95 / 183
話し合い
しおりを挟む
ピノちゃんを足で掴みながらパタパタ飛んでる黒い子......うん、やっぱ獲物を捉えた様にしか見えない。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
白い子は呆れた目で黒い子とピノちゃんを見ている。お前はマトモな感性を持っているようだな。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
アイコンタクトを交わし、軽く頷き合う。
この時初めて白い子としっかり仲間になれたような気がした。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
しばらく進むと川に到達する。川幅は前より狭く、水深は結構深くて流れは早い。
水はかなり透明で、深い割に底まではっきり見える。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
大きめの魚が泳いでいるのも見えたから、後で釣りでもしようかと思っている。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
あんこはお散歩してくると言って離れていってしまい、ちょっと寂しい。
黒い子とピノちゃんはお空の散歩を楽しんでいる。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
それはさておき、鳥ちゃんズの寝る場所はどうすればいいだろうか。
止まり木?それとも普通にフカフカなのを敷いとけばいいのか?
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
白い子が都合良く暇してるっぽいから聞いてみようか。
おいでおいでと手招きすると、面倒くさそうにしながらもこっちへ来てくれた。
もうちょいデレてくれてもいいのに......
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
「君らの寝床を用意しようと思ってるんだけど、どんなのがいいとかの意見があれば教えてくれたら嬉しい」
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
白い子は少し考えた後に意見を出してくれた。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
・止まって休めるような場所がほしい
・暗くて狭い場所もあれば嬉しい
・高さもほしい
・暗くて狭い所は柔らかいのが理想
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ふむ......一応全てを兼ね備えた物に心当たりはある。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
完全にその要望はキャットタワーで賄えるよね。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
大きめのキャットタワーをお取り寄せ。
こんなんでどうかな?一応そちらの要望を大分反映出来ていると思うんだけど。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
............ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
........................ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
いきなり目の前に現れた初めて見る物体を、恐る恐るながらも検分していく白い子。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
今は穴の中に入っていって中を確認している。入っていく時の様子が可愛かった。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
止まり心地を確認したりと、一通りキャットタワーを見て回った白い子が戻ってきて俺の肩に止まる。
おぉぉ?なんか距離感が縮んだ気がする......
穴の中にもう少し柔らかいのを置いて欲しいとリクエストがあったので、タオルを敷いてあげたらそれで満足したらしい。
ほっぺをモフッと羽根で押された。多分感謝の気持ちを伝えているんだと思う。
白い子は俺から離れて穴の中へ向かって行ってしまった。もう少し触れ合ってくれてもいいのにー......
黒い子用のも用意しておこうか。コレが気に食わなかった場合は、黒い子の意見を聞いてそれに沿った物を用意しよう。
家族が増えたので、今までのよりも大きいサイズのテントを用意。作業に慣れてきたのでテキパキと設営していく。
中にキャットタワーを設置、残りはいつものあんことピノちゃんのスペースを作って完成。
まだお散歩している子たちは帰ってこないし、白い子はキャットタワーで休んでいる。
うん、のんびり釣りでもしようか。
渓流釣り用の竿を用意。ルアーとかに食いつくのかわからないから、今回は餌釣り。
芋虫とかは触りたくないので餌はイクラちゃん。
無理そうだったら違う餌にすればいいや。
先程大きめの魚がいたポイントへ移動、大きい石の上に腰掛けて糸を垂らす。
一匹くらい釣れればいいや。ゆったりした時間を楽しもう。
◇◇◇
......全然ゆったり出来なかった。
スレてないみたいで、まぁどんどん食いつくのよ。ここの魚たちは。
物珍しい種類の魚は居なかったけど、前に捕った魚よりもサイズの大きいヤマメもどきやアユもどきをたくさんゲットできた。
でっかいサーモンみたいなフォルムのヤツもいたけど、イクラに食い付いて来なかったからこちらは釣れず。
秋鮭は食べてみたかったからズルをして糸で二匹ほど捕獲した。
▼グレイトラクス
秋は産卵を控えていて脂のノリがよく、とても美味
甲殻類を食べていないので身は白く、独特のクセも少ない
生よりも火を通した方が美味しく、ちゃんちゃん焼き、ホイル焼きがオススメ▼
ウッス。異世界の未知の寄生虫とか怖いから生食はしない。
アイヌとかでも一度凍らせてから半解凍した状態で食うらしいし、日本みたいに刺身で食えるのは努力の結晶だろう。
......ちゃんちゃん焼きもホイル焼きも美味しいよな。
一匹はホイル焼き、もう一匹はちゃんちゃん焼きにしよう。
切れ味抜群の何にでも使える糸で手早く三枚におろす。
片手で水を出しながら血を洗い流し、切り分けた身や他の部位を綺麗に洗っていく。
その際に皮は剥いでおく。ホイル焼きにもちゃんちゃん焼きにも皮は特に必要性を感じないので。
この皮は個人的に後で楽しむ用だ。
残念ながら子持ちはいなかった。異世界イクラを味わってみたかったぜ。
コイツが美味かったらもう何匹か捕獲するから、その時にきっと子持ちもいるだろう。
さて、今日食べたい気分なのはホイル焼き。バターポン酢で味付けした物を食べながら酒を飲みたい。
切り身に塩コショウで下味を付け、えのきとしめじ、千切りの人参とスライス玉ねぎ。
アルミホイルに油を塗って具材を置いていく。
調理酒を垂らしてから包んで準備は終わり。
後は焼いていくだけなので楽でいい。たったこんだけの調理で極上のおかずになる。
お次は俺の個人的な楽しみの準備。
さっき剥いだ鮭の皮をよく洗ってから塩を振っておく。
七輪を準備して火を熾し、鮭の皮を香ばしくカリッとするまで焼いていく。
無限に酒が飲める凶悪なおつまみの完成。
次いでにハツとカマも焼いておく。
皆ごめんね......これらは独り占めさせてもらうよ。
君たちがこの味を覚えるのはまだ早いと思うの。
フフフフフ......作ってる時に個人行動していた君たちが悪いのさ。
まだウチの子たちは戻ってきていないので、出来上がった料理は収納しておく。
暇になってしまった。
早く帰ってきてくれないかしら。
ふぅ......しゃーない。
骨喰さんと面談しましょうか。
キレてないといいけど......
収納から骨喰さんを取り出すと、案の定不機嫌オーラ全開でしたー。
さぁ話し合いのお時間です。
「なんで収納されたかはわかってるよね?確かに俺も悪かったんだけどさ......」
全面的に俺が悪い......と。
そうか、反省の色皆無なのね......
「うん......確かに火種は俺が提供したよ。笑うだけならいいよ。
でもさ、あそこまで煽る事はないよね?」
今までの刀生、一番笑わせてもらった......あれはずるいとか言われても......
「確かに骨喰さん全盛期の時には、あんな事言う輩は居ないもんね!!その時代に厨二病患者がいたらビックリですよ」
アレは厨二病って言うんだねーって......いや、そこは感心しなくていいよ!!
結局また俺が煽られてダメージ受けとるやんけ......
「反省の色が見えないので、もう少し幽閉致します。どうもありがとうございました」
ササッと収納した。
何か言ってた気がするけど、急に耳が遠くなったからよく聞こなかった。
煽り耐性のない俺も悪いけど、あそこまで揶揄ってくると普段使いには厳しい。
最大の敵は刀とか嫌すぎるねん。
上手く和解できる日は来るのだろうか......
収納した途端に白い子が寄ってきて、何アレ!と聞いてきた。
プレッシャーマシマシだったし、まだ対面してないから驚くのも無理ないよね。
「俺の愛刀だから害は無いはずだよ。ちょっとお仕置きしてる最中だったから少し不機嫌で、プレッシャー出しまくってたのよ」
びっくりさせてごめんねと撫でる。すんなり触れられてびっくりしたけど、大人しく撫でられてくれた。
黒い子も気付いたはずだけど、ピノちゃんが同行しているから説明してくれたと思う。
それにしてもかなりビビったみたいだね。お触りタイムありがとうございます!!
和解した後にしっかり紹介するからもう少し待っててね。
あぁ......それにしてもこのモチモチ触感の羽毛たまらん!!
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
白い子は呆れた目で黒い子とピノちゃんを見ている。お前はマトモな感性を持っているようだな。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
アイコンタクトを交わし、軽く頷き合う。
この時初めて白い子としっかり仲間になれたような気がした。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
しばらく進むと川に到達する。川幅は前より狭く、水深は結構深くて流れは早い。
水はかなり透明で、深い割に底まではっきり見える。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
大きめの魚が泳いでいるのも見えたから、後で釣りでもしようかと思っている。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
あんこはお散歩してくると言って離れていってしまい、ちょっと寂しい。
黒い子とピノちゃんはお空の散歩を楽しんでいる。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
それはさておき、鳥ちゃんズの寝る場所はどうすればいいだろうか。
止まり木?それとも普通にフカフカなのを敷いとけばいいのか?
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
白い子が都合良く暇してるっぽいから聞いてみようか。
おいでおいでと手招きすると、面倒くさそうにしながらもこっちへ来てくれた。
もうちょいデレてくれてもいいのに......
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
「君らの寝床を用意しようと思ってるんだけど、どんなのがいいとかの意見があれば教えてくれたら嬉しい」
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
白い子は少し考えた後に意見を出してくれた。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
・止まって休めるような場所がほしい
・暗くて狭い場所もあれば嬉しい
・高さもほしい
・暗くて狭い所は柔らかいのが理想
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ふむ......一応全てを兼ね備えた物に心当たりはある。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
完全にその要望はキャットタワーで賄えるよね。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
大きめのキャットタワーをお取り寄せ。
こんなんでどうかな?一応そちらの要望を大分反映出来ていると思うんだけど。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
............ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
........................ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
いきなり目の前に現れた初めて見る物体を、恐る恐るながらも検分していく白い子。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
今は穴の中に入っていって中を確認している。入っていく時の様子が可愛かった。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
止まり心地を確認したりと、一通りキャットタワーを見て回った白い子が戻ってきて俺の肩に止まる。
おぉぉ?なんか距離感が縮んだ気がする......
穴の中にもう少し柔らかいのを置いて欲しいとリクエストがあったので、タオルを敷いてあげたらそれで満足したらしい。
ほっぺをモフッと羽根で押された。多分感謝の気持ちを伝えているんだと思う。
白い子は俺から離れて穴の中へ向かって行ってしまった。もう少し触れ合ってくれてもいいのにー......
黒い子用のも用意しておこうか。コレが気に食わなかった場合は、黒い子の意見を聞いてそれに沿った物を用意しよう。
家族が増えたので、今までのよりも大きいサイズのテントを用意。作業に慣れてきたのでテキパキと設営していく。
中にキャットタワーを設置、残りはいつものあんことピノちゃんのスペースを作って完成。
まだお散歩している子たちは帰ってこないし、白い子はキャットタワーで休んでいる。
うん、のんびり釣りでもしようか。
渓流釣り用の竿を用意。ルアーとかに食いつくのかわからないから、今回は餌釣り。
芋虫とかは触りたくないので餌はイクラちゃん。
無理そうだったら違う餌にすればいいや。
先程大きめの魚がいたポイントへ移動、大きい石の上に腰掛けて糸を垂らす。
一匹くらい釣れればいいや。ゆったりした時間を楽しもう。
◇◇◇
......全然ゆったり出来なかった。
スレてないみたいで、まぁどんどん食いつくのよ。ここの魚たちは。
物珍しい種類の魚は居なかったけど、前に捕った魚よりもサイズの大きいヤマメもどきやアユもどきをたくさんゲットできた。
でっかいサーモンみたいなフォルムのヤツもいたけど、イクラに食い付いて来なかったからこちらは釣れず。
秋鮭は食べてみたかったからズルをして糸で二匹ほど捕獲した。
▼グレイトラクス
秋は産卵を控えていて脂のノリがよく、とても美味
甲殻類を食べていないので身は白く、独特のクセも少ない
生よりも火を通した方が美味しく、ちゃんちゃん焼き、ホイル焼きがオススメ▼
ウッス。異世界の未知の寄生虫とか怖いから生食はしない。
アイヌとかでも一度凍らせてから半解凍した状態で食うらしいし、日本みたいに刺身で食えるのは努力の結晶だろう。
......ちゃんちゃん焼きもホイル焼きも美味しいよな。
一匹はホイル焼き、もう一匹はちゃんちゃん焼きにしよう。
切れ味抜群の何にでも使える糸で手早く三枚におろす。
片手で水を出しながら血を洗い流し、切り分けた身や他の部位を綺麗に洗っていく。
その際に皮は剥いでおく。ホイル焼きにもちゃんちゃん焼きにも皮は特に必要性を感じないので。
この皮は個人的に後で楽しむ用だ。
残念ながら子持ちはいなかった。異世界イクラを味わってみたかったぜ。
コイツが美味かったらもう何匹か捕獲するから、その時にきっと子持ちもいるだろう。
さて、今日食べたい気分なのはホイル焼き。バターポン酢で味付けした物を食べながら酒を飲みたい。
切り身に塩コショウで下味を付け、えのきとしめじ、千切りの人参とスライス玉ねぎ。
アルミホイルに油を塗って具材を置いていく。
調理酒を垂らしてから包んで準備は終わり。
後は焼いていくだけなので楽でいい。たったこんだけの調理で極上のおかずになる。
お次は俺の個人的な楽しみの準備。
さっき剥いだ鮭の皮をよく洗ってから塩を振っておく。
七輪を準備して火を熾し、鮭の皮を香ばしくカリッとするまで焼いていく。
無限に酒が飲める凶悪なおつまみの完成。
次いでにハツとカマも焼いておく。
皆ごめんね......これらは独り占めさせてもらうよ。
君たちがこの味を覚えるのはまだ早いと思うの。
フフフフフ......作ってる時に個人行動していた君たちが悪いのさ。
まだウチの子たちは戻ってきていないので、出来上がった料理は収納しておく。
暇になってしまった。
早く帰ってきてくれないかしら。
ふぅ......しゃーない。
骨喰さんと面談しましょうか。
キレてないといいけど......
収納から骨喰さんを取り出すと、案の定不機嫌オーラ全開でしたー。
さぁ話し合いのお時間です。
「なんで収納されたかはわかってるよね?確かに俺も悪かったんだけどさ......」
全面的に俺が悪い......と。
そうか、反省の色皆無なのね......
「うん......確かに火種は俺が提供したよ。笑うだけならいいよ。
でもさ、あそこまで煽る事はないよね?」
今までの刀生、一番笑わせてもらった......あれはずるいとか言われても......
「確かに骨喰さん全盛期の時には、あんな事言う輩は居ないもんね!!その時代に厨二病患者がいたらビックリですよ」
アレは厨二病って言うんだねーって......いや、そこは感心しなくていいよ!!
結局また俺が煽られてダメージ受けとるやんけ......
「反省の色が見えないので、もう少し幽閉致します。どうもありがとうございました」
ササッと収納した。
何か言ってた気がするけど、急に耳が遠くなったからよく聞こなかった。
煽り耐性のない俺も悪いけど、あそこまで揶揄ってくると普段使いには厳しい。
最大の敵は刀とか嫌すぎるねん。
上手く和解できる日は来るのだろうか......
収納した途端に白い子が寄ってきて、何アレ!と聞いてきた。
プレッシャーマシマシだったし、まだ対面してないから驚くのも無理ないよね。
「俺の愛刀だから害は無いはずだよ。ちょっとお仕置きしてる最中だったから少し不機嫌で、プレッシャー出しまくってたのよ」
びっくりさせてごめんねと撫でる。すんなり触れられてびっくりしたけど、大人しく撫でられてくれた。
黒い子も気付いたはずだけど、ピノちゃんが同行しているから説明してくれたと思う。
それにしてもかなりビビったみたいだね。お触りタイムありがとうございます!!
和解した後にしっかり紹介するからもう少し待っててね。
あぁ......それにしてもこのモチモチ触感の羽毛たまらん!!
10
あなたにおすすめの小説
うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる