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誘い
理由
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静かになった部屋に、少女の声だけが響く。ラインハルトだけでなく、他に座る男たちも一切口を出さない。
会議とは言っていたが、どうやら話し合いをするような場所ではないらしい。
「……というわけで、あたしたちの作戦は大成功で終わったわ。無事、目的の物も手に入れたしね」
少女は頬杖を突きながら意味ありげな視線をラインハルトへとむけた。
正直な話、今彼の置かれた状況はラインハルトにとって、余り気分の良いものではなかった。何かにつけては注目され、男たちだけでなく部屋の隅に控える女たちからの視線も感じる。まるでサーカスの見世物になったようだ。
しびれを切らしたラインハルトは、なおも演説を続ける少女の言葉を遮った。
「おい、いい加減教えてくれんかね。俺は一体何のためにここに呼ばれたんだ?」
少女と同じように片方の手で頬杖を突き、苛立ちを吐き出した。
すると主に無礼な働きをしたせいか、周囲の男たちが俄かに殺気立つ。中には席から立ち上がる者も居り、携えた武器に手を伸ばそうとする姿も見えた。
だが肝心の主はそんなこと気にもしない。気分を害した様子はなく、少女は頬杖をやめラインハルトを見つめる。
「ごめんなさい。少しじらし過ぎたわね。……そうねぇ……じゃあ貴方を連れ出した理由を説明をするに当たって、幾つか質問させてもらってもいいかしら」
いいかしら、と聞いておきながら、彼女はラインハルトの答えを待たずに言葉をつづけた。
「貴方は、今の皇国をどう思う?」
漠然としたその問いかけの真意がつかめず、ラインハルトは首を傾げる。
「……? なんだその問いかけは? ……まぁ、そうだな……俺の理想からは程遠いが、平和であることに違いはないだろう。民は不自由無く暮らせ、治安も高水準で安定している。この平和な世界においても、一際平和である国と言えるだろう」
これまでの日常を思い出し、ラインハルトはそう答えた。大通りを歩く民たちは皆笑顔で、治安もさほど悪くはない。口に出して咎める程、皇国は悪い国ではあるまいと訴えた。
すると少女は、その答えに複雑な表情を浮かべる。そして再び彼女は口を開く。
「……本当に平和だと思うの? 今の皇国が?」
再びの問いかけ。それから、まるで分っていない、と言わんばかりに嘲笑を浮かべた。少女だけならまだしも、周囲の男たちも同様に含み笑いを漏らす。それが、ラインハルトの気に障った。
「お前たちはさっきからなんなんだ? 自分の求む答えが無ければ許せないと? まだるっこしい。一体俺に何をさせたいんだ!?」
右手で握りこぶしを作り、机を叩く。
相変わらず周囲の男らは何も語らない。そのせいか、机を叩く音は部屋によく響いた。
少しの沈黙を経て、少女は語り始める。
「皇国は今、異常な状態にあるわ。平和な日常? 安定した治安? そんなものは表面上だけの作り物よ。その本質は、大きく歪んでしまっているのよ」
「作り物? はっ! 皇国の兵士だから言うわけじゃないが、あの国は頗る平和だ。国民は皆笑顔で町を練り歩き、争い事も少ない。お前たちのような輩が現れるまで、あんな大騒ぎは一度も無かったんだ。あの平和が飾り物だなどと……」
「いいえ、貴方は知っているわ。あたしたちは見ていたもの。その異常性に立ち会った貴方を」
「……何?」
ラインハルトは、黙って睨みつけてくる少女と男たちの異様な雰囲気に、何とも言えぬ威圧感を感じていた。
少女は椅子から立ち上がる。それからラインハルトを指さした。
「貴方はスレイン君を助けた。それは事実よね?」
ラインハルトは頷く。それを見た少女は頷いた。
「じゃあ何故貴方は、スレイン君を助けたの?」
「……皇国の警邏兵が過剰な対応をしていたからだ。……まさか、あれが異常だというのか?」
「それも確かに異常でしょうね。でも違うわ。大事なのは兵士の方ではなく、スレイン君の方だもの」
少女は、あくまでラインハルト自らに気付いてもらおうと誘導した。だがラインハルトは、そこまで頭の切れる人間ではない。ましてや、我慢強い人間というわけでもない。
「……いい加減にしろ! 一体何だというんだ!」
再び机を叩き、今度は椅子から立ち上がる。それから殺気を込め少女を睨みつけた。
しかし少女は揺るがない。立ち竦むどころかラインハルトに歩み寄ると、ラインハルトの胸を指でつついた。
「何故スレイン君は、衛兵に捕まったのかしら?」
「何? ……それは、あいつが魔法薬を盗んだから……」
そこで、ラインハルトは息を飲んだ。
「気づいた? 貴方は皇国が頗る平和であるといったわ。ならなぜ、あの子は魔法薬を盗まねばならなかったの? 本当に何不自由なく暮らせるのなら、本当に頗る平和であるのなら、そんなことはしなくてもいい筈よ」
「そ、それは……」
ラインハルトに反論する言葉は見つからなかった。
ラインハルトは、全てを理解した。
ぬるま湯につかった兵士。雁字搦めの規則。兵士の過度な対応。そんなものは全て、微々たる問題でしかなかった。もっとも重要な問題は『幼子が窃盗をしなければならない状況』だったのだ。
「兵士の過剰対応は勿論問題があるけれど、本当に問題なのは、スレイン君が盗みに手を染めざるを得ない程、追い詰められていたってことよ。彼だけじゃないわ。貧困に喘ぎ犯罪に手を染める子は、他にもいっぱいいる。彼らがいることこそが、皇国が異常である証なのよ」
少女の真っすぐな眼差しに、ラインハルトは怯んだ。戦闘に置いて、どんな相手の殺気にも怯まなかったラインハルトがだ。
しかし、ラインハルトの疑問はいまだ解消されていない。彼の疑問は『何故盗賊が自分を必要としたのか』だ。
「……お前の言い分は判った。確かに、皇国の平和は紛い物なのかもしれない。だがそれと俺の件は一体どうつながるんだ?」
すると少女は、腰に手を当て胸を張る。そして堂々と言い放った。
「あたしたちは唯の盗賊じゃないわ。皇国にいる金持ちから盗んだものを、かつてのスレイン君のような、貧困に喘ぐ子供たちに分け与えていたの。……ま、所謂義賊ってやつね」
「……義賊?」
ラインハルトは、椅子に座る男たちを見渡した。少女も振り向くと、同様に男たちを見渡す。
「えぇ、スレイン君にも何度か援助したがことあるわ。勿論匿名でね。……唯ね、最近の兵士も腕が上がってきたらしくて、悔しいけどあたしたちだけじゃ太刀打ちできなくなりつつあるのよ」
少女は再びラインハルトを見た。
「そこで、貴方に眼を付けたの。皇国の異常性を身をもって体験し、それを許せないと思える人。尚且つ、頗る腕がたつ戦士をね」
ラインハルトの言葉を待たず、少女は椅子に戻り腰を下ろした。
再び静まる部屋の中、ラインハルトは言葉を失くし立ち尽くす。
会議とは言っていたが、どうやら話し合いをするような場所ではないらしい。
「……というわけで、あたしたちの作戦は大成功で終わったわ。無事、目的の物も手に入れたしね」
少女は頬杖を突きながら意味ありげな視線をラインハルトへとむけた。
正直な話、今彼の置かれた状況はラインハルトにとって、余り気分の良いものではなかった。何かにつけては注目され、男たちだけでなく部屋の隅に控える女たちからの視線も感じる。まるでサーカスの見世物になったようだ。
しびれを切らしたラインハルトは、なおも演説を続ける少女の言葉を遮った。
「おい、いい加減教えてくれんかね。俺は一体何のためにここに呼ばれたんだ?」
少女と同じように片方の手で頬杖を突き、苛立ちを吐き出した。
すると主に無礼な働きをしたせいか、周囲の男たちが俄かに殺気立つ。中には席から立ち上がる者も居り、携えた武器に手を伸ばそうとする姿も見えた。
だが肝心の主はそんなこと気にもしない。気分を害した様子はなく、少女は頬杖をやめラインハルトを見つめる。
「ごめんなさい。少しじらし過ぎたわね。……そうねぇ……じゃあ貴方を連れ出した理由を説明をするに当たって、幾つか質問させてもらってもいいかしら」
いいかしら、と聞いておきながら、彼女はラインハルトの答えを待たずに言葉をつづけた。
「貴方は、今の皇国をどう思う?」
漠然としたその問いかけの真意がつかめず、ラインハルトは首を傾げる。
「……? なんだその問いかけは? ……まぁ、そうだな……俺の理想からは程遠いが、平和であることに違いはないだろう。民は不自由無く暮らせ、治安も高水準で安定している。この平和な世界においても、一際平和である国と言えるだろう」
これまでの日常を思い出し、ラインハルトはそう答えた。大通りを歩く民たちは皆笑顔で、治安もさほど悪くはない。口に出して咎める程、皇国は悪い国ではあるまいと訴えた。
すると少女は、その答えに複雑な表情を浮かべる。そして再び彼女は口を開く。
「……本当に平和だと思うの? 今の皇国が?」
再びの問いかけ。それから、まるで分っていない、と言わんばかりに嘲笑を浮かべた。少女だけならまだしも、周囲の男たちも同様に含み笑いを漏らす。それが、ラインハルトの気に障った。
「お前たちはさっきからなんなんだ? 自分の求む答えが無ければ許せないと? まだるっこしい。一体俺に何をさせたいんだ!?」
右手で握りこぶしを作り、机を叩く。
相変わらず周囲の男らは何も語らない。そのせいか、机を叩く音は部屋によく響いた。
少しの沈黙を経て、少女は語り始める。
「皇国は今、異常な状態にあるわ。平和な日常? 安定した治安? そんなものは表面上だけの作り物よ。その本質は、大きく歪んでしまっているのよ」
「作り物? はっ! 皇国の兵士だから言うわけじゃないが、あの国は頗る平和だ。国民は皆笑顔で町を練り歩き、争い事も少ない。お前たちのような輩が現れるまで、あんな大騒ぎは一度も無かったんだ。あの平和が飾り物だなどと……」
「いいえ、貴方は知っているわ。あたしたちは見ていたもの。その異常性に立ち会った貴方を」
「……何?」
ラインハルトは、黙って睨みつけてくる少女と男たちの異様な雰囲気に、何とも言えぬ威圧感を感じていた。
少女は椅子から立ち上がる。それからラインハルトを指さした。
「貴方はスレイン君を助けた。それは事実よね?」
ラインハルトは頷く。それを見た少女は頷いた。
「じゃあ何故貴方は、スレイン君を助けたの?」
「……皇国の警邏兵が過剰な対応をしていたからだ。……まさか、あれが異常だというのか?」
「それも確かに異常でしょうね。でも違うわ。大事なのは兵士の方ではなく、スレイン君の方だもの」
少女は、あくまでラインハルト自らに気付いてもらおうと誘導した。だがラインハルトは、そこまで頭の切れる人間ではない。ましてや、我慢強い人間というわけでもない。
「……いい加減にしろ! 一体何だというんだ!」
再び机を叩き、今度は椅子から立ち上がる。それから殺気を込め少女を睨みつけた。
しかし少女は揺るがない。立ち竦むどころかラインハルトに歩み寄ると、ラインハルトの胸を指でつついた。
「何故スレイン君は、衛兵に捕まったのかしら?」
「何? ……それは、あいつが魔法薬を盗んだから……」
そこで、ラインハルトは息を飲んだ。
「気づいた? 貴方は皇国が頗る平和であるといったわ。ならなぜ、あの子は魔法薬を盗まねばならなかったの? 本当に何不自由なく暮らせるのなら、本当に頗る平和であるのなら、そんなことはしなくてもいい筈よ」
「そ、それは……」
ラインハルトに反論する言葉は見つからなかった。
ラインハルトは、全てを理解した。
ぬるま湯につかった兵士。雁字搦めの規則。兵士の過度な対応。そんなものは全て、微々たる問題でしかなかった。もっとも重要な問題は『幼子が窃盗をしなければならない状況』だったのだ。
「兵士の過剰対応は勿論問題があるけれど、本当に問題なのは、スレイン君が盗みに手を染めざるを得ない程、追い詰められていたってことよ。彼だけじゃないわ。貧困に喘ぎ犯罪に手を染める子は、他にもいっぱいいる。彼らがいることこそが、皇国が異常である証なのよ」
少女の真っすぐな眼差しに、ラインハルトは怯んだ。戦闘に置いて、どんな相手の殺気にも怯まなかったラインハルトがだ。
しかし、ラインハルトの疑問はいまだ解消されていない。彼の疑問は『何故盗賊が自分を必要としたのか』だ。
「……お前の言い分は判った。確かに、皇国の平和は紛い物なのかもしれない。だがそれと俺の件は一体どうつながるんだ?」
すると少女は、腰に手を当て胸を張る。そして堂々と言い放った。
「あたしたちは唯の盗賊じゃないわ。皇国にいる金持ちから盗んだものを、かつてのスレイン君のような、貧困に喘ぐ子供たちに分け与えていたの。……ま、所謂義賊ってやつね」
「……義賊?」
ラインハルトは、椅子に座る男たちを見渡した。少女も振り向くと、同様に男たちを見渡す。
「えぇ、スレイン君にも何度か援助したがことあるわ。勿論匿名でね。……唯ね、最近の兵士も腕が上がってきたらしくて、悔しいけどあたしたちだけじゃ太刀打ちできなくなりつつあるのよ」
少女は再びラインハルトを見た。
「そこで、貴方に眼を付けたの。皇国の異常性を身をもって体験し、それを許せないと思える人。尚且つ、頗る腕がたつ戦士をね」
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