貴方の臓物を喰らい尽くしたいほど“愛してる”

黒部

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壱人目の被害者

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今朝、〇〇県で事件は起きた

被害者は二十代男性

死因は心臓をひとつき

刺殺による失血死

発見者はジョギング中の女性

毎朝の日課であるジョギングをするため

お決まりコースである海岸沿いの公園に行った所

血を流して倒れている男性を発見、通報したそうだ

死体には争った形跡は無く

眼球と舌が無くなっていた

そしてもう一つ

掌にナイフで彫ったと思われる傷痕が見つかった

『ゼロ』

そう掌に彫られていた

……………

「なんで私の所にそんな大事な資料を?」

私の名前は…まぁ、“かなで”とでも言っておきましょう

元警察官で今は探偵業をしている

「何故って…それは唯一十年前のあの事件について今でも知っているのは貴方だけですから」

この人は〇〇県警から来た人

どうやら十年前の事件について私に聞きに来たようだ

「それを言うならよく貴方もご存知でしたね、過去の事件を」

「そういう部署ですから」

「で?御用件は?」 


NEXT‥
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