転生転移転禍為福〜こんなクソゲー作るんじゃなかった⁈〜

やた

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♯49 最強魔導士の憂鬱

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(※この文には女性の生き方についての偏見が含まれております。このお話はフィクションであり、女性を蔑視する意図は一切ございませんが、苦手な方は閲覧をご注意ください。)


伝統のせいでしちめんどくさい全校生徒強制参加の入学式を終え、新しいクラスのガイダンスも終わり、やっと解放されたのでいつもの校舎裏の外壁に寄りかかるようにして腰を下ろす。

遠くからは新入生に向けた部活動勧誘のPRをしている声が聞こえてくる。

時間は有限なのに、みんなあんな無意味な活動に興じて時間を浪費するなんて馬鹿げているなと思う。

まあ僕も今日はやることがないからこんなとこで時間を潰しているし、人のことは言えないんだけども。

師匠が今日は諸々の行事に駆り出されてるから、いつものような師匠の仕事の手伝いもできないし仕方がない。



僕はカバンを漁り、中から猫用のご飯が入った缶を取り出して蓋を開けると、匂いに釣られたゲンキンな猫が2匹、近くの花壇の茂みから姿を現しミャーミャーと鳴きながら僕にすり寄る。

「餌やる時だけ猫撫で声出しやがって」

こいつらは全然人に懐かない。

たまに中庭の方で日向ぼっこをしているのを見かけるが、人が近づくとすぐに逃げていくのをよく見かける。

僕に懐いたのも最近やっとだ。

まぁ、懐いたと言うか餌が来たとしか思われてなさそうだけど。

僕はまたカバンを漁り、今度は自分用に買ってあったパンの包みを引っ張り出すと、包装紙を半分千切るように剥がした。

そして剥がした包装紙を地面に引いて、その上に猫用の缶詰をひっくり返して中身を出した。

すると猫達は我先にとその餌に飛びついて食べ始める。

それを眺めながら僕も遅めの昼食にする。


ふと鼻を掠める違和感のある匂いに、猫の方を見ると、オスとメスの猫のうちメスの方がなんかちょっと前よりお腹が膨らんでる気がした。

これ…もしかして…

匂いの質からしておそらく…あれだよな…?

「お前…いつの間に…?」

僕はメス猫に手を伸ばすと、そのメス猫は僕の手に顔を擦り付けてきた。

いつもはもっとそっけないのに、明らかに態度が違うところを見ると、やはり子供ができたのかと思う。

まぁ、あれだけ頻繁に盛ってたらいつかはこうなるんじゃないかと思ったけど…


基本王都にいる猫は増えないように見つけ次第国が去勢を施して回っている。

けどこの2匹は人間を見るとすぐに逃げ出してしまう上にすばしっこすぎるので、誰も捕まえられないからかまだ去勢が済んでいなかったみたいだ。

匂いでそのことはわかってはいたけど、何となく気乗りしなくて僕も放っておいたら案の定こうなった。

そこまで考えてふと昨日のアイツが頭によぎってむなくそ悪い気分になったので、ちまちま食べていたパンののこりを一気に口に詰め込み、包装紙をくしゃくしゃに丸めて握りつぶす。


いや、アホだろアイツ。

あんなこと軽々しくしてどうすんだよ。
もし子供なんかできたりしたら。

アイツは普通にこのままこの学校を卒業したら、魔法を生かした仕事に就くのかと勝手に思っていた。

戦闘技術を生かすなら魔術騎士団とかだろうし、そしたら間違いなく入った瞬間即国のトップだ。
あとは師匠の研究にも付き合ってるから、このまま国家公務員として魔法省とかに入ればアイツの総合的な能力の高さなら絶対出世できる。

僕なんかよりも確実に。

今朝のアイツに向けられたあの歓声と称賛の嵐を見て改めてそう思った。

アイツはこの国の人々から愛されて、そして必要とされているんだと。

僕なんかと違って。


だからこそ、何であんなことしてんだよ。
とか思ってしまう。

こんな学生の中途半端な身分で、結婚もしてないのに、子供なんかできたりしたら。
絶対子供が邪魔になって碌な事にならないだろ。

それでもって子供なんか作らなきゃよかったって、絶対後悔するんだ。

で、最終的にどうにもならなくなって捨てるのがオチ。

どうせそう。


それとも…
アイツはもし子供ができたらちゃんと家庭に入って普通に母親でもやるんだろうか。


アイツが…?

母親…?

だとしたらそれはそれで、そんなのアイツの能力を無駄にしているようなもんだ。

なんなら国家レベルの大損失だろ。

いや、世界レベルかも。


そんな能力を無駄にするようなことをするんなら僕にその力を寄越せよと思う。



そこまで考えたところで、ふと師匠の顔が頭にチラついて、胸の奥がツキリと痛んだ。


いや、こんなこと師匠に言ったら絶対叱られる。


僕だってちゃんと頭ではわかってる。


生物としてそう言うことをすること自体は別に自然なことなのは理解できる。

この国でもたしか13歳?を越えれば法律的に性の合意年齢も満たしてるわけだし。

子供を作って母親としてちゃんと家庭に入って子供を立派に育て上げて未来に子孫を残していくことだって、この社会にとって重要な役割だってこともちゃんと頭ではわかってる。

なんなら生物としてもそれが1番正しいとさえ思える。

この猫たちのように。


でもどうしても安易にそう言う道を選ぼうとする奴に偏見を持ってしまうと同時に、何とも言えない憤りを感じてしまう。

あれだけ日々、物事を俯瞰して見ることの大切さを師匠におそわってるのに、僕はまだ全然ダメだなと思う。

でも仕方ないのだ。
こればっかりは言い訳したい。

だって僕自身がそれを証明してしまってるのだから。

自分たちの適当な都合で子供を作って、都合が悪くなったら捨てればいいやとか。
そう言う適当な奴らがこの社会に少なからずいるということを。

まぁ、そもそも僕自身親の記憶がないから、それすらも想像でしかないのだけど。

でも師匠から聞いた話で察するに、色々濁されて真相はわからないけど、そう言う事なんだろうと思う。

だからこそ。
アイツの今の中途半端な立場で、あんな事をしているのが、どうしても許せなかった。

「バカなヤツ。」

僕は思わずボソッと呟いた。

「わぁ可愛い猫さんですね!」

「な?!」

突然頭上から声が降ってきて僕はびっくりしてその場を飛び退いた。

「あっ!す、すみません!!驚かすつもりはなかったのですが…」

そこにはバツの悪そうにする一人の少女が立ってこちらを見ていた。

誰だこいつ?!

いつのまにこんなに接近していたんだ?!

ん…?

というか、こいつ…!
今朝見かけた聖女じゃん!!


僕はその聖女から距離をとりながらまた地面に腰を下ろすと、驚きすぎて手から落としてしまった丸まったパンの包装紙を拾ってポケットに突っ込んだ。

今冷静になってみると、聖女の方から全身が痛いくらいにバシバシとダダ漏れにされている光の魔力をものすごく感じる。

どうしてこんなに接近されるまで気づかなかったのだろうかと不思議に思うくらいのとんでもないダダ漏れ具合だ。

それにしても。
面倒なものに見つかってしまった。

この場を立ち去ろうかとも考えたが、飛び退いたせいでカバンから離れてしまって、最悪な事にその鞄は今聖女の足元にある。

あれをとりにいくか迷ったが、光の圧が凄すぎて近づく気にもなれなかったので、とりあえず視線を逸らせて無視をすることにする。

「おとなり失礼します!」

「は?!」

聖女は突然そう言うと、僕の隣に勝手に腰を下ろした。

いやいやいや、何なのこいつ??
怖すぎなんだけど??

僕のあからさまなほっといてくれオーラに気づいてないのかよ?!

というか、こいつ、聖女ってことはアイツの妹だよな…?

なるほど通りで…

こいつら姉妹揃って空気が全く読めない。

めちゃくちゃそっくりじゃないか。
最悪だ…

大概普通の人はこうやってあからさまに嫌そうな態度を取れば勝手に離れていってくれるのに。

アイツも然りコイツも然り、メンタル構造どうなっているんだろうか。

全く理解できない。

というか…

いつのまにかご飯を食べ終えた猫たちも、コイツにべったりしてやがる。

頬を擦り寄せたり膝の上に乗っかったりして…


おい、餌をあげたのは僕だぞ…?
ふざけんなよコイツら…


クソ…
気に食わない…

姉妹揃って気に食わない…


「お名前あるんですか?」

僕が眉間に皺を寄せて聖女を睨んでいると、オス猫の方を抱きかかえながらキラキラした笑顔で僕に問いかけてきた。

いやいやいや、ここまで来ると怖いんだけど??

何で普通に話しかけてくんの?!

僕の表情みえないの?!

しばらく睨みつけてみたが、キラキラ瞳でじっと見つめられるだけなので、居心地が悪くなって目を逸らした。

クソ…
負けた…

「いや別に」

僕がボソッと呟くと、「そうなんですね!」といって嬉しそうにニコッと笑った。

横目でちらっとみていたが、その笑顔が眩し過ぎてまた目を背けた。

こういうあからさまに純粋ネアカみたいなやつはどうも苦手だ。

自分の汚いものが全部コイツの光で照らされて露わになるみたいな気持ちになる。


これだったらまだ姉の方のように人間の汚いものを詰め込んだみたいな欲望に忠実なやつの方が見ていて安心する。

いや。別にあいつと一緒にいるのが安心するわけではないが。

マシというだけだ。


それにしても…
ばしばしと感じるこいつの光の魔力…


光属性だから普通の人にとっては心地いいかもしれないが、昔からなぜか僕は光魔法がちょっと苦手だった。

師匠に聞いてみたら個人差はあるから仕方ないとは言われたけど。

なんかソワソワして気持ち悪い。


「もう少しそのダダ漏れの魔力しまった方がいいんじゃない?自分が聖女ですって言って歩いてるみたいで危ないんじゃないの?アイツに注意されなかった?」

あまりの光の圧力に、僕は思わず聖女に呟いた。

すると聖女は目を丸くして僕のことを見つめた。

しまった…

つい煩わしくて言ってしまったが、黙っておけばよかった。

やめろよ…
そんな綺麗な瞳でこっちをみるなよ…

「すごい!魔力に敏感なんですね??もしかして、アスパル様ですか??」

「え?」
突然名前を呼ばれた事に驚いて思わず声を上げてしまった。

「私、ミーチェ・ルミナーレと申します!お姉さまからいつもお話を聞いてたのでお会いできて嬉しいです!」

何で知っているのか不審に思って聖女を睨みつけていると、聖女はそう言ってニコニコと笑顔を向けてきた。


まじかよ…

アイツ家でも僕の話してるのかよ…

怖過ぎだろ…

僕について話すことなんて何もないだろ…


「どうせ僕の悪口とか言ってるんでしょ。」

僕が呟くと、聖女はびっくりした顔をして手に持ってたオス猫を地面に下ろすと、慌て顔の前で手をブンブンと横に振った。

「とんでもないです!全くわるいこととかではなく!お姉様はアスパル様のことを褒めてました!」

「はぁ?!」

聖女のあまりにも理解不能な発言に、僕はまじまじと聖女を見つめた。

アイツが…?

僕を褒める…?

いやいや。

ありえないだろ。

僕がアイツに勝てたことなんて一度もない。

褒めるところなんて一つもないだろ。

褒めるなんてありえんのか…?

いやないだろ…

ないない…

でも…
コイツも嘘をついてるような匂いはしない。

え…じゃあ…本当に褒めたのか…

ぼくを…?

いったい何て…?

そう思いはじめたら微妙に気になってくる。

「アイツ…なんて言ってた…?」

聞くつもりなんかなかったのに、つい口をついてでてしまった。

すると聖女は眉を垂らして困ったような顔をして「あ、えっと…」と吃り出した。

あぁ。
なんだ。
ほら。
やっぱり。

ただの建前じゃん。

「やっぱりね。アイツが僕を褒めるなんておかしいと思った」

「違うんです!」

僕がため息をついて呟くと、聖女が慌てて否定した。

「違うって何が?」

「えっと…その…」

僕が聖女を睨みつけて聞き返すと、聖女はさらに困ったような顔をした。

なんだよ。
そんな困るなら最初からそんな嘘つかなきゃいいだろ?

「どうせアイツ悪口言ってたんだろ?僕のこと馬鹿にしたりしてさ。」

僕はイラッとして鼻で笑いながらさらに聖女に言い捨てた。

すると聖女は少しムッとしたような顔をした。

「いえ!決してそんなことはないです!!お姉様は人の悪口なんか言いません!!」

「じゃあなんで言えないの?」

「それは…」

僕が煽るように質問すると、聖女はまた下を向いて黙ってしまった。

何だよさっきから。
結局何がしたいんだよコイツは。

「いいよじゃあ。怒んないから正直に言いなよ。アイツが僕のことをなんて言ってたのか。」

僕は痺れを切らして強めの口調で聖女に言い捨てた。

すると聖女は少し考えてから、僕の方をじっと見つめて、申し訳なさそうに口を開いた。

僕は一体どんな胸糞悪い言葉が出てくるのかとぎりッと奥歯を噛んでそれを見守った。

「…アスパル様は…魔攻要員としては最強で…将来的に絶対役に立つし、もし魔王と戦う事になったとしたら…アスパル様なしじゃ絶対勝てないから…その…必ず…媚を売っ…いえ…その…仲良くしておいた方がいい…と…」

「へ…?」

そのあまりにも予想を反した聖女の口から絞り出された発言に、僕は思考が停止してぽかんと口を開けた。

すると聖女は突然ハッとしたような顔をして顔の前で手をブンブンと横に降り出した。

「あっ!わたし!そんなつもりでここにきたわけじゃないんですよ!?下心できたわけじゃないんです…!たまたまです本当に!道に迷ってしまって…!」

そこまで言って聖女は急にピタッと止まって、また少し考えるような顔をしてから、悲しそうに俯いた。

「でも、仲良くなれたらなって気持ちはあるんですが…それも…下心といったら下心ですよね…」


いや…

いやいやいや…

ちょっとまって?

なに…それ…?

どういう…こと…?

魔王…?

あぁ、確かにアイツはよく僕の前でも魔王のことを口にする。

予言にあるように近年中に魔王が復活する可能性が高いと。

そして独自のルートでかき集めた文献から弱点を分析したとかいう根拠のない不気味な魔王攻略法をよく僕に耳にタコができるほど解説してくる。

さらに以前変な手書きのイラスト付きの資料も渡されたけど、なんか新手の宗教勧誘されてるような気分になって気持ち悪くてすぐに捨てた。

まあ、たしかに一部の派閥や聖女を信仰する危なめの宗教団体とか、魔王が復活することを本気で信じてるヤツらはいるにはいる…
いや、それも結局は政治的に利用しようとしてるだけだとは思うけど。

でも500年もの間この国はずっと平和だったし、今の所『光の檻』も『光のベール』も全く壊れる兆しがないのに、魔王が復活するなんて本気で思ってる奴は、この国にほとんどいない。

だからアイツはいつもそんなことを言って僕をおちょくって、僕がどう返すかの反応を見て楽しんでるんだと思ってた。

のに。

この純粋そうな妹にも、そんなことを真面目に吹き込んでいるのか。

アホなのか?
あいつ…

いや…

ばかだろ。



「ぷっ…あはは!」

思わず僕は吹き出した。


しかもなんだよ。

僕がいないと魔王が倒せないから利用するために媚を売れと?

なにそれゲスすぎんだろ!

妹になんてこと吹き込んでんだよ?!

しかもそれを妹に本人にバラされてたら意味ないだろ?!

ほんとにバカだろアイツ。

いや、まぁ、確かにそう言うこと言いそうではある。
利益重視で合理的なアイツらしいっちゃらしいけど。

でももし本当に伝承の魔王が予言通りに復活したとしたら、予言によればこの世が終わるぐらいの大災害になるって話しだろ?

そんなの僕がいたところでどうにもなる話ではないだろ。

それなのにそんなことを大真面目な顔して妹に解説してんの??

面白すぎるでしょ、アイツ!!

僕が腹を抱えて笑っていると、聖女がびっくりした顔でこちらをみている事に気がついて、しまったと思って口を押さえた。

人前でこんなに大笑いをしてしまったのはいつぶりだろうか…

いや…初めてかもしれない。

クソ…
またアイツのせいでこんな醜態を…

僕は慌てて咳払いをして表情を整えた。

「相変わらずアイツはいい性格してるね。君も振り回されて大変だね」

僕が嫌味を込めて呟くと、聖女は少しキョトンとした顔をしてたあと、何かにピンときたような顔をしてニコッと笑った。

「アスパル様みたいにお姉様と信頼関係築けるようになりたいです!」

「はぁ?!」

あまりの脈絡のない理解不能な聖女の謎解釈に、僕はギョッとして声を上げてしまった。

すると聖女は嬉しそうにニコニコしながら口を開いた。

「アスパル様の笑顔を見たらお姉様と仲良しなんだなってことが分かりました!」

「なっ?!」

自分で自分の顔に血が昇っていくのがわかった。
顔が熱い。

クソ…何だよその解釈?!
はずかしすぎる!!

僕とアイツがなかいい?!
んなわけないだろ!!

「べつに、なかいいわけじゃない!アイツとはライバルだから!」

咄嗟に反論しては見たものの、我ながら言い方がなんか子供っぽくなってしまってさらに顔が熱くなるのがわかった。

クソ…!
調子狂う!!
アイツのせいだ…!!

マジ次あったら殺す!!
絶対メテオですり潰してやる!!


「じゃぁ僕行くから。」

僕は足元にある猫の餌用に敷いた紙を急いで折り畳んで立ち上がると、手を伸ばして聖女の足元にある鞄をひったくった。

そして振り返らずに聖女のことを見ないようにして足早にその場を去った。

まじアイツ覚えてろよ。

絶対許さない。


僕は学園の寮へと帰る道を早歩きで進みながら先ほど聖女に言われた言葉を色々と思い出す。


僕にあんなに恥をかかせたアイツは本当にムカつくけど。


でもまぁ。

自分でも不思議なことに、利用価値あるから仲良くしとけって言われたことに関してだけは悪い気はしなかった。


ぶっちゃけ、こんな僕と仲良くする理由なんて、そんな理由じゃなきゃ、僕も納得できない。

「魔攻要員としては最強…僕なしでは勝てない…か…」

さっき聖女が言っていた言葉をもう一度口に出してつぶやいてみる。

するとなんだか胸の奥がくすぐったいような気持ちになった。


アイツ、僕のことそんなふうに思ってたんだ…


そう思うと無性に鳩尾の辺りがゾワゾワして勝手に口角が上がってしまったのが自分でもわかった。

なんだこれ…

アイツに褒められて…僕…喜んでんのか…?


なんだかそう思うとそれはそれでムカついてきたので、咳払いをして口元を無理やり間一文字にしてその感情を心の中に押し込めると、鞄を胸に抱えて残りわずかな寮への道のりを駆け出した。
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