私を見つけて!  転生令嬢は失った婚約者との運命を取り戻したい

耳おれ猫

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【本編完結】あなたと共に

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 目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋だった。
「ううん、違うわ。どこかで見た覚えがあるもの…あっ、ラジル王国の王都にあったゴルシラック伯爵鄭だわ」と私は思い出した。

 そこは、ベリルが結婚の為に王都に呼び寄せてくれたゴルシラック伯爵鄭のルルレットが暮らしていた客室だった。部屋を見回していたうちにベリルが部屋に飛び込んで来た。

「ルルレットいるか?」血相を変えたベリルに「あっ、ベリル、父上と母上はまだお休みなのかな?」と返して「あれ?」と思った。自分の身体を見回してとても違和感がある。

「私、クロウズじゃない。ルルレットだ!」と思わず叫んだ。

「おまえも記憶を持ったまま時間を遡ったようだな」とベリルはほっとした顔になった。
そこでベリルが眼帯をしていない事に気がついた。傷一つないベリルの顔はとても綺麗でかっこ良くて、私は恥ずかしくなって俯いたら、「ルルレットはやっぱりかわいいな。久しぶりに会って惚れ直したよ」と言われて私は顔が真っ赤になったのを感じた。

 ベリルと私はナジル湖に遊びに行く日に戻っていた。あの盗賊団に攫われて殺された日だ。
そう思うと突然あの時の事がフラッシュバックして私の身体は震えが止まらなくなった。ベリルが私の身体を強く抱きしめて、「大丈夫だ、君は今日ナジル湖に行かない。君を傷つける物は何も無いんだよ」と言って震えが治まるまで抱き続けてくれた。
 震えが治まって「もう大丈夫」と言うと、ベリルは「ミレディーナ王女が王太后の追悼ミサに行くか確認して来る」と言って城に向かった。
私は部屋から出る気になれず、風邪を引いた事にして食事も部屋に運んでもらい部屋から一歩も出なかった。
 昼過ぎに帰って来たベリルに聞くと、王女は率先してミサに参加されたそうだ。
日頃の我儘も全く出ず、同僚のアルフレッドも「今日の王女殿下は様子がおかしい。何か変な物でも食ったんだろうか?」と言っていたと笑った。
国王陛下も王女の立派な態度に「王女も大人になったものだ」と喜ばれたと言う。
 それを見て安心したベリルはその後、王都周辺を管轄にしている中央騎士団の詰め所に向かい、ナジル湖の近くに盗賊団のアジトがあるから、討伐に力を貸して欲しいと依頼に行った。ある筋からの情報で今晩盗賊団が全員アジトに集まる予定らしいと盗賊団の存在を知らせたのだ。
 あの日の記憶通り、朝はあれだけ快晴だった空が昼過ぎからどんどん暗くなってきた。
ベリルは中央騎士団をアジトに案内して来ると言って出ていった。
「ベリルが無事に帰って来ますように!」と私は祈った。




 ベリルと中央騎士団は、ベリルの案内で強い雨の中、静かにアジトに近づいた。
厩の中には記憶通り15頭の馬が繋がれている。ベリルの合図で彼らは一斉にアジトに踏み込んだ。

「何だ!騎士団だ!逃げろ!」

 盗賊達は、踏み込んだ騎士団に慌てて逃げ出そうとしたが、家の周りは騎士団に取り囲まれている。

「おまえ達は1人も逃がさないぜ!」とベリルは盗賊団の足の腱を斬っていった。

「ルルレットの無念を存分に味わえ!」

 その日、アジトにあった犯罪の証拠を元に、捕らえられた盗賊達は全員死刑になったそうだ。
帰って来たベリルに話を聞いた私は嬉しさにまた涙した。心の底に溜まっていた澱が消えたような気がした。




 しばらくして、ミレディーナ第一王女殿下とズッシード王国のサイラス国王陛下のご結婚が決まったと発表があった。ズッシード王国から国王陛下にお輿入れの打診が来たそうだ。
 サイラス国王陛下は昨年王妃を亡くされて、5才の王女殿下がお一人おられると言う。
ミレディーナ王女殿下より10才以上お年上でしかも子持ちの再婚という打診が来た時には、誰もミレディーナ王女が聞き入れると思わず、国王陛下も一笑に付しておられたそうだ。でもミレディーナ王女はすぐに「承諾する」と言われた。
 国内の高位貴族達からは年頃の息子を持つ者を中心に、なぜそんな年の離れた国王に王女を嫁がせるのかと反対する者が多く出た。
国王陛下もミレディーナ王女に「もっと条件の良い嫁ぎ先がいくらでもあるのだぞ」と止められた。
 でもミレディーナ王女は周りの意見に対して頑として「この輿入れの話以外受けるつもりはない。邪魔をするのは許さない」と言われたそうだ。
最後は国王が根負けして、ミレディーナ王女は嬉々としてズッシード王に嫁がれて行った。

 そして私とベリルも結婚した。
王都の教会で行われた結婚式には、ゴルシラック伯爵家とレーシング子爵家、近衛騎士団からもたくさんの人が参列して盛大に行われた。
 私は転生してから会っていなかった父、レーシング子爵に会い、懐かしさのあまり涙が止まらなくなった。
「お父様…」と言って泣き崩れる私を見て父は驚いたようだった。結婚して家を出るのが寂しくて泣いているのだろうと勘違いして「結婚してもいつでも遊びにくれば良いよ」と、ちょっと思ったのと違う励ましをくれた。
でも父とバージンロードを二人で歩くことができて本当に嬉しかった。







 (ズッシード王国 王城)


「ようこそ、ミレディーナ王女殿下、私がこの国の国王でサイラス・ベルナルド・ジクル・ムスカ・ズッシードだ」

「お初にお目にかかります。ミレディーナ・ジータ・ハン・ラジルでございます。不束者ですが、何とぞこれからお導きいただきますよう、よろしくお願いいたします」

「これが娘で、王女のシルビアーナ、5才だ」

「お初にお目にかかります。王女のシルビアーナでございます。よろしくお願いいたします」

「………」

「まあ、サイラス様、またこのご挨拶をするとは思いませんでしたわ」ミレディーナは苦笑した。

「まあ良いではないか。これも形式美だ」

「シルビアーナ様、この度は貴重なスキルを使用していただきありがとうございました。おかげで何の憂いも無くここへ戻ってくる事ができましたわ。ベリルもルルレットも無事に戻って前世を続けております。もうすぐ結婚式の予定ですわ」

「お義母様、お帰りなさいませ。父上がお義母様が戻って来られるのはまだか、まだかとうるさくって!戻ってきていただけて本当に嬉しいです」シルビアーナは害虫でも見るかのように父を見て言った。

 それに知らん顔をしてサイラスは言った。「おや、侍女の姿が見えぬが、付いて来ておらぬのか?」

「まあ、サイラス様、シルビアが嫁いだラグアード伯爵は、浮気はするわ、金遣いは荒いわ、暴力は振るうわで、とてもシルビアをまたラグアード伯爵に嫁がせるなんてできませんわ。今回は私一人で参りました。それにベリルとルルレットを呼び寄せるおつもりでしょう?ルルレットを私の侍女にしようと思いますのよ」

「いや、ルルレットは王太子教育を10才で終えた才媛だぞ。彼女は私が使う。侍女になどもったいない」

「まあ、私の侍女にするのがもったいないと言われるのですか!それならシルビアーナ、あちらでラジルのお土産を開けましょう。今回も花人形は持って来たけど、あなたには美味しいお店のお菓子と流行作家の恋愛物語の本と人気役者の姿絵の方が良いかしらと思ってたくさん持って来たのよ。今から二人で楽しみましょう。ではサイラス様ご機嫌よう!」

「待ってくれ、ルルレットの事はもう一度考えてみる。私も仲間に入れてくれ!」

 ズッシード城は、以前と違ってにぎやかになりそうであった。



 (ラジル王国)

 ミレディーナ王女殿下がズッシード王国に嫁がれて1年後、私とベリルの間に赤ちゃんが生まれた。女の子でリリカと名付けた。すると、ラジル王家からズッシード王国に嫁がれたミレディーナ様のご出産が近いので乳母になってもらえないかと打診が来た。
 夫のベリルは近衛騎士団を辞める事になるので、ズッシード国王の側近というポストを用意すると言う。家族全員で来て欲しいとの要請だった。

 私は父と呼んだ国王陛下が私を覚えていてくださったのがとても嬉しかった。ズッシード語も忘れていなかったし、王太子教育で受けた教育も全部覚えていた。馬にも乗れるし、剣も動きは多少鈍くなったが、再び訓練して使えるようになった。
 私たちはすぐに承諾の返事をした。そして住んでいた屋敷を処分し、ズッシード王国に旅立ったのである。

 ズッシード王国は記憶の通り変わりなく、国王陛下は覚えている姿よりちょっとお若かった。私を見るなり、「クロウズ、おまえ美人だったんだな」とおっしゃった。そして、ベリルの顔に傷が無いと驚かれ喜ばれた。
 あの日目覚めたら、陛下もシルビアーナ様も私たちの記憶を持ったままだったそうだ。陛下はラジル王国にすぐさまミレディーナ王女殿下の輿入れの打診を送ったのだと嬉しそうに笑っておられた。

 そして間もなくミレディーナ様は男の子をご出産された。王子は国王陛下と同じ黒髪で目はミレディーナ様似のかわいい男の子だった。
陛下はクロウズが赤ちゃんの時にそっくりだなと言われ、『レイクロウズ』と名付けられた。クロウズをいう名の王子がいたと王家の歴史に残したかったと言われた。

 ミレディーナ様は、その後双子と三つ子を含めて王子を5人、王女を2人ご出産された。城は賑やかな王子殿下と王女殿下の声で溢れた。そういえばラジルの王城でメルディーナ王女殿下がこの世代の王子が少ないと言っておられたのを思い出した。うちの王子様方はかなりモテるに違いないと思った。

 私とベリルの間にも、1人の男の子と2人の女の子が生まれ、私は乳母として、母として忙しく働いた。

 そして子供たちが成長しレイクロウズ様は8才になられた。あの厳しい王太子教育の真っ最中だ。
乳母の仕事が終わってやれやれと思っていたら、国王陛下から次は国内各地を回る国王直属の監察官になるよう言われた。ベリルは副官と護衛官の兼任だ。
王太子教育を全て終わらせた優秀な者を遊ばせておくのはもったいないとの仰せだった。



 そして今、私は国王陛下直属を現わす内府紋を付けたマントを着て馬に乗っている。隣には同じマントを着たベリルがいた。

「さあ、ベリル最初にどこに行きましょうか?」

「最初はジルデア公爵領へ行って、ドラゴンの魔石の破壊だな。俺は風使いだからどれだけ霧が深くても吹き飛ばす事ができる。だいたいの位置は以前ギルに聞いて把握しているし、ドラゴンの墓場を見つけるのは容易だと思う」

「破壊したらギルの家族が路頭に迷うのではないですか?」

「ギルの父親は漁で行方不明になったと言っていたから、ゴルシラックの実家の力を借りて探し出した。父親は頭を打って記憶喪失になっていたらしい。ギルの家に連れ戻したら症状が改善したそうで元気に働いているそうだ。ギルが薬草を探しに来る事はもう無いだろう」とベリルは教えてくれた。

「それでは遠慮なくドラゴンの魔石を破壊できますね。それが済んだらジルポット鉱山にも行って調査をしないといけませんね。前はランドア聖国の侵攻で調査がそのままになっていますから、ジルデア公爵家のクレナンドが採掘量の過少申告に関与していないか調べる必要があります。クレナンドも今回はミレディーナ様が5人も王子殿下をお産みになりましたから国王になろうなど馬鹿な考えは持たないでしょうが、私を暗殺しようとした事は忘れません。クレナンドは要注意人物としてマークしましょう」

「そうだな。ジルデア公爵家はジルポット鉱山の他にも鉱山を持っている。叩いたらほこりが山ほど出て来るだろう」

「ランドア聖国のジルベール殿下はどうでしょう?調べたらランドア聖国の今の王太子は彼の兄王子のようです。なんでも彼は宝物庫に保管されていた王冠を盗んだ罪で王家から追放されたとか。ランドア聖国はもう大丈夫でしょうか?」

「そうだな。今回は兄王子が王太子ならゴルシラックの港が狙われる事はもう無いだろう。しかし盗んで王冠を得たところで王位は得られないのに何がしたかったんだろうな」

「彼が欲しかったものは何だったのでしょうね?そうだ、ターミル砂漠にいるアクゥとチャルは迎えに行かないのですか?」

「アクゥとチャルは走るのが大好きだからな。一度”巨大化”を使ったワームが再び巨大化する事は無いし砂漠は安全だ。広い砂漠を好きなだけ走る方が幸せだろうと思う」

「寂しいですけど、それが一番良いのでしょうね。でも子供達に砂漠を走るアクゥ達を見せてやりたいわ」

 ベリルの脳裏に夕暮れのターミル砂漠をバックに走るターミルクイナの群れがよみがえった。どこまでも真っ赤に染まる砂漠をバックに1列になって走るターミルクイナの群れ。あの美しい景色を子供たちに見せたらとても喜ぶだろう。それはとても良い考えに思えた。
 しかしベリルとルルレットの3人の子供達は、今城で暮らしている。王子殿下や王女殿下の学友として招かれたのだ。日常の世話は、ルルレットの乳母仲間だった女性や侍女たちが引き受けてくれているので問題はない。剣の練習には国王陛下が度々参加され、王子殿下と一緒に稽古をつけていただいているらしい。
 広い城を所狭しと駆け回っている子供たちにターミル砂漠に行くと言ったら、王子や王女殿下も一緒に行きたいと言うのではないだろうか?もしかして国王陛下も…と嫌な考えが浮かんでベリルは頭を振った。
 その時ルレットが「子供達を砂漠に連れて行くと言ったら国王陛下も付いて来そうですね」と言った。やはり同じ事を考えていたようだ。

 監査官を拝命する時に、国王陛下から内々に監査官として大きな手柄を立てたら、ルルレットを将来女性初の宰相にしたいと言われた。国王陛下はクロウズだったルルレットの能力と人柄にに絶対の信頼をおいておられる。外国人で女性である事は障害にはならないだろう。
 あの時、ルルレットはシルビアーナ様のスキルで夢を見ないという選択肢もあった。見なかったら宰相どころか、そのままクロウズ王太子でいられたし、何もしなくても国王になれたのだ。だけどその全てを捨てて、私と共に生きる道を選んでくれた。
 ベリルはそんなルルレットを宰相にしたかった。彼女の持つ力を思う存分発揮してもらいたかった。
前回の旅で知った魔力の属性の組み合わせで掘るトンネルの掘り方は誰にも言っていない。トンネルに適した場所を今回の視察でピックアップして報告したらルルレットの手柄の一つになるだろう。

「そろそろドラゴンの墓場に向かいましょうか」

「そうだな」

 私たちは広い草原の道を馬を並走させてジルデア公爵領へ向かう。気持ちの良い風が吹いて私達を見送ってくれるようだった。



 ふいにルルレットが馬を止めベリルの方を向いて言った。



「ベリル、私を見つけてくれてありがとう」



 ベリルはふっと笑って言った。



「おかえり、ルルレット」



 一瞬驚いた顔をしたルルレットだったが、すぐに花が綻ぶように笑った。






 「ただいま、ベリル」







     転生令嬢は失った婚約者との運命を取り戻した



 









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