ぎゅっ。

桜花(sakura)

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離れないでね

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    「「 デイジーちゃん!」」   

  大《おお》きな公園《こうえん》の向《む》こうのほうから。 

  男《おとこ》の人《ひと》と女《おんな》の人《ひと》が、かけてきたんです。

  「パパ! ママ!」   

 デイジーちゃんは、パパとママの姿《すがた》をみつけると。  

 「わーん!」  

 と泣《な》きながら。  

 両手《りょうて》を広《ひろ》げた。 


   デイジーちゃんの、パパとママにかけよって。   ぎゅっ。って。抱《だ》きつきました 。


  「「よかった……デイジーちゃん」」  

 デイジーちゃんのママとパパも泣《な》いています。 

  「デイジーちゃん。ママとパパのそばからはなれちゃ ダメでしょ?」 

  「パパも、デイジーから離《はな》れたりしてごめんな」 


   「とりしゃんがね……」

    どうやら、デイジーちゃんね。   パパとママが、少しお話《はなし》をしているときにね。   

  お空《そら》を飛《と》んでいる鳥《とり》をみつけて。パパとママのそばを離《はな》れて。  


   かけだしてしまったみたい……   


 「本当《ほんとう》によかったわ……」  

 ヴィントと、ルーナと、ベルクのママがそう言《い》うと。

  「「助《たす》けていただいて、ありがとうございました」」 


  デイジーちゃんの、 パパとママがね。泣《な》きながら 。


   「ありがとうございました」   


  って。  


 お礼《れい》をいったの。       
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