66 / 153
13章 世界の管理者
草原の主 1
しおりを挟む
戦いが終わっても雨は降りやまない。
エルフ族が語るには強大な儀式魔法による余波だという。
だがエルフたちは、ある理由を持って雨を降らす魔法を維持し続けていた。
その理由とは、彼らの自衛の為である。
天から水が降る異常現象。更には巨鎧兵を一撃で打ち倒す落雷の連続。
これによりバルドリンガ軍は、甚大な被害を被った。
それは物理的な物だけに留まらず、兵士たちの心に、深い傷跡を残したのだ。
エルフたちはこれを利用し、雨を降らし続けることで、バルドリンガの侵攻を躊躇、あわよくば防いでしまおうと考えていた。
ただし、大雨がいつまでも降り続いては、森の生態系に影響が出てしまう。
だから彼らは、森に棲むドリアードの協力を得て、雨を降らす期間を三月と決めた。
続いてエルフたちは、革命軍を率いて、森を抜けた先を目指す。
大雨により王国の侵攻を押さえつけている今こそ、来るべき時の備え失ってしまった戦力を補充し、更に充実させなければならない。
だがエルフは、王国の巨鎧兵に匹敵する力を、ヒトに与えることは出来なかった。
彼らが持ち得るその力とは、一朝一夕で見につくものでは無く、長年の鍛錬で成熟させた『魔法』という力なのだ。
助言という形で手助けは出来るだろうが、僅か三月という短い期間で、目を見張る程の力が身に付くとは言い難い。
当然一切行わないというわけではないが、それでも、革命軍の軍事力を向上させるには、別の方法が早急に必要であった。
そこで、エルフたちが思い至った策が、他種族の力を借り受けることである。
端的に言えば、森の向こうに広がる大平原。そこを統治する獣人ことセリオン。更にその向こう側に住居を構える、山人ことドワーフ。この両名に助力を願おうとしたのだ。
時間制限は約三か月。その短い期間の中で、彼らは両者の説得と、革命軍の戦力補強に奔走しなければならない。
降りしきる雨は、山人の森全域を覆い隠していて、森を抜けるにのには少なくない労力がかかった。
雨を体験した事の無い人間にとって、ぬかるんだ地面を歩くことなど、そうそうあることではない。
慣れぬ作業とは存外疲れる物。それでもエルフたちの手施しを受け、三日の時間を消費して森を抜けることが出来た。
森の先は、見渡す限りの大草原。
発展の最中にある人間世界では、ここまでの草原は見ることが出来ない。
遥か遠くに幾つか山が見えるだけで、見渡す限りの地平線が広がっているのだ。
草木が極端に生い茂っていたり、逆に不毛の大地になっていたりすることも無く、傍から見るだけでも美しい。
この景色を一目見るだけで、草原の管理者であるセリオンが、いかに優秀であるかが見て取れた。
エルフを含めた革命軍は、エルフの戦士団を先頭に、エルフの一般住民、革命軍の歩兵隊、巨鎧兵隊と続く。
森の上空は黒い雨雲が太陽を覆い隠してしまっているが、草原はそんなことはない。空を見上げれば、青く澄み切った雲一つない空が広がっている。
革命軍の面々は、実に数日ぶりの太陽の光を浴び、沈んでいた気持ちを改めた。
暖かな日の光は、雨で冷え切った体を温め、自ずと皆の足取りを軽くさせる。
三日も歩き詰めで疲れているというのに、口までもが軽く踊り出す。
「大丈夫ですか?セリア様」
「ええ、大丈夫よウルカテ。あの雨という物は正直きつかったけど……私よりも心配なのはロゼね」
セリアの視線は、少し前を歩く一人の少女に吸い込まれた。
セリアは、これまでもよくローゼリエッタを気にかけてきていたが、雨の中の行軍ではそんな余裕も無く、自分の事で精一杯だった。
だが心が余裕を持ち始めた今、改めてその姿を見れば、ため息しか出ない。
愛する者を亡くし、立っているのもつらいだろうに、ローゼリエッタは弱音の一つも吐かずに歩き続けているのだ。
服は泥で汚れ、赤の長髪も今はぼさぼさ。世辞にも綺麗とは言い難いその容姿でありながら、凛と立つその姿は一種の美しさを放っていた。
思わず声をかけようとするセリアだったが、それを思いとどまる。
彼女には分からなかったのだ。どう声を掛けたらいいのか、何を話したらいいのかが。
不意にアルストロイの話が出てしまえば、要らぬ傷を刻んでしまうかもしれない。
その考えが浮かぶと、声をかけることが出来なかった。
セリアの隣でガンフが呟く。
「今はまだ、時間が必要だ。あの子にも……我々にも……」
ガンフもやはり、かける言葉が見つからないらしい。
時間が傷を修復してくれることを願って、三人は歩き続ける。
草原を行く革命軍は、近くの者らと思い思いにだべりながら行軍を続ける。
その一団は大群と言っても過言では無く、数を言えば、巨鎧兵が九機。傀儡師を含む歩兵隊が百三。エルフの一般住民が百三十二。そしてエルフの戦士団が百の、計三百五十三。
これだけの数の生き物が行軍していれば、例え草原でなくても目立つ。
案の定草原を行く革命軍の前に、草原の持ち主が現れた。
「そこの者ら!止まれぇい!」
突如上がる制止の声。声は低く、力強さを感じる。
次いで現れたのは、猫のような耳を生やし、同じく猫のような尾を持つ見たことも無い生物であった。
体表は沢山の毛でおおわれていて、顔も獣のそれに近しい。
人間と似通っている点は、二足歩行であることと……言葉を話すということくらいだろう。
周囲を見渡せば既に、二十余りに渡る同種が包囲を完了させていて、緊迫した空気が漂った。
人間とは違う、鋭く吊り上がった目が、訝し気に一同を見渡す。
その過程で、セリオンの男はある存在に気が付いた。
「……ん?おお、貴方たちはエルフではないか!何故森の管理人がこのような場所に……」
そこまで言って、彼は異常があった森の方角を見る。
エルフの集団から、長老が一人前に出る。
その姿を見たセリオンは、態度を一変させ、跪いた。
「も、申し訳ございません!まさか集落の長が同行しているとは思いませんで……」
「いや、気にしないで頂きたい。我々も無断で草原に足を踏み入れたことを謝罪させてほしい。申し訳なかった」
互いは一時頭を下げ合うと、次の論点に入る。
先に口を開いたのはセリオンの男だった。
「申し遅れました。私はセリオン警邏隊隊長“ライ”と申します」
「私は“カーシン”という。ところでライ殿。早急にセリオンの族長にお会いしたいのだが……この願、叶うだろうか?」
ライはエルフの族長カーシンの願いを聞き、直ぐに配下に指示を出した。
「即時村に戻って報告だ!エルフ族の長老様がお見えになると伝えろ!」
指示を受けたセリオンの配下は直ぐに駆け出す。
それからライは、道すがら大まかな説明を受けながら悠々と村への案内を行った。
エルフ族が語るには強大な儀式魔法による余波だという。
だがエルフたちは、ある理由を持って雨を降らす魔法を維持し続けていた。
その理由とは、彼らの自衛の為である。
天から水が降る異常現象。更には巨鎧兵を一撃で打ち倒す落雷の連続。
これによりバルドリンガ軍は、甚大な被害を被った。
それは物理的な物だけに留まらず、兵士たちの心に、深い傷跡を残したのだ。
エルフたちはこれを利用し、雨を降らし続けることで、バルドリンガの侵攻を躊躇、あわよくば防いでしまおうと考えていた。
ただし、大雨がいつまでも降り続いては、森の生態系に影響が出てしまう。
だから彼らは、森に棲むドリアードの協力を得て、雨を降らす期間を三月と決めた。
続いてエルフたちは、革命軍を率いて、森を抜けた先を目指す。
大雨により王国の侵攻を押さえつけている今こそ、来るべき時の備え失ってしまった戦力を補充し、更に充実させなければならない。
だがエルフは、王国の巨鎧兵に匹敵する力を、ヒトに与えることは出来なかった。
彼らが持ち得るその力とは、一朝一夕で見につくものでは無く、長年の鍛錬で成熟させた『魔法』という力なのだ。
助言という形で手助けは出来るだろうが、僅か三月という短い期間で、目を見張る程の力が身に付くとは言い難い。
当然一切行わないというわけではないが、それでも、革命軍の軍事力を向上させるには、別の方法が早急に必要であった。
そこで、エルフたちが思い至った策が、他種族の力を借り受けることである。
端的に言えば、森の向こうに広がる大平原。そこを統治する獣人ことセリオン。更にその向こう側に住居を構える、山人ことドワーフ。この両名に助力を願おうとしたのだ。
時間制限は約三か月。その短い期間の中で、彼らは両者の説得と、革命軍の戦力補強に奔走しなければならない。
降りしきる雨は、山人の森全域を覆い隠していて、森を抜けるにのには少なくない労力がかかった。
雨を体験した事の無い人間にとって、ぬかるんだ地面を歩くことなど、そうそうあることではない。
慣れぬ作業とは存外疲れる物。それでもエルフたちの手施しを受け、三日の時間を消費して森を抜けることが出来た。
森の先は、見渡す限りの大草原。
発展の最中にある人間世界では、ここまでの草原は見ることが出来ない。
遥か遠くに幾つか山が見えるだけで、見渡す限りの地平線が広がっているのだ。
草木が極端に生い茂っていたり、逆に不毛の大地になっていたりすることも無く、傍から見るだけでも美しい。
この景色を一目見るだけで、草原の管理者であるセリオンが、いかに優秀であるかが見て取れた。
エルフを含めた革命軍は、エルフの戦士団を先頭に、エルフの一般住民、革命軍の歩兵隊、巨鎧兵隊と続く。
森の上空は黒い雨雲が太陽を覆い隠してしまっているが、草原はそんなことはない。空を見上げれば、青く澄み切った雲一つない空が広がっている。
革命軍の面々は、実に数日ぶりの太陽の光を浴び、沈んでいた気持ちを改めた。
暖かな日の光は、雨で冷え切った体を温め、自ずと皆の足取りを軽くさせる。
三日も歩き詰めで疲れているというのに、口までもが軽く踊り出す。
「大丈夫ですか?セリア様」
「ええ、大丈夫よウルカテ。あの雨という物は正直きつかったけど……私よりも心配なのはロゼね」
セリアの視線は、少し前を歩く一人の少女に吸い込まれた。
セリアは、これまでもよくローゼリエッタを気にかけてきていたが、雨の中の行軍ではそんな余裕も無く、自分の事で精一杯だった。
だが心が余裕を持ち始めた今、改めてその姿を見れば、ため息しか出ない。
愛する者を亡くし、立っているのもつらいだろうに、ローゼリエッタは弱音の一つも吐かずに歩き続けているのだ。
服は泥で汚れ、赤の長髪も今はぼさぼさ。世辞にも綺麗とは言い難いその容姿でありながら、凛と立つその姿は一種の美しさを放っていた。
思わず声をかけようとするセリアだったが、それを思いとどまる。
彼女には分からなかったのだ。どう声を掛けたらいいのか、何を話したらいいのかが。
不意にアルストロイの話が出てしまえば、要らぬ傷を刻んでしまうかもしれない。
その考えが浮かぶと、声をかけることが出来なかった。
セリアの隣でガンフが呟く。
「今はまだ、時間が必要だ。あの子にも……我々にも……」
ガンフもやはり、かける言葉が見つからないらしい。
時間が傷を修復してくれることを願って、三人は歩き続ける。
草原を行く革命軍は、近くの者らと思い思いにだべりながら行軍を続ける。
その一団は大群と言っても過言では無く、数を言えば、巨鎧兵が九機。傀儡師を含む歩兵隊が百三。エルフの一般住民が百三十二。そしてエルフの戦士団が百の、計三百五十三。
これだけの数の生き物が行軍していれば、例え草原でなくても目立つ。
案の定草原を行く革命軍の前に、草原の持ち主が現れた。
「そこの者ら!止まれぇい!」
突如上がる制止の声。声は低く、力強さを感じる。
次いで現れたのは、猫のような耳を生やし、同じく猫のような尾を持つ見たことも無い生物であった。
体表は沢山の毛でおおわれていて、顔も獣のそれに近しい。
人間と似通っている点は、二足歩行であることと……言葉を話すということくらいだろう。
周囲を見渡せば既に、二十余りに渡る同種が包囲を完了させていて、緊迫した空気が漂った。
人間とは違う、鋭く吊り上がった目が、訝し気に一同を見渡す。
その過程で、セリオンの男はある存在に気が付いた。
「……ん?おお、貴方たちはエルフではないか!何故森の管理人がこのような場所に……」
そこまで言って、彼は異常があった森の方角を見る。
エルフの集団から、長老が一人前に出る。
その姿を見たセリオンは、態度を一変させ、跪いた。
「も、申し訳ございません!まさか集落の長が同行しているとは思いませんで……」
「いや、気にしないで頂きたい。我々も無断で草原に足を踏み入れたことを謝罪させてほしい。申し訳なかった」
互いは一時頭を下げ合うと、次の論点に入る。
先に口を開いたのはセリオンの男だった。
「申し遅れました。私はセリオン警邏隊隊長“ライ”と申します」
「私は“カーシン”という。ところでライ殿。早急にセリオンの族長にお会いしたいのだが……この願、叶うだろうか?」
ライはエルフの族長カーシンの願いを聞き、直ぐに配下に指示を出した。
「即時村に戻って報告だ!エルフ族の長老様がお見えになると伝えろ!」
指示を受けたセリオンの配下は直ぐに駆け出す。
それからライは、道すがら大まかな説明を受けながら悠々と村への案内を行った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
人見知りと悪役令嬢がフェードアウトしたら
渡里あずま
恋愛
転生先は、乙女ゲーの「悪役」ポジション!?
このまま、謀殺とか絶対に嫌なので、絶望中のルームメイト(魂)連れて、修道院へ遁走!!
前世(現代)の智慧で、快適生活目指します♡
「この娘は、私が幸せにしなくちゃ!!」
※※※
現代の知識を持つ主人公と、異世界の幼女がルームシェア状態で生きていく話です。ざまぁなし。
今年、ダウンロード販売を考えているのでタイトル変更しました!(旧題:人見知りな私が、悪役令嬢? しかも気づかずフェードアウトしたら、今度は聖女と呼ばれています!)そして、第三章開始しました!
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる