BLUE DREAMS

オトバタケ

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アキとハル

召しあがれ

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 目下の俺の悩み。あんなこともこんなこともしちゃってるラブラブな俺達だけど、未だにハルに舐めてもらった事がない……。
 「汚ねぇからやめろっ!」って、ハルのモンも滅茶苦茶乱れて意識が朦朧としてる時しか舐めさせてくれねぇし。その汚ねぇモンを下の口に咥え込んで、歓喜の歌声を響かせてるくせに……。
 よし、『今日こそは舐めてもらうぞ!』作戦開始だっ!!

「駅の裏手の商店街で七夕祭りやってて、出店も結構出てるみたいだから覗きに行ってみねぇ?」
「マジ!? 行く!」

 俺の計画など露知らず、身に纏った白いTシャツに負けない位の爽やかな笑顔を浮かべて頷くハル。
 その気にさせて、いやらしい表情を浮かべさせてやるからな!
 鼻息の荒い俺に気付く事なく、嬉しそうにまだ西日が眩しい街を歩いていくハルの向こうに、カラフルな七夕飾りでそこだけ別世界のようなアーケードが見えてきた。

「結構本格的なんだ。楽しみだな」
「あぁ」

 あぁ、本当楽しみだよ。その柔らかな髪が、俺の股間で淫らに揺れるのか……。

 アーケードを入っていくと、道の両側にぎっしり出店が並んでいて、足を進める度に香ばしかったり甘かったり、祭り独特の胸と腹をときめかせる香りが代わる代わる漂ってくる。
 頂点は過ぎたもののまだまだ熱気が残っている時間帯なので、それほど人出は多くなく、ゆっくり吟味しながら歩く事が出来る。
 「わーい!」って両手を上げて蛇行しながら走ってく子供達を見て頬を緩めるハルの視線は、子供達と同じでキョロキョロと両脇の出店を行ったり来たりしてる。
 俺はというと、目的の店を血眼で探してるんだけど……。おっ、発見!

「まだこの時間は暑いな。ソフトクリームでも食わねぇ?」

――ペロンペロンと舌を上下させるハル。
「ハルの舌遣いってエロいな。そのいやらしい舌で俺のも舐めてよ」
「え……」
恥じらいながらも俺を咥えるハルに、大興奮! 大満足!!――

「あぁ。あっ、カキ氷の方がいい!」

 ニ軒先にある白と青のストライプの屋根を指差すと、俺の欲望の詰まったソフトクリーム屋を素通りし、シャリシャリと削られていく氷に瞳を輝かせているハル。

「ソフトクリームのが旨いよ?」
「暑い時っていったらカキ氷だろ。えーと、イチゴミルクください」

 俺の妄想、終了――

「うわっ、冷て」

 くぅー、まだ諦めないぞって欲望を満たしてくれる新たな店を目をギラギラさせて探す俺の頬に、冷え冷えのカップが押し当てられ背筋がゾクッとする。

「暑いんだろ? 好きなだけ食えよ」
「え……ハルはもういいの?」
「あぁ。頭キーンってしてきたから。あっ、短冊書けるんだって」

 半分ほど残ったカップを手渡してきながら、ほらってハルが顔を向けた先には、でっかい笹の下に『君も願い事を書こう!』って紙の張ってある長机があって、様々な色の短冊とペンが置いてある。
 熱心に願い事を書いている女子高生達の後ろを通り、まだちらほらしか吊るされてない短冊を眺める。

「アンパンマンになりたい!だってさ、可愛いな」

 たどたどしい文字で書かれた短冊を指差し、クスクス笑うハル。
 お前が一番可愛いよ!って叫びたかったけど、人の目もあるんでカキ氷を流し込んで我慢する。
 暫く皆の願い事を盗み見してると、机が空いたんで移動する。

「何て書く?」
「な……何にしよっかなー?」

 やべー、『舐めてもらえますように』って言っちゃうとこだったぜ。
 何とか誤魔化すと、顎にペンを当てて青い短冊をじっと見つめているハルの顔を覗く。

「ハルは何て書くんだ?」
「ん? 教えてやんねー」

 悪戯っ子のような笑みを浮かべ、俺に背を向けて短冊を書き始めるハル。
 ぜってー可愛い事を書いてるに違いねー。
 でも、ここで機嫌を損ねたら一世一代の計画が水の泡だ。
 覗きたい気持ちを抑え、よく出来た飼い犬のごとく待つ。

 日もだいぶ傾き、人出も増えてきた。
 少し風が出てきて七夕飾りが緩やかに揺れるアーケードを、再び歩き始める。
 すると、俺の目に飛び込んできた目的の店そのニ。

「なぁ、ちょっと小腹減ってこねぇ? ジャンボフランクフルトってのがあるから食わねぇ?」

――大きな口を開け、フランクフルトを頬張るハル。
「俺のも食ってよ」
「え……」
旨そうに俺をしゃぶるハルに、大興奮! 大満足!!――

「だな、だいぶ歩いて疲れたし。あっ、クレープがある。クレープ食いてぇ!」
「さっき甘いもん食ったから、今度は塩味にした方がいいんじゃねぇ?」

 なぁって裾を引っ張るのも無視し、俺の欲望の詰まったフランクフルト屋の隣に陣取りやがった、パステルカラーで可愛く塗られた店へと向かうハル。

「えーと、チョコバナナください」

 俺の妄想……と崩れ落ちかけた俺の目に映ったのは、欲望の神様からのプレゼントだった。

「チョコバナナ頼むんだったら、あれ食った方がいいんじゃねぇ?」

 ハルの手を引き指差す先では、チョコを塗られたバナナ達が「ハルちゃん食べてー」と呼んでいる。

「クレープが食いたいって言ってんだろ!」

 俺の妄想、終了――

 結局、祭りで盛り上がっちゃおう計画は見事に失敗し、本格的に人出も増えてきたんで家に帰る事にした。
 でも、まだまだ諦めないぜ!

「あっちぃ、風呂入ろっかな」
「ミントの入浴剤があったから入れたらどうだ?」

 Tシャツを摘んでパタパタやる俺に、エアコンをつけながら答えるハル。

「なぁ、ハルも一緒に入ろうぜ?」
「はぁ? 暑いんじゃなかったのかよ?」

 リモコンをテーブルに置くハルの背中を抱きしめ、耳元でお願いする。
 だってハルちゃん、「風呂はリラックスするところ」って、滅多に一緒に入ってくれねーんだもん。

「な? 頼むよー」

 俺だって、たまには烏の行水じゃなくてゆっくり入りたいんだよ。
 一人じゃ無理だけど、ハルが一緒に入ってくれたら何時間だって入っていられるから。

「だーもー、仕方ねぇなー」

 大きな溜め息の後、呆れた声が了承してくれた。

「これ入浴剤だから。先入ってろ」
「へーい!」

 不機嫌そうに頬を膨らませて入浴剤を乱暴に手渡してくれるハルに、右手を高くあげてこれでもかって笑顔で答えると、再び溜め息をつかれた。
 ハルなりの可愛い照れ隠しだ。だって、目は怒ってねーもん。
 これから始まる楽しい入浴タイムに自然と鼻歌が漏れる。
 丁度いい具合に溜まった湯に入浴剤入れると、淡いブルーに染まり爽やかな香りがたちのぼる。

「ハルー」

 俺は体も心も準備完了だぜ。

「うるせぇ、今行く」

 ガラッと扉を開けたハルは、まだ不機嫌そうだ。

「入りなよ」
「あぁ」

 ゆっくり俺の向かいに腰をおろしたハルの視線が俺の中心で聳え立つジュニアを捉えて固まり、浴室内に溜め息が木霊する。

「どうなさいました?」
「どうもこうも……」

 自らをガードするようにぎゅっと体育座りして、そっぽを向いてしまうハル。

「あの……ハルさん?」
「……」
「このミント、気持ちいいね」
「……」

 だ、駄目だ、ちっとも甘くない。
 甘くなんなきゃ、淫らにもっていけない。

「ハルちゃーん」
「……何だ?」
「舐めてぇー」
「……」

 やべ、焦りから直球勝負しちまった。
 一瞬固まったハルは、もう今日何度目なのか分かんねー大きな溜め息をつく。

「あぅ……」
「そんな情けねぇ顔すんなよ」

 眉間に皺寄せながらもやっと俺の顔を見てくれて、嬉しくてニカーって笑うと釣られてハルも笑った。
 よしっ、甘くなってきたぞ!

「だーもー、どうして欲しいって?」
「えーと、咥えてペロペロって舌這わせてくれると嬉しいなって」

 へへへって頭を掻きながら、「よろしくお願いします」って浴槽の縁に腰掛ける。
 パシャパシャと水柱を立てて、俺の股間に体を入れたハルがそっと俺自身を握り、ゴクンと喉を鳴らした。

「そんなにじっと見るなよ」

 今か今かと念願の瞬間を待ちわびてる俺に、桜色に染まった顔をあげ抗議してくるハル。
 濡れた髪が頬にくっつき、すげー色っぽい。

「んっ……」

 小さく開けた口元に俺を持っていったハルは、二、三度躊躇した後にカプッと俺を口内に吸い込んだ。
 ハルん中とはまた違う新たな快感に、既に熱は爆発寸前だ。
 バシャバシャと激しい波を立てて、ハルの体が前後する。

「あっ……すげー気持ちいいよ……。ねぇ、今ハルどんな顔してんの? 俺に見せてよ」
「……」

 ブンブンと左右に振られる首。

「いいじゃん、見たぃ……あっ……ちょっ……」

 俺にこれ以上言葉を吐かせないようにする為か、激しさを増す舌遣い。

「うっ……ヤバ……イクぅ……」

 ハルを離れさせようと肩を掴んで押すも俺を咥えたまま離れようとせず、口内に欲望を吐き出してしまった。

「ごめん……って、え!? 飲んじゃったの?」
「え? 飲んじゃ駄目なのか?」
「いや……そんな事ねーけど……」

 口元を拭いながら、潤んだ瞳で俺を見上げるハル。
 やばい、めちゃくちゃ色っぽい。

「今度はハルが気持ち良くなる番な」
「もう風呂は出るからな。ほら、こんなに皺皺になっちまったじゃねぇか」

 抱きしめようとすると、お年寄りみたいになった掌を俺の顔に押しつけてくる。

「じゃあさ、続きはベッドでしようか?」
「仕方ねぇから付き合ってやるよ」
「本当は、して欲しいくせに……」
「何か言ったか?」
「何にも言ってません」

 火照ったハルの体を湯船から抱き抱えるとベッドに直行し、続きを存分に楽しんだ。
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