉しいな」
そう言い真吾は俺たちを眺める。
「こんな状況になったんだ。最後まで付きやってやる」
そう亮夜は言った。
「僕もまだ終わってないなら付き合うよ」
「私も付き合うわ」
「ありがとう、みんな……それじゃ打ち上げしようか!」
真吾がそう言った瞬間、神代はカバンを持ち立ち上がる。
「話は終わりね。屋敷で会いましょ。じゃ」と言い、部屋から出て行った。
去(さ)る彼女を見て亮夜は「付き合いの悪いやつ」と言い、コーラを飲む。
彼女がいなくなった後、俺たち男三人は曲を歌ったり、喋ったりしてカラオケを楽しむのだった。
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